『う、う〜ん』  
目覚めは最悪、玲奈が再び意識を取り戻すと以前とは全然違う場所と状態だった。  
身体が動かない。動かないのか動けないのかも分からない。ひょっとしたら此処は死後の世界なのだろうか。そんな考えさえも浮かぶ  
玲奈は今の状況を全く把握できないでいる。なにしろ、とある暗い建物の中で何かに固定されている(?)のだから…  
視界は殆ど無く、感覚を頼りに自分が拘束されているのが分かるだけ。  
彼女の記憶は水辺でデスパイアに意識を刈り取られるまで犯された所までしか存在しない。  
 
犯された…気絶するまで延々と…  
 
注がれた…破裂寸前まで大量に…  
 
本当は思い出すだけで寒気が走るのだが何度記憶を整理してみてもあれから何が起こったのか分からないのだ。  
何故デスパイアの気配が居ないのか?居ないのなら自分は救助された?  
ならどうして医務室ではなくこのようなところにいるのか?  
不明な点が次から次へと浮かぶが、この暗い空間は何も答えず静寂のまま…  
 
 
パッ!!  
 
突然の閃光。眩しさから無意識に目を閉じるが、次第に明るさは調整されると同時に眼も明るさに慣れて視覚が回復する。  
『え!?な、なんなのこれは!!??』  
思わず驚愕の叫びを挙げてしまった。その原因は自分の体勢と格好だ  
今の彼女は分娩台のような台の上で両足をM字にされて、両腕は頭の上にて金具によって拘束されている。  
さらに衣装は無く生まれた姿のまま。その代わりに身体のあちこちに計器のようなものが取り付けられているのだ。  
彼女の混乱は加速する。何故?何の為に?デスパイア?それよりも恥かしすぎる…  
慌てて周りを見渡すが彼女のいる部屋は一辺が5メートル程度の直方体の形をしており、分娩台はその中央に位置している。  
出入り口らしき物は正面の一箇所しかなく、更にその上にはガラス張りになった研究室?のようなものが見える  
 
「目が覚めたみたいね、えーっと…吹雪玲奈さんだったかしら?」  
自分の正面斜め上の方向…ガラス張りの中から聞いたことのある声が聞こえる。  
その声の主は腕を組んで数名のスタッフらしき者と共に此方を見下ろしていた  
『貴女は……レベッカ・ロッカ!!』  
もう随分前のように思えてくる。かつてデスパイア研究機関の人として玲奈ら三人に特別講義を行った人物  
彼女が居るということは此処はデスパイア研究機関だというのか?  
「どうやら状況が把握できてないようだから一から説明してあげるわね」  
以前の講義では見ることの出来なかった顔で…まるで文字通り見下すような、加虐趣味のような表情で語り始める  
「アナタはデスパイアに負け、犯されて意識を失った。ここまでは大丈夫ね」  
確認を取るような言葉。本番はこれからだ  
「その後アナタは救助されたの。でもごめんなさいね…唯でさえ救助率の低いエンジェル部隊が二回も救助されたら世間が、というより被害者の遺族がうるさくなるのよ」  
なんという理不尽な理由…  
「だからアナタには表向きにはデスパイアの餌食になったことになってるわよ。でもね…そのかわりに…………」  
何処までも冷酷…何処までも無情…  
恐らく次の言葉が玲奈の運命を示すこととなるだろう  
 
 
「アナタには対デスパイア研究の礎になってもらうわ」  
 
 
玲奈は言葉を発せなかった。この人は何を言っているのだろう?  
あまりにも衝撃が大きすぎる  
デスパイア研究機関ってなんなの?ひょっとしてあの講義で習ったことは全て…  
「聡明なアナタですもの。もう分かったでしょう?  
前にアナタ方が習ったことはここで実験されて判明したことなの。前のサンプルは壊れちゃったから新しい実験動物が必要だったのよ」  
ヒトを実験動物だなんてよく言えたものだ。玲奈はこのレベッカ・ロッカという人物にデスパイア以上の恐怖を覚える  
『貴女は…デスパイア以下よ…どうして私なの?他にも救助されてる娘はいるじゃない…』  
涙を浮かべながら抗議する玲奈。そこにはかつての気品は全く感じられない  
「自業自得なの。一度救助された時にデスパイアの受精卵の提供を拒否するからよ」  
そう、玲奈は一度腸内に卵を植えつけられた後に救助された。きっとその時から目を付けられていたのだろう  
「前置きはここまで、早速実験を開始するわね」  
レベッカは手元のコンソールを操作する。すると玲奈の目前の床が割れて機械のアームが出現して伸びてきた。  
そのアームは先30cm程がフレキシブルに稼動し直径は太めの男根程度と何度も見慣れた忌まわしき触手を連想させるものだ。  
そして、そのアームは彼女の脚の付け根へと近づいてゆく  
『イ、イヤ!!な、何をする気なの!?』  
抵抗しようと身体を激しく動かしてみるも金具の拘束は強く、分娩台のような台も土台がしっかりしているのかビクとも動かない  
「今からアナタの子宮に1mm以下の超小型カメラを仕掛けさせてもらうわ、映像はちゃんと見せてあげるから安心なさい」  
『嫌!!そんなの…非常識過ぎる…』  
機械のアームは先端から潤滑油代わりのローションらしきものを滴らせながら秘部に触れる。  
そしてそのままスピードを落とさずに玲奈のナカに侵入してきた  
 
