あれは去年の夏のことです。
西日本にある陰須磨栖海岸に友人と泳ぎに行ったときのことでした。
仮設トイレを探して海岸沿いの岩場を歩いていたんです。
U字形に岩が張り出していて、ちょうど和式トイレみたいになっているところを見つけたんです。
そこは水深がかなりあるみたいで深い藍色を湛えていて、魔が刺したのかもしれません。
海に向かってオシッコしちゃったんです。
しかもオシッコしているうちに便意を催しちゃって大きい方…ウンチもしてしまいました。
すっきりした後に、どうやってお尻を拭いたらいいのかに気づいたんです。
岩場に脱いで置いてあるビキニのパンツで拭くわけにもいかず
そのままお尻を海面につけて洗えばいいか、って考えて腰を下ろしてお尻を海につけた時でした。
タコみたいな触手が腰に巻きついたんです。
腰をグイッと引きずり込まれそのまま海の底に連れていかれるのかと思いました。
そこで、とっさに岩を手で掴んだのですが、下半身が浸かったところでその力は弱まったんです。
けれど、頭はパニックでした。
何かロープが引っかかったのかと思ったりもしました。
しかし、深い緑色したタコの吸盤みたいな触手が下から身体に巻きついてきた時、現実が吹き飛んだのです。
怪物に食べられる!!
…現実はもっと残酷でした。
その触手は私との生殖活動が目的みたいでした。
触手の先の細いところで、襞をなぞり、クリトリスを弾いたり、優しく擦り…
澱んでちょっと温かった海の中、執拗に繰り返された愛撫で私はすっかり濡れてしまいました。
とうとう触手が私の膣に差し込まれました。
触手の先が奥へ奥へと進み、膣の中で暴れあらゆるところを刺激していきました。
私はいつしか両手を岩からはなしていました。
そうなんです、触手は私の身体を支えていたんです。
やがて細かい抽送がはじまりました。
突かれたときに吸盤が膣の内壁に張り付き、出て行くときに軽く引っ張っていくんです。
無数の唇に吸われている感じでした。
気づけば胸も乳首も尿道もクリトリスもお尻も触手にいじられていました。
軽い絶頂を何回か迎えていた私ですが、触手の先が子宮口に入り込んだとき大きな絶頂をむかえました。
イクゥ! あぁぁぁああぁぁ! イッちゃうぅぅ〜〜!!
その瞬間、私の子宮の中に何か得体の知れない怪物の精液が注がれたのでした。
解放された私は気絶したまま岩場に残されました。
少しして自然に目が覚め自力で戻ったんです。
外傷は無く、膣に違和感が無ければ夢だと思ったのかもしれません。
しかし夢ではありませんでした。
私は怪物の仔を宿していました。
秋に入ったころ、お腹の奥深くで何かが動いたのです。
初めは気のせいかと思ったんです。
しかし、子宮を中から撫でられる感覚…どのように表現したらいいのかわかりません。
子宮を撫でられるたびに私の身体は疼き、そのたびに私は自分で慰めなくてはいけませんでした。
誰にも相談できず、一人暮らしのため誰にも気づかれず…私は恐怖に震えていました。
コンビニでアルバイトをしているときも、電車に乗っているときも、街で買い物をしているときも、その感覚は襲ってきました。
そのつど、トイレに駆け込み、熱く潤んだ身体を慰めたんです。
秋が終わるころ、下腹が少し膨らんできていました。
子宮の感覚は撫でるというより、何かがグルグルと動いている感じでした。
そして…
12月20日、私は出産しました。
早朝、突然子宮の中で仔が暴れたんです。
そして子宮が下りて収縮する痛みが遅いました。
死ぬ!!
あまりの痛さにそう思ったとき、変化が訪れました。
汗がどっと噴き出し、痛みが快感に変わったのです。
あの時私は感じていました。
子宮口が開いて仔が出てくるのを。
身体を揺らしながら膣を通り抜けていくのを。
膣から抜け落ちるときに膣口が閉じるのを。
快感は3回襲い、私は3匹の怪物の仔を産み落としました。
それは親とは違い白色をした軟体動物でした。
タコに似た外見、しかし見たことの無い生き物でした。
手を差し出すと、それは怯え、おずおずと触手を伸ばし私の手に触れました。
手に乗ったそれは触手を震わせていました。
異形の外見をした生き物…けれど、私の子でした。
話が長くなってしまいました。申し訳ありません。
後は簡単に触れますね。
年が明けた今でも3匹の子供たちは私とともに暮らしています。日中は私の帰りを待って家でうろうろしていますが、おとなしいものです。
大きさも、丸くなればまだ鶏の卵くらいなんです。
食べるものは人間の食べるものならなんでもいけるみたいです。ただ辛いものはだめみたいでした。
まだ生殖行為はできないみたいで、そのときを心待ちにしてる私に気づいたりして複雑な気持ちになったりします。
ただ寝るときは…私の子宮の中に入ってきます。
タコ壷みたいなものなんでしょうか、ふふふ。
膣を押し広げ、子宮口をこじ開け、順番に入っていくんですよ。
おかげで私の子宮口はゆるゆるになっちゃいました。ときどき寝返り打つときもあって私は子供たちにばれないようにオナニーしているんです。
最近私は考えることがあるんです。この子たちが大きくなったとき、私の子宮に入りきれないとき。
お尻でも大丈夫かな? って。