涼しい風が気持ちのいい朝、俺は椅子に座って鼻歌交じりで自分で作った玩具の  
数々に大雑把なルーンを掘っている。あまり集中のいらない作業だ。  
 ベルはシルビアの護衛についているため不在。久々の一人の時間を俺は楽しんでいた。  
 
「これで五つ目か。俺も半年もしない間に父親とは…。実感沸かないな。」  
 先ほどまで作っていたものを机の上に置き、俺は窓から外をぼんやりと眺めた。  
 
「カイ様〜何やってるんですか?」  
 そんな時、青いゴスロリ服を着たウェーブのかかった金色の髪に水色の瞳の十代前半に  
見える美少女…ユウが部屋に入ってきた。今日はマオと出かけていたはずなんだが…。  
 
「お前だけか?マオと一緒じゃなかったのか?」  
「マオちゃんがアジトとかいってる場所に行ったんだけどちょっと怖くて…。」  
「んー、お前らまだ喧嘩してるのか?だめだぞ。」  
 ユウは困惑した表情で、舌足らずに必死に説明した。  
 
「違うの。そこの大きい男の人たちがね。マオちゃんを姐御!とか呼んで平伏するの。僕にまで  
 同じように呼ぶから……それでね、マオちゃんの言うこと聞いた人は頭撫でられるの。  
 そしたら大きい男の人が涙を流して喜ぶの。姐さんのためなら命でもっ!とか………怖かった。」  
「……………怖いな。」  
 その光景を想像し、少し寒気がした。なにやってんだあいつは…。  
 
「それで、カイ様何してるんです?」  
「子供用のおもちゃを作っていたんだ。触ってみな。」  
 興味津々な顔でおもちゃを見ているユウに先ほど作った鳥のおもちゃを触るよう勧めた。  
 
「ひゃあ!は、羽が動きましたっ!」  
「手を離してみな。」  
「あ、止まった。」  
「簡単なおもちゃだ。触れた場所から少しだけ魔力を吸収して羽を動かす。」  
「他のも触っていいですか?」  
 嬉しそうに色んなおもちゃに触れるユウ。触ると穴からもぐらが出てくるおもちゃや  
動く馬車のおもちゃを手にして喜んでいた。こんなささやかな生活が本来俺が目指して  
いたものだった。二人で穏やかに慎ましく幸せに────  
 
「カイ様!カイ様!聞いてます!?」  
「ああ、ん。なんだ?」  
「カイ様、お子さんたちの名前考えているんですか?」  
「なんで知ってるんだ…。」  
「僕、シルビアに聞いたんです。楽しみですね。」  
 後悔しても戻らない。俺とベル、シルビアと…愛した人。四人で生きていた時には。  
 
「どうかしましたか?カイ様。いきなり笑って。」  
「いや、俺と顔を合わせれば喧嘩をしてたシルビアが俺の子供を生むってことを、友人が  
 知ったらどう思うだろうと思ってな。」  
 ユウはちょっとだけ考えて少年のように快活に楽しそうに笑っていった。  
 
「カイ様の友達なら───からかって大笑いしてから祝福してくれるんじゃないですか?」  
 俺はユウの頭をくしゃくしゃ撫でて笑顔でいった。  
 
「そうだな。俺もそう思う。」  
 復讐は悲しいことだと教えてくれた愛した人に、心の中で復讐に生きていることの謝罪と  
それだけじゃなく今は幸せであることを報告し、改めて前に進んでくことを誓った。  
 ユウはにこやかな顔でシリアスに浸っていた雰囲気をぶち壊しにする一言を続ける。  
 
「また、カイ様がえっちなアイテムを作っているんだと思ってました。」  
「ほー。それは俺に対する挑戦と受け取った!」  
「ええええ!!」  
「ふっふっふ、今日の夜は覚悟しとけよ。ユウ。」  
 自滅して泣きそうになってるユウを見ながら、どんなアイテムを作ろうか俺は必死に  
頭をめぐらせていた。  
 
