オリジナル  
 

皆さん、幽霊って怖いですよね。ですよねっ?!  

私、通ってた女子高で、いじめに遭ってました。それで、もうどうでもいいやって感じになっちゃって。  
ある日、家の浴槽の中で手首を切ったんです。 そのまま、私、死んじゃってました。 
けれど。 
皆さん、知ってますか? 死んでも意識だけは生きてる事があるんです。  
本当ですよ。 だって私がそうだったんですもの。 
私は死んじゃってるのに、切れた手首からいっぱい血がでて、息をしてない私を、 
ふわふわ浮いてる私は眺めてるんです。 とても不思議でした。  
私は幽体離脱ってこの事なんだな、って思いました。  
でも、私は死んでるから、私の体に帰れません。 私は、幽霊になっちゃったんです。  

私は自分のお葬式をふわふわ眺めて、これからどうしようと思った時、ある思いつきをしました。  
私の事をいじめた嫌なアイツ達に仕返ししてやろうと思ったんです。 
死んだはずの私が、すー・・・って現れるのを見たら、アイツ達はきっと驚くだろうし、 
もしかしたら気がおかしくなるかも、って思ったんです。  
私をここまで追い詰めたんだもの、そのくらいのお返しはしてやろうって。   

でも・・・ ダメでした。怖いんです。私、幽霊なのにアイツ達が怖いんです。 
近づく事は出来ても、アイツ達の前に現れようとすると、 
いじめの記憶が私の頭の中をぐるぐる回り出して。 気持ち悪くなって。 
私、死んでるのにまたいじめられるような気がして。 
何度かそんな思いを繰り返して、私は化けて出る事を諦めました。  

私は、幽霊になりました。 
だけど、一人ぽっちとか夜とかが怖い、いじめられっ子の心のままのダメな幽霊なんです。  

天国に逝く事も出来ないまま、私は町をさまよいます。 
住んでた町とは別の、です。嫌な思い出とか、そういうのとかを感じないように。 
そして、町並みを眺めたり、留守の家に入り込んで、勝手にテレビをつけて好きなお笑い  
タレントの番組を見てたりして毎日を過ごしてました。 
そんなある日のことです。  

その夜も、ふと目についた小さくて古いアパートの中に入って、勝手にテレビを見てました。 
夢中になっちゃって、その部屋の持ち主が帰ってきた時には遅かったんです。 
「君、誰だい? その制服はウチの生徒ではないようだが・・」  
背広を着て眼鏡をかけた、白髪まじりの痩せた男の人が、 
開けたドアのノブを握ったまま、私に問い掛けたんです。  
狭い部屋なので、玄関からこたつに入ってテレビを見てる私は一目瞭然です。 
その時消えれば良かったのに、私は振り返ってしまいました。 
「ご、ごめんなさいっ」って謝った時に目が合ったんです。すると、見すくめられた  
っていうか、私、固まってしまったんです。 
消える事は、もう出来ませんでした。  

 

「ふむ。 私はね、この町の高校の教師で物理を教えててね。 
 君みたいな超常現象の類は一切信じないんだが・・・」  
「でも、私、嘘は言ってません。 手とか、透けてるの判りますよねっ?! 
 堅いものも通り抜けれるんですよ?!」  
私はこれまでの経緯をその男の人、石井さんというお父さんと同い年くらいの人にひとしきり語りました。  
「あの・・・ 私、怖くないですか?」 
「うむ。 怖いというか不思議、だ。知的好奇心が未知の恐怖に勝っている」  
こたつの天板の真中あたりから私は手をにょきっと出してひらひらさせてるのに、 
石井さんは怖がりもしません。  
ただ、じっと見つめて「うんうん」とか頷いて感心したりしているだけです。  
「ちょっと失礼するよ」 といって石井さんは背広のポケットからダバコを出して一本、吸出しました。 
その煙を私に吹きかけたんです。 
「こほっ・・・ ヒドイなぁッ!」って怒ったら、石井さんはうーんと首をひねりました。  

