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シャエットの冒険 --ゴブリンの洞窟にて(前編)-- 1 そのゴブリンは小さな杖を掲げて何かを叫び、バチっと音がして光が放たれた。 少女は突然の魔法攻撃に一瞬警戒したが、それが魔術師見習の使うような低級魔法だとわかると、避けようともせずにそのまま魔法を放ったゴブリン司祭に切りかかる。 少女の装備している鎧は一見すると単なるブレストプレートだが、この洞窟に乗り込む前に魔法【シールド】を掛けてあった。その効果はまだ当分消えそうに無い。 シールドの効果は低級な攻撃魔法ならばほとんど無効化できるため、ゴブリンの魔法はまったくと言って良いほど効果を発揮しない。 盾で受けても良かったし、何よりも完全にかわすことも可能ではあったが、ゴブリンたちに対する心理的効果も兼ねて、敢えて正面から受けたのであった。 そして、ゴブリン司祭は少女の思惑通り恐怖に凍り付いていた。 少女は、名をシャエットと言う。戦斧を振るっている姿から戦士であることが見て取れる。 頼りの魔法が全くといって良いほど通用していないことを察したゴブリン達。司祭のうちの一人があっさりと殺されたのを見ると慌てふためいて逃げ腰になる。 シャエットが一歩踏み出すと、それに反応するように、ざざっと遠ざかった。 この調子だから、ゴブリン掃討を一人で完了させるのは困難を極める。シャエットは鬱陶しそうにため息をついた。 しかし、今回の依頼はゴブリンを殲滅させることではなく、奪われた神像のアミュレットを取り戻すことである。 そのアミュレットを一匹のゴブリン司祭の胸に見つけ、シャエットは他のゴブリンには目もくれずにその司祭だけを追い詰めた。 その様子を見て、他のゴブリン達は何かを相談し、すぐにこの部屋から走り出て行く。 一人だけ取り残されたゴブリン司祭は慌てて逃げようとするが、出口をふさぐような動きでシャエットが追い立てると、逃げ場の無い洞窟の奥へと逃げていった。 ゴブリン司祭が逃げ込んだ場所は少し広くなっており、中央の天井にはヒカリゴケがびっしりと植生しており、昼間のように明るい。 その広間の中央に竪穴のようなものが見える。3mほどの深さで水面が見えており、水の中は濁っているために深さは推し量れない。 ―― 池が川につながってたりしたら厄介だな ―― シャエットはゴブリン司祭が飛び込んで逃げるのかと考えたが、ゴブリン司祭にその様子は無い。 池を挟んで逃げ回るような形になった司祭。 鬱陶しい、と思って足元のゴブリンの死骸から粗末な剣をもぎ取って、投げつけようとした。 そのとき司祭は胸にぶら下げたおよそ不似合いなアミュレットを手に持ち、何か呪詛のような言葉を吐いてシャエットの方を見た。 何を言っているかは判らないが、大人しく返そうとしているわけではないらしい。 ゴブリンはじりじりと後ずさるように動き、池の向こうの祭壇へ近づき、横にあった巨大なレバーを引いた。 シャエットはゴウゴウと水が動き出す音に気づき、池の底を見る。池の水位がじわじわと減っていく。 ゴブリン司祭が気がふれたように何かを叫び、シャエットが再びそちらに注意を戻した時には、司祭は手にしたアミュレットを高く掲げるように、投げるモーションに入っていた。 「!」 シャエットの手から剣が放たれ、それは違う事無くゴブリン司祭の喉を貫いた。 しかし、司祭の決死の動きは止まらず、大量の血をあふれさせながらもアミュレットを池に投げ込む! ―― しまった! ―― 実は、この仕事は一般的な冒険者には回らない【裏】の仕事なのである。 詳しくは詮索しないルールだが、訳ありで堂々と依頼をできない者が大金を積んで秘密のうちに解決してもらうと言う構図があった。 もしもこの池が川に通じていて、アミュレットがそのまま流されるようなことがあったら、今回の依頼はその隠密性も失って2重の失敗になってしまう。 通常の依頼であれば大した問題ではないのだが、この失敗はそうではない。 シャエットは一瞬考えた。 ここでアミュレットを失うようなことがあったら、裏の依頼は二度と受けられないだろう。 ―― せっかく、ここまで地道に信用を重ねて裏の仕事を依頼されるまでになったのに ―― その焦りがシャエットを駆り立て、冷静な判断力を奪わせた。 バシャッ! 飛び降りた瞬間、シャエットは一瞬嫌な予感がした。 壁は上から見たときよりも高く、しかも苔が一面に生えており、這い上がることが困難に思えたからだ。 しかし、幸運にも水位はそれほど深くはなかった。せいぜい1m、シャエットの腰までも無い。 向こう側の壁に鉄製の梯子が用意されているのを確認し、アミュレットを探すのに集中した。 濁った水の底には苔だけでなく、藻が生えており、これならばアミュレットがあっさりと流れることもなさそうである。 シャエットは少し安堵した。ゴブリン司祭は半ばヤケクソになってアミュレットを捨てただけだったのだ。 あわよくばシャエットがそっちに気を取られている間に逃げるつもりだったのかも知れない。 しかしそれは間違いであることに、巨大な生き物の気配とともにシャエットは感づいた。 ゴブリン司祭が吐いた呪詛のような言葉。あれは池の底に住むゴブリン達の神に貢物をささげる時の言葉だったのだ。 冷静に考えたら、拝む対象も無いのに司祭が居るわけも無かった。 ゴブリン達はその神に対し、新たに人間から奪ったアミュレットを捧げようとしていたのだ。 そこへシャエットが乗り込んできたから、とにかくアミュレットだけでも投げ込んだと言うことなのだろう。 しかし、そんなことはもはやどうでもよかった。 水位は既にシャエットの膝くらいまで下がっており、ゴブリン達のあがめる神は、そのおぞましい姿の全貌を表しつつあった。 ―― そ…そんな…ことってっ!よりによって…コイツが…! ―― 2 ゲレルという生き物を知っているだろうか? その無数の触手の動きようがイソギンチャクに似ている水生生物で、その細い触手とその分泌する神経毒で小魚などを捕食する。 その大きさは通常で数cm、巨大なものでも50cmにも満たない。 通常、より強力な生物に捕食されるため、これ以上に育つことはまず無い。 しかし、川と分断され、かつ魚等は入ってきて餌には困らないこの池のような安全な場所で育った例がいくつか認められていた。 シャエットの前に現れたそれは、一体何年生きてきたのだろうか?恐らく100年やそこらではあるまい。 核の部分だけでも人の背丈ほどもある。そして、その触手を目いっぱいに伸ばすと、この池のすべての場所に届くであろう。 ゲレルは突然落ちてきた獲物を確認すると、迷わずに行動を開始した。 緩慢ではあるが、まるで待ち構えていたような動作で、まずは獲物と唯一の脱出口である梯子の間を塞ぐ。 シャエットは恐慌に陥りそうになる精神に必死に喝を入れ、震える足に力をこめた。 ―― 倒さなきゃ…生きては出られないんだ… ―― ゲレルの背後にある梯子を見つめてシャエットは息を吸った。 突然!シャエットは駆け出した。 「たあああああっ!!!」 ゲレルは突然のシャエットの行動に反応が遅れた。 慌てたように触手で撃退するゲレル。次々と触手で襲い掛かり、シャエット目掛けて弾丸のように撃ちつける。 シャエットの目がパンチのように次々に繰り出される触手を見据え、呼吸を整える。 「ひゅう…」 精神を集中、風の流れを全身で感じる。 シャエットの駆けていた場所にドスドスと音がして無数の触手が打ち込まれた。 しかしそこに彼女の姿は、無い。 人間にはたまに特異体質とも言える能力を持つものがいる。それは身体能力であったり、第六感であったり人によりさまざまだ。 シャエットにも一つ、特異体質といえる特徴があった。 それは、天才的な感覚能力である。 シャエットが感覚を【空気】に集中することで、相手の動きが空気を媒介してシャエットの全身に伝えられる。 【風読み】と呼ばれるこの能力は極めて正確な予測機能を持つ。いや、むしろシャエットのそれは【予知】と言っても良いほどの正確さであった。 この能力があればこそ、今まで単独で仕事をこなしてこれたのである。 風読みモードになったシャエットを捕らえることは、野生動物でも難しい。 簡単には捕らえられない、と思った時には既にシャエットはゲレルの間合いを外れている。 そして、気が付いたときにはシャエットは核を守る細い触手を一気に飛び越え、そのまま戦斧を振り下ろしていた。 ドスっと鈍い音がしてゲレルは攻撃を受けてしまったことを知る。 鈍い痛みが広がり、それが決して軽傷では無いことが判った。しかし、ゲレルは何年も生きている間にこういった際の時の知恵もつけていたのだ。 身体に突き刺さった戦斧が軋み、そのまま両断しようと言う意図がわかる。ゲレルは触手をたくみに蠢かした。それだけで斧の動きは止まった。 シャエットは戦斧が動かないのに焦っているようだ。 「手ごたえはあったのに…なんで… ?」 ゲレルはシャエットが考えているよりもずっと高い知性を持っていた。 シャエットの斧が刺さった核。それは一見無防備な弱点に見えるが、実はそうではなかった。 ゲレルはその重ねた年齢に応じた多彩の触手を持っており、その用途に応じて様々な機能をはたすのである。 ゲレルの核は、一番きめ細かく針金の様に強固な触手に覆われていた。 核の表皮に見えるものが、実は内側に触手を張り巡らせて構成された、言わば触手の鎧であるのだ。 