華菜の弟への溺愛ぶりはつとに有名だった。  
 弁当を忘れたといっては昭司のクラスに顔を出し、体育でサッカーをやると  
いってはやってきて大声で応援をしたりする。  
 何につけても弟の世話を焼きにやってきては、頭を撫でたり叱ったりと、母  
親のような素振りをするのだった。  
 校内のアイドルがやってくる度にクラスはわずかに騒然とするのだが、当人  
は一向に気にする風もない。ただ昭司自身が真っ赤になるだけなのだ。  
 そして最も彼が辟易するのは、クラスメイトの目の前で、姉が恥ずかしげも  
なく彼の顔を自分の豊満な胸に抱擁することだった。  
 ああ。思春期を迎えて、男としての自尊心の芽生え始めた昭司にとってはク  
ラスメイトの前で子供扱いされることは屈辱的な出来事だった。反面、子供の  
ように姉の柔らかな胸に甘えることはこの上もなく心地の良いことでもあった。  
皆の羨望を一身に集めることの、くすぐったいような誇らしさと居心地の悪さ  
の中で、少年特有の葛藤を抱えながら昭司は毎日を過ごしていた。  
 シャボン玉の表面で七色の光沢が複雑な文様を描き出しながら揺れるように、  
昭司の胸の中には鮮やかでいて不安定な煌きが刻一刻と模様を変えているのだ  
った。  
 
 姉弟がその関係を人知れず変えたのは、梅雨最盛期の六月中旬のある日のこ  
とだった。  
 快晴だった朝の天気が一転、夕刻にはバケツをひっくり返したような土砂降  
りとなっていた。  
 例によって居残りを命じられていた昭司は天気予報の確認を怠ったために傘  
の持ち合わせがなかった。バス停の庇を頼りに、暗雲の下で闇の帳が降り始め  
た校庭に向かって、彼は鞄を雨よけがわりに校舎を飛び出した。  
 意外に強い雨足に少し後悔を覚えた頃、彼は校庭を越え校門に差し掛かった。  
 「そこの濡れ鼠、待ちなさい」  
 昭司が立ち止まって振り返った時、校門に寄りかかって傘を差していたのは  
彼の美しい姉だった。  
 
 
 「多分、あんたは傘を忘れているんじゃないかと思って、待っていたのよ」  
 姉弟は一本の傘の下で身を寄せ合いながら、バス停へと向かっていた。  
 「ほら、こんなに濡れて」  
 姉は、持っていたハンカチで昭司の顔をごしごしと拭った。  
 昭司は、されるがままになっていた。  
 「姉さんだって、濡れてるじゃないか」  
 彼が指摘すると、  
 「私はいいのよ」  
 と、姉は口元に微笑を浮かべて言った。  
 姉はいつから昭司を待っていたのだろうか。滝のように降る雨はコウモリ傘  
くらいではシャットアウトできず、華菜の髪を濡らし、夏服の制服をぺったり  
と肌に吸い付かせている。  
 角度によっては、彼女の下着がうっすらと透け、豊かなロケット型の乳房の  
ラインが露わになっていた。  
 そんな華菜はぴったりと弟に寄り添って彼の額を甲斐甲斐しく拭っていた。  
 彼女の息が昭司の顔をくすぐり、手を伸ばせば姉の乳房を掴むことができそ  
うだった。  
 
 
 雨の中を粛々とふたりは歩いていた。  
 相合傘の中は小さな密室にも似ていて、昭司は吐く息までも共有しているよ  
うな不思議な錯覚がした。  
 バス停に向かう途中で、昭司は立ち止まった。  
 「どうしたの、昭司?」  
 姉はじっと弟の目を見つめた。  
 「俺は、バスに乗りたくない。もう少し、歩きたい」  
 昭司が言った。  
 「そう」  
 と華菜は言った。  
 「いいよ。もう少し歩こうか」  
 昭司には、姉の瞳の奥で何かが揺れているような気がした。  
 