「幽霊である君は、呼吸をする必要がないのに今、むせたね。心肺機能も活動しているのか・・・ 
 いや、生前そのままの感覚で君は存在しているって事なのだろうか・・・ 大変興味深い・・・・」  
石井さんは、またうんうんと頷いています。 私はぷー、と膨れて 
「実験、ですか? 私モルモットじゃないですよ?!」  
とまた怒ります。 すると、 
「ハハハ。ごめんごめん。 どうしても、ね。学問に携わる者の宿命だ」と言いました。  
その感じがとても優しくて、私はそれ以上怒る気にはなりませんでした。  
「実験なんかより、石井さんが先生をやってる学校の事、教えてくださいよ」  
「ふむ。そうだね・・・・」  
石井さんはいろいろな事を私に喋ってくれました。日々の授業の事、学園祭がどうとか、 
最近の女子高性はマせてて、とか。  
「へぇ・・・ ふふ、私は結局、セックスもした事ないのに死んじゃった。アハハ」  

「教師としては、どうかな、って思うがね」 
「ね、石井さん。ううん、先生。私にエッチな事教えてよ」  
無理って事は判ってます。 どうせ通り抜けちゃうんですから。 
下らない冗談でした。  
「先生を誘惑するなんて悪い生徒だ。君は。ははは・・・」 
先生は困った顔で笑って、私の頭をこつん、って小突いたんです。 
小突いた・・・?  
「嘘、先生、今私に触れられましたよね?」 
「・・・ふむ。そういえばそうだ」  
「できる・・・ 先生、私とエッチできるんだッ!」 理由は判りません。 
今までこんな事なかった。 
でも、本当に生きてる頃みたいな体になれたんです。 
私は嬉しくなりました。 
そのまま、先生に抱きついていたんです。  

こたつの脇、先生と私は裸で抱き合っていました。先生の重みがとても心地いい・・・ 
このときの私は、生きている時と全然変わらない体でした。 
そして、その私の体を先生は優しく愛撫してくれます。 
とても、やさしく・・・  
 (しゅ・・ くり・・ くりくりぃ・・・  ちゅ・・ ちゅぷ・・  ちゅちゅぷ・・ ちゅぅ、ぅぅぅ・・・)  
 「うゥん・・ せんせい・・ も、っとォ・・ んッ んんっ ・・ああぁァァんっ・・ あっんんんぅ・・」  
「私はいけない教師だ・・ 教え子と同じくらいの女の子を・・・」  
「ううん・・ 全然いけなくなんかない・・ 先生・・・ もっと、教えてください・・・」  
先生の舌が、指が、私の胸を、乳首を、アソコを、満遍なく愛してくれます。 
凄く、気持ちがイイよォ・・・  
「ふむ、幽霊でも愛液は分泌されるのか・・・」 
「先生? ムード、大切にしよぅよォ・・・」  
「・・ごめん・・・ 君、名前は?」 
「ユカって言います・・」 
「そうか・・・」  
先生が、私の両膝を、左右にぐぐ・・と開きました。 
湿ったアソコに、先生のおっきくて逞しいペニスが触れます。  

「ユカ君・・・ いいね?」 私は首を縦に振るだけで答えました。  
(くちゅ・・・)「・・・あぁぁン・・・」先生が、私の中に入ってきます・・  
「痛いかい・・・?」 
先生がやさしく私に問い掛けてくれます。 
それが、嬉しい。  
「だ、いじょうぶです・・・ わたし、いじめられたとき、モップの柄で処女膜をやぶら・・ う、む・・・」  
視線を横にそらして、嫌な思い出を話した私の口を先生はキスで塞いでくれました。  
二度、三度・・・ 水泳の息継ぎみたいにぷはって。 
何度もキス・・・ 舌と舌が触れ合うのって、こんなにエッチで  
気持ちいいことだったんですね・・・  
「いいから。ね?」 先生・・ 有難う。  
 (・・ず・・・ ず・・ ず、 ずちゅ・・ ずっ ずるぅぅ  ずん! ずぅっ ずん! ずんッ! ずッ!)  
「はぁ・ン、ん、 あぁ、せんせぇ・・んっ! ひゃゥ? やぁ! んぅッ!んっ! ひあぁ! くぅ!」  
先生に突き上げられるたび、私は声を我慢できませんでした。 
気持ちいい・・ すごく・・ とっても・・・  