魔力を帯びた戦斧はその触手をも断ち切り核に達してはいたが、その触手鎧は確実に致命傷を防いでいた。 そのまま針金のような触手鎧は戦斧に巻きつき、これ以上動かせないように固定してしまう。 こうなった以上、ゲレルは戦斧を絡めた触手の力を抜きはしなかった。 シャエットはすぐにこの状況に気づいた。 「くっ!」 シャエットは一瞬で思考を切り替え、次の手段に移ろうとした。 戦斧に込めた風の魔法を一気に放出してカマイタチを発生させる特殊攻撃。このような時のための必殺の切り札。 しかし、さすがにゲレルもそこまでじっとしている訳ではない。どころか、思わぬ強敵に必死になって反撃を試みる。 柄を握り、カマイタチを発動しようと集中した瞬間、触手が弾丸のようにシャエットの身体を襲った。 「あぐっ!」 突然腹部を強打され、そのままの勢いで反対側の壁に叩きつけられるシャエット。 頭がクラクラするのを振り絞るように立ち上がる。唯一の武器はゲレルに埋まったまま。即座に周りを見る。 辺りにはかつてゲレルへの生贄にされたらしい、ゴブリンの骨が散乱しており、中には粗末なカトラスを持っているものもあった。 シャエットがカトラスを拾うと同時に、ゲレルの触手が襲い掛かった。 先ほどと同じようだが、今度は触手を間合いに近づけさせないように、隙の無い打ち込みを繰り返す。 シャエットは防戦一方となり、ついに池の角に追い詰められてしまった。 降り注ぐような触手をカトラスで払い、盾で受ける。 ―― 何とか…しないと… ―― 触手の攻撃は苛烈で、シャエットの剣捌きで辛うじてかわせていた。 ―― この攻撃がやんだら… ―― 攻撃がやんだら、もう一度呼吸を整えて風を読む。風さえ読めば大抵の攻撃はかわせる。もう一度攻撃を仕掛けるように見せかけ、触手が防御した隙に梯子まで一気に駆けぬけ、一時撤退。 そう考えたとき、触手が放つ渾身の一撃を剣で受けた時、カトラスは音を立てて折れてしまった。 「え…」 シャエットが状況を判断するよりも速く、触手は次々と打ち出された。 「くうぅっ!」 盾で必死に弾丸のような触手を弾くが、盾だけでの防戦ではどうしても死角が出来る。 ドスっと鈍い音がして左の脇腹に激痛が走った。 「かはっ…!」 シャエットは呼吸が止まり、盾で防ぐこともおろそかになり、立て続けに腹部に強烈なパンチを受けることになる。 腹部はチェーンメイルで守られているとはいえ、打撃に対する防御能力の低い部分を強打されては如何にシャエットと言えども、激痛で動けなくなるのは仕方の無いことであった。 シャエットは、ついに池の底に倒れてしまった。 3 「う…くう…はあっ…」 止まった呼吸を再開させようと、腹部を抑え込むように呼吸を整えるシャエット。 その間にとどめの攻撃がこないのが不思議だったが、すぐに触手は迫って来る。しかし、それはシャエットにとどめを刺しはしなかった。 腹部を押さえるシャエットの両手が捕らえられ、そのままシャエットの身体が吊り上げられてしまう。 シャエットがそのまま抵抗も出来ずに息を整えている間に、精密作業をこなす細い触手がシャエットの鎧を這いまわり、調べているようだった。 「はぁ…はぁ…くぅっ!」 ようやく呼吸を取り戻したシャエットは暴れて触手を振りほどこうとするが、両手に巻きついた触手はシャエットの力で剥がせるような力ではなかった。 途端、ガランと音を立ててシャエットの盾が落ちた。 「!?」 細い触手が盾を固定していたリベットを見つけ、抜いたのだ。 そして、同じ要領で、シャエットの身体を守っているブレストプレートを外しにかかった。 「くぅ!はなしてっ!」 シャエットは再び暴れて抵抗する。 しかし、その動きをゲレルは許さず、無防備な腹部に一撃を入れた。 「か…はっ…」 ドスっと言う嫌な音とともにシャエットは再び呼吸が止まり、抵抗できなくなってしまった。 その間に両手のガントレットと足のグリーブも脱がされ、シャエットが落ち着いた頃には既にシャエットはタンクトップとパンツのみの下着姿になってしまっていた。 ――このままじゃ、食べられちゃう…っ!―― 食べるのに邪魔な金属部分をすべて剥がされ、シャエットはこのまま捕食される事を想像して身震いした。 しかし、ゲレルはシャエットを食べようとするような素振りは見せず、シャエットはゲレルに対して後ろを向かされる。 「…?」 シャエットが考えるよりも速く、ゲレルの攻撃は始まった。 パァァァン!と洞窟内に乾いた音がこだまする。 「きゃああっ!」 一瞬、シャエットには何が何だかわからなかった。 ゲレルはその触手の拳のように硬くしていた力を抜いて、しなやかに勢いをつけてシャエットに叩きつけたのだった。 まるで、張り手を受けたようにシャエットの背中が赤く腫れ上がる。 「うあぁっ!」 シャエットは容赦なく襲う痛みに耐えきれず、悲鳴をあげてしまう。 まるで鞭のようだ、と思った瞬間、こんどは細いほうの触手が振り下ろされた。 「あぅっ!な…なんで…」 鞭と言うものは、肉体的なダメージを最小限に抑え、代わりに苦痛のみを相手に与えて精神力を削ぎ取る、一般的に拷問に使われる攻撃手段である。 それを何故ゲレルがシャエットに対して行うのか、シャエットは判らなかった。 いや、正確には予想はできるはずだったが、シャエットは敢えてその考えを頭を振って打ち消す。 「ひああっ!」 シャエットの背中がのけぞり、足をばたつかせる。ゲレルはすぐに別の触手を伸ばして、シャエットの足を固定してしまった。 シャエットは再びのけぞるが、足を固定されているので身体が弓のようにしなる。 ローパーやゲレルなどに代表される触手生物。これらの生物はまだ未解明の部分が多く、その習性についても色々な説が飛び交っている。 その諸説の中で共通していることは、年齢を得た触手生物は高度な知能を持っていると言う点であった。 たとえば、今行われているシャエットへの攻撃。 これはシャエットにダメージを与えて殺す事が目的でないことは明白である。 ゲレルは明らかにシャエットを拷問にかけており、その精神力を削ぐことを目的としていた。 最低でもゴブリンなどの亜人程度の知能が無ければ行うはずが無いというのはその根拠であり、それは誰もが認めるものであった。 洞窟内に響く鞭の音、悲痛な泣き声が続き、シャエットは身を捩る。 容赦なく打ち据えられたその身体はミミズ腫れなどで痛々しく飾られ、下着はボロボロになり、ちぎれる寸前であった。 武器を奪われ敗北した挙句、両手両足を捕らえられ、抵抗も出来ずに鞭でいたぶられるシャエット。 その気力は少なくとも半分以上削り取られていることが、涙を滲ませたその表情からも克明に読み取れる。 この種の生物の最大の謎とされているのは、触手生物は人間またはエルフなどの若い女性にしかこのような行動を取ることはないという点であった。 そして、それが意味することはひとつしか無い。 「あっ!嫌っ!いやぁっ!」 突然、シャエットが泣き叫んだ。 ボロボロになったシャエットのタンクトップとパンツに触手が絡みつき、引き裂こうとしていたのだ。 しかし、どんなに泣き叫んだところでシャエットに抵抗など出来るはずも無い。 ビビッと音がして、次の瞬間にはシャエットは生まれたままの姿になっていた。 「いやあああっ!いやああっ!」 シャエットは今にも泣きだしそうになりながら、必死に手足をバタつかせる。 触手はシャエットを捕らえる触手に一切の手加減もせず、シャエットの四肢は空中でピンと張る形になってしまう。 そこへ背後から迫るように別の触手が迫り、シャエットの背中に触れた。 「ひっ!」 シャエットは有機物に触れられたようなヌルリとした感触に、悪寒を隠せない。 そんなことにはお構いなしに触手は何本もシャエットに迫り、そのうちの何本かはシャエットの脇の下をくぐり、シャエットの前に顔を出した。 「ひっ…いやっ!いやあっ!」 触手と対峙させられたシャエットは、そのおぞましさに嫌悪を通り越して恐怖を感じた。 ワームのように伸縮を繰り返し、しかしワームよりも柔軟に蠢くその怪物は、皮膚から粘液を滲み出しているようでヌラヌラといやらしい光沢を帯びていた。 「ひゃんっ!?」 突然、シャエットはお尻にヌルリとした感触を感じてビクンと反応した。何本かの触手がシャエットのお尻に絡みついたのだ。 触手はそのままシャエットの柔らかな肉の感触を味わうように、お尻の膨らみを撫でまわす。 「あっ…嫌ぁ…!気持ち悪い…っ!」 シャエットが嫌がるのをよそに、前に回りこんでいた触手が、シャエットの胸の膨らみに張り付いた! 「やあぁっ!いやあっ!エッチ!やめてっ!」 シャエットは必死に嫌がって身を捩じらせるが、触手は全く介さないようにシャエットの胸の膨らみを撫で始める。 古くから触手生物には謎がある。 それは、この明らかに若い女性に欲情していると思われる行為であった。 高い知能とともに三大欲求を得たと言う説もあれば、年を得た触手生物には色情霊が取り付くのだと言う説もある。 すべての触手生物は淫らな神の子孫だと言う胡散臭い説まで流布している。 どれも確証は無い。しかし、それゆえにどれもがそれなりの説得力をもっていた。 少なくとも間違いない事実は、触手生物が若い女性に対して欲情すると言う事のみであった。 シャエットを得たゲレルのように。 「んあっ!やだっ!やだあっ!」 シャエットの声は僅かに苦しげに聞こえる。 それも仕方の無いことである。