グググッ…  
 
『痛!?…嫌!…冷たい!!入ってこないで!!』  
いくらローションがあるとはいえ前戯も愛撫も無しにいきなり侵入してくる機械は玲奈に激しい痛みと不快感を与える。  
だが、そんなことはまるで関係無しに次々と女穴に埋没する機械腕  
『やだ!痛い…抜いて!!奥まで……もう行き止まりだから!!』  
彼女の言うとおり冷酷な機械腕は子宮口へと辿り着いていた。  
膣内への挿入だがそこに責めも快楽も存在しない。そこにあるのは唯の作業の一環、玲奈が痛がろうが感じようが関係ないのだ。  
「どうやら本当みたいね、これ以上奥には入らないみたいだから」  
レベッカは手元の操作盤で今度は違う操作を行う。すると機械腕は次の作業段階に移行していく…次は子宮内だ  
『ひゃ!…冷た…ぐぃぎ!!…細いのが…入ってる…』  
機械腕は先端からカテーテルのような繊維並に細いものを伸ばして玲奈の子宮口を潜り、目的地である子宮内に侵入を果たしたのだった。  
それと同時に一つの極小カメラを落とす。これで任務完了、長居は無用とばかりに侵入した時と全く同じ速度で撤退していく機械達。  
『お願いだから…痛!…もう少し…ゆっくり…ぎぃ!!』  
 
グチュル…  
 
侵入時よりも比較的卑猥な音と共に脱出を完了し子宮内にカメラを設置するという非常識な作業が完了する。  
「早速映像を出力しなさい。そうね…彼女にはスクリーンで見せてあげましょう」  
スタッフに命令が下され数秒もかからず玲奈の正面、彼女の目の前に映像が映し出される  
一見何の映像か分からないが、自らの呼吸に連動して僅かに動く周囲の肉壁にこれは紛れも無く自分の子宮内部なのだと確信出来てしまう。  
『いやぁ…そんな…お腹の中…酷い…』  
恐らく…いや、確実にガラスの向こう側の人間達もこの映像を何処かで見ているのだろう。  
玲奈は性器の内部を直に見られるという羞恥心という言葉では収まらないほどの辱めを受けている気分になってしまう。  
もう彼らのことは人間として見ることはできない。  
人智を超えた責めを展開する存在、ヒトに絶望を与える存在、そう…彼らは人の皮を被ったデスパイアだ  
「ふ〜ん、カメラのテストはしてないけれど映像は良好みたいね。照明も遠隔操作も問題なし、と」  
レベッカの指が動く度にカメラアングルや明暗が変化する。もう子宮内部は彼らにとって見放題だ  
 
もう充分に陵辱されただろう。  
 
……でも、彼女の運命は終わりを告げることはない  
 
「準備完了ね、それじゃ早速実験を開始しましょうか」  
レベッカの一声の後、玲奈の目の前に存在する堅甲な出入り口が自動ドアの如く開く。その重厚な扉の向こうから何かがやって来た。  
その気配はこれまで何度も感じてきたもの、間違える筈が無い……そう、デスパイアだ  
 
