「ついに届いた……」  
 
仲原澄香がそれを知ったのはとある雑誌内の広告を読んだときの事。  
その時には、ただの胡散臭い広告に過ぎないと思った。  
しかし、やっぱり気になる。それが本当なら彼女の願いは叶うかもしれないのだ。  
払えないような値段でもない。  
その事についてコンプレックスのあった彼女は、迷いながらもついには購入を決定した。  
 
「豊胸蟲……!」  
 
 
  胸を大きくする話  
 
 
澄香のクラスは学校の中でも胸の大きな女子が多い。  
しかし女子のほぼ全員が平均値を上回るその中で、澄香の胸は最も貧相な物だった。  
他人から見れば理解しがたい事でも、当人にとっては死活問題と言うこともある。  
澄香にとっては胸が小さいことがそれだった。  
「大きいからって得するわけじゃないよ」  
「そーそー、合う奴探すのも大変だし」  
「うちのクラスじゃ逆に目立っていーじゃない、澄香十分かわいいよ?」  
友人達との会話が脳裏によみがえる。富める者はいつだって貧しき者を上から見ているのだ。  
風呂に入ると浮くというその物体が自分にはないことを彼女は何度呪った事か。  
牛乳だってたくさん飲んだ。  
テレビとか見て効果のありそうなものも食べた。  
胸を揉んでみたりもした。  
……現実は非常だった。  
 
しかしこの豊胸蟲というやつは、ネットで調べた所かなり劇的な効果をもたらすらしい。  
それすらどこまで真実かは分からないが。  
とにかく澄香は藁をも掴む心境でこの蟲の購入を決意したのだった。  
掴んだのが藁どころか丸太だった事に彼女が気づくのはもう少し先の事である。  
 
ダメでもともと、という気持ちと今度こそは、という気持ちが混在する中、  
小さな段ボール箱を開封した彼女が見つけたのは1個のガラスビンと1枚の紙切れだった。  
 
「え…これだけ?」  
 
こりゃダメかもしれない、という気持ちが強まってきた彼女だが、とりあえず  
紙切れのほうを見てみることにした。  
 
「これ説明書か……。乾燥状態の蟲をお湯に10分浸け、活動状態の蟲の足の生えている側を  
乳首に貼り付け2時間そのままに。後は蟲がどんどん胸を大きくしてくれる……マジでこれだけ?  
なんて投げやりな説明書よ、これ」  
 
ビンの中には丸まった3センチほどの黒っぽい物が2つ入っている。  
水で戻す点や形状から澄香にはそれが干しシイタケにしか見えなくなっていた。  
いよいよもって騙されたのか、という気持ちでいっぱいになるが、  
もしかしたら今度こそ当たりかもしれない。  
そう信じて彼女は台所に行き、ボールにお湯をくんで持ってくるのだった。  
 
そしてビンの中の物体をお湯に放り込んで5分。  
 
「うわ!動き出した!」  
 
カチカチだったその物体に命が吹き込まれ、ゆっくりと体をくねらせていく。  
やや嫌そうな表情でそれを見守りながら、澄香は時間が来るのを待った。  
 
「そろそろ10分か」  
 
ボールの中では2匹の蟲がゆらゆらと漂っていた。  
丸まった形状から本来の状態に戻ったそれは体長10センチほどで、  
ヒトデの形状に酷似していた。というかヒトデにしか見えなかった。  
 
「シイタケをお湯で戻したらヒトデになるのか…」  
 
呟きながらボールを覗き込む澄香。  
どちらが表でどちらが裏かは分からないが、つるつるした面と、  
細かい管足がびっしり生えた面があったのでどちらを貼り付けるかはすぐに分かった。  
しかし―――  
 
「触りたくないなあ……」  
 
こういう物に嬉々として触る女子高生もそういないだろう。  
それによく考えたら手を突っ込むにはお湯が熱すぎる。  
ひょっとしてポットのお湯じゃ熱すぎたんだろうか。  
少し心配になりつつも彼女はもう一度台所に行き、今度は割り箸を取ってきた。  
 
「後はこれを胸に貼り付けるのね」  
 
澄香はシャツを脱ぎ、さして必要ないんじゃない?とまで  
言われた(あの時の怒りは忘れていない)ブラを外すと、割り箸でヒトデを一つ摘み出した。  
摘み出したのだが。  
熱そうだった。  
少しはお湯が冷めてきているとはいえ、箸で挟まれたその蟲からは湯気がもうもうと上がっている。  
やけどするのは嫌なので、彼女は1枚のタオルを取り出しその上で  
蟲自体ももう少し冷まし、その間にボールを片付けることにした。  
 