触手はシャエットのお尻と胸をそっと、優しく、しかし執拗に撫でまわし、ヌルヌルとした粘液を塗りこんでいたのだ。 ところで突然だが、シャエットの風読みの能力について解説せねばならない。 風読みモードになると一対一ではほぼ無敵とも言えるこの能力だが、風読みモード以前に天才的に鋭い感覚能力が要求される。 しかし、この卓越した感覚能力はむしろシャエットの悩みの種でもあった。 今行われているシャエットに対する行為。 その触手の感触は、シャエットの皮膚はその卓越した感覚能力でより激しく、より鮮明にシャエットの脳に伝えられているのだ。 速い話が、シャエットは超(!)敏感な少女なのである。 その敏感なシャエットのお尻を撫でている触手が、調子に乗ってお尻の谷間に滑り込んだ。 「ああっ…!やっ!…いやあっ!」 涙を堪えながら身悶えるシャエット。その胸の膨らみの上で、触手はモゾリと蠢く。 「ひんっ!」 シャエットはその感触にビビッと反応して、跳ねるように腰をくねらせる。 その姿は、もはや為す術もなく触手に撫でまわされるだけの無力な生贄だった。 そして、生贄の運命は明るいものではないことは明白である。 このままゲレルに最後まで蹂躙され尽くして、死ぬまで逃れることは出来ないであろう。 シャエットはそんな未来を一瞬垣間見たような気がして、ぞっとした。 「い…いや…いやぁ…っ!…そんなの…やだよ…っ!」 シャエットの必死の思いが通じたのだろうか? 触手の動きが突然止まった。 4 「?」 身体を弄り回す触手のいやらしい動きが突然止まり、シャエットは不思議に思った。 弱い所を絶え間なく撫で回され、ボーっとし始めた身体に喝を入れ、体中に再び力を込めた。 「うんっ!」 シャエットの身体が地面に落ちる。 予想よりもあっさりと触手ははがれてしまったのだ。 ―― 何が…おきたの…? ―― シャエットはゲレルから出来るだけ遠ざかるように動きつつ、その様子を見た。 ゲレルの触手は先ほどまでの瑞々しさを失っており、干からびかけた植物のように頼りなく蠢いていた。 その周りからは、最後の水が流れ去ろうとしていた。 ―― そうか、水だ… ―― シャエットはすぐに状況が理解できた。 ゲレルはもともと水生生物。水からあがって活動できる時間はそう長くはないのだ。 そして、ゴブリンによって管理されていたこの池。池の水が完全になくなったことは今までには無かったのだろう。 流れ去る水を止める方法も無く、干上がってしまった池の底で、ゲレルはその命の源を失って悶えていたのであった。 シャエットは恐る恐る一歩近づく。 ゲレルは恨めしそうにシャエットの方に触手を伸ばすが、力なく地面を這うばかりで、シャエットを捕らえることはおろか、一撃の攻撃すら放てないほどに弱っていた。 シャエットの目に刺さったままの戦斧が映った。 ―― 今なら簡単にとどめをさせる…けど… ―― ゲレルが最後の力を振り絞って反撃してきたらと思うと、躊躇するものがあった。 そして何よりも、この汚らわしい生き物に出来れば二度と触れたくないとも思った。 たった今までいやらしい触手に身体中を嘗め回されていたのだ。未だにウゾウゾと蠢いている触手の絨毯に脚を踏み入れる事をためらうのは仕方の無い事かも知れない。 更に、とどめのカマイタチを放てば確実にゲレルの体液を全身に浴びることだろう。 そんな時、水の流れ去った穴から巨大なスライムが這い上がってくるのが見えた。 スライムは生き物の死を察知して集まり、ハゲタカのように屍肉に集り、永い時間をかけて溶かして吸収し、糧とする下等生物である。 このゲレルの死に際をいち早く察知し、早速食事に有り付こうと、まだピクピク動いているゲレルにまとわりつき始めた。 シャエットは安堵のため息をつく。 ―― どうやら、ゲレルに触らないですみそう ―― 戦斧は後でゆっくり回収するとして、今はとにかくこの池から上がろうと思い、シャエットはゲレルの横を恐る恐る抜け、梯子に手をかけた。 しかし、この判断は間違いであった。 どんなに汚い生き物に近づきたくなくても、多少の危険を冒しても、シャエットはこのとき確実にゲレルを殺しておくべきだった。 シャエットは滑らないように注意しながら梯子を登った。 半分ほどまで差し掛かっただろうか。あと少しでこの忌まわしい池から這い上がれるのだ。 更に一段を上がろうとした瞬間、ぱしっ、と足に絡みつくものを感じた。 「!」 シャエットは一気に再び悪夢の中に叩き落されるような気がした。 先ほどまで自分の両手と両足を戒めていた触手。それが、先ほどと同じく凄まじい力で引っ張り始めたのだ! ―― な…!なんでっ!?…なんでっ!? ―― シャエットは突然蘇った悪夢を理解できず、必死に梯子にしがみつく。 しかし触手の力は圧倒的で、如何にシャエットが優れた戦士であっても人間の力で対抗できるようなものではなかった。 「うあっ!」 梯子を掴んでいる手がバシンと叩かれ、あっさりと手は梯子から離れてしまった。 そして、足に巻きついた触手は軽々とシャエットを引きずり、元の位置へと放り出してしまった。 藻が無かったら体中は擦り傷だらけになっていたろう。しかし、そんなことに気を止める余裕も無く、シャエットは走って再び梯子のほうへ逃れようとする。 そんなシャエットの手を触手は絡めとリ、再び壁際に追いやった。 シャエットは為す術もなく壁際に追い詰められる。 ゲレルは完全に復活していた。 シャエットはその事実が理解できず、何が何だかわからなかったが、程なく気が付く。 例のスライム。スライムはゼリー状の生物であるが、その成分は水を多く含む。 干からびたゲレルにとって、それはまさしく恵みの水分であった。ゲレルはスライムごと体内に取り込んでしまったのだ。 乾燥した身体を癒すのに充分な量を保ち、しかも流れ去ることの無い水分。 それは、このゲレルが地上でも活動できる生物になってしまった事を意味していた。 そして、さっきの様にシャエットを取り逃がすことは、もはや絶対にありえないと言うことでもある。 「そ…そんな…そんなことって…!」 ゲレルは改めてシャエットに触手を伸ばし始めた。 「いやっ!…いやあああっ!」 シャエットは壁際に追い詰められたまま両手で胸を隠しつつ、必死に抗った。 しかし、その両手に触手が次々に巻きつく。 シャエットの両手はその隠した胸を開かされるように強引に左右に引っ張られる。 強烈な触手の力に、シャエットは必死に抵抗し、思わず手首に巻きついている触手に噛みついてしまった。 ビクンッと触手は動き、痛みに喘ぐようにのたうって引っ込んだ。直後に別の触手がシャエットの頬を横なぎにひっぱたいた。 「きゃあっ!」 シャエットは為す術もなく張り倒され、地面に叩きつけられる。 あれだけ痛みつけて気力を削いでも、なおこれだけの抵抗をするシャエット。 事実、シャエットの気力は、下手な男の戦士などでは及びもつかないほど強靭なもので、その気力を半分ほど削いだところで、抵抗を止めるよしも無かった。 今のシャエットは、まだ隙があったらすかさず反撃に出るだけの気力が残っているのだ。 それを悟ったゲレルは、再びシャエットの両手足を触手で捕らえ、強引に空中に磔にしてしまった。 「くううっ!いやあっ!」 シャエットはあっさり動けなくなってしまい身を捩る。 ゲレルは思考していた。 水分が足りなくなり動けなくなったのを良いことに、逃げようとしたシャエット。 しかも、言うことを聞かずに噛み付きさえしたシャエット。 シャエットの精神をもっともっと痛みつけて、反撃する気力がなくなるところまで追い込まなければ、この獲物は一瞬の隙を見て逃げるか、または反撃に転じてくるであろう。 ゲレルはシャエットに向けて、無数の触手を伸ばした。 シャエットの目に触手が写った。それは、先ほどシャエットをいたぶった鞭状と同じものである。 しかし、先ほどと違うのは、2本では無いと言う点だ。今回伸ばした鞭触手は軽く数えても10本以上はあった。 「あ…あ…や…ぁ」 池の底で悲痛な泣き声が響いた。 その声はゴブリンの洞窟全体に響き渡ったが、それを聞きつけて助けに来るものは存在しない。 お尻で細い鞭が跳ねる。 同時に、背中には太いほうの鞭が張り付くような勢いで叩きつけられ、その触手が離れもしないうちに次の触手は充分にしなりを作り、すぐさま放たれた。 「やあぁ!いやぁっ!きゃあああんっ!」 シャエットの身体は容赦なく打ちのめされ、木の葉のように揺れる。 打たれるたびに身を捩り、痛みを堪えようとするが、こんな余裕を与えることなくゲレルはシャエットの身体に攻撃を続けた。 ゲレルとしても、シャエットを必要以上に痛めつけるのは望むところではないのだが、シャエットの抵抗が激しい以上、徹底的にお仕置きをする必要があった。 容赦なく拷問を続けるゲレル。お尻を打ち、背中を打ち、身を捩ったところで脇腹を狙う。 激痛に反り返る背中を更に追い込むよう打ちすえ、そして再びお尻を打つ。 パァァァン!ピシィィィン!と小気味良い音が響き渡り、それに追従するシャエットの悲鳴が、この女戦士の気力が刻々と削られていく様を表していた。 集中的な拷問はシャエットにとっては無限とも言える長さに思えたが、実際には5分とたっていない。 もっとも、この拷問を前にこれ以上持ちこたえられる戦士など居ないであろう。 ゲレルはシャエットの身体を一度地面に下ろす。 シャエットの気力はもはや潰える手前で、これだけ気力を削がれて抵抗できる戦士などは居ないであろうと言う判断だった。 