ビン底メガネで、超ガリベン。生真面目すぎて彼氏だって出来やしない。  
さらに髪の毛で目を隠してるから、私はあんまり人と話す機会がない。  
何時も図書館で勉強してて、誰とも付き合えない私が変わるきっかけになったのは、  
ある日、魔法の本を手に入れてからだ。  
 
一通り、魔法を独学で学習した私は、憧れのあの人を手に入れるための準備を開始した。  
鏡の前に立って呪文を唱える。魔道書が舞って私の裸体に張り付き服となり、髪飾りになり、  
そして一匹の雌を作り出した。魔法を使う一匹の雌。彼の体を狙う一匹のメスに。  
 
まず、最初に行く所がある。先輩に時々モーションをかけてるあの女にちょっと催眠術をかけておこう。  
すっと私の体は空を舞ってアイツの部屋にこそりとお邪魔して魔法をかけといた。  
うん、これで大丈夫、先輩から声をかけられない限り、もうこいつは先輩の事に気づけない。  
……男共から、貢いだ物を売っておやつにしてるらしい……なんとなくむかついたが、  
とりあえず、個人の自由と言う事で許しとこう。  
 
彼の部屋に入ってそっと魔法をかける。結界を張ってあるので、しばらくは大丈夫だ。  
『欲望増幅(性欲Ver)』彼の体がゆっくりと、動き出す。  
「どうぞ、この体は貴方だけの物よ」  
彼が思い切って舌を口の中に入れてくる。絡めあうような舌。  
それだけではない。強く抱きしめてきている。私を求めているのだ。  
彼は私の頭を押さえつけると、そのまま後ろから犯し始めた。  
「こういうの好き?」  
「ああ……」  
うわ言のように答える彼。まあ良い彼の好きなようにさせてやろう。夜は長いから……ね。  
 
 
次の日の朝  
「ふみゅー」  
腰が立たなくなってた。ビン底メガネをかけてゆっくりと歩き出す。  
「積極的だったなー。精液苦かったし」  
嬉しそうに笑いながら私は軽く立ち上がろうとした。  
 
彼の部屋  
「……夜の間にあんな夢を見るとは……あの子俺の事嫌いになった…  
 ってなんで夢の中の女の子に嫌われなきゃいけないんだよ」  
そう突っ込んで黙り込む。  
「あの子に知られたら、絶対嫌われるな……」  
そう言ってビン底メガネの上に髪の毛で目を隠してる女の子を思い浮かべた。  
 
学校  
「おはよう」  
「おはよう」  
そして、今日も一日が始まる……  
 

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