『戦闘員VSローターピンク3 〜暴走〜』  
 
 
大きすぎる力に不釣合いな幼い心。  
高すぎる理想には届かない未熟な夢。  
 
彼女の精神はその兵器に振り回され、  
心なき者達が少女を哂う。  
悪しき者達が無力と詰る。  
 
それでも少女は歩みを止めない。  
その眼差しを背けはしない。  
 
心に刻め、彼女の名はローターピンク。  
強く気高く、平和を愛する小さな戦士。  
 
 
廃ビルの中で、二人の影が対峙している。  
片方は見るもおぞましい人ならぬ姿のクモ型怪人。  
そしてもう一人は、怪人と比べると驚くほど小さい、ローティーンの少女だった。  
「うははははは、ローターピンクよ。これで貴様もおしまいだ!」  
クモ怪人マランチュラが8本の足をワシャワシャさせて高らかに笑う。  
 
「私は……負けない……」  
対する少女は両手を強く握りしめながら怪人を睨みつける!  
しかし彼女の細く白い両腕と両足は怪人の発射した糸で縛られ、  
尻餅をついたまま動くこともままならない。  
 
「正義の味方もそのような姿では吼えるだけが精一杯だな!  
四肢だけでなく全身を縛り上げダルマにしてやる!」  
相手はもはや身動きできない無力な少女。  
怪人が気を緩ませたのは仕方のないことだろう。  
 
しかし勝利を確信したマランチュラがその口から粘つく糸を吐き出す前に、  
少女の腰が怪しく円を描くように蠢き始める。  
「マランチュらさんよ、まだ勝負はついてないぞ!あの子には必殺技が」  
怪人の傍らで控えていた戦闘員が警告の言葉を言い終わる前に、  
醜悪なクモ男の体を正義の光線が吹き飛ばした。  
 
 
「次は……あ、あなたが……相手ですか?」  
縛られたまま腰をもじもじと動かすローターピンクの問いに、  
戦闘員は首を左右に振った。  
 
「マランチュラさんいないと駄目なんだよ、今夜の計画。  
君が守り抜いた金塊を車に乗せて近くの川にマランチュラさんの糸で橋を掛けて逃げる、  
ってのが作戦だったから。マランチュラさんがのされちゃ俺が君を倒しても意味がない。  
だから君の勝」  
説明していた戦闘員の頬をピンクの光が掠める!  
「ちょ……ちょっと待ってくれ!ほんとに悪さするつもりはないってば!」  
たとえ相手が悪の手先であろうと、確かに不意打ちはいただけないぞローターピンク!  
 
「あ……あの、すいません、攻撃するつもり……あっ……ないんですけど」  
しかし言葉とは裏腹に、彼女の体からは薄紅色のオーラが立ち上がる!  
それは、彼女のデリケートなエリアで超絶ぱわぁ〜発生装置が活動している何よりの証拠!  
「ちょっと待った!怪人ならともかく俺みたいな下級戦闘員が食らったら死ぬ死ぬ!  
早く超絶ぱわぁ発生装置を止めて……」  
 
そこでようやく、ローターピンクの両手両足が束縛されていることに戦闘員は気づいた。  
「あ、そうか……止められないの、装置?」  
泣きそうな顔で、ピンクは頷いた。  
 
ローターピンク、正義の味方である彼女の力の源こそ超絶ぱわぁ〜発生装置である。  
それは一見ただのローターにしか見えない。  
しかしそれを性感帯に接触させ、振動させた時中学生女子は無敵の超絶ぱわぁ〜を体に宿らせ、  
自分より数倍も大きな怪人を吹き飛ばす正義の力を得ることができるのだ!  
 
そして今、暴発される光線も超絶ぱわぁで生み出された正義の力のひとつに過ぎない。  
とはいえ、戦意無き者を狙うそれは本当に正義の力といえるのだろうか?  
「あ、あの、まだ装置が、ひっ……う、動き続けてて、  
……体の中に、超絶ぱわぁが、どんどん溜まってきてっ……」  
器に水を注ぎ続ければいつか水が溢れ出すのが必然。  
彼女の意思に背いて発射される光線は、あふれ出した超絶ぱわぁ〜に他ならなかったのだ!  
 
