「ふ…ふあ〜あ……」  
「あ、敏則さん、おはようございます! 今、お雑煮作るとこなんですが、お餅何個召し上がりますか?」  
目を覚ました俺に、エプロン姿の夕那が明るい声で話しかけてきた。  
ふと、肩口に手を添える。確か昨夜、死神に切られたはず……。  
あ…あれ? な、無い? いったい…いったいどうなって……るんだ?  
それに…昨日はどうやってここに戻った、というんだ?   
 
どうしても思い出せない。考え抜いた俺は、ある結論に辿りついた。――そう、全部夢だった、ということで。  
ただ……夢にしても…何だか滅茶苦茶だった気がするが…まあ新年だし、それもまたよし、か。  
 
「どうしたんですか、敏則さん? 具合でも悪いのですか?」  
ぼうっとしている俺を見て、夕那がベッドにあがり込み、額をコツンとくっつけてきた。  
そのとき夕那の左手が、朝の生理現象で勃ちあがっていたモノの先端をかすめる。  
同時に俺の理性は、どこかに弾け飛んでしまった。  
「……ん? んぐうっ!? ん…んんん……」  
思わず俺は夕那を抱きしめながら、そのままくちびるを奪っていた。  
「んん…んっ……。と…敏則さん……こ、こんな朝から…あんっ」  
くちびるを離した途端、抵抗の声をあげようとする夕那だったが、  
俺が下腹部に手を伸ばすと、その声が甘い吐息に変わった。  
欲望の虜と化した俺は、舌で夕那の口中を堪能しながら、ゆっくりと夕那の下着を脱がしに掛かった。  
夕那もまんざらではないようで、腰を浮かして協力的な態度を見せる。  
「ん……ふっ…んんんっ…………あ…ああんっ」  
ゆっくりとくちびるから舌を抜いた俺は、エプロンとスカートをたくし上げ、夕那の両足を広げた。  
薄いヘアに覆われた下腹部が露わになった夕那は、やはり恥ずかしいのか両手で顔を隠している。  
「夕那……夕那………」  
「あ…ああっ! は……あっ…ああ…っ……」  
まるで何かに取り憑かれたかのように、俺は夕那の名前を呼びながら、割れ目に舌を這わせる。  
途端に夕那は腰をピクピク震わせたかと思うと、その小さな口からは嬌声をこぼしていた。  
 
「くふ…ん……んふ…ん! んんっ……あん…ああっ…!」  
俺の舌の動きとともに、夕那は嬌声をあげ続けている。  
ちらりと顔を上げてみる。すると目は虚ろで、口から半分舌を出しながら、  
自らの大きいとは言えない胸を、シャツ越しに夢中になって揉んでいる、夕那の姿が目に飛び込んできた。  
そのあまりの艶っぽさに、俺は思わず舌を動かすのも忘れ、ただただ魅入っていた。  
「ん…はあ……あ……あ? ああっ!」  
下腹部からの愛撫が途絶えたのを不審に思ったのか、夕那がこちらのほうをちらりと見た。  
怪訝そうな表情を浮かべる夕那の目は、依然として焦点が定まっていなかった。  
が、俺と目が合った瞬間、はっと我に返ったように軽く悲鳴をあげながら、慌てて顔を逸らした。  
「は…恥ずかしい……です…と…敏則……さん……」  
蚊の鳴くような声で、夕那がぽつりとつぶやいた。  
逸らしたままの顔は真っ赤に染まり、自らの胸を激しく揉んでいた手を口元で揃え、ニの腕で胸を隠すようにして。  
「恥ずかしい? 見られることが、かい? ここをこんなにしているのは、恥ずかしくないのかな?」  
「あふうっ! あ、ああん! そ…そん……な…あんっ……」  
そんな夕那の姿に興奮してきた俺は、夕那の割れ目に人差し指を潜り込ませながら、耳元でささやいた。  
腰はもぞもぞとうごめき、すでにしとどに濡れていた割れ目は、易々と俺の指を飲み込んでいく。  
夕那の口からは、面白いくらいにあえぎ声が漏れだしていた。  
「そんな? 何がそんな、なのかな? それじゃ、何を言ってるのか分からないよ」  
「あ…ああ……あ、ああん…み……見ら…れ…ると……ああっ! ああんっ! はあ…ああっ!」  
あえぎ声以外の声を聞きつけた俺は、再び耳元でささやきながら、割れ目に潜り込ませる指を増やす。  
夕那はあえぎ声を混じらせながらも、健気に答えようとしていたが、  
俺が指の動きを早めると、途端に息を詰まらせながら嬌声をあげだした。  
 