 雨は激しさを減じたが、音のない霧雨が続いていた。  
 何を思っているのか、姉は口をつぐんだまま開かない。  
 バス停のある大通りへ向かう道から裏道へと折れる。傘を持って先へ先へと  
歩いていくのは弟の昭司。勝気な姉は珍しく、何も聞かずに彼の進む道へと付  
き従っていた。  
 どこへ行くのか、と姉は昭司に聞く事もなかった。  
 昭司も昭司で、思い詰めた顔つきで押し黙ったまま、何も言う気配がない。  
 ふたりの隣を、水飛沫を上げながら乗用車が通り過ぎていく。  
 遠くの家で母親が子供を呼ぶ声が、雨音しかしない住宅地にやけによく通っ  
た。  
 そんな日常風景が、昭司にはどうにも遠くの出来事のように見えた。  
 不意に昭司は立ち止まり、姉の目を見つめた。  
 「どうしたの、昭司」  
 と姉はいつものようににこやかな微笑を浮かべ、優しい声で言った。  
 「何か悩みでもあるの。今日は少し変よ」  
 「……」  
 昭司は強張った顔で、姉をじっと見たまま。  
 「姉さんに話してごらん。どうにかしてあげるから、心配しなくても大丈夫  
よ」  
 華菜の浮かべたのは、弟を溺愛するいつものどこまでも優しい笑顔だった。  
 昭司は黙って手を伸ばし、姉の砲弾型の巨乳に手のひらをあてた。  
 姉の笑顔が、凍りついた。  
 「昭司……?」  
 「姉さんが、欲しい」  
 昭司の眼差しは常になく、姉の目を射抜くように強い。  
 その迫力に気圧されて、華菜に戸惑いが生まれた。結果的に、それが取り返  
しのつかない隙となった。鬼気迫る弟は、姉の手首を掴むと、持っていたコウ  
モリ傘を放り捨て、自失した彼女を路地裏へと引っ張り込んだ。  
 
 華菜にとって弟は、まさに目に入れても痛くない存在に違いなかった。  
 母親代わりとしての使命感もあったのだが、それにも増して弟の世話を焼く  
ことが純粋に楽しくて仕方がなかった。  
 弟のためならどんなことでもしてあげたいと思っていたし、弟が必要とする  
ものなら、どんなものでも与えたいと思っていた。  
 弟の笑顔を見られるなら、何も惜しいと思うものはなかった。  
 けれどもそんな彼女も、まさか実の弟に身体を求められようとは、夢にも思  
っていなかったのだった。  
 
 
 閉店して久しい裏通りの喫茶店のドアを勝手に開けて昭司は中に姉を押し倒  
した。  
 埃っぽいタイル地の上で、姉の濡れた制服が薄く汚れた。  
 昭司が華菜の上衣をたくし上げると、中から白いブラジャーが姿を現した。  
我がままな爆乳が今にも窮屈なGカップを弾き飛ばさんとしている。  
 「やめなさい、昭司!」  
 華菜は腕を振って抗うが、意外にも力の強い弟に組み敷かれてしまう。いつ  
の間にあの弟がこれほどたくましくなっていたのだろうか。弟の成長を頼もし  
く思う気持ちの一方で、その力が今は自分を奪い去ろうと襲い掛かってくるこ  
とに予想外の焦りを覚えてもいた。  
 それと同時に、自分の愛する相手が全力で自分を求めてくるその一直線な情  
熱に、彼女の中の女の部分に微かな波紋が生まれてもいた。。  
 いくつもの想いが現れては泡のように消え、その度に華菜の胸を激しく揺さ  
ぶり、彼女の強く見えてその実、絹糸のように繊細な心を千々に乱れさせる。  
 その混乱に乗じて、暴漢と化した弟は姉のブラジャーを強く引き上げた。  
 ブルンッ、と揺れながら華菜の巨乳は抑制から放たれ、Gカップよりも大き  
な砲弾型の全容を現した。  
 その姿は釣鐘型のプリンのようで、ゆさゆさと揺れると、なんとも言えず扇  
情的でいて昭司の股間を熱くさせる。  
 プリンの先には初々しく小さなさくらんぼがひっそりと息づいている。  
 昭司は興奮で息を荒げながらさくらんぼに吸い付いた。  
 「あ……っ」  
 華菜が背中を弓なりに反らせた。  
 昭司が夢中になって乳首を吸い、舐めまわすと、口の中でわかるほどにさく  
らんぼは硬くしこっていく。  
 華菜はピクピクと痙攣しながら熱い息を吐いている。  
 昭司は飢えきった野良犬のように華菜の乳房を貪った。震える手で、強すぎ  
るくらいの力を込めて爆乳の形が変わるほどにもみしだく。ゴムまりのように  
弾んで手を押し返してくるその感触が官能的で、病みつきになったように昭司  
はその作業に夢中になる。  
 すると、揉めば揉むほどに巨乳は赤くなり、いよいよ押し返す力を増してく  
るのだった。  
 