背後で穴だらけになった建物の壁を見て、戦闘員は声のトーンを落とす。  
「しょうがないな、緊急事態だ。俺がスイッチを止める」  
「その……無理です」  
ローターピンクが躊躇するのは当たり前だ。  
発生装置が設置されているのは彼女の性感帯。  
つまり、そのスイッチもそこに近い場所にあるのは明白。  
そこまで分かっていながら、彼女にスイッチの場所を聞き、  
そこに触ろうとするのは立派なセクハラといえる。なんと悪辣な戦闘員であろうか!  
 
「何言ってるんだこんな時に。正義の味方が町破壊なんて洒落にならないだろう?」  
「だって……その……」  
戦闘員は声に怒気すら含んで彼女に問いただす。  
正義の味方である彼女の良心に訴えるという、最低な方法で。  
しかし、続く彼女の言葉に、戦闘員も言葉を失う。  
「スイッチ……太股に……」  
 
戦闘員が目を見張ると、スカートから伸びたコードが太股へ伝い、  
車一台乗っても千切れない丈夫なマランチュラの糸の束縛の下へと伸びていたのだ!  
悪の怪人の糸が同じ悪党である戦闘員の助平な行動を防ぐという皮肉な結果に戦闘員はうーんと呻いた。  
まあ、大抵悪人の策などこうして徒労に終わるものである。  
「あの……この糸はどうすれば」  
「1時間ぐらいしたら劣化して千切れるんだけど……  
その間にこのビルが倒壊して近隣の住居が巻き込まれるな……」  
 
そこで戦闘員は少し間を空けて尋ねる。  
「そういえばさ、その……今日はそろそろ気持ちよくならないの、  
いつもみたいに」  
戦闘員の言葉に、ほのかに赤く染まっていたローターピンクの頬が真っ赤に染まる。  
そう、ローターピンクが超絶ぱわぁを使える時間は限られている。  
装置が稼動してから彼女が達するまで。  
つまり、先ほどの戦闘員の質問は  
「そろそろイかないの?」  
と尋ねているに等しいのだ。  
 
会話の流れに乗ってこのようなセクハラ発言がすらすらと口にできるとは、  
この戦闘員の悪質さと狡猾さがうかがい知れるというものだろう。  
ローターピンクが怒りのあまり赤面するのも頷ける!  
しかし光線しか撃てない今の彼女には、つっこみで彼を攻撃し絶命させることなどできない。  
そこまで計算づくならば、この男の悪質さは天井知らずだ。  
 
「なんていうかさ……今日は少し、いつもより長持ちしてない?  
いつもなら、その、もう戦えなくなってると思うんだけど」  
確かにそれは戦闘員の言うとおりだった。  
いつもなら、もはや彼女は『戦闘不能』になっている時間だが、  
今日の彼女はまだまだその身に超絶ぱわぁ〜を纏い続けている。  
 
「あ、あの……戦い続けている間に、ちょっとだけずれたんです。  
あん……その、超絶ぱわぁ〜が発生するポイントから……。  
それで……まだ、ぱわぁが溜まる状況のまま、……ゃぁ…………なんです」  
 
戦闘員は深呼吸すると大声で叫んだ。  
「そっちの組織のお偉いさん、見てるだろ!そっちでスイッチ止めてやれよ!」  
『そんなに大声出すと振動で建物の倒壊が早まりますよ』  
戦闘員とピンクの間に、突然腰まで髪を伸ばした女性が椅子に座ったまま現われた。  
その女性を見てピンクが呟く。  
 
「司令官……」  
 
と、見知った上官と会い気を緩めたローターピンクの体から発射された光が、座ったままの女性の体を貫く!  
しかし彼女は何事もなかったかのように顔に被っているゴーグルを指先でクイクイっと動かした。  
それは、立体映像だったのだ。  
「あんたのそのでっかいゴーグルでこっちの状況は掴めてるんだろ?  
なんとかしないと、彼女がここら辺を破壊しつくすぞ」  
悪党の挑発的な台詞に司令官は冷静なまま答える。  
 
『こちらでは電源を切ることはできません』  
戦闘員は声を荒げた。  
「なんでだよ?緊急停止装置がついていること知ってるんだぞ」  
『それは私が説明しよう』  
まるで司令官に対峙するように、戦闘員の覆面と同じような覆面を被った筋肉質な男が空間に出現する。  
ただしその男の覆面は戦闘員のくたびれたものに比べると意匠も材質も豪華で立派ではあったが。  
 