「あっ! はあっ! あんっ! ああっ!」  
指の動きとともに、下腹部からくちゅくちゅと淫靡な音が聞こえる。  
さらに夕那の目がとろんとしてきて、舌を出した半開きの口からは断続的なあえぎ声が漏れだしていた。  
「夕那……本当に…可愛いよ………」  
「ああ…ん…と…敏則……さ……。もっと…もっと……指…ゆび…激しく……して……えっ!」  
耳たぶをしゃぶりながらささやくと、その言葉が引き金になったのか、  
夕那はうっすらと涙を浮かべながら懇願してきた。  
その声を耳にした俺は、夕那のシャツを捲り上げた。  
そこには、お世辞にも大きいとは言えない胸と、既にピンと張りだした頂が姿を見せる。  
迷わず俺はその頂に舌を這わせた。  
「はあんっ! と…敏則……さんっ! ああっ!」  
敏感に反応する夕那の顔をちらりと見やりながら、指の動きを早める。  
それだけで、夕那は全身をビクビク震わせたかと思うと、甲高い声をあげはじめた。  
「ああっ! あんっ! はああっ! あああっ!」  
空いている手で、もう片方の胸をそっと揉んでみる。……やっぱ小さいな。  
そんなことを思いながら、胸の頂をチューチューと音を立てて吸い込んでみる。  
下腹部からの刺激と相まっているのか、夕那は面白いくらいに甲高い声であえぎ続ける。  
俺は、夕那の甲高い声に操られているかのように、夢中になって手と舌を動かし続けていた。  
 
「んふうっ……んふう………敏則さん…敏則さあんっ………」  
どれくらいそうしていたか、突然夕那が俺の名を呼びながら、両手で俺の頭を胸に抱え込んできた。  
しつこいようだが大きさに難のある胸なので、ふかふかに埋まる、ということは無かったが。  
「敏則さ……ん…あ…ああああんっ!!」  
夕那の仕草に興奮してきた俺は、手探りで割れ目の先端の肉芽を摘み上げる。  
同時に胸の頂に歯を立てると、夕那は体を弓なりにさせ、絶叫とともに果てていた――  
 
「はあ…はあ……はあ…はあ…」  
「夕那……愛してるよ…」  
肩で息をする夕那の頬を撫でながら、そっとつぶやく。夕那は顔を赤らめながらも、にっこりと微笑んでくれた。  
俺はゆっくりと体を起こし、モノを夕那の割れ目に突きたてようとした。が、その時。  
「ま…待ってください……と、敏則さん……」  
夕那が俺のモノを優しく握り締めながら言った。突然のことに、俺自身は声を出すことも出来なかったが、  
優しい刺激に堪え切れなかったモノは、先端から粘り気のある汁を次々と溢れさせていた。  
 
「あの……いつも…敏則さん……私の…あ、あそこを…舐めて……くれて…そ、その…  
それが…気持ち……いいですし…それで……こ、今度は…私が……えっと…敏則さんの…その…  
お…おちんちん……を…ええっと………」  
何を言っていいか分からず、しばしの間、夕那の顔をじっと見つめていた。  
そんな俺の視線に耐えられなかったのか、顔を逸らしながら夕那が途切れ途切れにつぶやいた。  
「ゆ…夕那……」  
「そ……その………………わ、私が、敏則さんの、お、おちんちんをな、舐めても…い、いいで……?」  
思わず呆けた顔で、夕那の横顔を見つめていた。  
夕那はしばしの間、ぎゅっと目を瞑っていたが、意を決したようにつぶやき始めた。  
それは、女の子に言わせる言葉ではないだろう。  
そう思った俺は、最後まで言わせまいとして、夕那のくちびるにそっと人差し指を添えた。  
「……夕那………俺のを…しゃぶって…くれるか?」  
突然言葉を遮られた夕那は、怪訝そうな顔で俺をじっと見つめる。  
だが俺の言葉を受けて、耳まで真っ赤に染め上げながら、コクンと頷いた。  
 