しかし、地面に降ろされたシャエットの目に梯子が映る。 何と言う気力だろうか?シャエットはブルブルと震え、未だに拷問の苦痛が抜けきっていないにもかかわらず、その梯子へ向かって走りだした! ゲレルが反応するのを横に見ながらシャエットは必死に走り、梯子に手をかける。 途端にその両手に触手が伸び、梯子の鉄棒ごと巻き取ついてしまい、梯子から両手を離せなくなってしまった。 「あ…っ!」 すぐさま両足にも触手は絡みつき、肩幅程度の幅で固定されてしまった。 パァァァン! 「くぅっ!」 シャエットはお尻に加えられるお仕置きに歯を食いしばって耐える。 ゲレルはシャエットの様子に、別の感情を感じ始めた。 どんなに痛みつけられても、決してあきらめない。僅かなチャンスがあれば迷わずに行動する。 シャエットの気力の底には強靭な「芯の強さ」があり、これを崩すことは生半可な方法では出来ないのだ。 そしてそれ自体、シャエットの美点、魅力でもあった。 ―― シャエットは、このままの方が良い ―― そして、真に屈服させる作業はもっと腰を据えてジックリと行うべきであると考えた。 そうと決まれば。 ゲレルは動けないシャエットに触手を次々と伸ばした。 さっき「一度シャエットに逃げられる前」の続きを行おうと言うのだ。 まずはお尻と胸の膨らみ。 ヌチ、ヌチ、と張り付き、ゆっくりと撫で回し始める。 「ああ…!いや…っ!いや…っ!」 シャエットは再び始められた行為に、必死に嫌がって耐える。 触手はお尻の谷間にするすると潜った。 「ひあっ!やあっ!」 シャエットはより敏感な個所を触られ、敏感に反応して腰を捩って抵抗した。 そう。この抵抗がシャエットの魅力なのだ。 必死に両手に力を込めるが、シャエットの両手首にはしっかりと触手が絡み付いており、そのまま鉄製の梯子に縛り付けていた。 シャエットは両手を梯子に縛られたような体制のまま、逃れることを許されない。 触手はシャエットの胸の膨らみを優しく撫でまわすのを止めた。 突然、モギュ、と力任せに掴み上げる。 「くあっ!」 触手に「掴む」と言う表現が正しいかは疑問であるが、シャエットの胸の膨らみを覆った触手は、たしかに巧みに絡みつき伸縮し、その動きはまるで人間の手が乳房を揉みしだく動きそのものであった。 ゲレルは間違いなく意図的にシャエットの乳房を触手で揉みしだいていた。 シャエットの乳房に絡みつく2本の触手。 それぞれ右と左の乳房を捕らえ、思い思いにムギュ、モニュ、と揉みしだき、その柔らかさを味わった。 「んあっ!…んくぅ!…いやあっ!…いやあっ!」 シャエットは自分の乳房が良いように揉みしだかれる感触に、必死に対抗して歯を食いしばる。そんなシャエットに触手が追加された。 2本の触手が新たに加わり、新参者の触手はシャエットの乳房の先っぽ、乳首を責め始めた。 乳房がギリギリっと搾り上げられ、その先端で艶やかに光を放つ乳首をグリグリっとなじる様に擦り上げる。 「ひああぁ…っ!はうっ…やぁっ!いやああっ!」 ビクビクと反応して何とか堪えようとするシャエット。 しかし、その表情とは裏腹に、シャエットの乳首は熱い鼓動とともに硬く隆起して行った。 ゲレルはお尻の谷間を弄っている触手を更に進め、シャエットの股間に伸ばした。 「ひあっ!」 シャエットは再びビクンと反応し、全身を強張らせる。 ゲレルはそれには構わず、触手の先端を細めてシャエットの股間を探索し始める。 「ふぅっ!…あくっ!…あっ!あっ!…くうううっ!」 シャエットは必死に手で抵抗しようと梯子から引き離そうと力を込める。 しかし、梯子がギシギシと冷たい音を立てるだけで、触手の力が緩む様子は無かった。 そうしている間に、触手はシャエットの大事な部分を暴いてしまった。 「!…っ!…やああああっ!いやああっ!触らないでぇっ!」 シャエットは跳ねるように激しく反応し、必死に哀願するが、触手はすぐに事を開始した。 触手が剥いたものはシャエットのクリトリスだった。 自身にたっぷりの粘液を含ませた触手は、その繊細な部分を、そっと、そっと、優しく撫で始めた。 「ふああああっ!…いやあああっ!」 自身のクリトリスが即座に反応し、脳髄にダイレクトに襲い掛かるような感覚に、たまらずに悲鳴をあげてしまうシャエット。 触手はシャエットの反応にはかまわずに、ゆっくりと、じっくりとクリトリスを嘗め回す。 「くぅ…っ!…はあっ!」 シャエットは自分の意志とは裏腹に、自分の大事な部分が熱く充血していくのを感じた。 ―― なんで…こんな…こんなに気持ち悪いのに… ―― シャエットは触手のいやらしい動きを敏感に感じ取ってしまう自らの体質を恨めしくさえ思った。 触手は硬くしこリ勃ったクリトリスをキュムッ、と押し潰すように擦りあげる。 「ひあああっ!」 シャエットの脳髄に電気が走り、ビクンと反応してしまう。 その間に、シャエットの股間にヌチュヌチュと粘液を擦り込む触手。 「んんっ!」 目を閉じてその感触を拒むが、シャエットの股間は触手の粘液でヌルヌルにされてしまう。 シャエットの拒絶する心が伝わったかのように、乳首をなじっている触手に変化がおきた。 丸っこい先端でグリグリと乳首を押し揉み、虐めていた触手だが、その先端がクパァ、と開き、吸盤状になる。 捕らえた小魚などを逃がさないように備えられたゲレルの器官であったが、それに加えて、吸盤の中央に獲物を吟味する、人間で言うところの舌に近い器官を持っていた。 その吸盤がシャエットの乳房にむしゃぶりついた。 「ひあああああっ!ひゃああんっ!」 突然乳首に強い吸引を感じ、ビクビクと反応して泣き声をあげてしまうシャエット。 しかし、それだけではない。 吸盤の中央に備えられた舌。 ちゅうちゅう、と乳房を強く吸い上げるのと同時に、その乳首を絡めとリ、転がし、押し揉みした。 「ひいいんっ!いやああっ!いやああんっ!」 無理やりその性感帯を刺激され、為す術もなく耐えていたシャエットに、新たに始まったこの攻撃は耐えられるものではなかった。 シャエットは必死に抵抗して、両手を振りほどこうとするが、触手は容赦なくシャエットの両手を梯子に戒め、この仕打ちから逃れようとすることを許さなかった。 それどころか、乳房を揉みしだく力を強めて行く。 モギュ、もきゅ、と心地よく揉みしだかれるシャエットの乳房、 その搾り上げる動きに合わせ、吸盤はじゅぱ、じゅぱ、と、そしてその中の舌先はクリクリ、コリコリ、と乳首を玩び、その味と感触を堪能していた。 しかし、これ以上の責めがシャエットを襲う。 更に一本の触手が吸盤状に変化した。 それは、シャエットのクリトリスを愛撫していた触手だった。 むちゅ、と卑猥な音がする。 「ふあっ!?…ひあああっ!くううううっ!いやあああっ!いやああっ!」 シャエットの泣き声が虚しく響いた。 ちゅるるるるるるっ! 「ひいいいいいいんっ!」 クリトリスにたっぷりと絡められた粘液を吸い上げるように強めに吸引すると、シャエットは脳髄を貫くような刺激に襲われ、お尻をヒクヒクと震わせながら泣き声を上げた。 そして、駄目押しの様に、吸盤の中央の舌がクリトリスをなめ上げる。 「やあぁんっ!」 シャエットのクリトリスは吸盤の中で、舌に舐め上げられるたびに美味しそうにプリプリと転がる。 それを逃がさないように優しく、優しく愛撫すると、シャエットの口からはその全身を走っている感覚に必死に抵抗する声がもれる。 「ふううううっ!…くううっ!…ひあっ…!」 ゲレルはシャエットのそんな仕草が可愛らしくて仕方ない。 この愛撫だけでシャエットをどこまで追い込めるかを見てみたいと言う気持ちもあったが、ゲレルはそれよりも、シャエットに己の欲望の全てをぶちまけたいと言う欲望が競りあがってくるのを感じた。 ゲレルは、ついに次の行為を始めた。 5 戒めている触手が、足首の辺りから太ももまでズルリと這い上がる。 「うあ…いや…いや…ぁ」 そして、無数の触手が次々にシャエットに絡みつく。 その数は5本や6本ではなく、そして、その一本一本がシャエットを今まで戒めていたものと同じ程度の力を持っていた。 つまり、それはシャエットを絶対に逃がさないと言う意思の現れであり、シャエットがゲレルから逃れるチャンスがますます遠のいてしまったことを意味する。 シャエットは両腕を動かすように抵抗を試みた。 「くぅっ!」 しかし、触手の怪力で手首を梯子に括り付けられてしまってはどうしようもない。 そして、触手はその僅かな抵抗も許さぬとばかりに、シャエットの両腕を肘のあたりまで、錆びてはいるが頑丈な梯子に戒めてしまった。 そして、ゲレルはいよいよシャエットの太股に巻きついている触手に力を入れ、その足を左右に開かせていく。 「あっ!…いやあっ!」 股間を晒される羞恥に、シャエットは身を捩るが、もはやビクともしない。 ゲレルはシャエットの羞恥を煽るように、ゆっくりとその両足を開かせて行った。 そして、その後ろに見えたモノに、シャエットは凍りつく。 「ひっ!…い…いや…!…いやあああっ!許してぇっ!」 太さは…そう。直径3センチ弱程度であろうか? 先ほどシャエットを襲ったパンチの様に硬くいきり立ったその触手が、どのような目的で自分の身体に迫っているのか。 シャエットが抵抗しながらも顧みるゲレルの触手の根元辺りには一つ、半透明の袋が見える。 それは、シャエットをいたぶっている間にジワジワと膨らんでいたのであろう、今でははちきれそうな程にパンパンに膨張していた。 