そうだな、オレの心理に微妙な変化が現れたのはいつ頃だっただろうか。  
 うん、小学校の時は確実にただの幼馴染だった。それは間違いない。なにしろ六年生まで普通に一緒に風呂入っ  
てたからね。え? 普通じゃないの? ……そうなんだよ、小学生とはいえ、女の子と風呂に入るのは普通じゃな  
かったんだ。中学に上がった頃から、周りの反応が妙に気になりだしたんだ。わかるだろう? とにかくあの頃っ  
ていうのは、人にからかわれたりするのがもの凄く嫌な時期なんだ。今は開き直ってしまって何もかもがどうでも  
良くなってるけどね。あいつはアホだっていう目で見られるのが一番生きてくのに楽なんだよ。  
 ……まぁ、それもどうかと思うが。  
 すまない。話を戻す。  
 すると、やっぱり中学からあいつを意識しだしたということになるのかなぁ。とりあえず、あいつがブラジャー  
つけてるのを知った時には動揺してしまったような記憶があるからな。オレ、アホだからどうしていいかわからな  
くてね。「ブラジャーは胸の大きい女の子がつけるんだよ。おまえはそのどっちにも該当していない」と言ったら、  
思いっきり股間を蹴り上げられたんだ。まぁ、その、あいつはそういう暴力的な女なんだ。いや、オレの発言にも  
問題はあったかも知れないが、普通の女の子は股間は蹴らないぜ。君だって、女の子に股間を蹴られたことはない  
だろう? あるって言った人はこんな所にいないで今すぐSM板池。  
 そんな感じで、オレの方は人目を気にする小市民へと順調に成長していったのだが、あいつはそうじゃなかった  
みたいだ。オレは学校ではなるべくあいつと話さないようにしていたんだけれど、あいつはクラスの友達がいよう  
がいまいが、平気でオレの教室に入ってきて話してくる。普通は、他のクラスに入る時は多少は気にするものだと  
思うが、あいつにそんな常識は通用しない。完全無欠の俺様王国の住人だからだ。女の子なのに俺様っていうのも  
おかしい気もするが、そんな表現があいつにはぴったりとくるんだ。  
 あいつについてもう少し知りたい? そうだな。あいつはオレと同じ高校一年生。やたら元気な女だよ。テンシ  
ョンが高くて、なかなかの美人で愛想もいいから男にも女にも人気がある。陸上部のホープで、勉強している所を  
見たことがないわりには成績も良い。うーん、ただ一言、「アホ」と形容されるオレとはえらい違いだな。  
 そんなわけで、学校のいわゆる身近なアイドル、それがあいつ、優希という存在なんだ。  
 大して話したこともないような男子が遠くからあいつに憧れたりするわけさ。ああ、もしそうなら、物理的にも  
心理的にも奴に一番近い距離にいるオレの心に、今までとは違う変化が現れたとしたって、それは仕方のないこと  
じゃないかな。そうだろう?  
 
 「おーす!」  
 昼休みのひと時、オレが教室で弁当を食べていると、背後からどん、と手加減無用に肩を叩かれた。  
 「ごほごほっ」  
 オレは丁度口に放り込んだ白飯が気管に入り、猛烈にむせる。  
 「ごめんごめん」  
 まったく悪そうに言わずにオレの前の席にどっかりと勝手に座った女、それは優希だった。  
 「何すんだよ!」  
 「ただの挨拶じゃない、挨拶!」  
 「むせただろうが!」  
 「そんなこと気にしない気にしない」  
 ニヤニヤしながら優希は言うが、これはこいつがオレを尋ねてA組に来る時に必ずやる儀式のようなものである。  
空気の読めていないことに、奴はこれをオレが面白いと思っていると勘違いしているようなのだ。  
 「……で、何の用だ?」  
 オレが言うと、優希は腕組みをして、うーん、と考え込んだ。こいつは女の子らしくないことに、オレの前の席  
に座る時には、椅子の背もたれを跨ぐように座るものだから、股が大きく開いてしまう。必然的に、短めのプリー  
ツスカートは上がってしまい、優希の陸上で鍛えたすっきりとした太腿が露わになってしまうのだ。なんだかオレ  
は落ち着かない気持ちになって目を泳がせる。  
 「こら、よそ見してないでちゃんとあたしの話を聞きなさいよ」  
 優希はオレの頭をぐわしと掴んで引き寄せた。優希の整った顔が目の前に近づく。これは危険な距離なのではな  
いだろうか。優希の特徴はとにかく大きな瞳である。吸い込まれるように魅力的な瞳をしており、これが表情の変  
化にともなってクルクルと色を変える。それが、ただでさえ豊かなこいつの感情表現に伴うものだから、優希の瞳  
はもはや蠱惑的なまでの魅力を放ち、それが色気とは無縁の態度と相まって危ういバランスを形作っているのだっ  
た。当然、こんな瞳を目の前に見せられたオレの心臓はどきどきと脈打つことになる。  
 「聞くから、放せよ」  
 優希はぱっと手を離した。  
 