『ひっ!?デ、デスパイア!?…な、何故こんな所に!?』  
扉の向こうからやって来たデスパイアはナメクジのような姿をしており、既に身体から輸卵管を露出させ左右に振りながら此方にゆっくりと迫ってくる。  
「この子は捕獲したデスパイアなの。定期的にエサをあげてるからヒトに危害は加えないようになったのよ」  
エサとは何のことだろう。言うまでも無い、今の自分のことだ  
「さあ、計測開始。今回の実験は産み付けられた卵の発育を調査するのよ」  
ナメクジは雌、しかもエンジェルの匂いを頼りに刻一刻とにじり寄ってくる。視線はスクリーンからデスパイアに支配された。  
距離的に考えてあと10秒もかからず生殖行為が始まるだろう  
『いやだ…やだ…こんなの…あんまりよ…』  
頬を恐怖の余りに引き攣らせると同時に全身を震わせる。もうデスパイアは間近だ  
「サンプル、恐怖度が急上昇しています」  
「サンプル、羞恥度は高レベルをキープしています」  
玲奈の各所に設置された計器によりスタッフが読み上げる現在の自分の感情。  
もう彼女には感情を隠す自由すら無くなってしまった。  
遂にデスパイアは歩みを止め、数珠繋ぎのように卵の詰まった輸卵管を振りかざす  
『やだ…そんな気持ち悪い物…』  
先走り液を滝の様に溢れさせた輸卵管が玲奈の門に触れた…それは一瞬  
 
じゅぷっぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷ  
 
『いやぁーーーーーーーーーーー!!』  
入ってきた。ソレは先走り液を膣壁に塗りこむかの如く伸縮を繰り返しながらジワジワと最終目的地に向け確実に歩み寄る。  
 
じゅる…ぬぷ…にゅるる…みゅりり…ずぷり…  
 
『やだ…そんな…ナカで…イヤらしく動かないで!…』  
あの時のような文字通り機械的な挿入ではなく、今回は正に対照的であった。  
うねる、曲がる、擦り付ける、回転する、さらに一度退き、螺旋を描くように突き入れる。  
「サンプル、快楽度が上昇。どうやら媚薬が浸透し始めた模様です」  
スタッフの声が耳に入る。彼女に設置された計器の数値は嘘を吐かない  
『ふあぁぁん…くふぅ…!…きゃぅ!…はぁあぁぁ…』  
流される…このまま媚薬とデスパイアの性技に身を委ねてしまえば楽になれるかもしれない…  
だが、それはエンジェルとして、人として在らざる行為。  
相変わらず快楽信号を発し続ける脳の中で「抵抗」という言葉が隆起する頃、玲奈の視界にデスパイアのとある器官が映ったのだ。  
『やだぁ…!…それは…んぅ!…まさか…輸精管!?…くぅうん!!』  
輸卵管が膣内を支配し続ける中でユラユラと狙いを定め始める。普通産卵型のデスパイアは卵を産みつけた後に輸精管の出番がやってくる。  
だが、どうもこのデスパイアは待ちきれないのか玲奈に存在するもう一つの入り口を使用することを決定したようだ。  
『だ、駄目!!…同時なんてムリ!…お尻駄目、ムリだからやめ』  
 
ぐにゅう!!…ぶぶぶぶぶぶぶぶ!!  
 
『か!?…はあああぁぁぁあぁあああぁ…くはぁ…』  
声にならない悲鳴を挙げる玲奈。既に声を出す為に吐く空気は肺に残っておらず擦れる音だけが僅かに発せられるだけ。  
凶悪で醜悪な姿をした輸精管は膣とは違って暴力的な愛撫を展開するのだった。  
 
じゅぶじゃぶぬぶぶりゅぐちゅにちゅじゅる!!  
 
『痛!?…はぁぁあ…くぅ…!…ぐはぁあん!……きひぃいいいん!…』  
膣からは純粋な快楽を、アナルからは暴力的な痛みを与えられ、ソレが混ざり合いシンクロすることにより快楽を通り越えて新たな段階へと昇華する。  
「レベッカ所長、サンプルの興奮度、快楽度共に振り切れました。」  
部下の報告に軽く息を吐く上司  
「まあこのデスパイアはある意味経験豊富だからね、コッチとしては早く孕ませて欲しいところだけど」  
再び息を吐く所長の目の前で一人の元エンジェル部隊と一体の異形がサンバのように踊り狂う。  
既に女性側の身体は痙攣を繰り返している。もう何度絶頂しているか分からない。  
ひょっとしたら昇ったまま降りれないのかもしれない。  
『あひはぁあぁ!!…ひああぁぁあ…ふあひあぁぁああーーーーーーー!!』  
言葉なのか音なのか判別がつかぬ声を挙げながら乱れる玲奈。かつての凛としたエンジェル部隊の小隊長としての姿は見る影も無い。  
 
 
 
だが、ここでデスパイアの動きが停止する。  
 
『はぁ…はぁ…はぁ……はぁ…な…何故?…』  
長い長い絶頂の余韻を終え、気だるさを感じながら少しだけの休息を味わう。……訂正しよう。彼女に休息は存在しなかった  
「始まるわね…。玲奈さん、目の前の映像を見なさい」  
自分の頭上にいる者の声が聞こえた気がした。  
『始まる?…な、何が?…』  
本当は自分も分かっていた。でも何処かで…心の何処かでそれを否定したかった。「孕ませられる」という答え以外の何かが欲しかった。  
それでもやっぱり現実は非情で…  
 
