『ほら、そこどいて!掃除の邪魔!』  
『ん?あぁ』  
休日に家に帰って来た彼はいっつもこうだ。どこに行こうでもなく、家にこもりっきりで今も縁側に座って読書  
反応もいつものように糠に釘である。幼なじみだからよく判ってるけど  
『そんなんで、よく兵学校を卒業したわね』  
『ははは・・・』  
あっちの方も、兵学校入る前にいろいろ行き過ぎた挑発したらレイプまがいに犯されたのと、プロポーズの日に、結婚式の夜に・・・ひぃふぅみぃ・・・  
『ん?どうした、顔が赤いぞ?身体はだいj』  
『だ、だまらっしゃい!!!』  
 
カコーン!!  
 
『気になるなら手伝えってのよ!』  
庭掃除で持ってた竹ぼうきの柄で、頭をおもいっきり叩く。なに考えてるのよあたしは!ううん、悪いのはこいつ、こいつよ!  
『うん、まぁ読み終わったし、いいよ。道具取りに行ってくる』  
『あ・・・』  
倉庫の方に行っちゃった  
『・・・鈍感!』  
足元にあった小石を蹴りとばす  
『・・・いつもの事よね。結局あの人を素直に誘えないあたしもあたし、か』  
気を取り直す。掃除もこの家は垣根があるから落ち葉で結構大変  
『はぁ・・・もう!どこまで取りにいってるのよ!』  
まだ行ってから三分も経ってませんがな  
 
竹ぼうきを持って待つ、手が怒ったりなんだりで汗ばんできたので、股でほうき挟み、一旦手を放し手をヒラヒラさせる  
『・・・ぁん!』  
少し動いた竹ぼうきが敏感な所に当たって反応してしまった  
『な、なによあたしは・・・!』  
竹の柄の節に当たったら気持ちいいかも・・・  
『え、あ!ちがうってば・・・!』  
自分にツッコミ入れてどうにもなるものじゃ無いけれども・・・動かして・・・みたい  
『・・・・・・う』  
か、勝手に手が  
『少しだけなら・・・あ、あの馬鹿が悪いのよ!』  
あたしを放っておくから!こんな事・・・  
『あっ・・・ああっ!!!』  
声を必死に押し殺し股に挟んだ竹ぼうきの柄に腰を、秘所をすりつける  
『来ちゃう・・・あの人が来ちゃうのに・・・ぃっ』  
止まらない、ショーツごしに伝わる節のごつごつが、身体を興奮させていく  
『欲しいっ・・・!欲しい・・・の!』  
あの人の剛直が・・・久しぶり過ぎて、あ、頭が真っ白に  
『う、うぁっ・・・ああっ・・・!ひぃうぅっ・・・』  
声を必死に押し殺したまま身体を痙攣させる  
『い・・・イっちゃった・・・』  
息を整えつつ、縁側の方を見ると、彼が熊手を持ったまま立っていた  
『み、み、見ちゃっ・・・た?』  
 
『あ、ああ・・・』  
『ど、どこから・・・?』  
なんだろう、この会話  
『欲しい、ってとこ・・・かな?』  
 
カタン  
 
竹ぼうきが地面に落ちた音だけが響く  
『え、あ、その・・・その!これは・・・違うというか、違わないけど』  
わけのわからないことを口走る、ど、どうしよう!どうしよう!?  
『黙って』  
あれ?いつの間にこんな傍に  
『あ・・・あ・・・』  
何かを口走る唇を唇で塞がれたあと、抱きしめられた  
『誘ってる、そうだろう・・・?』  
『う・・・ち、ちが・・・違わない、です』  
抱きしめられて落ち着いてきた・・・こんな時ばっかり、何でこいつにこうされると物凄く落ち着けるんだろう・・・  
『ご、ごめんなさい・・・お、怒ってる?』  
一体何してるんだ、と  
『俺以外のモノでイったのはちょっと許せない、かな』  
『そ、それはあんたがほっとくから!』  
一人でしたく・・・!  
『善処するさ、明日の朝まで寝かせ無いつもりだから覚悟してくれ』  
『い、今午後三時・・・』  
『性欲が溜まってるのは一人だけなんて思うなよ?すまん、いつも休日に傍に居ながら、言い出せなくて、な』  
あ・・・そういえばあたしの姿がいつも見える所で本を  
それって・・・そうだったの?  
 
『あはははっ』  
あたし達って・・・何て馬鹿なんだろう  
『どうした?急に笑い出して』  
『ううん・・・さっ、もうあんたの好きにしなさいよ。もう、あたしの準備は・・・出来てるんだからさ』  
 
 
そのあと、彼の剛直が私の中を満たし、翌日の朝が来たとき、私の身体は彼の身体と大量にだされた白濁の暖かさ中でまどろんでいた・・・何て自分は幸せなんだろうと微笑みながら  
 
 
 
その日、戦争が始まった。  
 

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