(それにしても気持ち悪いなー…)  
 
台所から戻り、そんな事を考えながらしばらくふーふーと息を吹きかけていたその時である。  
 
2匹の蟲が跳ねた。  
 
どんな筋肉を持っているのか、またどのような感覚器官で周囲を知覚しているのか、  
そんなことは澄香には見当も付かなかった。  
ただ、一拍ほど遅れて彼女が理解できたのは、  
2匹の蟲が自分の胸に寸分違わず飛びこんできたこと。  
そしてそれを理解すると同時に、胸を襲う熱さに気が付いたのだった。  
 
「熱!?あつ、つつつ、熱いって!!」  
 
2匹のヒトデ蟲は腹側の管足を器用に動かして澄香の胸を這い、  
その体の中心部に乳首が来るよう位置取りをした。  
澄香はそれを引き剥がそうとするが、管足が吸盤のように吸い付きびくともしない。  
ヒトデ蟲をはがそうとすると自分の胸が痛いだけであった。  
そうして悪戦苦闘しているうちに、彼女は自分の胸の熱さに慣れてきた。  
体感だが風呂の湯より少し熱いくらいの温度だろうか。  
 
「ああ…もう……びっくりした……」  
 
ふうふうと深く呼吸しながらぼやく澄香。  
 
「けど…あとはこのまま待てばいいのよね……んん、なに、この感じ?」  
 
手抜ききわまる説明書を思い出していると、胸に熱さ以外の感覚が走っている事に気づいた。  
ヒトデ蟲が張り付いた部分に、柔らかい何かで撫でられるような感触がある。  
 
「あっ…ふぅ…んんっ!」  
 
無数の管足が動きを同調させて送り込んでくるその刺激に、澄香は思わず声を上げた。  
すべすべのシルクの手袋で胸を撫でられるようなむず痒さと心地よさが混ざり合いながら背筋を駆け上っていく。  
 
(あ…これ、もう始まってるんだ…)  
 
購入前にネットで調べた話では、豊胸蟲は胸に快感を与えながら少しずつ  
大きくしてくれるとあった。その気持ちよさに胸だけでイってしまう人間もいるとも。  
頭の中にある知識とすでに始まっている愛撫に、否が応にも期待してしまう。  
 
「ふぁっ!くぅぅ…先っちょが!」  
 
一番敏感な乳首が刺激された。蟲の持つ熱さと愛撫によって充血し屹立したそこに、  
数本の管足が絡み付いている。と、次の瞬間。  
かぷり。  
 
「んひいいぃぃぃぃっっ!!!!!」  
 
そこが何かに食いつかれた。  
 
「か…噛まれてる…!ちくび…噛んでるぅ!」  
 
噛まれている、としか澄香には認識できなかった。  
硬い何かが乳首を四方から挟み込んでいる。  
ヒトデ蟲の口がどんな形状だったかはよく見ていなかったが、乳首の真上にある中心部に口があっても不思議はない。  
 
「ダメ、やめて…痛い、痛いよぉ…!」  
 
澄香は手をばたつかせ、目尻に涙を浮かべながらちっぽけな蟲に懇願する。  
その言葉が通じたのか、乳首への戒めが緩んだ。  
 
「あ…?ああ、はあ……ふう…」  
 
乳首を挟み潰すような感覚が消え、舌で舐められるような感覚がそれにとって代わる。  
 
「ひゃぁぁ…それ、気持ちいい…」  
 
先ほど歯を立てて痛めつけた部分を慈しむように、じんじんと痛む部分を舐めていく。  
そこに唾液と思しき粘液が塗られる度に痛みが消え、じんじんとした疼きに変わっていった。  
また管足からも粘液が出ているのか、乳首以外の部分にも粘液が塗りこまれていくのを感じる。  
そしてその度に、自分の胸が自分のものでなくなっていくようだと思っていた。  
 
(胸が…熱いよ)  
 
お湯に漬けられたことによる蟲自体の熱さとは別に、澄香の胸が内側から熱を放つような気がする。  
性感を増すヒトデ蟲の体液成分は十分に効果を発揮しつつあった。  
そこで、かぷりと再度の噛みつき。  
 
「くううぅぅぅ!!!!ううぅぅ、う、あああぁぁぁ!?」  
 
痛みだと思った。また涙が出るくらい痛い、そう錯覚したのだが、  
実際に脊髄から脳へと駆け抜けたのは快感だった。  
 
(何コレ!痛い、のに、気持ちいい!!)  
 