目の前のスクリーンに目を移す。いつの間にか輸卵管の先端が入り込んだ子宮内の映像が広がっていた。管の先端が開き、細かい振動を始める  
『やだ…いやだ…そんな気持ち悪い物…いらない…産んじゃだめ…』  
輸卵管に目を移せばおぞましいピンポン玉大の透明な卵が蠢いている。卵の中心にある真っ黒な杯でさえも確認可能。  
『いやだよ…こんな物見せないで…産まないで…何もしないで…』  
再びスクリーンに目を戻し恐怖に身を震わせる。そして遂に、その瞬間が訪れた  
 
グググッ…ポコン…  
 
『イヤァーーーーーーーーーーーーーーー!!』  
産み落とされた命の元…感覚で感じる胎内の異物感。視覚で確認する異物が子宮内に存在するという事実  
 
ポコッ…プコン…ポロ…ポココン…  
 
『ダメェーーーーー!!そんなに…もう産まないで!!』  
次々と排出される絶望へと導く卵。それは映像内と玲奈の心と身体を同時に絶望で埋め尽くしていく  
刻一刻と増え続ける卵の映像が玲奈の目の前に映し出される。だが彼女はその惨状から目を逸らすことがどうしても出来なかった。  
そして玲奈のお腹が膨らみ始める頃、お尻に入り込んでいた輸精管が抜かれる。それにより子宮に若干の余裕が出来たがそれも卵によって打ち消されていく一方だ。  
 
プココ…ポン…ポロ…ボコン…ボコ…  
 
『もう…ムリ…い、痛いから…止めて…産卵を止めてよ…』  
目の前の映像は完全に卵しか映っていない。隙間無く詰め込まれた子宮内が映し出され玲奈を精神的に叩きのめす。デスパイアもこれ以上は無理だと判断したのか輸卵管を速やかに抜き出した。  
 
ニュポン…  
 
粘着質な音を立てて輸卵管が引き抜かれたものの、玲奈の女孔は一瞬の休息も得ることは叶わなかった  
 
ジュブルルルルル!!  
 
『はひぃぃぃぃい!!…そんな…いきなりなんて!?』  
輸精管だ…これまでお預けを喰らっていたかのような激しい突き上げに軽い絶頂を覚える。雌の事などお構い無しの雄の欲望を体現するかの如く、射精への最短距離を歩む輸精管  
 
ジュブジャブジュクジュグニュジュルジュニチュ!!  
 
『ダメェ!!…こ、壊れるぅ!!…激しくしないで!』  
先程も言ったとおり雌の事など気にしない。あっという間に輸精管は射精への下準備を終えて子宮口から内部へと顔を覗かせる。  
玲奈は胎内の感覚と目の前の映像の隅に映る銃口から確信した。  
 
来る…  
 
『お願いだから…来ないでよ…ねえ、精液掛けないで!…妊娠はイヤなの!!』  
 
ドッッッッッッ…プゥゥウーーーーーーーーーーー!!!!!!  
 
『ダ、ダメェェエエェェェェエェーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!』  
一瞬で隅々まで真っ白に染まったスクリーンと玲奈の意識。それは直ぐに退くことは無く、暫くの間それぞれを支配し続ける。  
役目を終えた輸精管が抜け落ちる。  
惨めに膨らんだお腹を晒し、女孔からはだらしなく白濁したデスパイアの欲望を零す元エンジェル。  
スクリーンは白波を終えて受精を完了した卵が映し出される。受精前よりも活発に蠢く胚が気色悪いことこの上ない  
だが、瞳の濁った受胎者にはこの映像は見えているのだろうか?  
 
それは…だれも分からない。  
 
 
〜以下は研究所に残された研究員手記から一部抜粋〜  
一日目  
受胎は完了。被験者は意識を失うも小一時間程で覚醒。やはりエンジェルの回復力、身体保護力は脅威的だ  
覚醒後スクリーンの卵の映像を見て重度の錯乱状態に陥った為已む無く鎮静剤を投与、黙らせる  
卵への影響が懸念されたが問題は無いようだ。  
 
二日目  
胚が成長、計器による魔力の流れから彼らの養分は母体の魔力による物であることが改めて照明される。  
被験者は一日中泣き続ける。そんなに子宮の中を見せられるのが嫌なのだろうか?  
 
