ごきげんよう、諸君! どうだね、この休みは? エンジョイする予定はあるかね?
勉学に励んだり、旅行に出かけたり、ゆっくりと身体を休めたり、恋人といちゃいちゃしたり。
時間の過ごし方は人それぞれだが、休暇を有意義に過ごすことは、明日への活力を生み出すために重要なことだぞ?
だがね。こういった平穏な日常を守るために、影で努力をしている正義のヒロインの存在を忘れてはいけない。
ここで朗報だ! この度、そのようなヒロインに新たな仲間が加わった! その名はイエロー!
本日は、彼女の活躍ぶりを録音した音声テープを用意させてもらった。戦いの緊張感と臨場感を、ダイレクトにお届けするぞ!
手に汗握ること間違いなしだ! さあ諸君、準備は良いかね? 聞き逃さないよう注意してくれたまえよ!
それではレッツ! カモン! ニュー、ヒロイン!
「だ、だめですわっ! こ、このわたくしが、こんなはしたない振る舞いをーーー!」
「そもそも、なぜこのような仕様になっておりますの!? 装着中は自動で振動する自立式の装置なんて・・・!
最初は便利に思いましたけれど、よく考えたら、外さない限りずっと振動が続いてっ、あ、振動がっ・・・あっ、ああぁ〜〜ん・・・!」
「ち、違いますわ! 今のは違いますわ! 喘ぎ声だとかそういうのとは違いますわ!
感じているとかそういうことではありませんわ! お、お尻で感じるなんて、そんなはしたないことありえませんわ!
こ、こんな装置、今すぐにでも外してしまいたいのにーーー!」
「・・・わ、わたくし、お通じのほうがあまりよろしくありませんのーーー!!!」
「ですから、もしも今、外してしまうと・・・! お腹の中で熟成されたモノが…! 何日も蓄えられた全てが・・・! どっさりと・・・!
一緒に出てしまいますのーーー!」
「そ、そんなの絶対だめですわ! 早く、早くおトイレへ行かないとーーー!」
「ああっ、それなのに、それなのに・・・! 思うように歩けませんの! し、振動に合わせて腰を振ってしまって・・・!
は、はしたないのに、止まりませんの! だって、そうしないと、ぞくぞくが・・・! ぞくぞくがずっと強くなってしまいますのーーー!」
「でもでも、急がないとーーー! 急いでおトイレに行って、装置を外さないとーーー!
こ、このままでは、わたくし・・・! え、エクスタシーを・・・! エクスタシーを迎えてしまいますわーーー!」
「絶対に駄目ですわーーー! お尻で、しかもこんなお外で、エクスタシーなんてーーー! い、いやらしいーーー!
い、いくら路地裏で人が居ないからって、そんなことーーー!」
「・・・路地裏で、人が、居ない・・・?」
「・・・・・・・・・・・・はっ!? な、何を考えていますの・・・! そんな、まさか、このわたくしが・・・!
わたくしが、このわたくしが、こ、ここで、おトイレを、致す、なんて・・・! そ、そんなことをーーー!?」
「な、何をしてますの! 人に見られないような場所を目で追うなんて・・・! 探してるなんて!
駄目ですの! お外ですることではありませんの! おトイレで致すことですの! おトイレ以外で致しては駄目ですの!
ああっ、だから、だから、あそこの影なら死角になるとか、そんなことを考えてはいけませんのーーー!」
「エクスタシーと引き換えにここでおトイレなんて、それこそ絶対に駄目ですのーーー!!!」
「あっ、だめっ! ああっ、ああぁ〜〜ん! ああぁ〜〜〜ん!
・・・は、早くおトイレへーーー! あっ、は、早く・・・ああっ、早く、あっ、ああっ、おトイレぇーーー!!!」
・・・失敬。放送するテープの時間が15分ほどズレていたようだ。
まあ、とにかくこのようにして世界の平和は守られているわけだ、うん。
おっと時間が来てしまった。本日はここでお別れだな。夜も遅いし、布団の中でゆっくりと身体を休めたまえよ。
それでは諸君、アディオス! いくら明日が休みだからって、寝坊しすぎないよう気をつけてな!