正確には、乳首が噛まれる事によって痛みと共に快感が発生していた。  
 
「ダメ、ダメェ!これ、変だよぉ!!痛い、痛いのに気持ちいいぃぃぃ!!!!」  
 
ヒトデ蟲は澄香の乳首を歯で固定したまま数本ある舌で舐め回していた。  
それだけでは足りないのか、舌は乳輪にも粘液を擦り込んでいく。  
 
「やだ、イクぅ!!痛気持ちよくてイっちゃうううぅぅぅ!!!」  
 
胸の先端から起こる波が全身に広がり、そして澄香の意識を押し流していく。  
床に転がったまま荒い呼吸を繰り返しながら、ぽつりと呟いた。  
 
「胸、だけで、イっちゃった……」  
 
まだ胸に吸い付かれてから5分と経っていない。  
説明書にあった、2時間という言葉を思い出して背筋が寒くなる。  
 
(私、おかしくなっちゃうかも…)  
 
恐ろしかった。2時間もこんなことを続けたらどうなるのか。  
そして、楽しみでもあった。2時間も続けたらどんなに気持ちいいのか。  
 
それから1時間近くが経過した。  
 
「ふへあああぁぁぁ!!ああ!らめ、らめえぇぇぇ!!」  
 
澄香は床の上でビクビクとのた打ち回っていた。  
最初のうちこそ胸への愛撫と共に自分の性器をいじって快楽を貪ろうとしていたが、  
何度も続く絶頂のせいで腕に力が入らなくなり、あとは床に転がって胸からの快感だけでイキ続けていた。  
既に視線は定まらず宙をさまよい顔は涎と涙と鼻水にまみれ、  
呂律は回らず、さらには失禁までしてしまっている。  
もはや自分の意志で動く事もできず、ただ絶頂に対して反射的に体を痙攣させるだけの肉の塊であった。  
 
(あ、ああ、壊れちゃう…おっぱい気持ちよくて、頭がバカになっちゃうよ……)  
 
一般的に蟲や触手の体液に含まれるという崔淫成分だが、  
自分の身で味わうまでこれほどのものとは思っていなかった。  
比喩ではなく本当に狂ってしまう。  
ぼやけた頭で恐怖を感じていたところで気づいた。  
 
(私、考える余裕があるの?)  
 
いつの間にか、休みなしに続いていた蟲の責めが止まっていた。  
思わず深く呼吸をして新鮮な酸素を体に取り込む澄香。  
もしかして終わりなのかと期待したが、しかしそれは甘かった。  
 
ずぶりと、有り得ない刺激が乳首に走る。  
 
「ふぎいいいいいいぃぃぃ!!!!!」  
 
あまりの衝撃に壮絶な叫びが上がる。  
ヒトデ蟲が針のような器官を澄香の乳首に深々と突き刺したのだ。  
痛みと気持ちよさが電流となって全身を暴れまわる。  
既に蟲によって徹底的にほぐされていた澄香の胸はそれすらも  
快感として受け止めていたが、今度は強すぎる快感のゆえに澄香の  
意識を刈り取っていった。  
 
「はぎっ!はぐっ、は、はぁっ……」  
 
断続的な悲鳴と共に澄香はぐるりと白目をむき、失神してしまった。  
それは蟲が胸に張り付き暴力的な快感責めが始まって以降、  
彼女が始めて得られる休息の時間でもあった。  
 
しかし蟲は休まない。澄香の胸を作り変えるため、突き刺した毒針から体液を流し込み、  
更には毛髪よりも細い触手を乳房の組織へと潜り込ませ、彼女の胸を内側から作り替えていくのだ。  
蟲にとって快適な場所に。  
澄香にとって甘美で、おぞましい器官に。  
 
澄香が意識を取り戻したのは90分ほどが経過したときだった。  
しかし彼女はすぐに動こうとしなかった。強烈すぎる快感の余韻がいまだに全身を支配しており、  
体が満足に動かせない。  
 
(すごかった……ホントに狂っちゃうかと思った……)  
 
意識がスパークするような快感とは別の、ふわふわした幸福感の中で漂う澄香の意識。  
そこで唐突に、自分が失神した原因を思い出した。  
 
(そうだ、胸!私の胸、どうなったの!?)  
 
