日誌をつけるようにと仰せつかったので、書き記しておきます。
○月×日。
今日の命令は『終了のHRはバイブを入れてから出る事』でした。
生徒達の前で視線を一身に受けながらなどと思いましたが、ご主人様の命令を反故することは許されておりません。
仕方がなく、仰せの通りにいたしました。
教師の制服たる黒い修道服に隠されているとはいえ、生徒達の視線を一身に受けながら、
バイブを加え込むなんて辱め以外の何者でもありません。
しかしながら、ご主人様の命令に背くことは許されておりませんので、私は意を決して実行いたしました。
修道服の下は、黒のレースの下着にガーターストッキングをはいております。
いつもはショーツをはくことは許されておりませんが、今日は特別にお許しを頂きました。
最終のコマの授業を終え、お手洗いに向かい、バイブを自らの手で埋め込んでいったのです。
私の秘所は本日のHRのこと、バイブを入れたまま生徒達の前に立つ自分を想像しただけで蜜を零しておりました。
バイブは私の中をこじ開けながら、しかしすんなりと侵入して参ります。
無機質な異物の感触にじんわりと中が熱く、吐息が漏れました。
命令通りにスライダーを動かして最弱にし、バイブからでるコードと箱型のスライダーは、
ずれないようにガーターストッキングに挟んでおきました。
体の奥底で蠢く異物に与えられるむずがゆいような感覚が、熱を帯びた疼きをもたらします。
ですがそのまま、お手洗いの個室の中で身悶えている暇はございません。
HRに行かなければならなかったのです。
仕方なく個室の扉を開け、淫らな蜜で汚れてしまった手を洗おうと水道に手をかざした私の目に飛び込んできたのは、
鏡に写る私自身でありました。
はしたなく頬を朱に染め、どこか虚ろな瞳で鏡の中から私を覗いております。
自分の表情を目の当たりにし愕然としながらも、迫り来る時間に焦り、手を濯いでお手洗いを後にしました。
バイブのもたらす熱や疼きは激しいものではございません。
しかし教室に向かう私の歩調にあわせて、内襞が擦られ奥が刺激されてしまいます。
その刺激はじくじくと膣内を蝕み、更なる熱をもたらすのでした。
教室の前に着くと平然とした顔を作り、深く深く息を吸い込み、ゆっくりと吐き出しました。
少し、気持ちは落ち着きましたが、赤みを帯びた頬はどうすることもできません。
仕方なく扉に手をかけ、がらりと勢いよく音を立てて教室の中に入りました。
統率のとれた机につき規則正しい制服に身を包んだ少女達の純粋で無垢な視線が、一斉に私に突き刺さります。
普段は『純潔・貞淑』などと厳しく言い聞かせ、主の教えを説かねばならない立場の私が、
秘所にバイブを埋め込み教壇に立つなど、彼女達には思いもよらないでしょう。
堅実な少女達の眼差しを一身に受けながらも、私の中の疼きは抑えることができません。
むしろ、更なる高ぶりを覚えたほどです。その証拠にとろりと溢れ出す淫液を、私は止めることができませんでした。
HRはいつもと変わりなく進められます。いつもと違うのは、私の秘所で蠢くバイブだけ……。
羽音のようなモーター音が、生徒達に聞こえてやしないか。
赤らむ私の頬を、変に思われてやいないか。
細くゆっくりと吐き出す呼吸に気付かれていないか。
バイブにばかり気をとられ、HRには集中できませんでした。
たかが十数分。されど、その十数分が私には何時間もの長い時間に感じられます。
……が、心の奥底ではこの時間がたまらなく、私を快楽に誘うのでした。
そうです。私は感じていたのです。
生徒達の見ている前でこのような淫らな異物に中を犯されては快楽を貪り、か細い振動だけでは飽きたらず、
スライダーを強にして自ら突き動かしたい衝動すら感じていたのです。
きっとそんな事をしたら、生徒達にさげすまれ、下卑たものを見るような視線を向けられるでしょう。
そのような妄想すら、私に淫靡な快感と灼熱の疼きをもたらします。
熱く高ぶる私の中は細かく痙攣を繰り返し、きゅうきゅうとバイブを締め付けておりました。
じっとりと汗ばみ、修道服がぴったりと肌に張り付きます。
このまま生徒達に見つめられながら、バイブを握りしめ中を弄んでしまいたいと思うほど、
私の理性はじりじりとすり減っていきました。
私を見ないで。いや、もっと見て……。
早く終わって。いや、まだ終わらないで……。
せめぎ合う心。持て余す体。顔では平静を装いながら、私は限界でありました。
限界を感じて、どうしようもなく焦れておりましたら、丁度チャイムが鳴ったのです。
「……そ、それではHRは終了になります。皆さん、気をつけてお帰りなさいね」
やっとの思いで絞り出した声は、どこか掠れて浮ついておりました。
ほうと胸をなで下ろし、ばらばらと帰りゆく生徒達を見届けながら、私は未だ与えられる振動に耐えておりました。
すると教室に残った最後の一人の女生徒が私に近寄って来ます。
どきりといたしました。バイブに気付いたのでしょうか。
いぶかしげに私の顔を覗き込み、
「シスター?お顔が赤いようですけれど……」
と言います。
ああ、もう駄目だ、と。きっと感ずかれたのだ、と思いました。
心臓がどどどと早鐘のように鳴り、汗の雫が背筋を滑り落ていきす。
「……あ、の……」
「お風邪でも召されました?声も掠れているようですし」
焦り、何か言わねばと情けない声が出ましたが、何のことはございません。
いつもとは違う私の様子を案じてくれたようでした。
何て優しい少女なのでしょう。その端正な面差し、美しい蕾のような唇から零れる言葉は、
優しさと慈愛に溢れておりました。
この少女は心の底から心配してくれているというのに、私は……。
汚れを知らない、水晶のように曇りのない眼差しに見咎められ、堪えきれずに私は、
「大丈夫です。貴女も気をつけてお帰りなさいね」
言い残して、そそくさと教室を後にしました。
「『そして、私はその足で再びお手洗いに向かいました。
堪えきれずに浅ましくもバイブで己を慰め、呆気なく達してしまったのです。
ショーツはぐっしょりと濡れ、淫液がガーターストッキングにまで滴っておりました』
とんだ淫乱ですねぇ、貴女は。誰もイッていいとは命令していませんよ」
日誌を読み終え、初老の男はじろりと修道女を見下ろした。男は神父服に身を包んでいる。
ここはカトリック系の女子校で、修道女はこの学校の教師であった。
「……あぁあっ、もっ、申し訳ありません。おゆ、お許し、……さっ、ご主人さまああぁぁあぁ!」
荘厳な教会の祭壇の前で、後ろ手に縛られ跪き、口からはだらだらと涎を滴らせている修道女の秘所には、
HRの時よりも一回り大きなバイブが埋め込まれている。
抜け落ちないようにベルトで抑えつけられ、襞をかき乱しながら暴れるバイブによって、
散々犯された修道女は何度も高みに上りつめていた。
「駄目ですよ。これはお仕置きです。いやらしい貴女にはぴったりなお仕置きでしょう?」
朝までそうしていなさい、と言い放ち、男はその場を去っていく。
「ひああぁぁ!……ごしゅっ、じ、さまあぁ!もっ、許して……、いやあぁあ!」
拷問のように襲いくる悦楽に飲み込まれ身悶える修道女の喘ぎ声だけが、夜の教会に響いていた。
終わり。