【幼婚】― 夜 ―  
 
由香が目を覚ました時には、既に日も沈んでいた。  
柔らかい布団の感触。  
暗かったが、匂いからそこが亮一の部屋であることはすぐに分かった。  
枕元の時計で時間を確認する。  
pm8:40。  
『うわ、すっごい寝ちゃった・・・』  
帰ってくるなり、玄関でセックス、そのまま失神。  
ここへはおそらく亮一が運んできてくれたのだろう。  
自分の身なりを確認する。  
・・・パンティ一枚だけ。  
亮一が穿かせてくれたのだろう、選択したての真新しいパンティ。  
はっとしてパンティの中を覗き込む。  
『・・・ほっ、元通り。』  
ずっと勃起させられていたデカクリも、今は鞘から少し頭を出す程度に戻っていた。  
多少擦れて気になるものの、ノーパンにはならずに済みそうだ。  
「ん・・・っと、随分寝たな。」  
すぐ横で一緒に眠っていた亮一も目を覚ました。  
由香は慌ててパンティから手を離す。  
『お、おはよー!』  
「ん、おはよう。・・・身体は、平気か?」  
『うん、ぜんぜん!』  
「そうか。・・・・済まなかったな。今日は随分無理をさせた。」  
亮一が申し訳無さそうな顔をする。  
 
『ダーメッ!あやまるのダーメッ!』  
「いや、それでも・・・」  
『もー。・・・・ん?あれ?』  
「ん?どうした?」  
由香は思い出す。  
亮一がやたらと謝る時、それは彼が何か隠し事をしている時だと。  
といっても、不誠実な意味での隠し事ではない。  
――サンタクロース。  
――織姫と彦星。  
――由香の生い立ち。  
――自分と由香の関係。  
そういった、真実を伝えるには機会を選ぶべき話。  
だから、亮一が黙ってるのであれば、それを根堀り葉堀り聞くべきではない。  
由香も理屈では分かっていた。  
だが、それでももう隠し事をされたくなかった。  
幼いながらも対等に接したいと願っていた。  
だから、ちょっと意地悪な布石を打つ。  
『りょーいちさん、一つだけ、一つだけ、ちゃんと答えて?』  
「ん?あ、あぁ。」  
由香は亮一に正対し、その眼を直視しながら問いた。  
 
 
『本当は、あたしたち、けっこん、できないんだよね?』  
 
 
「・・・。」  
亮一は即答できなかった。  
しかし由香の真剣な表情に白旗を揚げる。  
「・・・あぁ、そうだ。」  
亮一はベッドの脇に脱ぎ散らかしていた上着を拾い上げる。  
その内ポケットから、折りたたんだ紙切れを取り出す。  
由香をトイレに行かせて、その間に提出したフリをしただけ。  
「済まない。嘘をつた。日本の法律では・・・。」  
そこまで言ったところで由香が遮る。  
『ううん!いいの!違うのっ!あのねっ!』  
今度は由香が申し訳無さそうな顔になる。  
『あの・・・ごめんなさい!それと、わがままに、応えてくれて、・・・ありがと。』  
「由香・・・。」  
『りょーいちさん・・・。』  
由香が亮一の胸に飛び込んでくる。  
二人、強く強く抱き合う。  
しばしの無言。  
 
・・・。  
 
わがまま、という言葉に亮一も自分を省みていた。  
由香には自分のことを名前で呼ばせている。  
これもまた『わがまま』だ。  
 
やがて、亮一が呟く。  
「なぁ、由香。俺のこと呼ぶのに、名前と、元の呼び方と、どっちがいい?」  
『元って?』  
「その・・・『お父さん』と。それと、今の『亮一』と。どっちがいい?」  
『え?あたしが?んーーーー・・・』  
由香は腕組みして考える。  
『んー、どっちかなー。・・・りょーいちさん?おとーさん?りょーいちさん?・・・』  
虚空へ向かってそれぞれの呼び方を繰り返す。  
どちらのがしっくりくるのか試してみているようだ。  
しかし結局・・・  
『んー、わかんなーい!』  
「おいおい・・・」  
 
 
 