 「相談したいことがあるから、明日純一の家に行くね」  
 ちなみに純一とはオレの名前のことである。  
 「なんだ、そんなことか。勝手に来たら良かったのに」  
 オレの家と優希の家は一軒家のお隣同士。小さな頃から自由に行き来していたから、勝手知ったるなんとやらで、  
お互いの部屋なんて知りつくしている。ただ、中学の三年ぐらいからはさすがに行き来する回数も激減したけども。  
 「先に言っておかないと、エロ本隠せないでしょ?」  
 優希がにやっと笑って言う。  
 「こ、こら、あまり大きな声で言うな。人が誤解するでしょ」  
 オレが慌てて押しとどめると、この空気の読めない少女はますます調子に乗るのである。  
 「先に言っておかないと、愛読書の投稿ニャン2倶楽部を隠せないでしょ!」  
 「バカ、今のは振りじゃねえ!! ちょ、やめろっ!! や、やめてください、優希さん……っ」  
 「愛読書のスーパー写真じゅ……もがっ」  
 オレは必死になって優希の口を両手で塞ぐ。  
 「もが……ぺっ、何すんのよ!」  
 「いい感じに痛い雑誌の名前を言うんじゃねえ!!」  
 「ほんとのことじゃない」  
 「URECCOだって読んどるわ、ボケ!!」  
 「知るかぁぁぁぁ!!」  
 あんまりじゃれ合っていると周囲の目も痛くなってくるし、オレの名誉も著しく毀損されるのでオレは適当な返  
事を返してさっさと優希をA組から追い出した。まったく、ちょっとした台風みたいな女だ。  
 しかも、見せたことがないはずのオレの蔵書のチェックをしてるとは、侮れん。ちゃんとURECCOをベッド  
の下に囮として隠しておいたのに、本棚の裏の本命投稿ニャン2倶楽部を探し当てるとは一筋縄ではいかない。  
 ……なお、出版社の名誉のために言っておくと、投稿ニャン2倶楽部とスーパー写真塾は大変素晴らしい雑誌であ  
る。  
ttp://www.coremagazine.co.jp/index2.html  
 
 さて、投稿ニャン2倶楽部に気をとられすぎたオレは、優希が家に来ると言ったのをすっかり失念してしまってい  
た。次の日、うっかりとゲーセンで連勝してしまい帰宅が遅くなってしまったのだった。  
 だから、自室のドアを開いた時にも何も考えていなかった。ところが、中には電気が点いており、すぐに、女の  
悲鳴があがったのだ。  
 「な、なんだ? 泥棒か?」  
 「泥棒が悲鳴をあげるか!」  
 中にいたのは優希……、もっと詳しく言うと、制服を脱ぎかけの優希だった。そう、シャツははだけて、胸元の  
白いふくらみが覗いている。下にいたってはスカートが足元に落ち、ピンク色のカラフルなショーツが丸見えだ。  
しかも、紺色のハイソックスだけは履いたままなので、何か普段見ることのできない部分が露わになっているのを  
強調し、ひどくエロティックな光景になっているのだった。  
 「で、出てけ!」  
 いつもは物事に動じない傾向のある優希だが、さすがに慌ててオレの方に手元にあった何かを投げてきた。オレ  
はびっくりしてすぐに部屋の外に出てドアを閉じる。ああ、びっくりした。ちなみに何を投げて寄越したのかと思  
ったら……ショーツとお揃いのピンク色ブラジャーだった。色気のないやつだから、てっきり白い下着をつけてる  
と思ってたのに、オレの知らない所であいつも色気づいてるんだな……。  
 オレがブラジャーを眺めながらセンチメンタルな気持ちになっていた所、部屋の中から優希の呼ぶ声が聞こえて  
きた。  
 
 「それで? 相談てなんだ?」  
 オレはたった今、頬にできた青痣をさすりながら言った。ちっ、乱暴な女だ。  
 優希はでかいTシャツ一枚に、下もやはりだぶだぶのスウェットパンツを履いている。どうやらオレを待ってい  
る間にジュースを飲んでいたらこぼしてしまい、勝手にオレの服に着替えている最中だったらしい。しかし、やは  
り男物だから優希にはかなり大きく、右肩あたりは気を抜いたらはだけてきてしまい、あいつの細くて白い肩がそ  
の度に露出してしまう。男物のTシャツを着ている所が倒錯的な淫靡さを醸し出している。  
 「その前に……CDラックの中にさりげなくエッチDVDを入れておくのは良くないと思うよ」  
 「……おまえは人ん家でそんなのばっかり探してんじゃねえよ」  
 「CD聴こうと思ったら普通に出て来たんだよ」  
 優希はアロマ企画の『舐め殺し寸止め地獄3』を放って寄越した。良かった、これならまだセーフか……。  
 「ねえ、藤井フミヤの『TRUE LOVE』はどこにあるの?」  
 「ラックじゃなくて、デッキの上にあるはずだよ」  
 優希は盲点になっていたオーディオデッキの上のCDの山から『TRUE LOVE』を探し出し、それをデッキに挿入  
して流しはじめた。これから話をしようってのに音楽鳴らすな。しかし、落とし気味のボリュームで、静かにアコ  
ースティックが流れ始め、藤井フミヤの少しだけ哀愁を帯びた歌声が部屋に響き始めた。  
 