 再び雨足は強くなり、外の路地の地面が水に打たれる音が激しくなっている。  
 外に打ち捨てられたコウモリ傘は逆さに転がって降りしきる雨を弾いている。  
 外の喧騒とは対照的に、寂れた店内はしんと静まり返り、抵抗して身を捩る  
華菜の衣擦れの音と、興奮した昭司の荒い息ばかりが空気を熱く湿らせていく。  
 そしてそれに加え、敏感な肌をまさぐられることで時折洩れる姉の熱い息が、  
刻一刻と、禁じられた危険な緊張感を高めていくのだった。  
 昭司は姉の脚を抱え上げると、濡れて透けた白い下着の両サイドに手をかけ  
た。  
 「そこだけは、やめて」  
 華菜は大きく目を見開いて訴えた。それは、血を分けた姉弟が交わることへ  
の根源的な不安と、少女として初めて男の前に女の秘密をさらけだすことへの  
不安が同居した表情であった。  
 「姉さんのあそこ、見たい」  
 後先のことなど何も考えていない弟は、ただまっすぐに姉の目を覗き込む。  
 「だめ」  
 「なぜ」  
 「だめだから、だめ」  
 およそ明晰な華菜らしからぬ論理で姉は弟を諭そうと試みた。  
 「姉さん、見せて」  
 ああ、なぜ昭司はこれほどに一途な目で姉の目を見るのだろう。誰が考えて  
も間違った要求なのに、なぜこれほどに輝いた目で華菜を見るのだろうか。そ  
んなまっすぐな目が、どうしようもなく華菜の胸を甘く刺し、どうしても弟の  
願いを聞き入れたくなってしまうのだった。  
 昭司は劣等生だったかも知れないが、姉に対し変に「良い子」であろうとし  
ている節があった。母がいないことが人格形成に影響したのかも知れない。姉  
を心配させるような厄介事は常に隠し、自分だけで抱え込んで解決したり耐え  
たりするようなところがあった。いつも、華菜の前では笑顔でいようとしてい  
るようだった。  
 そんな弟がいじらしく、華菜はますます弟の世話焼きに走るのだ。学校の皆  
の前で抱擁すると、弟は困ったような顔をしている。しかしそれでいながら、  
誰にもわからないほどの弱い力で、そっと抱き返してくることがあった。その  
時に少しだけ浮かぶ昭司の照れたような顔を見ると、華菜は胸が痛くなるほど  
に昭司を愛おしく感じるのだった。  
 そんな、甘えることが下手な弟からやっと出てきた望みが、なぜよりによっ  
て自分の身体を求めることなのだろう。華菜は弟に身体を貪られて次第に生ま  
れ始めた快楽と、弟の望みを叶えてやれない苦しみの狭間で生まれた解決でき  
ない疼きに悶えていた。  
 昭司はそんな姉の苦しげな瞳を見つめて、  
 「お願い」  
 と言った。  
 ああ。弟からやっと出てきた「お願い」であるなら、慈姉にはそれを拒むこ  
とはできなかった。  
 「──いいよ」  
 華菜は、顔を反らして言った。  
 どうにでもなれ、と思った。弟がそんなにも欲しいものなら、たとえそれが  
どんなものでも、やはり華菜は与えてあげたいのだった。  
 