『だってー!おとーさんもりょーいちさんも、同じだもんー!』  
 
 
 
(あ・・・)  
 
幼い故か、由香の回答は至極シンプルで、しかし真理を的確に指していた。  
考えてみれば、いや、考えるまでもなく、当たり前の事。  
なんでそんなことに拘っていたのだろうか。  
「はっ、ははっ、はははっ・・・」  
『え?あれ?あれ?あたし、何かヘンなこと言った??』  
当惑する由香もまた可愛い。  
「あぁ、そうだよ。そうだ。同じだよな。あぁ。あははははっ!」  
亮一はひとしきり声を上げて笑っていた。  
 
『もー!笑っちゃいやー!』  
自分のことを笑われたと思った由香は、亮一の肩に手を当ててガクガクと揺さぶる。  
「あぁ、すまんすまん。・・・それじゃぁ外でも使ってる『お父さん』にしておこうか?」  
『はーい!んー、でもあたし、りょーいちさんって呼ぶのもイヤじゃないよ??』  
「そうか。んじゃ、好きな方で呼んでいいぞ。」  
『んー、好きな方、好きな方・・・りょーいちさん・・・おとーさん・・・りょーいちさん・・・』  
由香はまた明後日の方向へ呟いてみる。  
「そんな難しく考えるなって。」  
今まで自分こそが散々執着していたことなのに、もう拘りは無かった。  
それほど、先ほどの少女の一言は革命的だったわけだ。  
 
『あっ!決めたっ!』  
「ん?あー、いや、そんな急いで決めなくても・・・」  
焦る必要は無い、と亮一はなだめる。  
だが由香は目を輝かせながら顔を寄せてくる。  
何かすごい発見でもしたかのようなウキウキとした表情だ。  
『あのね!あのね!』  
「おいおい、そんな興奮することか?」  
亮一は少々あきれ気味だが、由香は構わず捲くし立てる。  
『あのね!ふつうの時はね、おとーさんって呼ぶ!』  
お父さん。  
やや懐かしさすら感じるその呼び名。  
「あいよ。・・・ん?『普通の時』?」  
その亮一の疑問は、すぐに払拭される。  
 
『それからね!それからね!あの・・・りょーいちさんって呼ぶ時はね・・・その・・・あの・・・』  
 
途中までは勢い良かったのに、最後だけ尻すぼみになる。  
「ん?亮一って呼ぶ時は、何?」  
『だ、だから、ね、その、りょーいちさんって呼ぶのは・・・・・・あ、あたしが、その・・・』  
(ん?)  
いつの間にか由香の顔は真っ赤になっていた。  
不思議がる亮一を上目遣いで見上げてくる。  
(んん?・・・・・・・はっ!?)  
――ゾクッ!  
潤んだ瞳に、何を言わんとしているのかを亮一も察する。  
 
亮一の眼に男の色が宿る。  
一瞬にして部屋の雰囲気が変化する。  
『あっ!』  
由香もそれを如実に感じ取ったのだろう。  
それまで気にせず晒していたパンティ一枚の裸体を、慌てて手で隠そうとする。  
右手で両胸を、左手でパンティを。  
なまじ堂々と見せていた時よりも、かえっていやらしく見えるのだから艶かしい。  
『あっ・・・あっ・・・』  
「由香。『亮一さん』って呼ぶのは、どんな時なんだ?」  
ジリジリと亮一の身体が迫る。  
『あ・・・あ・・・あ・・・、い、いじわるぅ・・・分かってて言ってるぅ・・・』  
「あぁ。分かってる。分かってるけど、やっぱり、言って欲しいな。」  
亮一は由香をベッドの上で押し倒し、上から覆いかぶさるような体勢で言葉を求めた。  
『あぅ・・・うぅ・・・・・い、言ったら、してくれる?』  
「あぁ。ほら。」  
亮一は右手で由香のパンティを横へ避けながら、左手で肉竿を支えて恥裂に宛がう。  
亀頭が僅かにめり込んだところで静止する。  
『あ・・・あ・・・あ・・・い、入れて・・・入れて・・・』  
「ちゃんと言ったらね。」  
『あぁぁ・・・、りょ、りょーいちさんって、呼ぶのわぁ・・・・・あたしがぁ・・・・あぅぅ・・』  
「うん。」  
 
