とある平原に少年が一人、道に沿って歩いていた。  
その少年は剣を片手に持ち、不安げに周囲を見渡しながら道を進んでいた。  
「・・・しっかりしろ!俺!  
大丈夫、ここらあたりに出る魔物なんてスライムくらいさ」  
不安になるのも無理は無い。  
少年は、今日、はじめて旅に出たばかりの駆け出しの冒険者なのだ。  
辺境の農村である、少年の故郷の周辺のこの平原は、  
魔王軍も全く重要視していないらしく、魔物を派遣してくる事はまずない。  
出会うとしても、住み着いているスライムくらいだ。  
「ま、魔物なんかどこからでもかかってきやがれってんだ!」  
緊張をごまかすためにその場で剣を振り回す。  
「うふ・・・じゃあ遠慮なくいかせてもらうわねぇ?」  
突然、甘ったるい口調の声がし、少年の前に黒いもやが現れる。  
「な、何だ?・・・うわっ!?」  
突風が吹き、くろいもやを吹き飛ばす。もやが無くなった後に現れたのは・・・  
「うふふ・・・・・・こんにちは」  
「こ、こんにちは・・・じゃねぇ!お前は何者だ!」  
もやの中から現れたのは少女だった。  
ふわっと綺麗に輝くロングの金髪に、  
美しい顔立ちの上には怪しい光を放つキツめの紫の瞳。  
纏った服は胸を覆う面積の小さな紫色の下着のようなものに  
少し屈めばその中が見えてしまうような同じ色のギリギリのミニスカート、  
そして足には黒いニーソックスを履いていた。  
ほとんど肌が隠れていないため、彼女の美しいボディラインがはっきりとわかる。  
唯一の欠点は胸が控えめなことだ。  
そして最も特徴的なのは・・・  
 
「お前・・・悪魔か!?」  
「うふふ・・・・・・」  
彼女の頭からはツノが突き出し、腰の辺りからは長い尻尾が垂れ下がり、  
背中には小さな紫色の翼が生えていた。  
「そうよ。あたしは・・・」  
「うりゃぁ!!」  
彼女が喋りだした瞬間、少年が彼女に向かって剣を振るう。  
だが次の瞬間、剣を振り下ろした場所からすべるようにして消えた。  
「!?」  
「危ないじゃない・・・人間って野蛮ねぇ」  
いつのまにか少年の背後に現れ、腕を抱きつくように少年の腹部へ回す。  
「畜生!離せ!!  
何でお前みたいなのがこんな所に居るんだ!」  
少女は怪しい笑みを浮かべたまま、少年の耳元に唇を近け、ささやくように喋る。  
「うふふ・・・。魔王様のご命令よ。  
この国を乗っ取る為に派遣されたのよ」  
「乗っ取るだと!?でも、何でこんな田舎の村の方に!」  
「ここだけじゃないわよぉ。  
他の村にも街にも、あたしの仲間達が行ってるわ。  
ただ、この村の担当があたしだっただけよ?  
そして・・・最初に出会ったのが貴方・・・うふふ・・・  
どうしちゃおうかしら・・・」  
少年は恐怖を感じた。自分は殺されてしまうのだろうか・・・  
それとも食われてしまうんだろうか・・・  
自分の故郷の村でも、魔物に襲われたらしく帰ってこなかったものが居たが、  
どうなったのかはわからない。だが恐らく生きてはいまい。  
だが、自分はここで死ぬわけにはいかない。  
家には大切な妹を残しているのだ。  
自分はその妹のために、王国の兵士に志願してお金を稼がなければいけないのだ。  
「やめろ!今すぐ離せ!!」  
少年は精一杯力を込めて振りほどこうとする。  
「無理よ・・・人間ごときの力じゃ  
あたし達サキュバスの力には適わないわ・・・」  
しかし、少女の腕力は見た目に反して強く、少年がいくら振りほどこうとしても  
ビクともしなかった。  
「うるせぇ!何が人間ごときだ!  
さっさと離せ胸なし洗濯板悪魔!!」  
突然、少年を抱きしめる力がすぅっと消える。  
「今だ!」  
すぐに少年は振り向きざまに剣で後ろの少女を斬り付ける。だが・・・  
 
