コンコンッ。
ん?この扉の叩き方は…
「おにぃちゃーん!!」やっぱし。っておーい、ノックして反応がある前に入ってくるのか。
「宿題、教えて?」
「あのなぁ、わからない問題っつうのはな、自分で調べるからこそ」
「だめなの!!今回ばっかりは!!明日間違いなくこの範囲で先生に指されるから!!もう1時過ぎてるし、お願い!!」「ったく。しゃあない」
満更嫌じゃない俺がいるよ。なんせ我が家の美人箱入り娘だからな。
「俺でいいなら、手伝うよ」
「も〜んだいないよ!それどころかお釣りがくるね!なんせお兄ちゃんは県で五本の指に入る秀才っていわれてるんだからっ」
「そんな話気のせいだ。」
「あと、"世界屈指の指づかい"って隣の秋ちゃんがいってたけど、おにいちゃん、それって何の話??」
「そ、そんな話気のせいだ(汗」
「と、ともかく、早くわからないとこ教える!」
「わかったー。これ。NAFTA」
「北米自由貿易協定」
「UNHCRは?」
「国連難民高等弁務官事務所」
「これ!PTBTはぁ?」
「部分的核実験停止条約」
「なら…なら…IPCCっ!!」
「気候変動に関する政府間パネル…どうした?」
「ま…負けた(泣)」