 
 その夜食事が終わった後、俺は前に作った魔法のロープと新しく作ったアイテムとを  
もってユウと一緒に入浴していた。  
 
「カイ様〜僕お風呂一緒に入るの恥ずかしいよ。」  
 と、ユウは俺の身体の上に座って湯船につかりながらその白い肌を真っ赤に紅潮させている。  
 俺はそんな少女の薄い胸を軽くいじって反応を楽しみながら、  
 
「ユウは恥ずかしがってるのも可愛いからなぁ。」  
「むー。カイ様のいじわる……ゃ…ぁ……もう、えっちなんだから。カイ様…結局何を  
 作ったんですか?」  
「おもちゃ。最近はこればっかり作ってたからな。そのノウハウを生かしてみた。」  
「右手に魔力の絶縁の印を使ってますね…あ…きゃ……」  
 俺はユウをお姫様抱っこで抱きかかえて湯船からあがり、備え付けられている  
椅子に座り、膝の上にユウを乗せた。  
 
<魔力を封ぜよ>  
 
 魔法の縄をキーワードを使い発動させる。前回のような亀甲縛りではなく、手首と  
身体に少しだけ巻きついただけの全く身体を拘束するのに意味のないように、魔法の縄は伸びていく。  
 
「な、何これっ!」  
「魔法封じの縄だ。前にいたずらするマオをお仕置きするために作ったもの。」  
「ええっすごい!マオちゃんの魔力封じれるんですかっ!で、でもそれじゃ僕には手も足も…」  
 お湯で火照っている身体を俺に抱きしめられているユウの水色の瞳が微かに不安に揺れる。  
 ユウは魔力はマオほどじゃないので雁字搦めにする必要はない。その分身体能力が  
強いのだが…なんとかなるだろう。しかし、ユウの不安そうな泣きそうな顔は…  
なんかいぢめたくなる。  
 そして、俺は今回のメインディッシュを取り出した。製作日数一日の傑作っ!  
 
「な、なにその丸くて太い棒みたいなの…。」  
「おもちゃさ…。大人のおもちゃ。触れると動く、朝見たのと同じ。」  
「大人の…?」  
「そう、すぐわかる。」  
 俺はそう宣言すると、その太い棒の先をユウの胸に軽く押し付けた。ユウの身体から  
漏れる微かな魔力を吸収し、棒は細かく振動を始めた。  
 
「きゃぅ…何っ!……ぁ……ぇ……棒が離れても……間隔をあけて痺れるのが残ってる…ぅぅ。」  
「動くだけじゃ芸が無いからな。不定期の間隔で幻痛の魔法…五秒以上つけた場所には不定期  
 で、押し付けた感触が蘇るようにしてみたんだ。」  
「え、そ、そんな…」  
 抗議を受け付けずしっかりと逃がさないよう彼女の裸身を片手で抱きしめて、ユウの身体で  
感じる場所にそれを押し付けていく。  
 
「ぃゃぁ……きゃんっ……痺れるよぉ……うぁ……僕…怖いっ!」  
 全身を襲う快楽を伴う振動にユウが泣きそうな声をあげる。俺は小声で大丈夫と声をかけつつ  
その太い棒を一番感じるそこにあてがった。  
 
「ゃぁぁっ…そこはだめぇ……ぁぁぁっん!!」  
 秘所に接触した軽い振動だけで、ユウは甘い声を漏らし幻痛の魔法で全身を責められ  
痙攣させていた。俺はじらしながら太もも、足の裏など感じるところ…感じるところに  
押し付けていった。  
 
「カイ様っ!やめてっ!体中舐められてるみたいっ…やぁん……ぁぁ…」  
「まだ身体の外側だけだぞ。」  
「うう、もうだめです……僕をいじめないで…お嫌いですか…僕…」  
「馬鹿だな。ユウが好きだから…可愛いからだよ。もっと可愛い顔を見せてくれ。」  
 俺はそういって、ユウの内部にその太い棒を入れた。  
 