「うわっ大首領まで」  
思わず戦闘員が敬礼する。  
不測の事態に、正義と悪の両組織のトップ同士が向かい合うという異常事態が生まれてしまった。  
『さきほど、そこいら一体にわが秘密結社の工作員がチャフを撒いておいたのだ。  
遠隔操作では装置を操作することはできない』  
「……おいおい、それじゃこのビル……マジで倒壊するしかないんですかい」  
 
大首領は、覆面の上からでも分かる冷ややかな視線を司令官に浴びせた。  
『大体貴様らがこのような未熟な少女に身の丈の合わない兵器を渡すからこうなるんだ。  
正義など偽善の言葉を吐きながらこんな幼い少女を戦わせるなど』  
 
すると普段はローターピンク達の前で感情的になったことのない司令官がわずかに口元を歪める。  
『誰のせいでその幼い彼女達が戦う羽目になっていると?  
あなた達がこれ以上町の人々を不幸にしなければいいだけでしょうに』  
『ふん、私達は一般市民を狙わない。法で裁けぬ悪人や極悪な企業、グループから  
金を奪っているだけだ』  
 
『必要悪を騙るなんて、ピカレスク小説の読みすぎかしら?  
たとえどんなに困難でも、悪を裁くのは法でなければいけない。  
それを暴力で解決してヒーロー面するなんて、どっちが偽善か分かったものじゃないわね』  
『は、小説の読みすぎならこの少女のほうではないのかね?  
いや、小説なんていいものではない。せいぜい安っぽいヒーロー漫画だな』  
 
わずかに、司令官の肩が震えた。  
『……あなたのような下衆が正義を愛する彼女を侮辱すると許しませんよ?』  
大首領の肩も震える。しかしそれは司令官のそれとは違い、内からくる笑いによる震えだった。  
『は、正義を愛するか!ならばなぜこの少女は装置の力に耐えられず今まで負け続けてきたのだ?  
それはこの少女の正義を愛する心とやらが装置の生み出す快楽に流され続けてきた証拠ではないか!』  
 
大首領の声に、ロータピンクがその目を潤ませ、俯いた。  
司令官すら何も言い返さず、唇を噛みしめる。  
さらに口を開こうとした大首領を止めたのは、彼の部下だった。  
「えーと、いい加減子供レベルの喧嘩はやめてくれませんか?  
こっちはそろそろマジピンチなんで」  
 
『む……お前だけでも逃げろ』  
「彼女を見捨ててですか」  
戦闘員の言葉に、ローターピンクが顔を上げる。  
覆面を被った宿敵の視線と、彼女の弱弱しい視線が覆面とモザイクバリアー…… 
遮光スクリーンとも呼ばれる超絶ぱわぁの光学迷彩越しに絡み合う。  
彼女の体は耐衝撃性の力場に覆われているとはいえ、  
ビルの倒壊に巻き込まれて無事なままとは考えにくい。  
おまけにビルが倒れる前後に彼女の超絶ぱわぁ〜発生装置が停止している可能性だってあるのだ。  
 
『仕方がない。彼女を連れて行けば、ビルの外で光線が暴発する。  
そうなれば一般人への被害はビル倒壊の比ではない。さっさと逃げるのが上策だ。  
これは命令であり、拒否することは許さない』  
戦闘員は、少女から顔を逸らした。  
「ええ、もちろんそのつもりです」  
そう呟くと、戦闘員はマランチュラの傍まで歩き、いまだ動かぬ怪人を見下ろす。  
 
ローターピンクはまた俯いた。しかしその顔には、どこか安堵の表情が寂しさとともに広がっていた。  
と、いきなり戦闘員が踵を返し、彼女の側へ近づく。  
『何をしている?!』  
「そのつもりだったんですが……困りましたね。  
『一般市民を狙わない』なんてボスに啖呵をきられたら、 
部下としてはこのまま彼女をほうっておくことはできなくなっちゃいましたよ。  
このままビルが倒れれば、一般市民を傷つけちゃいますから」  
 