 昭司は姉の下着を下ろすと、その股を大きく開いた。  
 姉の身体が心臓の鼓動に合わせて小刻みに震えて、そして見る間にむっちり  
と肉付きの良い太腿まで真っ赤になっていった。  
 水泳で引き締められた滑らかな腹部からなだらかな稜線を描いて柔らかな恥  
毛が茂っている。その毛に隠されているようにして、誰にも見せたことのない  
肉の谷間が襞に囲まれていた。  
 襞の合間から、そっと肉の真珠が頭を覗かせている。  
 それらは、昭司が想像していたような神聖なものというよりも、むしろ愛ら  
しいものという印象を彼に与えた。  
 昭司は生真面目な美少女のデリケートな股間を、さらにえげつなく開いてい  
く。すると、襞に隠されていた裏の粘膜が開け広げになっていった。ペニスを  
受け入れる少女の穴が興奮と緊張で小さく震え、時折収縮する。  
 そんな陰部の下には、ぷりぷりとした尻肉の谷間に挟まれていた美少女の尻  
穴までもが曝け出されていた。  
 今や性器どころか肛門まで広げられて男の前に突き出し、品行方正な生徒会  
長は肉壷と尻穴をピクピクと卑猥に収縮させている。  
 もしも学校の人間が見たら、揃って卒倒しそうなほどにはしたない痴態をさ  
らしているのだった。  
 三崎華菜を慕っている生徒は数知れない。清らかな彼女は、ついに弟の前で  
恥穴を震わせる卑猥な女神と成り果てていた。  
 昭司は、西瓜にかぶりつくようにそんな姉の女らしい卑猥さに吸い付いた。  
 「うっ」  
 と喉から空気を洩らして華菜は腰を痙攣させた。  
 昭司は舌を伸ばし、ぞろりと肉蕾を舐め上げた。その刹那、理性の抑制を解  
かれたような強烈な力で腰がうねる。昭司は尻肉に手をまわし、暴れる猛獣と  
対峙するように姉の腰を抱え込み、舌を尖らせて彼女のはしたない穴を深々と  
抉り込んだ。  
 陸に打ち上げられた大魚のように華菜の腰が強烈に跳ね回る。  
 暴れる姉の腰を強引に押さえつけておいて、ざらついた音を立てながらさら  
に昭司は恥穴を責め立てる。全身が刺激に耐えて、板のように硬直する。  
 「苦しいの?」  
 と昭司は訊ねた。  
 「大丈夫」  
 と華菜は脂汗を額に浮かべながら答える。  
 「大丈夫だから、昭司の思うようにして。お姉ちゃんは、あんたのすること  
ならなんでも構わないから」  
 「う、うん……」  
 お姉ちゃんと呼ぶな、と普段から言っているのは確か姉自身ではなかっただ  
ろうか。  
 昭司は説明のできない胸の動悸を覚えながら、再び華菜の女陰に舌を伸ばし  
ていった。  
 肉の真珠を丹念に舐めていくと、姉の身体が跳ね、硬くなる。それでも、さ  
らに彼女を追い詰めていくかのように舐めつづける昭司。  
 ぎりぎりっ、という音に振り仰ぐと、華菜は無意識に何かを掴もうと爪をタ  
イルに立てているのだった。  
 「そんなに苦しいの?」  
 「そうじゃないの。そうじゃなくて……」  
 と姉は言った。  
 「気持ち良すぎて、どうにかなりそうなの」  
 
