「・・・い、いけませんわっ!」
若干以上に焦りが含まれた声を漏らしてしまう自分。
普段ならそんな声を出すこと自体、恥ずべき行い以外の何物でもないが、今はまったくもってそれどころでは無かった。
何しろ今の自分の体勢。正面の壁に両手と額をくっ付け、お尻を後ろに突き出すというとんでもない格好。
そして、それ以上に何より、
「こ、こんな! このわたくしが、こんなはしたない振る舞いをーーー!」
お尻を左へ右へ、くねらせている真っ最中だった。
なぜこのような状態になっているのか、理由は一つ。
正義のヒロインの力の源である、超絶ぱわー発生装置の仕業だった。
「よ、よりにもよって、このような・・・! 『後ろ』に装着する、装置だなんて・・・!
ありえませんわ! 納得いきませんわーーー!」
そう、現在絶賛稼動中のその装置が、先ほどからずっと『後ろ』に装着されたままなのだ。
決して激しくはないものの、装置は休むことなくゆっくりと、確実に動作し続け、
「ああっ、いけませんわっ、こんな、はしたないっ・・・!」
装置の動きにあわせて、突き出したお尻をくねらせられているのであった。
「・・・な、何をしていますのわたくしは! こ、このようなみっともない姿、人に見られたらどうするつもりですの!
一刻も早く止めないと・・・! 止めないといけませんわっ! 止めないといけませんのにっ・・・!」
ぞくり
「ひっ!?」
背中を駆け上るような感覚に襲われて思考が中断。足から力が抜けかける。
慌てて壁に額をぐっと押し付けてバランスを取った。何とか膝は着かないで済んだが、
「な、何ですの、今のは・・・。ま、まさか・・・!?」
ぞくぞく
「っっ!? ち、違いますわ! そんなはずありえませんわ! そんなはず・・・!」
ぞくぞくぞく
「っっっ! こ、これは違うのです、何かの間違いですわ! だって、だってそんな・・・。
お、お尻で感じたなんて! そんなはしたないこと、このわたくしには絶対ありえませんわーーー!」
ぞ く り
「あっ・・・ああぁ〜〜ん・・・」
声を出し終えると同時、ボッと火が灯ったかのように顔が熱くなる。耳まで真っ赤になっているのが自分でもわかる。
何しろ、今のは紛れも無い・・・
「ち、違いますの! 今のは違いますの! 絶対に違いますの!
あ、喘ぎ声などではありませんの! このわたくしが、そんなはしたない声なんて出しませんの!
しかも、お、お尻でなんて、そんな、いやらしい・・・。このわたくしが、そんなーーー!」
ぞくぞくぞくぞくぞくぞく
「っっ、っっ、っぁ、あっ・・・ああぁ〜〜ん・・・」
「っ、あっ、ち、違いますの、ああっ・・・!」
熱っぽい吐息が止まらない。気が付けばお尻と一緒に身体まで動かしている。
上半身を壁に押し付けるようによじり、くねらせ、
「はぁ・・・ん。み、認めませんわ・・・! 絶対に、認めません・・・!
お、お尻で感じた、か、感じてるなんて、そんなはしたないこと、わたくしは絶対に・・・ひゃぁんっ!」
胸が壁に擦れた。
「・・・・・・・・・・・・っっ!?」
ばっと両手で胸を覆う。手のひらに伝わってくる感触。服の上からでもはっきりとわかる。
胸の先端が普段とは違い、明らかな自己主張をしていて・・・
「う、嘘ですわっ! そんなーーー!?」
視線が下に向かう。自分の身体がどうなっているか、一番はっきりと表す場所を追いかける。
おそるおそるスカートを両手でつまみ、持ち上げて・・・、
その下は・・・
・・・しっとり
「いやーーーーーーーーーーーー!!!!!!
何かの間違いですわーーー! わたくしが、このわたくしが、お尻で感じてるなんてーーー!?
胸も・・・し、下も、こんなにはしたなく、いやらしくなってるなんてーーー! そんなこと絶対・・・あ、あああっ!?」
ぞくぞくぞくぞくぞくぞくぞくぞく
「ああぁ〜〜ん! ・・・う、嘘! これは、そんな、ひょっとして・・・!」
ぞくぞくぞくぞくぞくぞくぞくぞく
「ああぁ〜〜ん! ・・・だ、駄目ですわ! このままでは、わ、わたくし、お尻で・・・!?」
ぞくぞくぞくぞくぞくぞくぞくぞく
「ああぁ〜〜ん! ・・・お、お尻で! え、エクスタシーを迎えてしまいますのーーー!!!」
ぞくぞくぞくぞくぞくぞくぞくぞく
「ああぁ〜〜ん! ・・・そ、それだけは、駄目ですわっ! お尻で、なんて、そんな・・・!
は、はしたなすぎますのーーー! いやらしすぎますのーーー! そ、それだけはーーー!?」
ぞくぞくぞくぞくぞくぞくぞくぞくぞくぞくぞくぞくぞくぞくぞくぞくぞくぞく
ぞくぞくぞくぞくぞくぞくぞくぞくぞくぞくぞくぞくぞくぞくぞくぞくぞくぞく
「ああぁ〜〜ん! ま、待つですの! ああぁ〜〜ん! だ、駄目ですわ!
ああぁ〜〜ん! そ、それだけは! ああぁ〜〜ん! ほ、本当に駄目っ・・・ああっ! あんっ!
あんっ! まって! あん! あん! だめ! あん! あっ、あっ、あっ、あっあっあっ、
あっ、あっっ、あっっっ、あっっっっ、やだ、きもちいっ・・・ああああああーーーーーー!?」
エクスタシー♪
・・・・・・・・・がくり