「本番まであと何分?」  
大島夏美はアシスタントディレクターに予定を尋ねた。生中継は時間が大事だが、何  
よりもセンスやタイミングが物を言う。キャスターとしてすでに五年が過ぎた夏美は、そ  
れをよく理解している。  
 
「十分を切ってます。大島さん、スタンバイお願いします」  
「わかったわ。ちょっと、お化粧を直してくる」  
「手早く頼みますよ」  
アシスタントディレクターの言葉を背中で受け止め、夏美はスタジオを出た。行き先は  
階下にある資料室である。  
「急がなきゃ」  
夏美が夜の人気ニュース番組のキャスターとして抜擢されたのは、局内でも異例の事  
だと言われている。彼女を良く思っていない人間は、熟れた女体で仕事を得たのだろう  
と言う。しかし、誰一人としてその真相は知らない──  
 
「入ります」  
本番直前に資料室へ入る夏美。普通であれば考えられない行動である。放送開始十分  
を切っている今に、資料を集めていては話にならないのだ。もう、今の時間であればスタ  
ジオ内で原稿に目を通していなければいけない。しかし、夏美は息せき切って資料室へ  
転がり込み、ドアの鍵をしめた。  
「遅かったじゃないか」  
「ああ・・・すいません」  
資料室には先客が居た。室内は十畳程度の大きさだが、棚がいくつもあってずいぶん  
狭く感じる。その一番奥に、この局で編成局長を務める林田信夫が椅子に座っていた。  
 
「スカートをまくれ」  
「・・・はい」  
林田に命ぜられると、夏美はしずしずとスカートの裾を取った。スカートはジャケットに  
合わせた有名ブランドの春の新作で、清楚かつ知的なキャスターに良く似合う物だった。  
それが、恥丘の前まで捲くり上がると、これまた高級そうなショーツが目に止まる。色は  
白だが、凝った刺繍が施されたいかにも高級そうな下着である。しかし林田は、それを見  
て不愉快そうに顔をゆがめた。  
 
「下着を許した覚えはないぞ」  
「ああ、すみません・・・どうしても、こらえられなくて」  
「脱げ」  
「・・・はい」  
夏美はきゅっと下唇を噛み、下着に手をやった。そして、下ろしたショーツを足首から抜い  
て、下半身をすっかりと露呈させていく。  
「脱ぎました」  
「手間を取らせるな。今度はそこに上がって、足を開け」  
「はい」  
 
林田に促されると、夏美は部屋の片隅に置かれた机の上に這いつくばった。その姿は、  
とても知的とされる彼女のスタイルには程遠く、性を売りものとする娼婦のような淫ら  
さである。一瞬、割れた桃尻が誘うような仕草を見せると、林田はそこへ無遠慮に手を  
突っ込み、女穴から極太のバイブレーターを引き抜いた。  
「あううッ!」  
夏美の体が弓なりになった。容赦無く引き抜かれたバイブレーターはこぶだらけの恐ろ  
しい造形をしており、そんなものを力任せに抜かれれば、誰だって悶絶しかねない。だが  
林田は何の躊躇も無く、それを扱うのだ。  
 
「下着を穿いてないと、これしきのバイブも咥え込んでられんのか」  
「もッ、申し訳ありません!ああッ!」  
林田は女穴を中心に狙いをつけ、バイブレータ−を前後左右に動かした。夏美は身を横  
たえ許しを乞うだけで、逃げようとはしない。  
 
「アソコが緩いんじゃないのか、お前は」  
「ああ・・・そ、そんな事はありません・・・ですが、ショーツを穿いていないと」  
「穿いてないと、何だ」  
「ア、アソコから出る粘液で・・・そ、その・・・滑り落ちてしまうんです・・・ああ・・・」  
「つまりは、オマンコ汁でバイブを落っことすって訳か。とんだ淫乱女だな、おい」  
林田はそう言ってようやくバイブレーターの動きを止めた。そして今度は、夏美のもっとも  
小さなすぼまり──すなわち、アヌスへと指を這わせていく。  
 