『えっ、・・・・・・・えっちしたい時ですぅぅ!!!』  
 
「よぉし、いい子だっ!」  
――ずぶっ!ずぶっ!ずぶっ!ずぶぅぅっ!!  
『んぐぅーーっ!!んあーーっ!!りょーいちさぁーーん!!!』  
しっとりと濡れた肉壷を、ゆっくりと、しかし一気に、奥の奥のそのまた奥まで貫いた。  
 
 
―――――――――――  
 
 
【幼婚】― 終章・新しい朝 ―  
 
(ん・・・朝か・・・)  
鳥の鳴く声で、亮一が目を覚ます。  
目を開けるが、光が入ってこない。  
(ん?)  
カーテンは開けっ放しのはずだが?と疑問に思いつつも身体を起こそうとする。  
(ん、んん?)  
しかし動かない。  
確かに昨日はあれからベッドで2戦、風呂場で2戦、戻って1戦と励んでしまった。  
が、その程度で筋肉痛になるような柔な鍛え方はしていない。  
にもかかわらず、身体がピクリとも動かない。  
だんだんとはっきりしていく意識で、自分の状態を確認しようとする。  
そして気付く。大の字の体勢で、両手首と両足首に縄が巻きつけられている。  
耳の後ろにゴムのような感触。ということは目にはアイマスクだろう。  
服の感触は無い。風呂から出てきてトランクス一枚で寝たのだから当然。  
しかしその下着の感触すら無い。  
そして近くでは何かゴソゴソという物音が。  
意外ではあるが、こんなことをしえる人物は一人しかいない。  
 
「おい、由香?なにやってる?」  
返事はすぐ返ってきた。  
『あ、おとーさん起きた?おはよー!ふー、あぶないあぶない、間に合った♪』  
由香がやたらと上機嫌に応える。  
視界を遮られている亮一には、由香が何をしているのか見えていない。  
「ふぅー。・・・おいおい、何をしようとしてる?」  
やれやれ、といった様子で尋ねる。  
『んーとねー、えへへ〜』  
何か企んでいるようだが、音しか聞こえてこないのでは状況は分からない。  
まぁ、子供のすることだ、高が知れてる、と軽く考えていた。  
『ね〜え、おとーさん、あたし昨日、すっごい大変だったんだよ〜?』  
「あぁ、すまんすまん。」  
まぁ、ほぼ連続で7回はやりすぎだったか、と。  
しかし由香が言うのはそのことではなかった。  
『だからね、おとーさんにもね、味わってもらいまーす♪』  
「ん?味わう??」  
意味が分からず首をかしげる亮一。  
『えへへ。そぉ〜れ!』  
 
――トロォ〜リ・・・  
 
「ん!?」  
由香の掛け声と同時に、亮一は穿き出しのイチモツにひんやりとした何かを感じた。  
「ローション?」  
『ぶっぶぅ〜!』  
とろみがかった液体の感触からそう答えた亮一だったが、外れたようだ。  
次に感じたのは、筆のような刷毛のような感触。  
『まんべんなく〜、まんべんなく〜。』  
「ははっ!くすぐったいなぁ。」  
うなだれていたイチモツがムクムクとその鎌首を持ち上げていく。  
由香はイチモツ全体を液体で塗すように、刷毛らしきものを縦横に滑らせる。  
こそばゆい感覚。  
何だか知らないが、由香の手で直接塗ってもらいたいな、と亮一は思う。  
これではまるで、手で触れてはマズイもののような・・・  
 
(・・・!?)  
 