 「いいよ」というのは「大丈夫よ」と並ぶ華菜の口癖のひとつだった。  
 礼儀作法や他人への配慮ということにかけては人一倍厳しい一方で、誰が失  
敗をしても、どんな迷惑をかけても微笑を浮かべて「いいよ、気にしないで」  
と言う寛容さを持ち合わせているのが華菜という少女だった。  
 弟の昭司が眼前で華菜を見下ろし、パンツを下ろした時にも、姉は、  
 「いいよ」  
 と言った。  
 下着の拘束を放たれた赤黒い陰茎は高々と反り返り、欲望が抑えきれないと  
いった態で暴力的な律動を繰り返している。  
 まさか弟に抱かれる日が来るなどと夢にも思わなかったが、それでも、弟が  
自分をそれほどまでに望むのなら、それはそれで悪くない心情であるようにも  
華菜には思えた。  
 仏陀が前世において、飢えた虎に自らの身体を供した逸話に似ているかも知  
れない。  
 華菜は殉教者のような気持ちで、弟にその成熟した美身を差し出そうとして  
いた。  
 彼女にとっては、それは神聖な儀式に他ならなかった。  
 
 
 
     めりめりっ、  
 
 と音を立て、弟の凶悪な肉槍は正上位から姉の奥底の貞操膜を刺し貫いた。  
 一瞬だけ、痛みに華菜の顔が歪んだ。  
 「痛い? 姉さん」  
 昭司が心配になって問う。  
 華菜は目を瞑ったまま首を一度横に振って、そしてゆっくりと目を見開き、  
微笑んだ。  
 「大丈夫よ」  
 と、言った。  
 「良かった」  
 昭司はほっとした表情になって、重力に逆らうように天に突き出したロケッ  
ト巨乳に顔を埋めた。  
 柔らかく弾む姉のふくらみに甘えていると、全身に入った力が抜けていくよ  
うに安心する心地がした。  
 
 姉は弟の頭を抱え込んで、優しく髪を撫でた。  
 「──お姉ちゃん、おまえのものになっちゃったね」  
 と、姉は言った。  
 「ごめんね。どうしても我慢できなかったんだ」  
 昭司はぽつりと呟いた。  
 「ずっとこうなりたかったの?」  
 姉の声は優しげで、怒っている様子は微塵もない。禁忌も背徳もなく、ただ  
すべてを受け入れる聖母のようだった。  
 「うん。姉さんのことが好きだったんだ」  
 「ばかね」  
 姉は少しだけ笑って、弟の額にキスした。  
 「こんなことしなくたって、お姉ちゃんはいつだっておまえのお姉ちゃんな  
のに」  
 「そうじゃなくて、俺だけの姉さんにしたかったんだ。子供っぽい我がまま  
かも知れないけど、俺だけのものにしたかったんだ」  
 そう言う弟の目はどこまでも真っ直ぐで、華菜の胸を槍のように刺す。  
 「おまえは何もわかっていないのね」  
 華菜は目を瞑って弟の頭を撫でていた。  
 「そうさ。俺は頭が悪いからね……」  
 「そういうことではないわ」  
 姉の手が弟の短く撥ねた髪の先をつまんだ。  
 「でも、わかっていない所がおまえの長所なのかもしれないわ」  
 「なんだよ、それ」  
 姉はひとしきり愉快そうに笑い、それを見て昭司は顔をしかめた。  
 「ちぇっ、ひとりだけ楽しそうに笑ってるよ。それっ」  
 
     ずぶっ  
 
 と、昭司は軽くペニスを姉の奥へ突いた。  
 「あ、ばか……」  
 姉の身体が跳ねた。  
 「急にそんなことをしてはダメでしょう?」  
 華菜が甘く睨むと、弟は涼しい顔で、  
 「姉さんが笑うからさ」  
 と答えた。  
 「まったく、しようのない子ね」  
 姉は諦めたように言ってから、弟の背中を撫でた。  
 「こんな悪戯をするために姉ちゃんを押し倒したわけではないんでしょう?  
 ──さあ、姉ちゃんを力ずくでおまえのものにしてごらん」  
 そういった華菜の目は、油を張ったように妖しく濡れていた。  
 
