「ねえ」
「何だよ!」
「どうして入らないの? 面白いよ。全然沈まなくてさ」
「いいんだよ」
「えー? せっかく死海まで来たのに」
「・・・だよ!」
「え?なんで?」
「染みるんだよ! オメーがゆうべ散々……ったからだろうが!」
「だってさ」
「何だよ!」
「ハネムーンベイビーって、なんか良くない?響きが可愛いよねえ」
「…………だよ」
「え?」
「うるせえ! 恥ずかしいこと言わせんな! 沈めんぞ!」
「でもここじゃ無理っぽいよ?」
「うるさいうるさい! 地中海に沈めてやる!! あさっては地中海だかんな! 沈むぞ!」
「いいけどさ、そこでスキューバやるんじゃなかった?」
「う、うるさい!お前はいつだってああいえばこう――」
「まあ、でも僕は緑さんに溺れていたいけどね」
「な、なっ、なっ、なっ、ナニ、ナニ、い、いいってtってててんんだ!?!?」
緑さんが照れたまま終わる