「やあああっ!!暴れる!!中で暴れるっ……ぁ…やぁ…いや、体が…感じ…っ!!」  
 ユウは中に入れた時点で既に限界に近そうだった。だが、それでも中に不定期にユウを  
責める幻痛を植えつけていく。ユウにしてみれば全身の外と内に細かい激しい振動を与えられて  
いる感覚だろう。一通り中も植えつけ終えると俺はその太い棒を抜き、クリトリスを  
中心に細かく震える棒で愛撫し始めた。  
 
「いやああぁぁっ怖い…怖いっ!!あうううっいや、いっ!!!」  
 一瞬ユウの声がつまり、白い肢体が硬直して反り痙攣する。  
 
「ぁぁっ…うぁっ…だめっ止まらないっやだぁ中が暴れてっ外も……やっ…ううっ!!!!」  
 間隔をあけずにまた激しく痙攣する。無限に続く本来無いはずの幻の痛み…この場合は  
激しい振動がイっても止まらずに彼女を攻め立てる。  
 
「ゃぁ……カイ様お願いっ…止めてっ止めてっ!!僕、僕おかしくなるっ!!」  
 何度も腰を浮かし蜜を垂れ流して痙攣し、しかし、俺に身体を拘束されて動けず強制的  
に幼い身体は快楽を与えられて徐々に眼に力が無くなっていく。  
 
「ぁっ!またくる…やあああっ漏れちゃうよっいやあああっ!」  
「いいぞ!ユウの可愛い恥ずかしい顔見せてくれ!」  
 俺は道具から手を離すとクリトリスをつまみあげた。  
 
「いや…僕…僕もう…我慢…」  
「我慢しなくていい、ここは風呂場だしな。」  
「うぁ…ああああ!!また中がっ外があばれっ…も、もう…あああっ!!!」  
 チョロチョロ…と控えめで可愛い音を立てて後ろから抱きかかえている俺の脚に熱い液体が  
かけられた。その間も激しく内部からも外部からも感じているようでおしっこを漏らし  
ながら絶頂を何度も続けていた。俺は魔法の縄を解き、かけられた呪文を解呪した。  
 
「………うう…っ……ひぐっ………お漏らししちゃった…ひぐっ…」  
「わ、悪かった…な?」  
「怖かった…怖かった…僕…カイ様なんて大嫌い…」  
 俺の膝の上に座っているユウは不機嫌に泣いていた。ちょっと調子に乗りすぎたようだ。  
 優しく腕を回して水色の瞳を濡らして泣いている彼女を抱きしめる。  
 
「ごめん、ユウ…可愛すぎていじわるしたくなっちゃったんだ。どうしたら許してくれる?」  
「うう…カイ様…嫌いです……」  
 俺は彼女の小さい身体をこちらに向けて座りなおさせ正面から彼女に向いて、軽くキスをした。  
 
「お詫びにユウのためになんでもする。」  
「ほんと……?」  
「ああ、男に二言は無い。」  
「じゃあ……今度のお休み、一緒にデートしてください。二人っきり。」  
「お安い御用だ。お姫様。それだけか?」  
 ユウは涙にぬれる眼で、でも精一杯に明るく笑って俺に言った。  
 
「僕もカイ様の子供生みたいです。勇者は時間がたてば人間になるから…。」  
「そっか…。じゃ、俺長生きしないとな。」  
「うん、絶対死んじゃだめだからね。」  
「勇者でも生めるかもしれないし…頑張ってみるか。入れるぞ。」  
「カイ様はしたいだけでしょっ!もう…えっちなんだから……。」  
 そのまま軽い身体を少し持ち上げて腰を上げると、自分のそそり立っているものを  
ユウの秘所に突き上げた。何度もイったせいで敏感になっているのか、ユウの顔が  
すぐに快楽に歪む。甘い声をだし、妖艶な雰囲気を感じさせるユウの唇を塞ぎ、腰を動かす。  
 