毒嚢である。 あの中にはゲレルの毒が並々と溜め込まれているの。そして、それは、全てシャエットに対して使われようとしているのだ。 シャエットはそれがわかっていただけに、必死に身を捩って抵抗した。 そして、それが叶わないとわかると、抵抗は哀願に変わっていく。 触手はシャエットの股間にピタリと当てがわれた。 「いやあ…いやあ…お願い…許して…」 シャエットは涙を零しながら哀願していた。 ゲレルは許すことなく、シャエットの股間にグリグリとモノを押し付ける。 「くう…っ!」 シャエットは耐えるように目を背けた。 必死に心の準備をしているのが見て取れる。 ゲレルは優しく可愛がりたい衝動に駆られるが、まずはシャエットを屈服させる事が必要だと思っていた。 シャエットは甘やかすと、すぐに反撃に転じたり、逃げようとしたりする。 まずは、徹底的にイジめ抜いて、泣き叫ばせ、逃げようとしたことや、反撃したことを死ぬほど後悔させる。 何よりも、シャエットの悲鳴は、ゲレルのサディスティックな欲望を激しく刺激するのだ。 ゲレルは、シャエットの身体を戒めている触手に力を込めた。 「く…っ!」 シャエットはグッと堪える。このまま歯を食いしばって耐えるつもりなのだろう。 しかし、ゲレルがそれを許すはずが無かった。 ゲレルはシャエットに当てがったペニス状の触手を、一気に撃ち込んだ。 「あぅっ!!やあぁ―――――――――っ!…!!!」 シャエットはゾブリュッ!とした感触とともに、異物が胎内へと侵入したのを感じた。 しかし、一瞬のことに実感が湧かず、反応は1テンポ遅れてしまう。 「ひあああああああああんっ!いやああっ!いやああっ!こんなのいやああっ!」 シャエットは顔をフリフリ泣き叫ぶ。 ゲレルはそんなことにはお構いなしに、シャエットに突き立てたペニスをズリュッと動かした。 「ふああああっ!」 ビクビクっとシャエットが反応し、両腕を梯子に固定されたまま頭をブンブン振り、泣き叫ぶ。 しかし、どんなに嫌がっていてもシャエットは敏感娘、しかもついさっきまでクリトリスを優しく優しく愛撫されていたのだ。 シャエットの胎内は少し強めの抵抗を見せたが、一旦許してしまった後は滑らかに潤滑する。 早くもその優れた性感帯は情報をシャエットの脳に送り始めていた。 しかし、ゲレルはシャエットの状態などにはお構いなしに触手で快感を味わう。 シャエットの膣はその意思とは裏腹、優しくゲレルのペニスとも言える触手を受け入れ、その柔肉で包み込んでいた。 ゲレルは予想以上の快感に、ペニス触手に全神経を集中させた。ギチッとシャエットの太股を固定する。 「あ…くぅぅっ!」 シャエットはまだジンジンするような胎内の異物感に嫌悪を感じる。 いや。嫌悪感を感じようとしていた。 シャエットの脳に送られるその繊細でリアルな感覚は、シャエットにとって嫌悪感でならなければならなかった。 その異物感は、もぞりと動いた。 「…っ!」 ゾリュッとした感覚とともに、シャエットの胎内のペニスがゆっくりと抜かれる。 人間のペニスと比較しても、大きいサイズに近いともいえるそのペニスは、シャエットの躯からゆっくりと吐き出されるようにムリムリと姿をあらわす。 「ふぅ…、あ…はあぁぁぁ…」 シャエットは去っていく異物感に一瞬安堵の溜息を漏らした。次の瞬間! ズリュリュッ! 「ひああああっ!」 ゲレルはシャエットがほっとする瞬間を狙ったように、ペニスを深々と撃ち込んだ。 シャエットが翻弄されるように泣き叫んだのを皮切りに、ゲレルはシャエットの身体を蹂躙し始めた。 6 シャエットの膣に突き立てたペニスを、先ほどと同じ、ギリギリのところまで抜く。ただし、今度は一気に。 そして、間髪入れずに再びシャエットの胎内深くに埋め込む! ズブリュッ!と卑猥な音がしてシャエットの悲鳴が続く。 「やあああんっ!」 そして、ゲレルは間髪入れずに次のストロークへ。 一連のピストン運動は緩慢なリズムで繰り返され、ペニスが責めるたびににシャエットの身体は突き上げられ、梯子はキシキシと音を立てた。 そして、反動で戻ってくるシャエットを次のストロークで迎え撃つ。 「ひんっ!ひぃんっ!ひああんっ!」 ――なんで…なんで…こんなことになっちゃったんだろ…―― シャエットは突き上げられ、泣き声をあげながらもそんなことを考えた。 司祭の存在。ゴブリンがアミュレットを投げたときに気づくべきだったのだ。 アミュレットを失して信頼をなくすことを恐れたあまり、シャエットは初歩的な警戒心を失っていた。 そして、もう一つ。一度、ゲレルが水分を失ったとき。 あの時、止めを刺してさえいれば、何も恐れるものは無かったのだ。 裸にされ、体中を触られたシャエットは、そのおぞましい触手生物に対する嫌悪感が先に立って、確実にこの怪物を倒すべきであると言うことすらも忘れていた。 しかし、そんなことを考えても、全ては手遅れである。 チャンスは確実にあったのだ。それも、一度ではない。 そして、その全てのチャンスにおいて、シャエットは誤った選択をしてしまっていた。 モンスターとの戦闘において判断を誤ることは、すなわち命を落とすことに等しい。 愚かしい程にまでシンプルで、そしてシビアな世界の掟がそこにあった。 シャエットがとどめを刺すことをせずに逃れようとし、復活したゲレルがその触手でシャエットを捕らえた瞬間、この戦いに決着がついていたのだ。 すなわち、勝者(ゲレル)と敗者(シャエット)である。 相手が違ったら、シャエットは先の戦闘で殺されていたかもしれない。 しかしゲレルはシャエットを殺しはしなかった。 シャエットはゲレルに生かされているとも言える。そして、それは、シャエットがゲレルの所有物であることも示していた。 シンプルだが、シビアで残酷な世界のルールだった。 ズリュッ!ズリュッ!と触手の動きが激しくなり、シャエットの身体を突き上げる勢いも増していく。 「ふあっ!やあああっ!」 シャエットは為す術もなく翻弄され、泣きながら悲鳴をあげるしかなかった。 触手の動きは執拗にシャエットを責めあげる。 そして、そのストロークごとに追い立てられるように、シャエットは精神的に追い込まれるのを感じた。 潤滑し、小気味よく肉を押し分けて擦れるペニスの感触。 プリプリとしたシャエットの肉の感触を味わいながら、ゲレルは久々の獲物が可愛らしいだけでなく、上等な身体の持ち主であることを感じた。 ゲレルはゾクゾクと込み上げてくるような快感に酔いしれ、夢中でシャエットの身体を責め上げていった。 リズミカルに繰り返し送り込まれるパルスがシャエットを攻め立て、身体が反応してしまっている事実にシャエットは焦った。 ゾリュッ!とペニスが自らの最深部に突き込まれるたびに、シャエットはヒクッと反応し、仰け反るように身を捩った。 「ひぃんっ!ひぃんっ!」 シャエットは胎内を擦れる触手の動きがぎこちなくなったのを感じた。 「んっ!んっ!ふえええっ!いやあっ!んっ!」 シャエットは触手の動きに何かを予感して、頭をフルフルして嫌がった。 しかしそれは抵抗にすらならず、そして、その予感は正しいことをシャエットは理解した。 じゅぽっ!じゅぽっ!じゅぽっ!と、ぎこちないながらも小刻みなリズムを繰り返すその動きは、明らかに一つのベクトルを持っており、ピークへ向かっていた。 ピーク。そう。ゲレルも絶頂を迎えようとしていたのだ。 毒嚢に溜まっていたゲレルの毒がペニスの方へと流れ込もうとするのを、ゲレル自身押さえ切れなくなっていた。 「んっ!いやあっ!許してっ!ひんっ!いやあっ!」 シャエットは必死に暴れつつ、許しを請うが、ゲレルはそれに応えようとはしなかった。 それどころか、嫌がる身体を更にギュッと縛り、逃げられないようにした上で、快感を貪る。 そして、シャエットは自らの膣の中でペニス状の触手がプルルッと痙攣したのを感じた。 「ふあああああんっ!いやああああっ!いやああっ!」 次の瞬間、ゲレルはシャエットに子供を産ませようと考えているかのように、シャエットの膣内にその欲望のエキスを吐き出した。 「だめっ!…あっ!…」 シャエットは胎内、それも一番奥深くに、熱い精液がドクッドクッ!と脈打って注ぎ込まれるのを感じる。 それは、シャエットにとっては悪夢のような感触であった。 シャエットの身体が早鐘を打つように反応する。シャエットは激しく昂ぶった身体を必死に抑えようと、レジストを試みた。 「あくうっ!」 しかし、ゲレルはそんな抵抗は一切認めないように、次々と精液を吐き出していき、シャエットの子宮を満たして行く。 「あっ!…」 ジュバッ!とした感触が胎内いっぱいに広がり、それは遂に巨大な波となってシャエットの心を焼き尽そうと燃え上がる。 シャエットは唇をギュっと噛んでゾクゾクと上ってくる感覚を抑え込む。 全身に力を入れ、梯子はギシギシと軋み、足はワナワナと震える。 「くうううぅぅぅぅっ!」 シャエットはこの津波のような攻撃を常人の数倍の性感帯で味わっていた。 しかし、それを凌駕するほどに強靭な精神力で、遂にシャエットは最後の津波を乗り越えることができた。 「ふぅ…っ!…はあ、はあっ!」 しかし、絶頂させられるのは何とか凌いだものの、事態は決して好転してはいない。 シャエットはお腹の中で吐き出されたゲレルの毒が疼くのを感じた。 「や…こんな…汚いの…やだぁ…」 シャエットは不潔な触手に犯されてしまったショックに、呟くように拒絶の声をあげる。 