「あ・・・・あ・・・・ああ・・・・」
少女の散々に精に汚された唇から力ない言葉が漏れる。
普段の気丈で勝気な表情が今は見る影も無く、虚ろな瞳が虚空を見つめ未だ自分を嬲り続ける姦虐魔の律動にあわせ、余すところなく白濁を浴びせられ続けた全身をカクカクと揺らした。
『ククク・・・・いい様だな。イクシード・・・・』
少女の体の下から、延々とその幼い体を貫き続ける魔・・・・
デスパイアと呼ばれる破滅の使徒は自分の宿敵であるエンジェル。その中でも最強と目される真・エンジェル ミントを打ち倒し、犯す喜びに浸っていた。もう何時間こうしているかわからない。
――――私・・・・わ、私・・・・も、もう・・・・――――
掠れた思考が満足に考える事も許さない。もう限界だった。
力の源である魔力をデスパイアに吸い尽くされ、代わりとばかりに理性を押し流し、誇りを踏み砕き、心を破壊し尽くす激悦・・・・
快楽とは名ばかりの暴力じみた獄悦を無理矢理その体に、神経に、脳に直接注ぎ込まれる。
「い、いや・・・・いやぁ・・・・も、もう・・・・もう許して・・・・い、イキたくない。これ以上・・・・イ、イッタら壊れちゃう。私が無くなっちゃう〜〜〜っ」
涙と涎と口腔から溢れ出た精を撒き散らしながら必死に首を左右に振る。
腰まで伸びた金色に輝く自慢の髪は、いまやべったりと精に重く濡れ、それでも首の動きにあわせて乱れて揺れた。気高い誇りも矜持もかなぐり捨て捕らわれの天使は懇願する。
「あ、あ、あ、あぐああああああああ――――っ!!」
なのに幼い体に捻じ込まれた触手はそんな悲痛な懇願を無視して、人体構造など一切無視した無茶な注挿をひたすらミントの前後の穴に強制する。
「あ、あっ、いや・・・・あ、ぐっぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああッ!」
肉ドリルが括約筋があげる悲鳴を無視して、締め付ける菊座や腸膜を巻き込みながら捻転し、蠕動する。
子宮の奥を貫くほどの勢いで突きこまれた触手が腟壁を削りながら後退し、散々に注ぎこんだ精を撒き散らしながら先端まで引き抜き、また最奥まで突進した。
「こ、壊れ・・・・壊れる・・・・わ、私がも、もう・・・・し、死なせて・・・・死なせてよぉ〜〜〜っ」
死の痛みに悶え、地獄の苦しみに喘ぎ、死に勝る屈辱に身を震わせ・・・・それさえ快楽へと変わる。
苦悦、痛悦、恥悦・・・・痛いのに苦しいのに恥ずかしい悔しい・・・・全ての感覚が暴力的なまでに注ぎ込まれ、残酷なほどに狂わされた体はすぐにその感覚を莫大な悦楽へと変換した。
――――お、終わる・・・・私が・・・・終わる。無くなっちゃう。――――
もう一滴の魔力でも吸われれば自分は死ぬだろう。エンジェルの命の源ともいえる力をこんな奴に吸い尽くされて・・・・
――――ごめん・・・・ミサキ。わ、わたし・・・・もう・・・・――――
諦めと絶望が美しい天使の少女の心を包み込み、砕いていく・・・・
『終わりだ・・・・お前の魔力全て貰うぞ!』
薄れていく意識・・・・破滅の時は刻一刻とミントを追い詰め、死という唯一この地獄からの解放へと向かっていった。
「「「「「そこまでだ(よ)!!」」」」」
ラストスパートとばかりに動きを早めていた触手が掛けられた声にピタリと止まる。
『む? エンジェルどもか?』
デスパイアの目も鼻も識別できない顔らしき部分が掛けられた声の方に向いて・・・・硬直した。
『なんだ・・・・? お前らは?』
ミントを責め立てるのも忘れ、呆気に取られたように呟くデスパイアの視線の向く先。
そこに立つ5つの影は、凛々しくも可憐なデスパイアの宿敵たるエンジェル達・・・・ではなかった。赤、青、黒、黄、ピンクの色とりどりの巨大なイソギンチャクがうねっていた。
「暴虐の嵐吹くところ、少女の涙がおれを呼ぶ・・・・」
「我ら可憐な少女を蹂躙する悪しき触手に天罰を下すもの・・・・」」
「我らは清く正しき触手プレイを目指すもの・・・・」