ガキィン!!  
「え?  
な・・・俺の剣が・・・・・・!」  
少年の剣が少女の腕に受け止められ、根元からボキリと折られてしまった。  
「うふ・・・うふふふふ・・・・・・  
許さないわ・・・ええ、許さないわよ・・・・・・!」  
「よ、止せ!」  
少女はその怪力で少年を静かに押し倒す。  
殺される・・・!そう思い、少年の顔が恐怖に歪む。  
「あら・・・・・・いい顔ね。  
そんなに怖がらなくても、命を取ったりはしないわよ?」  
「・・・どういうことだ!」  
「そんな事魔王様は望んでないわ。  
もちろん、あたしもね。  
ただ・・・・・・貴方は許さないわ。  
あたしを洗濯板と呼んだ代償、しっかり体で払ってもらうんだから・・・」  
「むぐっ!?」  
突然少女の唇が少年の口を塞ぐ。  
「ん・・・はぁ・・・」  
少女の接吻はそれだけでは終わらなかった。  
少年の口の中へ自らの舌を侵入させ、少年の口内をねっとりと舐める回す。  
少女の巧みな舌使いに少年の体に痺れるような快感が生まれる。  
口の中の唾液を執拗になめ取り、ようやく少女は唇を離した。  
お互いの唾液が糸を引く。  
「ん・・・ふぅ・・・。  
うふふ・・・サキュバスとのキスの味はどう?  
しっかり興奮してるみたいね・・・ほら、もうこんなになってるわよぉ?」  
「く・・・くそ・・・・・・。  
なんでこんなことを・・・・・・」  
少年は力なく少女を睨む。  
「うふ。何も知らないのね・・・・・・いいわ、教えてあげる。  
今、世界では人間と魔物が争ってるのよねぇ?  
でも、魔族は人間を殺そうとはしないわ。  
人間は魔族を殺そうとするけどね・・・」  
「どういうことだ・・・・・・」  
「これが魔族のやり方なの。  
あたし達は男の精液から奪って魔力を得られるのよ。  
そしたら・・・・・・気に入った男をその魔力で魔族にするの・・・  
あたし達と同じ魔族にね・・・・・・。  
人間が皆魔族になれば、この世界は魔王様のものになるのよぉ」  
「クソッ・・・そんなこと・・・・・・」  
 
「そんな事・・・・・・?  
魔族はいいわよぉ?人間は争ってばかりだけど  
魔族は同じ魔族で争ったりしないわ。  
貴方も、痛いより気持ちイイほうが好きでしょぉ?  
魔族になれば毎日快感漬けになって幸せになれるんだから。  
大丈夫、貴方もすぐにこのあたしの快楽に屈服させてあげるんだからぁ・・・・・・」  
少女は言い終えると、右手で少年にある一物を優しく包み込んだ。  
少女は一物を右手の指を器用にすべらせ、少年の一物を撫でる。  
「うッ・・・・・・!」  
「触られただけでも気持ちイイでしょう?  
当然ね。あたし達サキュバスの体は貴方達とセックスするために出来てるんだか  
ら・・・・・・」  
一物を撫でていた少女の右手が突然ソレを激しく扱き始める。  
すると、先ほどとは比べ物にならないほどの強い快感が少年を襲う。  
「う・・・あぁッ!」  
「うふふふ・・・・・・いい顔よ・・・。  
もっと気持ちよくさせてあげる・・・・・・」  
少女はそう言うと、再び少年の顔に口付けをし、口内を蹂躙する。  
口と一物の二箇所から快感を送り込まれ、意識が飛びそうになる。  
(俺はもう村には帰れないのか・・・)  
少年はそんな意識の中、そんなことを考えた。  
そして、村で待っている少女の顔が浮かんできた。  
(・・・・・・妹を一人になんて出来ない。  
どうすれば・・・・・・そうだ、この悪魔は・・・・・・。  
イチかバチかやってみるしかない!)  
少女はしばらく手コキとキスを続けた後、その手を止め唇を離す。  
「うふふ・・・・・・。そろそろかしらねぇ?  
人間なんてすぐあたし達の前に屈服するんだから・・・・・・。  
さぁ・・・もっとして欲しいと言いなさい・・・?」  
しかし、少年は何の言葉も発さない。  
「どうしたの?欲しくないのぉ?  
・・・・・・!?」  
少年の腕がいきなり動き、少女の小さな胸を掴む。  
「ひゃっ・・・!」  
そしてそのまま乱暴に少女の胸を揉みしだいた。  
「あンッ・・・!  
あ・・・あぁっ!!」  
少女が快感に震える。  
 