そこまで考えたところで、亮一は感付く。  
それと同時に、イチモツからチリチリとした熱い衝動が湧き上がってくる。  
「なっ!?ま、まさか由香!?」  
『えへへ〜♪』  
由香が亮一の目からアイマスクを外す。  
寝起きゆえに一瞬目の前が真っ白に眩むが、すぐにはっきりとしてくる。  
由香はパンティ一枚でベッド脇に立っている。  
その手には、白濁した液体の入った小さなフィルムケース。  
中身が何かは、用意した亮一自身がよく知っている。  
「うわ・・・おいおい・・・っくぉ!」  
すぐに怒涛の痒みが亮一の怒張を蹂躙する。  
思わず身悶える。  
ピンと真上を向いた怒張が、まるで起き上がりコボシのようにプルプルと震える。  
『うわーっ!うわぁーっ!おもしろぉ〜い♪ね?ね?すごいでしょ?すごいでしょ?』  
昨日の仕返しとばかりに、由香が満面の笑みで語りかけてくる。  
「くぉ・・・くっ!こっ、これは・・・確かに・・・くぉぉ・・・」  
娘の前で痴態を演じるのははばかれたが、そうも言ってられなかった。  
『うふふ♪しょーがないおとーさん!じゃぁ・・・これは、どう?』  
そう言いながら、由香は小さな箱を取り出す。  
「ん?」  
ピンク色のスイッチボックス。確かリモコンローターのスイッチだ。  
亮一の目の前で、由香はスイッチを入れる。  
 
――カチッ!  
 
――ヴィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィ!!  
 
「うおっ!?」  
亮一は思わず大きな声で驚いてしまった。  
無理も無い。突然、菊座の奥で振動が発生したからだ。  
寝ている間にローターを埋め込まれていたのだ。  
『えへへ♪えへへ♪』  
由香が楽しそうにスイッチのオンオフを繰り返す。  
「ははっ!んー、これは、なるほど、妙な感覚だな。」  
『えー、それだけー?』  
最初の反応こそ大きかったが、それ以降はくすぐったいような感覚しか無かった。  
由香は期待したような反応があまり無くて残念そうだった。  
「うーん、まぁ、ココで感じさせるにはコツが要るからなぁ。」  
実際、肛門単独で快感を得るには相応のトレーニングが必要だ。  
昨日の三叉バイブのように、快楽責めとの併用で昂ぶらせるのが王道である。  
さすがに由香にはそこまで考慮するのは無理だった。  
『えーっ!・・・・うーん・・・じゃぁ、こうだっ!』  
由香は顔を怒張に近づける。  
そして。  
 
――パクン  
 
「うぉぉ!?」  
燃えるような熱さを感じていた怒張が、柔らかな口腔によって包まれる。  
瑞々しい唇と、頬と、舌の感触が、痒みに囚われた怒張に心地よく纏わりつく。  
「おぉー、おぉー!」  
正直、由香のフェラチオはまだ拙く、直接的な快感を得る行為としては今イチだった。  
だが痒み責めとの併用は格別。  
由香の舌が這ったところの痒みが、スッと引いていく。  
同時に、純度の高い快感が湧き上がってくる。  
肛門を基点とし、蟻の門渡りから陰嚢を経て怒張を駆け上がっていくように。  
 
――ペロッ・・・ペロッ・・・レロレロ・・・・・・・・・ガポッ!ジュポッ!ガポッ!ジュポッ!  
 
「おぉ!いいぞ由香!!」  
亮一の腰も自然と浮き気味になる。  
しかし。  
 
――ジュポン!  
『っふぅ〜、おーしまーい♪』  
 
昇り始めた矢先、口淫は中断されてしまった。  
亮一も危うく『え?』と言いそうになったが、辛うじて飲み込んだ。  
 
「ねぇ〜え〜、おと〜うさぁ〜ん♪どぉ〜おし〜たい〜?』  
 
由香がニコニコと尋ねてくる。  
亮一の横に立ち、足を肩幅に開く。  
両手を自分の頭の後ろで組む。  
いつぞやの『せくしいぽーず』。  
パンティ一枚の腰を、クネッとグラインドさせたあたりがレベルアップの証。  
図らずも、その仕草が亮一の官能を直撃した。  
 
――入れたい!ブチ込みたい!かき回したい!  
 
