俺は……弱者だった。
この世界に落ちてきて以来、奴隷としての時を過ごし、誰に必要とされることもなく生きてきた。
ただの道具として。ただの玩具として。ヒトとしての尊厳さえ、全てを捨てさせられた。
だが、もう違う。俺は力を手に入れた。
誰も逆らうことのできない、無敵の力を。
「フハハッハハーーーー!!!見ていろよ!俺を奴隷として扱ってきたバカ者ども!!
今度は貴様らが奴隷になる番だ!! 全ての種族の女をかき集めて!ハーレムを作ってやる!!
そしてハーレム王国の王として、俺が君臨する!!
我が智と力の元に、全ての女は跪き、その股間を差し出すんだ!!!」
これからが、俺の戦いだ。俺はただひたすら、世界への復讐をしてやるんだ。
世界中の女を俺のものにしてやる。
そして世界中の無様な男どもよ。俺を羨むがいい。
今まで、性悪の雌豚どもの奴隷になっていた俺を、蔑んできた罰だ。
何処かの姫様や、美人の女性の召使いになってた奴も同罪だ。
貴様らの姫様を俺の虜にして、逆襲してやる。
「俺は力を手に入れた。俺の身体能力は、もはや虎さえも比べ物にならないレベルだ。
加えて兎の数倍にする魔法力もある。もう、誰も俺を止めることはできない」
あのアーティファクトが俺の手に入ったのは、偶然だ。
だが、それを利用するのは俺の意思で、世界もそれを望んでいるはずだ。
「フハハハハ……ハーーッハッハッハッハ!!!!」
このときから、一人のヒト♂の戦いが始まった。
世界中の女を自分のものにする。
その野望は単純であり、傍から見ればバカなものだったろう。
だが、だからこそそこには、夢があった。
次第に男の思想に惹かれた、全種族のモテない男たちが集まり、一つの大国を築いていくことになる。
だが、それはまだまだ先のお話。