 「まぁいいよ。それで?」  
 「ああ、実はね」  
 と優希はすっと伸びた細い眉根を寄せ、難しい顔をした。  
 「あたし、告白されちゃったんだけど……」  
 オレは『舐め殺し寸止め地獄3』を取り落としそうになった。  
 「な、なんだって。誰に……?」  
 「陸上部のキャプテン」  
 陸上部のキャプテンは確か大会で記録を残している三年生だ。前に見たことがあるが……、オレが逆立ちしても  
敵わないような男前だったと思う。  
 「純一はどう思う?」  
 優希は、まっすぐにオレの目を見た。ああ、これなのだ。目を大きく開いて、その瞳にオレは吸い込まれそうに  
なる。  
 「そんなの……優希の好きにしたらいいだろう」  
 オレは内心の動揺を隠して、わざとぶっきらぼうに言った。  
 「冷たいなぁ」  
 この、考えなしの天然女は頬をふくらませてまた何事か思いをめぐらせた。  
 「……ねえ、純一」  
 「なんだ?」  
 「なんでみんな、恋とかしたがるのかな?」  
 優希は首を傾げる。  
 「なんでって、そりゃ楽しいしワクワクするからじゃないか?」  
 「あたしは別にそんなことないけどなぁ……」  
 どうやらこの女は、女としての身体の成長に対して心の成長が追いついていないようだった。やれやれだ。この  
有様では、万が一付き合ったとしても、陸上部のキャプテンもさぞや苦労するに違いない。  
 「……純一は?」  
 心はお子様なこの女は、女としての魅力に溢れきった視線でオレをまっすぐに見る。  
 「え?」  
 「純一は、恋をしたり誰かと付き合ったりしたいの?」  
 「そうだな……そりゃ、してみたいさ」  
 「ふうん……付き合って、何をしたいの?」  
 おそらくこの天然女は素朴な疑問として訊ねてきたものと思う。だが、今目の前の女に複雑な感情を持っている  
オレは、とても困ってしまうのだ。  
 「そりゃ、一緒に帰ったり、電話したり、休日にはデートしたり……だろ」  
 「それって、あたしたちがいつもやってることでしょ」  
 きょとんとした顔をする天然小悪魔。  
 「あたしたちって、付き合ってることになるの?」  
 「なるわけないだろう。そうだな……、うん、キスをしてないぜ」  
 「キス? それをしたら付き合ってることになるの?」  
 「そりゃそうだろ。他人とはしないからな」  
 「キスってそんなに凄いの?」  
 「そりゃあすげえよ」  
 「それって、『舐め殺し寸止め地獄3』で得た知識?」  
 「ば、バカ。それはもっとすげえんだよ! エッチビデオのくせに寸止めなんだぞ。どんだけMなんだよ!!」  
 くすくすと優希は笑ってから、ふと真面目な顔になった。真面目になったり、冗談を言ってみたり、この女の縦  
横無尽な展開に振り回されるのはまったくたまったものではない。  
 
 「キス……してみる?」  
 「……え」  
 優希は何を思ったのか、すっと立ち上がり、オレの肩をがっしりと掴んで、目を見開いたまま顔をゆっくりと近  
づけてきた。オレは、心臓がつぶれんばかりになって硬直する。藤井フミヤの弾くアコースティックギターがなぜ  
かオレの胸に切ない感じを呼び覚ます。付き合いだけはやたらと長いが、優希の瞳をこんなに長く近くで見たこと  
が今までにあっただろうか。そして、この小悪魔は唇を開いて言った。  
 「……ウソに決まってるじゃない、アホ」  
 「……え」  
 優希にアホと言われたが、まさにその通りのアホ面をオレはしていたに違いない。  
 「あたしだってそこまで軽くないよ。ファーストキスは大事にしたいと思ってるんだから」  
 優希はケケケ、という感じで笑った。今オレはこいつの尻に悪魔の尻尾を見たぞ、この性悪娘が。まさに寸止め  
地獄じゃないか。  
 「ファーストキスは大事に大事にして、一生忘れない記念にするんだ」  
 夢見るように言う優希。恋に興味はないくせにキスには興味あるのかよ。  
 優希は、元の席に帰ろうとして屈んでいた膝を伸ばし、振り返ろうとした。刹那、長すぎるスウェットパンツの  
裾を踏んでしまい、フローリングの上で滑る。  
 「!」  
 「優希!」  
 一瞬の出来事だった。からかい半分で元々近づいていた優希の顔とオレの顔がさらに距離を詰め、優希の悪質な  
冗談は本当になった。そう、オレと優希の唇が重なったのだ。  
 バランスを崩した瞬間に、本能的にオレと優希は手を伸ばしお互いの身体を掴みあっていた。  
 