三日目  
被験者が母乳の生産を開始する。搾乳し養分を検査したところ多量の魔力を感知、これは幼デスパイアの食事として最適だろう。通常の母乳にはありえないことなのでデスパイアによる影響と見て間違いない。新発見だ  
 
四日目  
卵内部の胚がもう幼生の形を形成していた。  
これはどうでもいいことだが卵の成長と共に被験者のお腹も膨らみ続けている。  
出産まであと少しだ  
 
五日目  
卵の膜の中でナメクジの幼生がゆっくりと動くのが確認できた。人間で言う「蹴る」という行為なのだろうか  
被験者は腹と乳が張って苦しそうだ。うるさくてかなわない  
これなら前のサンプルの方がマシだ  
 
六日目  
もう何時生まれてもおかしくない。今日か明日か?  
これまでの卵の成長の様子を統括すると人間の胎児の成長を早回しで再生する感じに近い。  
これでまたデスパイア研究が進んだ。  
 
七日目  
(まだ何も書かれていない…)  
 
 
 
 
あれから一週間…  
 
玲奈のナカで息づいた命達は充分な発育期間を経て誕生の時を待つのみだ。  
子宮内カメラの映像からもソレは確認できる。  
『うぁぁ…気持ち悪い…お願いだから…早く終わってよ…』  
この悪夢そのままの環境でも彼女の精神は壊れなかった。賞賛すべきなのか同情すべきなのか…  
『お腹…動かないで…産みたくない…』  
卵の膜の中で動き回るナメクジの幼生達、外側から見ても彼女のお腹の中が蠢いているのが明らかだ。  
早くこの女性としての尊厳を踏みにじる「孕ませ」「強制出産」から解放されたい…でも、その過程で必ず彼らを産まなければならない。  
早く終わって欲しいが産みたくない。矛盾にも似た葛藤が彼女を更に苦しめる  
けれど、現実は彼女の答えを待つわけも無く…  
 
プチンッ!!  
 
『ひっ!?』  
お腹に軽い衝撃。何が起こったのか頭の中で仮説を立て、目の前の映像が証明する。  
最初の一匹が孵ったのだ  
 
プチッ!…プチプチ…プチンッ!!  
 
堰を切ったように次々と孵っていく卵達。細胞膜という檻に捕らわれていたナメクジの幼生達は玲奈の子宮内を縦横無尽に泳ぎ回る。  
 
グニュルルルリルルルルルリュ…  
 
『きゃひぅうぅ!!…やめて…暴れちゃダメ!!』  
子宮から産道を通り、玲奈の陰部からは卵の内容液が勢い良く噴出する。まるで破水だ…  
子供達も子宮口という出口を見つける者が出てくる。彼らは本能に従いカメラ映像の外へと消えていく  
『はぁ…産まれる…来る…来ちゃう…ヤダ…うひゃうぅぅうぅぅぅーーーーーーー!!』  
 
ヌジュル…ボリュ…ブビュル…  
 
陰部を広げて外界に姿を見せるナメクジ。彼らは一度身震いした後に玲奈の身体をよじ登り、最初の食事の元へと向かう  
『いやだ…来ないで…私は母親じゃないの!!』  
当然ながら言葉など通じる筈もなく、依然として彼女の胸元にある二つの泉へと向かっていく。その光景は聖地に巡礼に向かう物たちのように見えた。  
 
レロ…チュ…  
 
遂に最初に産まれた一匹が食事場に辿り着く。先ず彼は表面に溢れ出た乳白色の球を嘗め、痛い程に張った乳首を吸いたてた  
『吸われてる…おっぱい吸われてる…ああぁ…力が抜けちゃう…』  
続々と食堂に集う子供達。必死に吸い付く彼らを見る限り初めての母の手料理は成功の様だ。  
 
『ふぁあ…終わったの?…もう…終わってよ…』  
食事を終えた子供達は眠りに着いたのかじっとして動かない。  
終わったのか、そうでないのか…それよりも今の彼女は休息を取る方が先決だった。  
 
 
「さてと、デスパイアは一匹だけ残してあとは駆除。次は別のデスパイアで実験するわよ」  
レベッカの指示にスタッフ達が動き出す。玲奈に終わりなど最初から無かったのだ  
 
 
 
七日目  
出産が完了した。出産時の子宮内での動きが判明したのは大きい。  
この調子で実験を繰り返せば妊娠しないエンジェルを作り出すことも夢ではない。  
ちなみに被験者は廃人になった様子。レベッカ所長も連続妊娠など無茶をさせたもんだ  
こちらとしては息さえしていれば問題は無いので大丈夫だ。  
 
 
 
玲奈編 BAD END  
 

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