「あッ!そこは・・・」  
「何が、あッ!だ。こっちにも咥え込んでるくせに。黙ってケツを上げろ」  
「ああ・・・」  
夏美が頭を垂れて羞恥をこらえつつ尻を高く上げると、アヌスが丸出しとなった。そこを  
良く見るとどうだろう、何やら紐がついた小さなリングがあるではないか。  
「アナルパールは気持ち良かったか、夏美」  
「・・・・・」  
林田の質問に夏美は答えない。ただ犬のように這いつくばり、目を閉じて女としてこれ以上  
ないくらいの恥辱に耐えているだけである。  
「けっ、返事も出来んか。よかろう、体に聞いてやる」  
林田の指がリングにかかった。そして、夏美のアヌスが大きく息をするように広がっていく。  
 
「ううッ!」  
直径三センチほどのボールが、夏美のアヌスを掻き広げて外界へ出た。それと同時に、  
鼻を突く便臭が漂う。どうやら彼女は、長い時間これを肛内に入れていたらしい。  
「たまらん匂いがするぞ。まったく虫も殺さぬ顔をしてるくせに、この臭さはなんだ」  
「もッ、申し訳ありません・・・ううッ!」  
ボールは次々と生み出され、夏美のアヌスを苛んだ。その様を林田に見つめられ、彼女  
は身を焦がすような羞恥で一杯だった。人として女として、排泄器官を嬲られた挙句、便  
臭まで嗅がれてはかなわない。まだ、ストリップでもやった方がマシである。  
 
「はあっ、はあっ・・・」  
アナルパールが引き抜かれると、夏美は肩で息をしながら林田を切なく見つめた。その  
視線には恨みと侮蔑、それと恋慕に近いような感情も混じっている。  
「こんなものを入れて仕事をしてるとは、誰も夢にも思わんだろうな」  
「・・・あなたがさせているのに」  
上目遣いに夏美は言った。それと同時に、林田は彼女の体に覆いかぶさっていく。  
 
「本番までの時間はどれくらいある?」  
「あと、五分もありません」  
「だったら、手早く済ませないとな」  
「ああッ!」  
いつしか剥き出しになっていた林田の男根が夏美の女穴を貫いた。極太バイブレーター  
をねじ込まれていた女肉はすでにほぐれ、汁気もたっぷりである。林田の野太い男根を  
いともたやすく呑み込んでしまった。  
 
「カウントに入ります。本番一分前」  
スタジオ内にディレクターの声が響いた時、大島夏美の目はカメラ脇に居る林田の方  
を向いていた。薄暗いが、窓の向こうに間違いなく林田は居る。それが、夏美に安心感  
を与えてくれていた。  
 
「三十秒前」  
スタジオ内が水を打ったように静まった。すると、かすかにだが何かの振動音をマイク  
が拾う。  
「ノイズが入ってる。誰か携帯電話使ってないか」  
ディレクターがそう言うと、夏美の体が一瞬びくついた。しかし、それは誰にも気づかれな  
かった。ただ、林田信夫ひとりを除いて。  
「ふふ・・・夏美のやつ、冷静を装ってはいるが、心中ではかなり肝を冷やしているだろうな」  
林田は怯えを必死に隠しているような夏美の表情がたまらなく好きだ。実は今、彼女の女  
穴には林田の子種と極太バイブがねじ込まれている。今日は危険日だから中はやめてと  
懇願する夏美を、無理やり組み伏せて思いを果たした挙句、そこに栓をするようにバイブを  
再び嵌めたのである。その上、下着を着けずに生中継の本番に出ろというのだ。まさに鬼畜  
の所業である。  
 
「誰も携帯なんか使ってませんよ」  
「マイクの故障だな。音質を変えて、ノイズが目立たないようにしろ」  
ディレクターの指示が出て番組は着々と始まりに向かう。そして、本番十秒前──九・・・八  
・・・七・・・六・・・五・・・四・・・三・・・・・番組スタート。  
 
「こんばんは、大島夏美です。まずは今日のトピックから」  
 
おしまい  
 

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