『馬鹿な!何をするつもりか知らんが、下手すれば死ぬぞ』  
「組織の名誉を守るためなら、俺の命ぐらい安いもんですよ。  
それに巨体のマランチュラさんは俺だけじゃ運べねーし、かといってこんな危険な場所に放っておけねーし。  
なら、彼女を止めるしかないという結論になる」  
 
『……ふん、確かに反論できんな……』  
「それよりおふた方、立体映像切ってもらえません?  
これからすることは、映像があるとやりにくいことなんで」  
『後で貴様には私の顔に泥を塗った罰をたっぷりくれてやる……だから、死ぬなよ』  
まず最初に大首領の映像が消える。  
司令官はしばらく立体映像を残したまま考え込むように少し下を向いていたが、  
迷う素振りを見せながらもしばらくしてから映像を消した。  
 
「戦闘員さん……」  
「というわけで、まあその」  
頭をぽりぽりと掻きながら、戦闘員は非道な言葉を発した。  
「君の装置、取り外させてもらうよ」  
「な……ななな」  
ローターピンクの超絶ぱわぁ発生装置の取り付けられている場所は、彼女の性感帯。  
つまりこれは、彼女の性感帯をまさぐるぞ、という宣言に他ならない。  
「あ、ごめん、嫌がっても無駄だから。今回は君の意見なんて尊重できない」  
 
身動きのできない少女の性感帯へ手を伸ばす彼の凶行に、  
少女が思わず叫び声を上げたのはしかたのないことだった。  
今まで耐えていた超絶ぱわぁ〜の流出を、光線の暴発を我慢できなくなったのも仕方のないことだろう。  
「うわ、アブね!」  
戦闘員は何十本と放射される光線を必死に避けた。  
しかし、その一本が偶然気絶していたマランチュラの腹部を直撃したのだ!  
 
まるで嘔吐物を吐くように口から捻り出される糸。  
更なる偶然が重なり、その糸がローターピンクの下腹部にすっぽりと巻きつく。  
「嘘……」  
車一台乗せるだけ強靭な糸が、彼女から装置を引き剥がすことを不可能にしてしまった。  
 
「仕方がないな……」  
呆然とするローターピンクの背後で、戦闘員が悪魔のような一言を言い放つ。  
「君をイかせるしか、方法がなくなった」  
「わ、私をっ……」  
「悪いね。さっきも言ったけど、君の意思はもう聞くことはできない」  
彼女の光線を食らわぬよう背後に忍び寄り、彼は彼女の下腹部へ手を伸ばす。  
 
糸とスカートと下着越しに伝わる振動が、装置の場所を戦闘員に伝える。  
「ふはぁ……」  
小さな少女のどこからそんな艶めいた声が出るか分からないほど、彼女の声は湿っていた。  
しかし、彼女が纏う薄紅色のオーラはいまだその輝きを失わない。  
戦闘員が何とか四苦八苦してその装置を動かしてみるが、  
強靭な糸と二つの衣類の上からでは上手く操ることはできないのだ。  
と、二人の目の前に大きな瓦礫が落ちてくる。  
 
「くそ……このままじゃ……」  
戦闘員が焦りの声を上げると、彼の手の甲にぽとりと液体が落ちる。 
それはローターピンクの涙だった。  
「ごめん……こんなの、レイプされてるようなもんだよな」  
「違うんです。自分が情けなくて」  
 
「君が……?」  
「だって私……あの人の、大首領さんの言うことに言い返せない。  
ビルが倒壊したら駄目だって分かってるのに……  
いつもは、気持ちよくなりたくない時は装置の振動に負けて、  
自分の命がかかってる今は恐くて達することができなくて……こんなんじゃ、  
私正義の味方じゃなくてただのエッチな子だ……」  
 
すると、いきなり戦闘員が正面に回った。  
「!駄目です、そこにいたら暴発に当たっちゃいます!!」  
「大丈夫」  
戦闘員はそれだけ呟くと、遮光スクリーン越しにそっと彼女の瞼に手を当て、涙の溜まった瞳を閉じさせる。  
 
「ごめんね……君が今達することができないのは、自分が死にそうで恐いからじゃない。  
俺のやり方がへたくそだったから、だ。後ろからされたらさ、誰だっていやだもんな」  
そして彼女の額に自分の額を当てる。  
悪しき者と顔を近づけるという行為に、怒りのためか彼女の顔が真っ赤に染まる!  
彼は悪の手先なんだからそれ以外に赤面する理由がない!  
 