「……ちゅむ…じゅる………ぁ………これ…奥まで来る……」  
 ユウは力が抜けそうになる身体を支えるため、俺の首に手を回して必死にしがみつき、  
柔らかい金色の髪と身体の感触を味わいながら突き続けた。  
 
「ぁ…っ…カイ様……やっぱり変なアイテムより……カイ様のほうがいいです…」  
「ほんと、お前可愛いな。」  
 俺はユウの囁きに笑顔で答え、身体に精を注ぐために激しく動く。  
 
「んぁ…ああっ気持ちいい…カイ様っ!僕またっ……っ!」  
「俺もいくっ……いくぞ。一緒にっ」  
「はいっ!カイ様すきです……好きですっ!中で…僕の中にいっぱいだしてぇっ!!」  
「俺も好きだっ!くっ」  
「いくっ……ぁっ………いくぅっ!!!」  
 約束どおり、中に出すと彼女も同時に膣を収縮させて俺のモノから精を最後まで吸い取った。  
 
「はぁ………カイ様…僕もう…動けません。」  
「ちゃんと洗って運んでやるよ。」  
 結局、洗いながらムラムラしてしまった俺は続けて二発やってしまい、体力の限界  
が来ていた、金色の美少女は俺の腕の中で眠ってしまった。少し反省。  
 
 
 翌日、結局俺の部屋で寝かせてしまったユウを起こして先に食堂に下りるとマオが不機嫌な  
様子で座っていた。今日はサスペンダー付の半ズボンにシャツという少年っぽいスタイルだ。  
俺はいつも通りマオの隣に座ったのだが…。  
 
「カイ。ユウが昨日部屋に戻ってこなかった。」  
「あー、それはだな。ユウが俺の部屋に遊びに来て寝ちゃってだな。」  
 必死に言い訳をしていたそのとき、ユウも食堂に入ってきた。そして…いつもの席じゃなく  
何故か俺の膝の上に座った。今日はユウも少年っぽいシンプルなファッションだ。  
 
「僕もこれ一度やってみたかったんだよね。カイ、ほらっあーん。」  
「こら、ユウ!それはわらわの席じゃっ!!」  
「いつも、マオちゃんばっかり〜。昨日、カイ様が僕にも子供生ませてくれるって  
 約束したから僕も恋人なんだよ。だからこれくらいいいでしょう。」  
 マオがこちらを向いた。勝気な瞳には久々にそれだけで人を殺しかねない殺気が宿っている。  
 
「どういうことじゃ?」  
「えーっと…その…だな。ちょっと昨日いじめすぎてその代わりに約束を…。」  
「苛めたくなる気持ちはわかるが…カイ……そなたには……お仕置きが必要なようじゃな。」  
 殺気をむき出し、俺ににじみよるマオ。背中から冷や汗が流れる…。  
 
「いいでしょう。マオちゃんもみんなで仲良くしようよ。」  
 まさに、天使の笑顔でいうユウ。俺はにじりよってきたマオの顔を捕まえると…  
顔を引き寄せてキスをした。  
 
「んっんーーーー!こ、こらカイわらわは誤魔化されないぞっ!!」  
 怒りが霧散して顔を真っ赤にしながら暴れるマオも可愛いなと思いつつ、小声で呟く。  
 
「今度マオの言うこともなんでも一つ聞くから。」  
「む………しょうがない今回だけは許してやろう……その約束、絶対だぞ絶対だぞ!?」  
 はいはいと、彼女を宥めながら俺は食事を再開する。  
 
「おい、カイ。」  
「なんだおっちゃん。」  
「お前の恋愛関係に口を出す気はないが─────そのうち刺されるぞ。」  
 真珠亭は今日も平和だった。  
 

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