それは状況判断を誤った少女の末路であり、運命でもあった。 しかし、シャエットはまだ理解していなかった。 凄惨ともいえるこの陵辱劇は、これから繰り広げられる限りない蹂躙への序曲に過ぎないことを。 毒嚢には、まだまだ充分な量のゲレルの毒が詰まっていた。 7 ゲレルはシャエットの膣内に欲望のエキスを吐き出しつつも、改めてこの快感と幸運に浸った。 意識と呼べるものがが芽生えてから、かつてこれほどまでに激しく欲情したことは無い。 シャエットが飛び込んできたとき、獲物を犯し、殺して食らおうと言う程度の意識はあったが、この少女の反応と、その身体はそれ以上の意識へとゲレルを導いていた。 殺して食らい、養分とするには余りにも可愛らしいその容姿。しかも、人間にしては尋常でないほどの感度。 さらに驚くべきことには、これだけいたぶり抜いてもなお、屈服しないその精神と、卓越した体力。 生贄として放り込まれた娘を犯した事は何度かある。しかし、その全てはゲレルを満足させる前に力尽き、もはや動かなくなった虚ろな身体に精を放った。しかしシャエットは違った。 最後まで強靭な精神力で必死に嫌がりながらも、性感帯はしっかりと反応し、最後まで耐え抜いたシャエット。 ゲレルはかつて感じたことの無い満足感を得ていた。 しかし、満足感とともにやってきたのは、同じくらい大きな欲望の塊であった。 いつもであれば、性欲の次に湧き上がってくるものは食欲であったが、シャエットを犯した後に襲ってきたのは、更に深い性欲であった。 ゲレルはその核の中に熱くたぎる貪欲なものを感じ、その全てをシャエットにぶつけなければ気がすまなくなっていたのだ。 シャエットはすぐに身体の変化に気がついた。 犯された膣内が痺れるような違和感を感じているのだ。 「くう…っ?」 シャエットがいぶかしむと同時に、目的を果たした触手はニュルリとシャエットの股間から抜き出される。 「んふうっ…」 突然引き抜かれた触手にヒクン、と反応するシャエット。その目に映った触手に息を呑む。 ペニス状の触手は、シャエットの膣から外に出た後でもなお、射精を繰り返していたのだ。 たった今までシャエットを貫き、犯していた触手は軽い痙攣を繰り返しながらピュッ!ピュッ!と白濁した粘液を吐き出しつづける。 そして、それはシャエットの身体に次々と吐きかけられ、それを待っていたように体中に絡みついた触手が満遍なく塗り広げ、擦り込んで行った。 「いやっ!汚いの、いやあっ!」 シャエットは身体をくねらせるようにしてその愛撫から逃れようとする。 しかし、そんな健気な努力も、再び身体を襲う違和感に妨害される。 身体全体が痺れてきた。 ――そういえば…聞いたことがある…―― ゲレルを始めとした触手生物は総じて神経性の毒を持ち、針状の器官から分泌する。 シャエットに浴びせられた精液は、その類のものだったのだろう。 しかし、シャエットの記憶によれば、「ゲレルの毒」と呼ばれるその触手生物から採取した毒物は、少なくとも10倍以上に薄められた状態で、特殊な薬品として魔法道具店においてあるのだ。 説明は聞いていた。 神経毒なので身体が痺れるが、もとは小動物や小魚を捕らえるための毒なので、人間には大した効果は無い。 しかし、その後にゆっくりと現れる強力な精神感応能力と全感覚能力を増幅する効果が魔法詠唱と集中を助けるため、魔法使いはこれを酒に混ぜたものを精神集中薬として常備していると言う。 効果は店においてある強さのもので、5分程度でピークに達し、1時間ほどは持続するらしい。 しかも、重ねて使用すると相乗効果が発揮されるため、急激な集中が必要なときなどには重宝するという。 ただし、あまりに強力すぎるその効果で魔法どころか日常生活にも支障をきたすほどに感覚が上昇してしまうこともあるために取り扱いは難しく、魔法使い以外には決して売ることは無いそうだ。 シャエットは魔法使いではないため、その説明について深く考えたことは無かった。 ただ、ゲレルの毒は胎内に注入されたところで死ぬような性質でないと言うことは理解していた。 しかし、そんなシャエットに、更なる試練が襲い掛かる。 ドクン 「…っ!…?」 シャエットは突然涼しくなったような気がした。 空気の流れがやけに鮮明に感じる。 風読みの能力の効果ではない。風読みの能力は既にその敏感さとなってシャエットを充分に苦しめていた。 しかし、今シャエットが感じているのは、そんな生易しいものではなかった。 ――な…なに…これ…?―― 突然、シャエットの背中を触手がペロリと舐めた。 「ひゃああっ!!?」 何が起きたか理解できないほどのショックがシャエットを襲い、全身の神経がざわざわと危険信号を伝える。 シャエットはだんだん、自分の身に起きたことが判ってくる。 ゲレルの毒の怖さは、神経毒としての毒性ではなかった。 しかし魔法使いにとってはメリットとも言える、その後の副作用的な効果のほうがこのような場合には脅威となるのである。 シャエットのお尻をモゾリと触手が撫でまわす。 「ふやあああっ」 シャエットは神経を直接なじられたような、信じられないほどの感覚に悲鳴をあげてしまった。 間違いない。ゲレルの毒の効果は、シャエットの全身の感覚能力を増幅していたのだ。 この神経毒は通常の魔術師が自らの意思で飲むときにさえ10倍以上に薄めて、さらにそれを酒などで割って飲むものだが、それが100%原液のまま体中に塗りこまれたのだ。 「あ…」 シャエットは、ただでさえ常人の数倍近く敏感に反応してしまう自分の身体が、更に増幅されてしまったと言うことを完全に理解した。 シャエットの周りに新たなる触手が伸び、そのそれぞれがシャエットの躯を愛撫すべく、ワキワキといやらしい動きで迫る。 「うあ…あ…」 シャエットはもはや恐怖に震える、一人の少女であった。 既に、軽く考えても常人の10倍近い感覚。そしてこれが時間と共に、犯される度に強まっていく。 自我を押し流そうとする感覚の奔流と、どこまで戦うことができるかも判らなかった。 「いやあああ────────────っ!!!」 シャエットの悲鳴を皮切りに、触手は一斉に襲い掛かった。 8 乳房に絡みついた触手は、先ほどと同じく、しかし先ほど以上の力で柔らかな肉を押しつぶす。 「…ふぅぅぅっ…」 ゆっくりと、柔らかく揉みしだかれる乳房。触手の緩慢な動きは満遍なくシャエットの乳房を嬲り上げていく。 搾りあげられた乳房がそのプルンとした弾力をもってニュルリと逃れると、すかさず改めて搾りなおした。 「ふああっ!」 シャエットはどうしようもないほどに乳房に絡みつく有機物の存在を強く感じ、それに乱暴に揉みしだかれる感覚に翻弄される。 「やっあ…!くうっ!あっ!あっ!やっ!…やああんっ!」 シャエットはビクン、ビクン、と小刻みに弾けるように嫌がって身を捩り、逃れようとする。 これだけ無駄だと言うことが思い知らされても、なお逃げようとするシャエット。 いや、この嫌がる行為はシャエット自身気づいていなかったが、もはやその意味を別のところに持っていた。 気が遠くなるほどに増幅させられてしまった感覚。この状態で乳房を揉みしだかれてまともな状態を保つことが出来るわけもないのだ。 しかし、それを認めて受け入れてしまうことはシャエットの完全な敗北を意味する。 戦士としての、冒険者として、そして人間としてのプライドがシャエットを支えていた。 「嫌がる」という行為はゲレルにどんなに好き放題にされても最終的なところでは屈服していないと言う自己確認と言えた。 ゲレルは改めてシャエットの意志の強さに惹かれた。 それでこそ攻略のし甲斐があると、むしろ情欲が益々燃え上がるのを感じていた。 なにしろ、乳房を揉みしだいただけでこの反応なのである。嫌がる精神とは裏腹に、シコリ立った乳首。 ゲレルは瑞々しく震える乳首に吸盤触手を伸ばし、むしゃぶりついた。 「…っ!ひああああっ!!!」 シャエットは跳ね回るように身を捩じらせ、しっかりと戒めている両手の触手に必死に抗った。 そんなことには構わず、ゲレルの触手は乳房をもぎゅもぎゅ、と揉みしだき、その先端に吸い付いた吸盤状触手はちゅぱ、ちゅぱ、と乳首を弄び、味わい、丹念にしごきあげる。。 「ひいいんっ!ひいいんっ!いやああああっ!」 ぞわわわっと乳首を愛撫される感触にシャエットはただの女の子のように泣き、哀願し、忠実に反応していた。 しかし、ゲレルの愛撫はこんなものでは済まされない。もう一本、敏感なところに吸盤が吸い付く! 「ひああんっ!いやあっ!もういやあっ!吸っちゃやだああっ!」 クリトリスを優しく舐め上げられるたび、シャエットはビクンビクンとはぜるように反応し、為す術もなく溢れてくる愛液をチュルルルルッっと吸われると、再びその行為に反応を繰り返した。 シャエットの大切な部分からは、止め処も無く愛液があふれており、その身体は最早その意思の制御から離れており、しっかりとゲレルの行為に応えていた。 少女はそのプライド故に絶対に認めようとしなかったが、それは紛れも無く快感であった。 そして、それを心身ともに認めさせた時、シャエットは完全にゲレルのものになるのである。 そのためには、まずはシャエットの肉体をその精神とは関係なく完全に屈服させ、そして、それを認めさせることが必要であった。 そして、シャエットの身体は半ば精神のコントロールを離れている。 