そのスキを少年は見逃さず、自分にのしかかる少女を逆に押し倒した。  
「あ・・・貴方・・・!」  
「村のバカどもが胸の小さい女程、感度が高いとか言ってたが・・・  
どうやら本当だったみたいだな!」  
少年は自分の下の少女の胸を更に強く揉む。  
「あぁンっ!!」  
「俺はお前に屈服したりしねぇ!  
俺にはやるべきことがあるんだ!!」  
そう怒鳴り少女を睨む。  
すると、これまで妖く笑むばかりだった少女の顔ではなく、  
目を細め、顔を赤くして少年を見つめていた。  
「お・・・お前・・・そんな表情してもな・・・!」  
さっきまでこの少女に襲われていたはずなのに、その表情がたまらなく可愛く思  
えた。  
しばらく少年は少女を見つめる。  
「ねぇ・・・。はじめてよ・・・・・・。  
あたしに責めてくれた男の子・・・・・・」  
その言葉とともに、少女の紫色の瞳が妖しく光る。  
「・・・・・・!  
お前・・・何を・・・!」  
それを見た少年は混乱した。突然頭の中がグルグル回り始め、  
何も考えられなくなってきた。  
「ねぇ・・・・・・」  
少女は少年に自分の秘所が見えるよう、ゆっくりと足を左右に広げた。  
そこには少年を待ち受ける少女の性器が、パックリと口を広げて待っていた。  
「貴方が欲しいの・・・・・・頂戴?」  
少年の思考はもはや止まっていた。  
本能のみとなった少年がすることは一つだけだった。  
「さ・・・・・・きてぇ」  
少年は少女を掴み自らの一物でそのまま少女の秘所を貫いた。  
「あぁぁぁあン!!  
あぁ・・・・・・いいわぁ・・・。  
そのまま動いて・・・・・・激しくねぇ?」  
少年はその言葉に従い、腰を振って少女に打ち付ける。  
「あはっ  
はぁン!あん!いいわ・・・  
ぁン!・・・気持ちイイわぁ・・・もっともっと・・・」  
少年の一物が少女の中でピクピクと動く。  
「あぁ・・・ふふ・・・そろそろ・・・・・・  
イっちゃうのね・・・・・・?  
うふふふ・・・いっぱい・・・いっぱいあたしの中に頂戴ね・・・・・・」  
止めと言わんばかりに、少女の膣は強く少年の一物を締め付ける。  
限界に達した少年は、少女の中で大量の精液を吐き出し、ぐったりと果てた。  
そこで少年の視界は真っ暗になった。  
 
少年が目を覚ました時、そこは暗闇だった。  
なんだろう・・・。下腹部に違和感を感じる。  
何か湿った暖かいものが少年の一物を包み込み、湿った何かがソレを撫で、快感を送り込んでくる。  
「あら・・・おはよう」  
少女の声が聞こえた。そこで少年はさきほど何があったかを思い出した。  
「うふふ・・・どう?気持ちイイ?」  
「ああ・・・・・・」  
何故か、彼女に逆らう気は浮かんでこなかった。  
「貴方はあたしの中でイっちゃったわ・・・  
つまり、貴方はもう魔族になっちゃったのよ。  
つまりあたしの旦那サマ・・・・・・♪」  
少女が嬉しそうに言う。何故か悪い気はしなかった。  
魔物になってしまったせいなのだろうか・・・・・・。  
そうだ、自分は魔物になってしまったのだ。もう家には帰れないのだろうか・・・  
「ね、ちょっと聞いてくれる?  
あたしね・・・あたし・・・は、はじめてだったのよぉ・・・・・・?」  
「はじめて・・・?」  
はじめて?まさか、あれだけ馴れた手つきで自分を責め立てた彼女がそんなはずはない。  
「本当よ・・・だって、これまで食べてきた男の人は皆  
すぐにあたしに服従しちゃって・・・意のままよ?  
だぁれも、あたしを責めようとしたりしなかったんだから・・・。  
そんな情けない男達のモノ、下のお口に入れたくないわ・・・・・・  
だから・・・・・・貴方が始めてあたしの中に入れたヒトなの・・・♪」  
少女が恥ずかしそうに言う。  
「それとね・・・。貴方はあたしのパートナーになったんだから、  
村を手に入れるのを手伝って欲しいの」  
もうそれでもいいような気がする・・・。  
彼女との性交はとても気持ちいいものだった。  
魔物達と争う必要も無くなり、あの快感を味わえる。悪い事ではないはずだ。  
しかし、彼女が他の男を悪魔にするために交わる必要があるのか・・・。  
それは何か寂しかった。  
「うふふふ・・・ヤキモチ妬いてくれてるの?  
嬉しいわぁ・・・・・・。大丈夫、安心して・・・  
男のヒトを魔族に変える魔法は一度しか使えないの」  
「それじゃあ・・・」  
「どうやって村を支配するのかって?  
うふふ・・・あたし達サキュバスはね・・・。  
女のコ相手でも、イかせちゃえば同じサキュバスに変えられるの・・・  
こっちは何度でも使えるわ。  
だから、その女のコ達にも手伝ってもらうのよ・・・・・・。  
そのためにはまた精液が必要だから、いっぱい頼むわよ?」  
その言葉を聞いて、少年は楽しみになった。もう自分は心まで魔物になってしまったんだろう。  
だが、もうそれでいい。  
「そうそう・・・貴方が寝てる間に早速仲間を増やしたわ・・・・・・紹介するわね」  
彼女がそう言うと真っ暗だった目の前が明るくなった。  
どうやら家の中のようだ。この景色には見覚えがある・・・。  
「そう、貴方の家よ」  
横に座っていた彼女が言う。横・・・?  
じゃあ、さっきからずっと続く下腹部の快感は・・・?  
少年は自分の下腹部を見る。  
「お兄ちゃん、お帰りなさい♪」  
そこには兄の一物を夢中に舐める、妹の姿があった。  
「さ、あたしも混ぜて・・・三人で気持ちよくなりましょぉ・・・・・・」  
自分の妹が魔物になってしまったのに、  
少年の心はこれからする情事への期待でいっぱいだった。  
 

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