必死に力を込めて首をあげ、その場所を見る。  
……彼女の胸が大きくなっているようには見えなかった。  
それどころか、そこには相変わらずヒトデ蟲が張り付いている。  
 
(すごく効果あるって話なのに、全然変わってない……まさかこれ毎日やらなきゃいけないんじゃ……  
そんなことしたら、私……)  
 
今度こそ狂ってしまう。その恐怖心に駆られた澄香は、少し力が入るようになってきた体に渇を入れ、  
右手で蟲を剥がそうとした。  
しかし。  
 
「ひいっ、ひ、ああああ!!」  
 
それに抵抗するように蟲が活動を始める。  
その体で覆った部分をなめ回し、屹立したままの乳首に歯を立て、そして蟲の体そのものが  
まるでバイブレーターのようにブルブルと振動を始める。  
その振動は乳房表面を揺らすだけでなく、胸の奥から発せられるように澄香には感じられた。  
 
「やっ、いやあっ!なんなの、胸の、奥からビリビリ!どう、なってるのぉ!?」  
 
澄香の小ぶりな胸は別の生き物みたいに震え、歯を立てられた乳首に与えられる外と内同時の  
振動が彼女を再度の絶頂地獄に押し上げようとする。  
 
「ひいああぁぁ、お願い、やめてぇ!もう剥がさない、剥がさないからぁ!お願いよぉ!」  
 
その言葉が通じたのか、蟲は振動をやめた。  
恥も外聞もない懇願はもはや彼女が蟲に屈してしまっていることを表していた。  
 
「はひぃ、はあ、ああああ……」  
 
責めが止まり、再び脱力しながら澄香が考えるのは、  
これから自分がどうなってしまうのか、だった。  
 
澄香の胸に蟲が張り付いてから一週間が経過し、  
豊胸蟲に高い効果があるというのが嘘でないことを彼女は実感していた。  
手でスッポリと包めるような控えめな胸は既に二回り以上大きくなり、  
今まで使っていたブラではもう彼女の役には全く立たなかった。  
念願叶った澄香であったが、しかしその表情に喜びは見えなかった。  
 
「ずうっとくっついたままなんだもんなぁ……」  
 
日常生活に支障はなく、既に自分の体の一部のように違和感が無くなっていた。  
だが、夜になるとその違和感の無さが幻想に過ぎないことを思い知らされるのだ。  
 
毎夜、日付が変わる頃になると蟲は活動を始める。  
そして今日もその時間が近づいてきたため、澄香は準備を始めた。  
最初に蟲を付けた日と違って今は家の中に家族が居る。  
ただでさえ最近急激に胸が大きくなっていささか不審がられているというのに、  
蟲がもたらす快感に乱れ、獣のような悲鳴を上げるのを聞かれるわけには行かなかった。  
澄香の部屋が両親の寝室と違う階にあったのは僥倖と言えるだろう。  
 
「ふぅっ、はぐふ…」  
 
服を脱いだ後、声が漏れないようにタオルを猿轡のようにして口に巻き付けて結び、  
しっかりと噛みしめれば準備完了である。  
少し声を出してはみたがタオルに遮られかなりボリュームは小さくなっていた。  
 
(これで、大丈夫…!)  
 
澄香がそう思ったタイミングを狙ったように、蟲が振動を始めた。  
 
「んぐぅっ!?ふ、がぁ、んんん……」  
 
最初の日ほど激しくはない、緩やかな振動。それは柔らかみを増した澄香の胸の  
内側から響いてくる。  
あの時、針を刺されたように感じたのは澄香の錯覚でも何でもなく、  
実際に蟲は体の一部を彼女の胸の肉に潜り込ませていたのだ。  
こうして刺激が胸の内から来るたびに澄香はそれを思い知らされる。  
 
「はあ、ううぅぅぅ……!ふううぅぅぐぅぅっ!?ふうっふぐっふごおぉぉぉ!!」  
 
緩やかな振動に陶酔し、深く息を吐いたところで振動がいきなり強くなり絶頂へ持っていく。  
蟲の刺激は澄香を慣れさせず、飽きさせないものだった。  
 
乳首への噛みつきと胸を揉み込むような刺激、そして乳房の内側からの振動というのが  
この一週間の蟲のパターンである。  
しかし今日はその様子が違っていた。  
 
「んぐぐぐ、ぐうぅぅっ!?」  
(何?ブルブルが止まらない!?それどころか、どんどん強くなってる!)  
 