もう一押し。ゲレルはザワザワと触手を伸ばした。 「あひいいんっ!ふえええっ!いやああっ!」 同時に脇腹やうなじ、背中にお尻、体中のあらゆる性感帯を触手が這いまわり、嘗め、くすぐり、揉みしだいた。 シャエットは全身を満遍なく可愛がられ、しかしそれを拒絶し、泣きながら嫌がる。 常人では発狂してしまうかも知れないほどのこの感覚の渦の中で、シャエットは熱に浮かされたような錯覚さえ覚え、しかし、次から次へと行われる愛撫の前に、ボンヤリする余裕さえ与えてもらえない。 「ふあああっ!やっ!痛ぃっ!」 ギリリっとシャエットの柔らかな乳房が締め付けられ、シャエットは苦悶の声を漏らした。 シャエット乳房の谷間をニュルリと押し分けて顔を出した触手は、そのまま乳房に巻きつき、搾り上げた。 まるで、牛の乳を搾ろうとするかのように、根元から先端にかけて、ギュムッ!ギュムッ!とリズミカルに搾り続ける。 「んあっ!んあっ!」 シャエットはリズムに合わせるように、ひと揉みごとにビクン、ビクン、と反応した。 もしもシャエットに出産経験があったなら触手のリズムにあわせてミルクが勢い良く噴出すところであろうが、シャエットがミルクを出せるはずも無く、この行為は無駄である。 しかし、そんなことはゲレルには関係なかった。シャエットの乳房を思う存分味わえれば、ミルクが出ようが出まいが構わない。 「ひぃんっ!ひぃんっ!擦れちゃ…やあんっ!」 ジュリジュリと乳頭が吸い上げられる。 「ひあああああんっ!」 ニチャニチャ、ニュルニュルとクリトリスが玩ばれる。 「ふやああんっ!やだやだっ!いじらないでぇっ!」 シャエットの両手は別の触手にしっかりと固定されており、今となってはシャエットがこの辱めから逃れることは、完全に不可能であった。 そして… グニ、と乱暴な感触を再び感じる。 「ひっ!」 再びシャエットの股間にペニスがあてがわれていた。 9 「やだあっ!いやあっ!許してっ!」 シャエットは慌てて嫌がるが、ゲレルはそんなシャエットを黙らせるように乳首をピルピルと弾くように嘗め回した。 「ひゃんっ!やああんっ!」 シャエットが敏感に反応している間に、ペニスは容赦なく進入を開始する! 「ひああうっ!」 ぬぷっ!ぬぷっ!と小刻みに、少しずつシャエットをいたぶるように挿入していくゲレル。 「ひんっ!ひぃんっ!」 シャエットはどうしようもなく、再び始められた膣内への暴力に泣きながら耐える。 そんなシャエットの両手は何時しかしっかりと梯子を掴むのを忘れ、もはや触手に固定されているだけであった。 ゲレルは優しくシャエットを引き寄せ、池の中央まで運んでしまう。 「あ…いやあ…こんなの……んっ…やだあ…」 シャエットは梯子から離れてしまい、未だに諦めていなかったはずの、唯一の脱出経路が遠ざかるのを感じ、抵抗しようと身じろぎする。 そんなシャエットの膣内を少しずつ、少しずつリズミカルに責めるその感覚はシャエットの抵抗力を削ぎ、力ない抵抗は全身に絡みついた触手にやんわりと吸収されてしまう。 そのゆっくりとしたリズムは亀頭に当たる部分がシャエットの膣の奥に達してもコツ、コツと膣壁を叩き、いつしかそれはそのままストロークへと変化していく。 ゲレルは、ペニスが完全に挿入された辺りからそれまでの優しいものから、荒々しく力強いそれに変化させて行く。 「くうっ!んんっ!やあっ!やぁんっ!」 シャエットはその単調なリズムに呑まれ、しかしこのまま呑まれまいと必死に正気を保った。 しかし、自らの膣を突き上げるその力強いストロークがそれを許さない。 ゲレルは自らの真上に座り込むような体制になってしまったシャエットを、勢い良くペニスで真下から突き上げる。 「ひああんっ!」 シャエットは触手の海の中で上下に漂い泣き叫び、栗色の髪の毛がフワフワと柔らかく宙を舞う。 それは傍から見るとまるで騎乗位で奉仕しているような動きであった。しかし、実際には騎乗位などと言う生易しいものではない。 シャエットの足首は逃げられないようにしっかりと固定し、両手も抵抗を許さないように伸ばした触手で戒める。 この状態で真下からペニスを突き込まれるシャエットは、その衝撃で身体が少し浮いてしまう。 そして、両手をグイッとゲレルの方へと引っ張られ、引き寄せられるところを更に次のストロークで迎え撃つ! 「ひぃんっ!ひぃんっ!いやああっ!」 シャエットは木の葉のように翻弄され、どうしようもなく泣き叫ぶ。 しかし、ゲレルはこれだけの責め苦をシャエットに与えてもなお、更なる欲望に突き動かされる。 ――なんとか…なんとかしないと…このままじゃ…―― しかし、そんな思考もだんだん麻痺してくる。 自分の膣の中をペニスが擦りぬける度に脳髄を走るパルスは、シャエットの抵抗力を確実に削いで行き、その様はシャエットの表情に、そして声にも表れてくる。 「ひんっ!やんっ!…んっ!…ふぁっ!」 ――だ、だめっ!―― シャエットは自分の声が変化しつつあることに動揺し、必死に麻痺しつつある抵抗力を取り戻そうと、頭をフルフルした。しかし、ゲレルはそんなささやかな抵抗すらも許しはしなかった。 頭をガシッと押さえつけるように捕らえ、頭を振ることも出来なくして、ペニスの感触を受け入れさせる。 「んっ!…くうっ!…そんなぁ…ひんっ!」 シャエットの思考は今度こそ麻痺してくる。 シャエットは自分の声が切なげな喘ぎ声に変化していくのに、とてつもない屈辱感と無力感を感じ、悔しさと恥ずかしさのあまり、ポロポロと涙を流した。 しかし、必死に奥歯を噛んで耐えていた口も、ペニスがジュリッと擦れるたびにその抵抗力を削がれ、熱い吐息を吐き出し始めるのであった。 「やぁ…んっ!…あっ!…んっ!うんっ!…んっ!」 ――も、もう…これ以上されたら…あたし…―― シャエットはどうしようもなく喘ぎ、必死に呼吸を整えようと上を仰ぎ見るようにして熱い息を漏らす。 しかしそこに見た光景に、蕩ける寸前だったシャエットの脳は、完全に覚醒してしまった。 「ひっ…!」 池の上。そこにはさっき蹴散らしたゴブリン共が群がっていたのだ。 シャエットの悲鳴を聞いて助けに来るものはいなかった。 しかしその声は、凶暴な侵入者がゲレルに捕われ無力化されたことを、ゴブリン達に確実に伝えていた。 ゴブリン共は池の中で行われているショーに狂喜乱舞した。そして彼等は犯されるシャエットを鑑賞しながら、自らのモノをしごいていたのだ。 ゴブリンに見られていた。 そのあまりにも衝撃的な事実はシャエットの意識をはっきりと取り戻させたが、しかしそれで感覚能力までが消え去るわけではない。 いや、それ以上にクリアになった脳に流れ込む感覚は新鮮さを増したようにすら感じる。 ずんっ!と覚醒した身体に再び激しい突き上げが行われた。 「ひぃぃぃんっ!」 ――見られてたっ!…見られてるっ!…―― その思いがシャエットの羞恥心を激しく煽り立て、もはやこれ以上火照ることはあり得ないとすら感じていた顔が、更に熱を帯びる。 10 ゴブリンたちが鑑賞する中、ゲレルはシャエットの膣内を丹念に探るようにニュルニュルと触手をストロークさせる。 その際に、触手の形状を巧みに蠢かし、シャエットの胎内のあらゆるツボを刺激して行く。 「んっ…ひんっ…なにをっ…やぁんっ!」 膣内のあらゆる個所を優しく触手に弄られるうちに、シャエットは幾度かビクンと反応してしまう。 ――な…いったい何を…?―― ゲレルもただシャエットを虐め犯すだけではなく、シャエットにより激しい快感を与えられるように研究をしていたのである。 それがしばらく続くうちにシャエット自身も知らない膣内のツボを次々に開拓されていく。 それはシャエットの意思とは関わり無くゲレルの知るところとなり、そして、それを知ったゲレルがシャエットのウィークポイントを放っておくはずが無かった。 シャエットはそんな事に気を回す余裕すらなく、自らの中で踊るように弾ける感覚の中で翻弄され、たまに強い刺激を受けるたびに激しく反応して仰け反った。 膣内の何箇所か、強い刺激を受けるたびにシャエットのプライドを繋ぎとめている何かが瓦解しそうになる。 シャエットは尋常ではない精神力で歯を食いしばり、この自我を押し流そうとする快感の奔流と戦っていた。 しかし、シャエットの前に突き出されたペニス触手の形状を見て、シャエットは息を呑む。 「ひっ!」 ペニス触手に小さな突起物が無数に生えていた。 そして、その突起物はゆっくりと伸縮し、あるものはより突き出ており、あるものは遠慮がちにすぼまっている。 明らかに、意図的な配置であった。 シャエットの膣内のウィークポイントに合わせているのであろう、シャエットを更に可愛がる目的で形成された、言わば「シャエット攻略仕様」とも言える凶悪なペニス触手。 それは、ゆっくりとシャエットを怯えさせるように頬を舐め、身体をなぞるように下がり、そして… 「い…いやいやぁ…!…そんなの…やだぁ!」 先ほどからシャエットをいたぶっていたペニス触手と交代するように、イボ付きペニス触手があてがわれる。 「くううっ!」 シャエットは散々可愛がられ、蕩けかけていた全身に力を入れて抵抗するが、挿入の喜びにイキリ勃ったゲレルが、それを許すわけもない。 再び、シャエットの頭が触手でガッチリと押さえつけられる。 こうして、頭をブンブン振って、冷静さを取り戻す事が出来ないようにすることで、シャエットは余すことなく、全ての快感を感じる事ができるのだ。 