だが、由香が亮一の口からその言葉を引き出そうと画策しているのは明らかだ。  
男として、年上として、安易に屈するわけにはいかない。  
別になにもないよ、といった平然な口ぶりで答える。  
「んー、そうだなぁ、もう一寝入りしたいかな。」  
『えっ!?』  
想定外の答えに、今度は由香の方が動揺する。  
「起きるの早すぎたみたいだし、もうちょっと寝たいかな、って思ってね。」  
四肢の自由を奪われたままなのに、会話での主導権は亮一の側に傾いていた。  
『えっ、えっ、そん・・・、あ!そうだ!ほ、ほら見て!』  
慌てた由香は、ベッドの上へ上ってくる。  
「ん?おお!?」  
そしてそのまま亮一の顔を跨いで、腰を下ろしてくる。  
亮一の眼前に、由香の股座が近づいてくる。  
パンティの船底部分はもうべっちょりと濡れている。  
 
(フェラチオだけでこんなに濡れるか?)  
亮一はそう不思議に思ったが、耳に響いてくる微かなモーター音で理由を察する。  
――ヴゥゥゥゥゥ・・・・・・・ゥゥゥゥ・・・・・・・・・・・・・ゥゥゥ・・・・・・・・・  
恥裂の中からはっきりと音が響いてくる。  
コードが外に出てないことから、スティック状のローターを入れてるのだろう。  
『ね、ほ、ほら、もう、用意できてるよ?ね?』  
用意、という言葉が意味することは一つしかない。  
亮一も思わず破顔する。  
「ふっ。おいおい由香。そんなもの入れたままじゃ、『使えない』だろ。」  
『あ・・・』  
「出しなさい」  
『あ・・・は、はい!』  
亮一の『出せ』という命令に由香は顔を綻ばせた。  
出せということは亮一も入れたがっているということだ。  
それが分かってすごく嬉しい。  
「ただし、手は使わずに、だ。体勢もこのままな。」  
『え!?ええーー!!』  
自分でとった体制ではあるが、まさかこのまま出せと言われるとは思ってなかった。  
しかも手を使わずに、とは。  
「ちゃんと出せたら、入れてやろう。パンティだけは手で横にどけていいぞ。」  
『あぅぅ・・・、は、はいぃ・・・』  
もはや完全に亮一のリードだ。  
由香は半ば夢心地に、左手でパンティの船底部分を横へ避ける。  
右手はベッドフレームに掴まる。  
 
「ディルドーよりは楽に出せるだろう?」  
『う、うん、そうだけど・・・』  
亮一の視線を感じて、由香は思わず腰が引ける。  
その腰を、亮一の手がガシッと掴む。  
『えっ!?あ、あー!ヒモ解けてるぅー!!』  
亮一の両手は既に自由になっていた。  
非力な上にそもそも縄術など全く知らない由香には、緊縛拘束など無理があったのだ。  
可愛い妻の『おいた』に、亮一が歩調を合わせていたに過ぎない。  
「ほら、早く捻り出しなさい。でないとクリちゃんに噛み付いちゃうよ?」  
『あ!あん!だっ、出します!出しますからぁ!!んんーー!!』  
早く出すしか、この恥ずかしい体勢から逃れることはできない。  
由香は下腹部に力を込める。  
陰唇が左右へプルプルと蠢く。  
――ヴゥゥゥ・・・・・・・ィィィィ・・・・・・ィィィイイイイイイイイ・・・・・・  
振動音がだんだんと大きくなっていく。  
膣内に収めた異物が少しずつ外へと滑り始めている証拠だ。  
 
しかし。  
『あっ!ちょ!ちょちょちょちょっと待って!待ってぇ!』  
突然、由香が立ち上がろうとする。  
だが亮一の両手がそれを妨げる。  
腰を力強く掴んで固定する。  
「おいおい、もうすぐ出るだろう?待ったはナシだ。」  
亮一も目の前での擬似産卵シーンに興味津々だった。  
生れ落ちてくる卵を受け止めてやろうかと、口を開けて構える。  
『だめっ!出ちゃうの!出ちゃうからぁ!!』  
「あぁ、だから出しなさいと・・・」  
何故か会話が噛みあわない。  
その直後。  
『あーーー!!だめぇー出ちゃうーーー!!』  
「え?おわぷっ!?」  
 
――ショワァァァ!!  
 
