…あさ。  
重い瞼を開くと言う行為を億劫がる私に、重ねられる唇の感触。  
 
イリア姉様の、くちびる。  
甘く切なく愛おしくも狂おしく責め立てる、そんな、くちびる。  
私はそんな姉様の味に少しでも長く多く浸りたくて。  
 
やがて触れ合う舌。蛞蝓の交尾。艶めかしくぬらぬらと唾液にてかる二人の舌は、絡み合い嬲り合う約束された恍惚の園。  
 
…姉様。  
柔らかい朝日を穏やかに映す、なめらかなプラチナブロンド。  
金糸の耀きをより一層際立たせる、白磁の肌。  
白く翻る薄絹に包まれた細くたおやかなその肢体は、幻想的ですらある。  
そんな、学園の憧れである白い天使様は、そのまばゆいばかりの愛を傾ける。  
全く不平等に。神の寵愛を注がんとばかりに。  
私だけに。  
迷える子羊でしかない私は、慈愛の光の許、姉様の愛に導かれるまま身も心も捧げることしかできない。  
愛が愛を喚び、愛と愛を交わし合う宴の開会式は、そんな風に始まった。  
 
「…おはよう、エレナ。ご機嫌は如何?」  
「うぅん………熱が、ある……みたい。姉様のせいですからね。」  
 
鈴の鳴るような声で微笑みかける姉様に応えるように、私は幸せそうな…いや、「幸せな」笑みを浮かべ、精一杯の強がりを見せる。  
無論、そんな強がりなど何の役に立つはずもなく、むしろ、より一層、姉様の感情を煽るだけでしかない。  
 
「じゃあ、治さなくちゃ…責任は、取ってあげるわ。」  
 
ゆっくりと私の黒髪を梳く姉様は、次第に私の肌を撫でる姉様となり……やがて衣服と呼ぶには不適当な、数少ない私の薄衣の下に指を這わせる姉様となる。  
そう…まだ幾分か幼さの残る、私の肢体に。  
白く細い指。  
姉様はアーティストだ。  
私の体を知り尽くしているその指は、一筆で私の快楽を描き出す。  
「や…っあ、姉様……っ!? 駄目、そんなにしたら余計に熱が出ちゃ…っうぁ……」  
「ふふ。病気は、移せば早く直るって言うでしょう?」  
そう言うと姉様は、快楽を、いとも容易く表現してみせる。  
繊細に大胆に。時に優しく時に荒々しいその筆運びで、私の体に芸術を刻み込む。  
キャンバスでしかない私は、快楽を描き出されていく事に抗う術はない。  
はだける服。湿る下着。汗ばむ肌。熱い吐息。  
「くふ……んぅっ……だ、駄目…駄目なの姉様ぁ……っ! 私、病気なんだから…ぁ、おかしく…あふぅっ……おかしくなっちゃう…!!」  
だが、私はそう望んでいるし、姉様もまたそれを望んでいる。  
言葉は、交わすことで心が犯されていく。  
その精神的な陵辱的行為で昂ぶらせようと昂ぶろうと、互いに言葉を紡ぐ。  
私の病気は末期症状だし、姉様だってとっくに病気。  
二人の愛は深まるばかりだから。  
 
「…どうやら私も…とっくに病気にかかってるみたいよ、エレナ。だって……  
ほら。」  
そういうと姉様は、私の足の間を割るように右足を入れてきて、ネグリジェの下、わずかばかりの白い布を押しつけてくる。  
熱く濡れた互いの内腿を感じながら、愛を確かめるように押しつけ合う。  
押しつけ合い擦り合わせるだけでは飽きたらず、やがてショーツを食い込むように引き上げる。  
重なる唇と唇、肌と肌。  
触れ合う胸と胸、乳首と乳首。  
色付いた二人の少女は、病に冒されるままに互いを愛おしく濡らしていく。  
感情の奔るままに、互いを愛おしく貪っていく。  
白い体が絡み合い交錯するその姿こそは愛の象徴。  
触れ合い与え合い奪い合い紡ぎ出す、身を灼く快楽は愛の証。  
幸せが全てを覆い尽くす、官能の宴  
そう。  
…きょうは、にちようびの、あさ。  
学校もない。やらなきゃいけない事もない。  
邪魔するモノなんかなにもない。  
 
なにもない。  
ただ、ふたりきり。  
 
イリア姉様と私だけ。  
イリア姉様を愛している。  
イリア姉様を私が愛している。  
イリア姉様をわたしがだけあいしている。  
イリアねえさますべてをわたしだけがあいしつづける。  
いりあねえさまを。  
いりあねえさまを。  
いりあねえさまを。  
あいしている、あいしているあいしあいしている。  
あいしあいしあいしあいあいあいあいあいあいあい…愛している。  
 
『わたし は』  
『いりあ ねえさま を』  
『あい』  
『して います』  
 
そう。  
それで正しい。それが全て。  
他のことなんて何も要らない。  
 
姉様だけ、姉様だけ。  
それで十分、それが完全。  
他のことなんて何も要らない。  
わたしのナカで、何かが弾けた。  
姉様に愛される至高の快楽が、わたしを灼きつづけて、いる。  
 
息が熱い。  
体が熱い。  
灼き尽くような接吻。  
爛れるような愛撫。  
融けた鉄の熱さ。  
姉様の指が、わたしを狂おしく焙る。  
 
そして気が付けば、  
私の腿を滴る蜜は、  
 
 
……沸騰して、いた。  
 
 
こぽこぽと沸いている。  
余りの熱さに湯気を立て、堪えきれないように沸き立っている。  
良く見れば、わたしの蜜壺は溶け出している。  
じゅうじゅうと小気味良い音を立て、姉様の繊細な指が触れるたびに纏わり付く。  
狂おしい程の快楽を沸き立たせて、わたしが沸騰している。  
すごい、すごい、スゴイ。  
モットもっと……もっト。  
ダメ足りないもっとモット欲しい欲シイのお願いすごく欲しいの弄って弄って溺れさせて狂わせて壊してコワしてモットモットモット。  
 
弾ける火花、挙がる白煙。  
 
わたシはずっとずっとイキつづけて、姉様に愛されツヅけて、シアワセが幸せなので、もっとシテ欲しかった。  
 
だケド、わたしの口からは嬉しそうな声で  
「あ、ぎピュうぅ……きゅぃ、ねえ…さ、まぁ………」  
としか、漏れなかった。  
 
………しょうがナイ、なあ。  
 
わたシは、ねえさまの、しろく、ウツくしい裸体のむねに、ゆっくりト、指をノバし、そっとソット……ソノ柔らかく美シイ、ネエサマの、乳房を。  
 
わたしと同じように、シタ。  
 
ねえさ、マは……嬉しそウ。  
とてもとても嬉しそう。バチバチいって弾けテる。  
だから、もっトもっと……一緒に。  
 
そう……でショ、ねエさま?  

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