私は目をぎゅっとつむって、先生の肩を掴みました、 
でも、体が勝手にくねくね動いちゃうんです・・・  
恥ずかしい・・ 先生はきっとそんな私を見てるはずです。 
でも、でもぉ・・・ が、まん でき、ない・・・・  
 (ぢゅぬ"っ! づちゅっ! ずる"ぅぅ! づぷぅっ! ・・・づぷぅっ!)  
「ひンっん! ぁはぅんン! ひゃぁ・・・! わ、たしっ! も、うぅぅ」 
「先生もっ、限界だッ・・・」  
ひとしきり大きい動きで先生が私を突き上げたとき、 私の奥で先生がびくんっ! ってなりました。  
それにつられるように、わたしも、めのまえがまっしろになりました・・・  
 (どぷッ! どぷぅぅ! どぐぅ・・・ どくん・・ とくん・・・・・とく・・ん・・・)  
「ふわぁぁ・・? あ、う・・ お腹の中、ノックされ、てる、ぅ・・・先生ぇ・・」  
先生の射精を感じて、私、イったんです。 充実した授業が、終わりました・・・  

 
 

寝そべる私の頭を、先生が撫でてくれています。 穏やかな目で私を見ていてくれています。 
そうしたら、なんだか、とても悲しくなってきてしまったんです。  
「私・・・ なんで自殺なんかしちゃったんだろう・・・」 
ぽつり呟いたら、どんどん悲しさが膨れ上がって、  
私は思わず泣き出してしまいました。  
「ユカ君・・・ 君が何故、幽霊になったか判った気がするよ・・・ 君は本当は、まだ生きたかったんだ」  
そうです。先生の言う通りです。 辛かったけど、死ぬことなんてなかったんだ。  
そして私が幽霊になったのは、『私が居る』事を誰かに気づいて欲しかったんだ。   
誰かに復讐とかじゃない。誰かを驚かせるためなんかじゃなかったんだ。  
「・・・かわいそうに・・・ 生きてればきっと、 
 その時は辛くてもいろんな素晴らしい事にめぐり合えたはずなのに・・」  
先生も涙をこぼしてくれていました。 ありがとう。 先生、本当にありがとう。  

「・・・ぐす・・・ ありがと、先生・・・ 私、先生の生徒になりたかった・・・」  
「ユカ君・・・」 先生が私の涙を指で拭おうとしたら、その指は、す・・・と頬を抜けてしまいました。  
「あ・・・」 
「えへ・・ たぶん、先生に逢えたから、もうこの世に未練ないのかもね・・・」  
「先生・・・・私、自殺した事はすっごく後悔してるけど、幽霊になって先生に会えてよかった・・・」  
私の体はみるみる透明になっていきます。先生は悲しそうな顔をしたけど、私は笑顔で言いました。  
「せーんせ! 私のこの世での最後の思い出は、先生の笑顔で締めさせて?」  
「ユカ君・・ そうか、ウン。判った。 それじゃァ、元気でね・・・」  
「幽霊に元気って言うのヘンだよォ? あはは・・・・・」 
「そうだな・・・ ふふ」  
先生は、私のために笑ってくれました。 涙は抑えられなかったみたいだけど、 
素敵な笑顔で。そして私も笑顔で。  
「じゃぁね・・・」 私の意識も薄れてきました。 
これからどうなるか、判りません。でも、きっとこれは、  
ハッピーエンドなんだなって、私はおもいました・・・  
   

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