 「……」  
 「……」  
 なぁ、優希。嫌ならすぐに唇を離せよ。そして……、そんな大きな瞳でオレの目を見続けるんじゃない。なにか、  
とても落ち着かない気持ちになるじゃないか。そうしている間にも、藤井フミヤのギターがアコースティックらし  
い温かみと少しの切なさを帯びたコードを奏で続けるんだ。ああ、この曲って、こんなにも胸に迫るものがあった  
かな? もう何十回も聴いたはずなのに、全然知らなかったよ。  
 多分、3秒くらい唇は合わさっていたのではないだろうか。体感時間はその百倍くらいあったけどな。  
 オレと優希は同時に唇を離し、距離を取った。  
 「いや……ごめん。わざとじゃないんだ」  
 オレが慌てて取り繕うように言うと、優希はなんだか怒ったような表情をした。  
 「なんで謝るの」  
 「え、そりゃ、悪かったかなと思って」  
 優希は鼻を鳴らした。  
 「撤回しなさい」  
 その剣幕にいささか動揺して、オレはすぐにまた謝る。  
 「ごめんって言って、ごめん」  
 なんだ、こりゃ。こんな間抜けな謝罪がいまだかつて存在しただろうか?  
 それでも優希は一応納得したのか、表情から険がとれた。  
 「もう帰るわ」  
 と優希は言って、荷物の類を整理し始める。そう言えばブラジャーをせしめたままだった、とオレが思い出してポケッ  
トを探っていると、  
 「純一」  
 とオレを呼ぶ優希の声がした。  
 「なんだ?」  
 ひょいとブラジャーを取り出して渡そうとした所で不意に眩しいフラッシュが炸裂し、「撮ったのかよ!」という某芸  
人のツッコみメッセージが流れる。見ると、優希が携帯のカメラでオレを撮った所なのだった。  
 「あーっ、あたしのブラなんか持ってるから、変な写真になっちゃったじゃん! 下着ドロの写真みたいよ?」  
 優希はたった今撮れた画像を確認しながら言う。  
 「うわ、消せよ、そんなの」  
 「ダメだよ、せっかく面白いのが撮れたから友達に見せないと」  
 「こら、おまえのせいでまたオレの評判が下がるだろうが!」  
 「やーだよっ」  
 携帯を没収しようとしたおれの手をかいくぐって走っていく小悪魔。けらけらと笑っている。どうやら、当分この女は  
お子様のままだな。  
 
 さぁ、これでオレの話は終わりだ。  
 結果を言うと、優希はあっさりと陸上部の男前を袖にしたらしい。あまりの鮮やかさに、こいつは最初から受け入れる  
つもりなどなかったのではないか? とオレは思ったりもする。  
 オレと優希はどうなったのかだって? どうもならないよ。何かの間違いで身体の一部が触れ合った。ただ、それだ  
けの話さ。オレと優希が今度どうなるかなんてわかりはしない。優希はあの通りのお子様だし、オレ自身だって恋がなん  
なのかなんてわかっていないんだ。  
 偶然のキスがきっかけになってすぐに付き合うことになりました、なんていうのは夜九時台のドラマの中だけの話だよ。  
優希は相変わらず、昼休みには飯の途中でオレの肩を叩く空気の読めなさっぷりを発揮しているし、いつものように、そ  
の後には色気のない応酬が繰り返されている。変化なんて何もない。強いて言えば、あいつの携帯はオレから電話すると  
TRUE LOVEの着信が流れるようになったらしい。まぁ、それくらいの、ごくごく些細な変化に過ぎないのさ。  
 ああ、そうだ。あと、今までは無頓着だった携帯の待ち受け画面を頑なに見せなくなったな。何が写っているか聞いた  
ら、「大変卑猥なもの」と言っていた。16歳の乙女の待ち受けが卑猥なものというのもどうかと思うが。  
 いずれにしてもそんな、優希が初めてオレに持った秘密は、あの日オレが抱えてしまった大きな秘密に比べたら、きっ  
とほんの小さな、そう、ほんとに小さな秘密に過ぎないはずなのさ。  
 
 
                                       了  
 

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