ここ数日、夜中に校舎をうろつく怪しい影が目撃されているという。  
正体は幽霊か、はたまた怪人か? どちらにせよ、人々の不安を誘う存在を野放しにするわけにはいかない!  
さあ出番だ『ローターピンク』! キミの力で、怪しい影の正体を掴め!  
 
 
「…………っ、あぁ…」  
深夜の校舎をうろつく一つの影。暗闇をものともしないその勇姿。  
そう、学校の平穏を維持する正義のヒロイン『ローターピンク』が、夜の見回りをしているのだ!  
「はぅ…くぅぅ…。はぁ、はぁ、はぁぅ…」  
月明かりに照らされた廊下。夜という静寂に包まれたそこで聞こえる音は、彼女自身の熱っぽい吐息。  
そしてもう一つ、絶賛使用中の超絶ぱわぁー発生装置、通称『ローター』の微細な振動音。  
ローターピンクは今、このローターを自身の性感帯に触れさせることにより、超絶知覚力を得ているのだ!  
これでもう大丈夫! 怪しい影がどれほど巧妙に隠れていようが、たちまち見つけ出すこと間違いなし!  
「…こ…ここも、異常なし…。つ、つぎに、ぃ…いく行きますっ…」  
廊下の壁に持たれ掛けながら、身体をよじるようにして歩みを進めるローターピンク!  
校舎の二階も異常なし! よし、次は階段を登って三階だ! それが終わると屋上で、さらに隣の校舎、旧校舎、体育館プールグラウンド…!  
「ひーん!」  
ローターを使用し始めて、もうじき半刻を迎えようとしている。  
覚悟するのだ怪しい影よ! 今宵、ローターピンクが汝の正体を暴きたて、正義の鉄槌を下そうぞ!  
怯えて震えて待っているがいい!  
「……って、あ、も、もう…! あうっ、うううううう…!!」  
びくっ、びくっ、びくっ…  
 
 
 
時は現代。めまぐるしい科学の進歩とは裏腹に、人々と相容れない存在の影はより一層濃くなっていく。  
平穏のため、安心のため、戦えローターピンク! 負けるなローターピンク!  
 

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