 姉弟の吐く荒い息の音だけがあたりに響いている。  
 弟は上から姉に覆い被さり、激しく腰を振っている。  
 剥き身の粘膜のようなペニスは、姉の肉壷に締め付けられるたびに射精しそ  
うになる。  
 姉は身を硬くして弟の猛攻に耐えている。指がタイルを引っかき、高々と上  
がった両脚の先ではつま先がピンと伸びきって足の指にぎゅうっと力が入って  
いた。  
 しかし、秘奥を深々と抉るたびに昭司は姉の身体の変化を感じ始めていた。  
ただ耐えるだけの表情から、時折眉根を寄せて寒気が走ったように身体を痙攣  
させることが増えてきている。  
 そんな時、次の瞬間に姉の身体から力が抜け、やがて次の突き込みの時には  
もっと強い痙攣に襲われているのだった。  
 ゆるやかな変化に伴って、淫膣はいよいよ昭司のペニスを強く絞り上げてい  
く。  
 それはまるで、弟のペニスで乱れまいと抵抗する姉の理性とはうらはらに、  
姉の女体がペニスを求めて淫らな反応を返す過程のように昭司には思われた。  
 もっと、姉に自分を求めさせたいと弟は思った。堅物の生徒会長である姉を  
自分の下品なペニスで無茶苦茶に乱れさせたい、と思った。  
 弟は憑かれたように腰を叩き込み、腰肉がぶつかるパンパンという鈍く乾い  
た音が徐々に大きくなっていく。  
 姉の柔肉にペニスを送り込み、腰を捻って敏感すぎる最奥地を抉る。  
 姉は背中から顎まで反り返って喉の奥から「かはっ」と空気を洩らした。  
 昭司には、それが姉のどこかにある理性のダムが決壊したサインに見えた。  
 ここを先途と、弟は死力を振り絞って姉の恥穴を攻め立てる。  
 華菜の身体は糸の切れた凧のように理性のコントロールを失って、弟に恥ず  
かしい穴を突かれる度に弛緩と硬直を繰り返して暴れだす。  
 まるでジェットコースターに乗って振り回されているかのような浮遊感が華  
菜を支配している。  
 どこまでも落下していくような快楽の中で、我知らず華菜は大声を上げてい  
た。もう時間の感覚さえも意識から飛んでいる。  
 どれだけ痴態が繰り広げられたのか、最後に弟が唸り声をあげて姉の最深部  
へと白い樹液を噴き上げた。  
 一、二、三とリズミカルに噴射されるのに合わせて姉の身体が痙攣する。そ  
れが快楽曲線の頂点となったように、姉の身体が二度三度震えると、彼女の恥  
ずかしい股間からプシュッ、プシュッ、と飛沫が上がった。それは噴水のよう  
に高々と上がり、昭司の顔にまで降りかかる。  
 「な、これは……」  
 これが、もしかすると噂に聞いた潮吹きというものだろうか。  
 止めを刺されたかのように全身を伸ばして弛緩したまま、白目を剥いて痙攣  
している姉の股間から勢いよく淫水が噴出し続けている。  
 なぜか、昭司の顔に笑みがこぼれた。  
 よりにもよって生真面目で、風紀委員長並に堅物の姉貴が、潮吹き体質の持  
ち主だなんて、誰が知っているだろう。  
 ああ、そうだ。昭司は誰も知らない姉の痴態を知っているのだ。  
 成績優秀、スポーツ万能、品行方性の姉がペニスを突き込まれて淫肉をヒク  
ヒクさせながら、勢いよく淫水を噴き上げることを知っている。  
 昭司にとってそれはすなわち、まぎれもなく姉を自分だけのものにしたとい  
うことの重要な意味を持っているのだった。  
 

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