「目を閉じたまま、君の好きな人を想像して」  
「私の、……好きな人?」  
「そう、好きな人の声と、指を。そしてそれに、俺の姿を重ねて。  
俺なんかと理想の人を重ねるのは難しいだろうけど」 
 
ローターピンクは目を開け、目と鼻の先の戦闘員を見据える。  
 
「好きな人……に…………」  
「重ね合わせられた?じゃ、いいかい。今から俺が君にする行為は、話しかける言葉は  
すべて君の好きな人がすること。そう、思い込むんだ。難しいけどできる?」  
少女は、こくりと頷いた。  
 
「じゃあ、……するよ?」  
「待ってください」  
「……何?」  
「私だけじゃ、駄目です。……あなたも、思い浮かべてください。  
あなたの好きな人を、そして、私をその人に」  
 
彼は彼女の言葉を途中で遮る。  
「それならもう大丈夫。今俺の目の前にいるのは、俺の一番惚れてる女の子だから」  
それだけ呟くと遮光スクリーン越しに、彼女の額へキスをした。  
「……しても、いいよね」  
耳まで真っ赤にしながらピンクはもう一度頷いた。  
 
「どう、ここは気持ちいい?」  
男が手で装置を彼女の体に押し付けると、少し喘ぎつつ少女は目を逸らしながら答える。  
「あ……もう少し、右です」  
右とは、性感帯の位置である。  
 
「右……こう?」  
男が指示通りに装置を右へ動かすと、彼女の腰がわずかに跳ね上がる。  
「あ……そこ、そこぉっ」  
 
怪しく彼女の背中が反りあがる。  
 
「ひ、あ、ちょっ、強い、強いですっ」  
あまりの振動に腰を引き逃れようとするピンク。  
しかし彼女の小ぶりなヒップを戦闘員は大きな手で鷲づかみにし、  
反対の手でその場所に装置を更なる強い力で押し付ける!  
「あっ、あ、駄目、おしつけちゃだめぇっ」  
「駄目になるんだ」  
 
首を振って悶える少女の耳元を、戦闘員の熱い吐息交じりの言葉が打つ。  
「ひぃ、ああぁ、こんな、こんなのって、や、やぁぁっ」  
「イく、か?」  
少女の体をビルの壁面に押し当て、渾身の力で装置をぐりぐりと円を描くように押し当てた。  
「あ、やだ、やだ、くる、くる、くるぅううううぅっ」  
 
少女の体が23度大きく震え、天を仰いでひときわ大きな声を上げるとともに、  
彼女を覆うピンクのオーラが消えうせる。 
 
そのまま肩で息をする少女の頭を、戦闘員は何度も何度も優しく撫で回す。  
 
「よく頑張ったな。これでもう、大丈夫だ」  
「せん……とう……いんさっ」  
 
しかし危機は過ぎ去ったはずの少女の体が、突然ビクンと跳ね上がる!  
「あ、あのっ、これ、取って、イったばっかで、あっ」  
「ああ、わりぃ……」  
しかし戦闘員がいくらそこをいじっても、装置は少しも性感帯からずれてはくれない。  
 
「……なんか、入り口に半分めり込んでるみたいだな。こりゃ動かすの無理だ」  
「そんな、これっ、とまらないと、またイッ……」  
少女の体もう一度跳ねた。  
 
 
たとえ今は未熟でも、その努力を笑う者がいたとしても。  
その力に振り回され、傷つくことがあったとしても。  
彼女はけして嘆かない。悪の嘲笑に心砕かれはしない。  
正義の光をその身に纏い、負けるな僕らのローターピンク!  
 
 
「ほら、恋人同士って設定だからつい全力で押し付けちゃって…… 
ま、1時間もすれば糸劣化して取れるから」  
「せんとっ、ういんさんの、ばかぁっ……ぁぁっっ」  
 
 
ほんとに負けるな、ローターピンク!  
 