ベッドに腰掛ける俺にひざまずくように、夕那が床に座り込む。もちろんエプロンは着たままで、だ。  
「え……ええっと…」  
夕那は口元に手を添えながら、困ったような表情でモノを見つめている。  
それはそうだ。あんなことを言いはしたが、今まで尺八なんてしたこともないのだろう。  
生前はどうだか知らないが、俺と出会ってからはそういう行為に及んだことはなかったし、な。  
「まず…さ。舌を出して、この辺りを舐めまわしてくれるか?」  
「は…はい。…れろ……れろれろっ……」  
軽く息を吐いた俺は、夕那に指示を出した。  
夕那は素直に返事をし、モノを握り締めながら、舌を伸ばしてチロチロと先端部分を舐めまわす。  
「おうっ…くう……っ…」  
俺はモノから感じる直接的な刺激と、必死な夕那の姿を見て視覚的な刺激に思わず声が漏れ出ていた。  
 
「じゃ…じゃあさ……その辺はもういいから、その下に筋が伸びているだろ?  
今度はその辺りを舐めていってくれないか? ついでに、軽くしごいてくれると嬉しいんだが…」  
「ひゃ…ひゃいっ。…んんっ…れろっ…れろれろ……」  
夕那は俺の言葉に頷きながら、舌を筋部分に這わせ、ゆっくりと右手を動かし始めた。  
同時にモノがピクンと震え、先端から透明な液体が次々に溢れ出してくる。  
「と…敏則さん……動かれると…その………舐めづらい…です」  
「あ……ああ、ごめん………くううっ!」  
無意識のうちに腰が動いてしまい、夕那から抗議の声があがる。  
上目遣いに見つめられたとき、何故だか初めて出会ったときのことを思い出してしまう。  
ああ…そうか……このくりっとした目に、俺はすっかり参ってしまったんだよな………。  
そんなことを頭のどこかでぼんやりと考えながら、俺は残った理性を総動員させて、どうにか腰の動きを止めた。  
 
「そ…それで……さ、今度は…咥え…て……欲しいんだが……いい、か?」  
「は、はいっ。ん……んん………んっ……」  
快感のあまり、目の前に星が飛んでいる錯覚を覚えながら、途切れ途切れな声で夕那に懇願した。  
夕那は嫌そうな気配を微塵も見せずに、口を大きく開いたかと思うと、俺のモノをぱくりと咥え込んだ。  
俺は、いつもの夕那の中とは、また違った温かさと柔らかさを感じ、思わず全身を震わせてしまう。  
すでにこれだけで、限界に達しそうになっていた。  
 
「ああっ! 夕那っ! 夕那あっ!」  
それから2・3回、夕那が頭を動かしたかと思うと、俺はあっけなく夕那の口中で果てていた。  
「ぐ…ぐう……んぐ……んんぐっ……」  
モノの暴発を口中で受け止める夕那。だが、顔の動きは止まらずに、痺れるような快感をモノに与え続けてくる。  
俺は全身をビクビク震わせながら、モノから伝わる快感の余韻を貪欲に味わっていた。  
 
「ん……んんっ…」  
モノの震えが収まったころ、ようやく夕那がモノから口を離し、顔をあげた。  
口はしっかりと閉じて、くりっとした目で俺をじっと見つめたまま。  
「夕那……」  
俺は快感の余韻に浸り、ぼうっとした頭でつぶやいていた。  
「んぐ……ん…ごく……ぐ……んっ……」  
「ゆ…夕那…!?」  
夕那はにっこり微笑んだかと思うと、目をぎゅっとつぶりながら、ゴクンと咽喉を鳴らした。  
思いも寄らなかった展開に、はっと我に返った俺は、思わず夕那の肩を抱きしめた。  
「……まさか…まさか、飲んでしまった、のか?」  
「だって……敏則さんの…熱い想いを…感じられるのですから………」  
俺の問い掛けに、夕那は微笑みを浮かべたまま、コクリと頷きながら答えた。  
「……夕…那……」  
「敏則さん……愛してますからねっ…………ん…んんんっ……」  
俺のつぶやきに、夕那は明るく答える。その顔がとても可愛くて、俺は思わず夕那のくちびるを奪っていた。  
 
「………んっ。で、敏則さん」  
「な、何かな?」  
長い長いくちづけが終わり、夕那が俺の名を呼ぶ。何故か俺は、どもりながら返事をする。  
「お雑煮のお餅ですが……何個、召し上がりますか?」  
 

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