シャエットが、抵抗する余地もなく気持ち良さを享受できるように。 それは、ゲレルの残酷な思いやりであった。 「ひううっ!」 シャエットの細い声を皮切りに、上の方でゴブリンの歓声が上がった。 いよいよ、シャエット攻略仕様のペニス触手がシャエットの身体に侵入を開始したのだ。 最初は少しだけ突っ込んで、引っ込める。 「んっ」 そして、次は。 ズププププッとゆっくりだが、一気に挿入した! プリプリプリッ、と小気味良くイボイボがシャエットの股間を軽やかな弾力で擦りながら吸い込まれていく。 「ひああああんっ!やあっ!いやあああんっ!」 シャエットの悲鳴に、ゴブリンの歓声。 しかし、シャエットにはそれどころではなかった。 ペニス触手が抜ける時にも、再び、プリプリとしたイボイボの感触がシャエットの膣内を襲ったのだ、 ムリムリと引き出されるペニス触手。軽い抵抗を見せながらも、押さえつけられていたイボがプリッと勃起した。 それは、すなわちこのイボイボの一つ一つがシャエットの膣内を圧迫し、擦りあげている事に他ならない。 そして既に説明したとおり、イボイボの全てはシャエットの性感帯の中でも最も敏感な部分を愛撫するように配慮されて配置されているのだ。 ゲレルはシャエットの反応を確かめるように、再びゆっくりと挿入する。 「ふえええええっ!いやあっ!いやああっ!」 プリュリュッとした感覚に、シャエットは泣き叫び、力の限り、押さえつけている触手を振りほどくように頭をブンブン振った。 とても耐えられるものではなかった。 しかし、ゲレルはシャエットの頭を再びガシッと固定したまま、頭を振って冷静さを取り戻そうとすることを許さない。 そして、挿入したまま、イボをウニウニと蠢かした。 「いやああんっ…やあ…んっ!…グリグリ…してるよおっ!…こんなのっ…やだあっ!…くうんっ!」 頭をこうして支えられてしまうと、膣の中で行われている行為が、ストレートにシャエットの感覚が感じ取ってしまう。 ゲレルは、その状態を保ったまま、ゆっくりと、ゆっくりとストロークする。 イボイボに最弱点とも言える場所をやわやわと愛撫されながら、そして、そのペニス自身もゆっくりストロークする。 「ん…や…ああんっ…やだ…イボイボがぁ…イボイボがぁ…んっ!…擦れ…ちゃっ…やぁん…!」 脳髄まで愛撫されているような感覚に捕らえられたシャエットの声は、再び否応もなく切なげな色を帯びてくる。 それに呼応するように、ペニス触手の動きも段々早くなって行く。 ずびゅっ、ずびゅっ、と次第に規則正しい音が聞こえてきた。 「ひいんっ…んっ!…だめっ!…そんなにしちゃ…やだあっ…んっ!…んっ!…」 シャエットは、自分の声がペニスの動きに呼応している事を感じ、必死に抑えようとするが、頭をしっかりと固定された状態では、頭をフルフルして冷やす事さえできない。 ―― ヤバいよ…このままじゃ… ―― 実際には、このままなんて事はなかった。ゲレルの行為はエスカレートしていく。 ずびゅっ、ずびゅっ、と卑猥な音が響く。 「ひんっ…ひんっ…くううっ!…あやあっ!…イボイボがっ、動いちゃって…いやあっ…ひぃんっ!…」 ゲレルはシャエットの切なげな可愛らしい声にゾクゾクしてくる。 もっと激しく。もっと無茶苦茶に。そして、もっと、キモチ良く、 シャエット攻略仕様ペニス触手は、その目的の通り、シャエットの攻略を開始した。 「ひいいいいいんっ!」 突然、激しくなったストロークに、シャエットの悲鳴があがる。 ずびゅるっ!ずびゅるっ!ずびゅるっ!とシャエットを激しく下から打ち上げるペニス。 情け容赦なくイボイボは激しくシャエットの弱点を激しく擦りあげる。 「ひいいんっ!やああんっ!いやああんっ!」 ゲレルは、シャエットの抵抗を予測して、あらかじめシャエットの頭をガッチリと押さえていた。 頭を振る事も、レジストする事も許さない。 シャエット攻略仕様のペニス触手の感触を、シャエットは全て受け止めさせられていた。 ゴブリンが自らのモノをしごきながら、盛り上がる。 あの驚異的に強かった戦士が、仲間を何人も殺したあの殺戮者が、ゴブリンの神に捕らえられ生殖行為を強要されて泣き叫んでいるのだ! もはや戦士の面影は無く、なす術も無く犯される少女の姿にゴブリンたちは昂揚し、狂宴のようにペニスをしごいていた。 これはゴブリンの祭りであった。 ずびゅるっ!ずびゅるっ!ずびゅるっ!ずびゅるっ! 「ひあああんっ!…んっ…やんっ…んっ!…ひいんっ!」 膣内を激しく擦るイボイボの一つ一つ、膣の奥底を激しく突き上げる力強いペニス。 シャエットは涙をポロポロと零しながらも、激しいペニスの責めに呼応して喘ぎ声を漏らしていた。 「んっ!んっ!いぼいぼ、動かさないでようっ!やぁんっ!んっ!んっ!」 そして、いつしかシャエットの喘ぎ声はリズミカルになって行く。 ゲレルは速く、激しくシャエットを突き上げる。 「んっ!やぁんっ!やぁんっ!そんなにっ!そんなにしないでぇっ!あんっ!んっ!んっ!んっ!」 ずびゅずびゅと激しくストロークするペニスに涙を煌かせながらも反応するシャエット。しかし、その速度は更に昂っていく。 ゲレルの触手が、シャエットの体質が、ゲレルの毒が、全てがシャエットを攻め立て、どうしようもないところに追い詰めて行く。 「んっ!んっ!ふぅっ!んっ!んっ!ひんっ!ひぃんっ!」 シャエットはもはや熱に浮かされたように真っ赤に火照り上がった身体を押さえることすら出来ず、ストロークについて行くだけで精一杯で、息も絶え絶えになっている。 ゲレル自身ももはや快感の限界に達していた。ストロークは限界まで速くなっており、もはや頂点を目指して駆け上っていた。 その頂点はすぐに見えてくる。ゲレルはもはや、一瞬たりともガマンできない事を悟った。 そして、遂に、シャエットの膣の最深部でペニス触手の動きは止まり、快感を爆発させる喜びにわなないた。 「んっ…あっ!…いやっ!」 夢中で喘いでいたシャエットがゲレルの射精に気付き、慌てて拒絶した。 しかし、次の瞬間にはシャエット攻略仕様ペニス触手の先端から、白濁色のザーメンが迸った! 「ひいいいんっ!ううっ!やあああっ!くううぅぅぅぅぅぅぅっ!」 シャエットはそれでも必死に抵抗を試みる。 ただ黙って犯され、絶頂させられてたまるかと言う強固な意志が限界を超えた抵抗力を生み出した。 しかしゲレルはシャエットにとどめを指すべく、最後まで隠しておいた特殊能力を持っていたのだ。 シャエットの膣内で、イボイボの一つ一つが射精を始める!このイボイボの全てがペニス触手だったのだ。 しかし、隠していた能力は、こんな生易しいものではなかった。 ぎゅるんっ! 「ひっ!?」 シャエットは、たった今自らの体内で起きた事を認識できなかった。 しかし、そんな事には構わず、ゲレルのペニス触手はギュリギュリと回転を始めたのだ! イボイボの一つ一つが。射精しながら。シャエットの最も弱い部分を。 「や…!…あっ!….」 シャエットは、今度こそ、追い詰められた。 もう、逃がさない、 「ふええっ…ひああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁんっ!」 シャエットは涙を散らしながら、その心を真っ白に焼き尽くされた。 一度、絶頂してしまったシャエットは、今までの分を取り戻すように、次々に絶頂を繰り返す。 ゲレルは勝利を確信した。可愛らしいシャエットは、遂にゲレルの攻撃の前に陥落したのだ。 今も、愛撫する度にヒクヒクと絶頂を繰り返すシャエット。 「ふやあぁぁぁああんっ!あっ!ひああぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」 子宮にゲレルの毒が注がれる度、そのまま激しく突き上げられる度。ギュリンギュリンとペニスが回転する度。 更に唯でさえ人一倍敏感なシャエットがこの程度で済むはずがない。 乳首に、クリトリスに、例の吸盤触手が張り付き、その先端の舌で優しく愛撫し、吸引していた。 チュバッ!チュバッ!と乳首が吸い上げられる度に、プリュプリュとクリトリスが転がされるたびに、そして、乱暴に絡みついた触手が乳房をギュムッと強く揉み搾るだけでも、その感覚はシャエットの次の波を誘い、今までレジストしつづけたのが嘘のように、シャエットは何度も何度も絶頂させられてしまった。 「ひゃぁぁぁんっ!いやぁっ!そんなに、グリグリしちゃ、いやぁんっ!ひぃぃぃんっ!!こんなにされたらっ!もお!あたしっ!!…おかしくなっちゃうよぉっ!!!!」 イキながら訴えるシャエットの姿に、ゲレルも立て続けに射精してしまう。 シャエットがヒクヒクと痙攣して絶頂を迎えるたびに、膣内もキュンキュンと引き締まりゲレルに最高の快感をフィードバックしていたのだ。 ゲレルは毒嚢の尽きるまで、徹底的にシャエットを犯し続けた。 頭上では、ゴブリンの宴もピークを迎え、ゴブリンはシャエットの可愛らしい絶頂の声に、自らの限界を感じた。そして、穴の中央のシャエットに向けて、次々に精液を放ち始めたのだ。 それは、ゴブリンの神への祝福の貢物であるかのようだった。 ドプドプとシャワーのように放たれたゴブリンのザーメンが顔に、髪に、全身に付着すると、絶頂を感じるシャエットはその感覚の中で更に絶頂を感じる。 もはや開放感にすら近いような絶望の中、雨のように降り注ぐゴブリンのザーメンをその中央でシャエットは受け止めていた。 top |