 
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※  
 
会うはずのない時間に教え子を公園で見かけ、家庭教師は眉をひそめる。  
「あ、先生……」  
「こんな時間に、何をしているんだい」  
「あの、夜の散歩を……」  
少女はさっと目を逸らす。  
それは彼女自身が自らに非があることを認める証拠だった。  
 
「今何時だと思ってるの!もう11時だよ?中学生が出歩いていい時間帯じゃないの!!」  
「あ、先生、痛いです」  
家庭教師は少女の言葉に耳を貸さずそのまま彼女の腕を引っ張る。  
「駄目だよ、すぐに家に帰るの!」  
「あ、でも、その、今家にはお父さんとお母さんが」  
「丁度いい。それなら二人には俺から説明する。こんな時間に君がどこにいたかをね」  
 
子供の非行は夜遊びから始まる。  
たとえ、彼女にその気がなくても、彼女をそういった道に誘う不良や悪い大人達はたくさんいる。  
なにより、か弱い少女を暗闇にまぎれて襲おうという不貞の輩だっているだろう。  
 
あまりにも無防備すぎる。  
 
「とにかく、今夜のことは大人として見過ごすことも黙っていることもできない。  
さ、君の家に着いた」  
しかし少女は、何も言わず玄関を開けようとしない。  
ぎゅっとこぶしを握り締め、下を向いたままだ。  
「君が開けないのなら、俺が開ける。鍵を貸して」  
家庭教師の青年は、強情に見える少女の態度に鼻の穴を広げながら勢いよく玄関を開いた。 
 
 
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部屋の中に、肉棒を啜り上げる淫靡な音がこだまする。  
腰まで髪を伸ばした女が、筋肉質な男の前に跪いて彼の股間に顔を埋めていた。  
「全く……いやらしい奥さんだな、君は」  
男はニヤニヤしながら手に持ったダイヤルを回すと、  
女が呻きながら腰を蠢かせる。  
 
「ああん……駄目よ、そんなことしたら上手く舐めれない……」  
「ふふ、よく言うよ。君のお尻の穴はすぐにでも俺の物が欲しくてヒクヒクしてるのに」  
「ああ……また、前にバイブを入れたまま後ろの穴を犯すの?あなたってほんとにひどい人……」  
舌なめずりをしながら女は男に背を向け、バイブの入った膣口上の肛門を自らの手で拡げてみせる。  
 
「あなたがそんなに酷い事をしたがるなんて……また警備会社の仕事で嫌な事があったのね?」  
男の体がピクリと震える。  
「ああ……ほんとに、嫌な奴さ。長年の商売敵だけど、  
あんな薄っぺらい理想主義者は言葉を交わしただけで反吐が出そうになる」  
 
「仕事の怒りを妻に暴力としてぶつけるなんて……ひどい男ね、あなたは」  
「そんな君こそ、こんなに求めるなんて、仕事で嫌なことがあったんだろ?」  
今度は妻の顔が曇る番だった。  
「そうよ、私は……無力よ。あんな暴力をふるうしか能がないような馬鹿を、  
いつまでも止めることができないなんて……自分の弱さに、反吐が出る」  
 
「だから俺に罰を与えて欲しいのか。ほんと、いやらしくて……  
最高に変態な奥さんだよ君は!」  
夫はバイブの振動を強くしながら、ボリュームのある尻たぶを猛々しいペニスで左右にぶつ。  
「ああ、私は、私はいやらしくて変態な女です、だから、だから、  
早く私に大きくてきつーい罰を……罰をぉっ」  
 
女が獣のようにねだると、男は女のフェラで存分に濡れそぼった肉槍を彼女の菊門にぶっさした。  
 
「ふおおぉぉっ」  
 
遠慮も躊躇もない侵略するかのような挿入で女は至高の快楽を享受する。  
何百回も体を重ね合わせた夫婦だけができる離れ業だった。  
 
「いきなり、いきなりっで、そんなにはげしぃっ」  
 
そのままの勢いで夫は妻の熟れた臀部に自らの腰を何度も何度も打ち付ける。  
 
「だめぇ、そんなの、そんなのイくぅぅっっ」  
 
膣内のバイブの回転運動と狭い菊門を押し広げながら行われる抽出運動のサンドイッチに、  
女の体がガクガクと震えあっという間に絶頂に押し上げられる。  
 
しかしベッドの上に突っ伏そうとする彼女の体を、  
逞しい男の腕ががっしりと掴み寝具の上に縫い付ける。  
 
「夜はまだまだこれから……そうでしょう、奥さん?」  
いまだ硬さと大きさを失わない彼の逸物を見て、妻は妖艶に微笑んだ。  
「ああ……お願いだから、もっと、もっとひどいことして……」  
 