「貴様の様なただただ美しい少女を苦しめ、辱めるだけの触手を許さない・・・・」
「愛と正義とエッチの戦士・・・・」
「「「「「触手ファイヴ!!!」」」」」
ドーーーンと背後に意味不明な5色の爆煙を上げ・・・・巨大イソギンチャクたちがポーズらしきものを取る。
『・・・・・は?』
どうしようもない痛々しいほどの沈黙があたりを支配する。
絶望の使徒たるデスパイアが完全に虚を衝かれているうちになにやらイソギンチャクたちの自己紹介を始めたようだ。
「紅き情熱の戦士 触手レッド!」
赤い触手がうねうねと気色の悪いダンスを踊り・・・・
「黒き静かなる紳士 触手ブラック!!」
渋い落ち着き払った声で黒い触手もまたうねうねと赤とはなにやら微妙に違うダンスを踊る。
「蒼き愛の狩人 触手ブルー」
爽やかな笑顔(?)で青い触手もまたうねうねと気色の悪い(ry
「黄色いお笑いの芸人 触手イエロー」
陽気な笑い声で何故かカレーのお皿とスプーンを持った黄色い触手がなにやら(ry
「可愛い子大好き触手淑女 触手ピンク」
幾分細めで甲高い声を上げるピンクの触手・・・・ああもう以下略。
「さあ、その子を離せ。デスパイア!!」
ビシッとリーダ格らしい赤い触手がその先端をデスパイアに未だ捕らわれたミントを指差す。
美声といえる熱血の声がさらにその巨大イソギンチャクの姿とあいまって、こんな状況なのに思わず笑ってしまいたくなった。
『ふ、ふん、ふざけるな! こんな美味しい獲物をやるかよ。このエンジェルは魔力の一滴も残さず俺が頂く。』
なんとか虚勢を取り戻したデスパイアが吼えるがなんとなく気おされてしまっている。・・・・無理ないけど
「ならば仕方あるまい!」
「あるべき触手プレイの姿を保つため貴様を倒す!」
黒と蒼の巨大イソギンチャクがなにやら格好をつけているようだが傍から見るとただ触手がうねうねしてるだけだ。
「いくぞ触手パンチ!!」
『うぎゃ!』
手なのか脚なのか解らない触手でパンチを繰り出す。
ふざけた名前の割りにとんでもない威力を秘めたソレがデスパイアをあっさりと吹き飛ばした。デスパイアに捕らわれていたミントが勢いで解放され、その小柄な体を青い触手がキャッチする。
「触手キーーーーーック!!」
これまたさっきの触手と何処が違うのか解らない触手がキック(?)を繰り出し、これまたふざけきったとんでもない威力で・・・・・
「「「「「トドメだ!! 触手フラーっシュ」」」」」
5色のなにやら怪しげな怪光線が放たれる。ふざけたネーミングも緊張感の欠片も無いポーズもなんのその
分子を分断し、原子を打ち砕き、素粒子さえ無に帰す破壊光はデスパイアはあっさりと・・・・ほんとうにあっさりと滅ぼした。どういう構造かわからないデスパイアが何故か大爆発を起こすのもお約束である。
「ぁ・・・・ぅ・・・・」
声にさえならない力ない呻きが解放されたミントの唇から漏れた。
悪(?)を倒した触手ファイヴだったがミントは魔力のほとんどを既にデスパイアに奪われ、体はおぞましい媚薬でもあるデスパイアの精に隅々まで汚され、侵されている。
「かわいそう・・・・」
触手団の紅一点(?)であるピンクがミントを覗き込みながら呟く。
「こんなカワイコちゃんをここまで責め嬲るなんてデスパイア許すまじやな」
どういう意味があるのか奇妙な方言を使う触手イエローが怒りに体を震わせた。痙攣してるようにしか見えないけど・・・・
「清く正しい触手プレイでこの少女を救うしかあるまい」
「そうだな」
触手ブラックが冷静に呟き、リーダの触手レッドが頷く。
わらわらと触手の群れが無残にも犯しつくされた天使の少女へと集う。
「え? あ、ちょ、ちょっと? あ、だめ、や・・・・あ、あ、あああああああああああああ〜〜〜〜〜っ!!」
こうして一人の少女が今日も救われた(?)
だが、悪しき触手がいる限り触手ファイヴの戦いは終わらない。がんばれ僕らの触手ファイヴ。戦え僕らの触手ファイヴ
「ばか〜〜〜〜!! 死んじゃえ〜〜〜〜〜!!」
少女の感謝の声(???)を背に今日も5人はゆく。
(終わり)