さらに振動が強くなると共に、今までにない異常な感覚が胸から伝わってくる。  
それは、メリメリと肉が引き剥がされていくような感覚だった。  
そこに痛みはなく全て快楽に変換されていたが、それでも自分の体に得体の知れないことが  
起こっている恐怖はあった。  
 
「うぐぅぅぅ!ふぎぎぃぃぃぃ!!」  
(胸が!中から壊されてるうぅぅぅ!!!)  
 
本来人間にはあり得ない構造。乳首を入り口とする、胸の内部に作られた乳管という筒状の空洞。  
蟲が一週間掛けて澄香の胸に施してきた改造の成果がそれである。  
もがきながら自分の胸を見た澄香は目を疑った。  
 
そこにあったのは、ゴムのように広げられた乳首に大きな口が開き、  
蟲がその全身をそこに埋めようとする光景だった。  
そして管足で覆われた蟲の腹側が乳管の内側に触れた瞬間。  
 
「んごおおおおぉぉぉぉぉっ!!!!!!おおっ、おおおぉぉぉ!!」  
びゅるるるるる!!びゅる!びゅ、びゅるるるう!!  
 
一週間前の絶頂責めでも感じなかった強烈すぎる快感のスパークが澄香の脳髄を焼き、  
それと同時に乳管の奥から白い液体が噴き出した。  
 
「うううぐううぅぅぅ!!ほぎいぃぃっ!!」  
(気持ちい、気持ちいい、気持ちいいいいぃぃ!!壊れる!狂うぅぅ!!)  
 
澄香の様子に構うことなく、蟲はさらに胸の奥へとその体を進めて行く。  
乳管内部は性感神経を剥き出しにしたかのごとく敏感で、そこを無数の管足でほじられながら  
蹂躙される暴力的すぎるこの快感に比べれば一週間前に針を刺されたのなど  
大したことではなかった。  
あの時は強い快感で失神に追い込まれたが、今は強すぎる快感で意識を失うことも出来ないのだから。  
 
「おおごっ!ほおっ、ふおっ!ほぐうぅぅ!!」  
(ダメッ!気持ちよすぎ…何も、考えれな……私が……崩れ…)  
 
澄香の意識の全てが快感に塗りつぶされていく。  
目の前は真っ白で何も見えず、自分がどこにいるのかも分からず、  
聞こえるのは自分がタオルの隙間から漏らすくぐもった悲鳴のみ。  
 
「ほぐっ!ほぉっ……は…ぎいぃ!」  
 
蟲が完全に乳房の中に潜り込むまで、そのくぐもった悲鳴が消えることはなかった。  
 
(あ………あれ………?)  
 
澄香が目を覚ましたのは4時前のことだった。  
自身の胸から吹き出した母乳にまみれて全身ベトベト、1枚だけ脱いでなかったショーツは  
失禁したとしか思えないほどビショビショだった。  
 
(………そうだ……胸が……)  
 
ぼうっとした頭で自分の胸を見る。  
そこにはもう蟲はおらず、更に一回り大きくなった自分の胸があるだけだった。  
先端に軽く触れてみる。  
 
「ふぅんっ!」  
 
びりびりとした甘いしびれが全身に広がる。だがまだ足りなかった。  
確認しなければならないことがあった。  
乳首の先端に人差し指を当て、ぐっと一気に押し込んでみる。  
 
ずぶり。  
「んぐぉぉぉ!!!!」  
 
驚くほどすんなりと、人差し指が乳首中心に出来た穴に吸い込まれる。  
そして乳首への挿入は目の前が再び真っ白になるほど気持ちよかった。  
胸だけではない、指を包み込む乳房の肉の柔らかさと心地よさも今まで経験したことがない物だった。  
 
「んん!!んふううぅぅぅ……」  
 
澄香は押し込んだ指先に硬い物が当たったのを確認すると、指を抜き深く息を吐いた。  
 
蟲は相変わらず自分の胸に住んでいる。  
表面でなく、その内部へと居を変えただけだ。  
だが、もう怖くはない。意識を完全に塗りつぶされ、作り替えられるようなあの快楽。  
あれを知ってしまえばもうこの蟲のいない生活など考えられなかった。  
 
その心を完全に支配された澄香がどうなるのかは彼女自身にも分からない。  
ただ、蟲だけが彼女の行く末を決める権利を持っていた。  
 
                      おしまい  

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