吸盤状の瘤から20本ほどの触手が生えた、淫核責め専門の触手。
鶏の卵を半分に割ったサイズの瘤が本体で、力は弱いが動きは素早い。
吸着部の内面は、粘液に濡れた細かなヒダが幾重にも生え連なる。
吸盤の中央には糸ミミズのような触手がブラシのように密生しており、
ヒダとヒダの狭間には、出し入れ自在の微細な軟骨状の臼歯を備える。
獲物に吸着すると、麻痺と催淫の効果を持つ即効性の媚毒を分泌し、
同時に蠕動による淫核への刺激によって、速やかに獲物を無力化する。
性的絶頂を断続的に与え続けることで、獲物の逃走や抵抗を封じつつ、
本体から生えた触手を陰部や尿道、肛門へと挿入し、各種排泄物や
分泌される愛液を、栄養分として吸収する。
この養分の吸収は、通常1日から2日の時間をかけて連続的に行われる。
捕食中の触手生物は、吸収が終わるまでひと時も休まず活動を継続する。
その間、獲物は麻痺毒によって、意識を保ったまま全身の自由を奪われ、
睡眠や気絶により愛液の分泌低下を起こさぬよう、触手生物の管理の下、
極度の興奮状態を強制的に維持される。
触手生物は、分泌される愛液の量で獲物の興奮の度合いを測りながら、
必要十分な量の栄養が得られるまで、飽くことなく活発に活動を継続する。
獲物が意識を失うと、ヒダの狭間から臼歯をせり出させて淫核を噛み締め、
また、微弱な発電能力を備えた糸ミミズ触手を淫核に絡ませて放電する。
吸盤本体は、収縮・蠕動・吸引・旋回などの動作を精緻に組み合わせ、
活発に蠢く糸ミミズ触手と共に、獲物の淫核から極限の性感を搾り取る。
3つの穴へと挿入された養分吸収用の触手も、それぞれが活発に活動する。
膣内へ侵入した触手は、膣内を満たして子宮頚部から子宮内にまで侵入し、
直腸内の触手は、腸壁を挟んだ膣側の触手と共に、子宮頚部を揉み込む。
尿道から膀胱まで貫いた触手は、螺旋状に絡まった状態で抜き差しされたり、
淫核の根元を尿道側から押し上げたり、膀胱内から子宮を刺激したりもする。
また、膣前庭や大小陰唇、会陰部等の外性器も、全てが刺激の対照となる。
この捕食行為の犠牲者は、完全に脱力して指一本すら動かせない状況下で、
丸一昼夜から二日間にも渡り、凄惨な人外の絶頂を強いられ続ける事となる。
強力な媚毒と偏執的な異形の淫虐によって延々と連なる絶頂感の連鎖は、
まさに「性の拷問」と呼ぶに相応しい、苛烈にして陰惨極まる責め苦であった。
そのため、この触手生物の犠牲者の中には、正常な精神を保つことが出来ず、
救助された時点で既に廃人と化していた例も数多く見受けられた。
この奇妙で危険な触手生物は、他の触手生物と違い基本的に単独行動であり、
小型であるため発見も難しく、生命力が強い上に生息範囲も広いといった点から、
帝国政府の民生院によって特定危険種に指定され、注意が呼びかけられている。
かつて幾度となく、帝国政府による大規模な捕獲作業が繰り返されて来たものの、
いずれも決定打に欠け、未だ根絶にはほど遠い状況である。