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ファミレスの中で、家庭教師の青年はどう少女に言葉をかけたものか考えあぐねていた。  
彼女の家の玄関を開けたとたん聞こえた、艶かしい女の喘ぎ声。  
それは彼も聞きなれた声……教え子の母親の悶え喘ぐ声だった。  
思わず呆然として玄関を開けたままの彼を引っ張り、  
教え子の少女が無理やり玄関を閉める。  
 
「あの、お隣さんに聞こえちゃいますから……」  
 
まるで穴があったら入りたいといわんばかりに体を小さくしている彼女を見て、  
今ここで聞いたことが幻覚でないと彼は悟る。  
しばらくしても玄関は開かない。つまり、家の中の人間は自分達が玄関の前にいることに気づいていない。  
かといって、なんだか今は彼女を家に入れたくはない。このまま帰らせてはいけない気がした。 
こうして彼は、24時近くに中学生の女の子とファミレスで向き合うことになったのだ。  
 
「その……ご両親に、それとなく言ってみるのはどうかな。  
その、部屋の物音が聞こえてるって」  
言い辛そうに少女はぽつぽつと喋り始める。  
「今まで何度も言ってはいるんです。どうも部屋の立て付けが悪いみたいだから直したらって……  
でも土地が地盤沈下してるらしくて、直すたびにすぐ悪くなって、 
すぐにまた聞こえてくるようになるんです」  
 
「そう……」  
「それに、近頃二人とも仕事が忙しくて、今夜みたいに一緒に過ごせる時間が少ないから……  
あんまり、その、気まずくさせたくないんです」  
家庭教師は大きなため息を吐く。  
「だけどさ、やっぱり良くないよ。このままだと、  
その、……今夜みたいなことがあるたびに君はいつも夜徘徊しなきゃいけない」  
「あ、あの、1ヶ月に1回ぐらいですし……それに一晩中出歩いるわけじゃないんですよ?  
2時ごろになると少し声が小さくなるから……その時位に」  
 
2時までやり続けて『少し小さくなる』程度かよ、と心の中で家庭教師は突っ込むが、  
もちろんそれは決して口には出さない。  
というか今このやり取りだって1秒でも早く終わらせたい。  
なんせ教え子の両親の夜の営みをその子の口から聞き出しているのだ。  
セクハラ以外の何物でもない。  
 
「1ヶ月に1回とか2時に帰るから大丈夫とかそういう問題じゃないんだよ。  
なんつーか、そんな時間に女の子が外に一人でいることが問題なんだから」  
教え子はしゅんとして俯く。  
「だから、そういう時は俺に電話して。そうすれば俺が側にいてあげるから」  
「え……じゃあ、いいんですか?」  
 
正直、客観的に見ればあまり正しい選択とは言いがたいだろう。  
しかし、かなり異常ではあるが彼女の行為は両親のためである。  
その優しい心遣いは、もう親孝行のできない天涯孤独の青年には  
少し無理をしてでも後押ししてあげたいものだった。  
 
「ま、俺も夜間のバイトは入れてなくて夜は暇だからさ」  
「あの、本当にありがとうございます!先生ってほんとにいい人です!」  
「……それはどうかな?」  
にやりと笑うと、家庭教師は鞄の中からレジメを取り出す。  
 
「このままだらだら時間を潰すのもなんだし、今夜まとめようと思ってた来週の宿題、  
せっかくだからここでやっちゃおう」  
「ええ〜、そんなぁ」  
「ははは、むくれないむくれない。さ、頑張って成績上げて、目指せ俺の月謝アップ!」 
 
そう呟くと、家庭教師はかわいく睨みつけてくる教え子の頭を撫でてあげた。  
 
「……?」  
 
少女は少し首を傾げながら青年の手の平の感触が残る頭に自らの手を当てた。 
「ん、どうしたの、きょとんとした顔しちゃって」  
「いえ、その……前にも先生にこうしてもらったような……なんというか、デジャビュ?」  
「はいはい、変な事言ってごまかそうとしても駄目だよ」  
「もう、先生の意地悪」  
 
少し怒った素振りを見せると、彼女は教師へはにかむように笑って見せた。  
 
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