「ぷぉっ!?むぐっ!んぐぐっ!!」  
決壊。  
と同時に、由香の腰がガクンと落ちる。  
顔面騎乗位の体勢。  
『はぁぁぁぁーーっ!!』  
一度溢れ始めた濁流は、もう止めようがなかった。  
「んぐっ!ぐっ!んぐっ!!」  
顔を両脚で挟み込まれる形となった亮一は、微動だにできなかった。  
由香の手はパンティから離れていたため、源泉は布地の向こうに隠れている。  
それでもその布を貫通してなお勢いを保った温水が、あたり一面に降り注いだ。  
 
――ショワワワワァァァァァァァァァァァ・・・・・・・・  
 
『はぁぅぅ・・・はぅぅ・・・ごめんらさい・・・』  
熱い液体を浴びながら、亮一は妙な心地よさを覚えていた。  
(羊水って、こんな感じなのかなぁ・・・)  
と。  
 
・・・。  
 
「由香ぁ。」  
『ひうっ!!』  
亮一が満面の笑みで声をかけてくる。  
笑顔。  
怖いほどの笑顔。  
『ごっ!ごめんらさい!!』  
由香が慌てて謝るほどの、怖い笑顔。  
「んー?何を謝ることがある〜?」  
そういいながら、両手で腰を掴み、パンティの上へ舌を這わす。  
『はんっ!?あんっ!!ああんっ!!!』  
「由香!今日は一日、『オモチャ』になってもらうぞ?」  
『あーん!やーん!』  
「うん?聞き分けの無い子には・・・こうだ!」  
――ぐっ・・・  
『ひうっ!?』  
お尻の側のパンティが横に避けられ、同時に菊座に異物が刺さるのを感じ取った。  
感じ取ったがそれは一気に中まで押し込まれてしまい、抵抗する暇も無かった。  
――ずぽんっ!  
『はううっ!!・・・・・・・・・なっ・・・・・・なにっ!?なに入れたの!?』  
「はははっ。さっきまで俺に入ってたモノだよ。」  
そう言いながら亮一は、由香にリモコンスイッチを見せる。  
先ほど由香が落としていたのを見て、その反撃を思いついたのだ。  
「由香。今日は一日・・・オモチャだぞ!」  
スイッチに指を乗せて脅してくる。  
『なっ!なります!オモチャになりますぅっ!!だからぁ!!』  
思わずそう答える由香。  
 
「よぉし、いい子だ!」  
 
――カチッ!  
――ヴィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィッ!  
 
『はんんんっ!?うそぉーっ!?』  
 
同時に亮一は由香の恥裂にかぶりつく。  
舌先で秘泉をベロベロと。  
鼻先で淫核をグリグリと。  
さらに右手は菊座を外からスリスリと摩る。  
左手もスイッチを持ったまま、由香の背中をコチョコチョとくすぐる。  
『はんっ!やんっ!やぁん!おっ、お尻でっ?お尻でいぐっ!?お尻でぇっ!!』  
絶頂間際においては、一度に多数の性感帯へ刺激を下されても、脳はその中から  
一番強烈な刺激の位置しか捕捉できなくなる。  
ゆえに今の由香は・・・  
――ベロベロもグリグリもスリスリもコチョコチョも――  
・・・全部、菊座への刺激として受け止めなければならなくなっていた。  
『あぅーーん!お尻でぇーー!お尻でぇーーーー!!あああぁぁーーー!!!!』  
お尻で、イク。  
由香は激しく狼狽するも、どうしようもなくそのまま上り詰めてしまった。  
 
『んああああーーーーーーーっ!!!』  
 
――ビクンッ!ビクンッ!・・・ビクンッ!・・・  
――プシャッ!プシャァッ!  
 
先ほどの顔面放尿と全く同じ体勢。  
放出する液体が別のモノになったというだけの違い。  
もうベッドの頭のあたりはずぶずぶだった。  
由香のお尻から、仕事を終えたローターがニュルリと押し出されてきた。  
と同時に由香はパタリと倒れ、そのまま寝息を立てるのだった。  
 
・・・・・・・・・。  
 
・・・・・・。  
 
・・・。  
 
『すぴぃーー・・・・・・すぅーー・・・・・・、すぴぃーー・・・・・・すぅーー・・・・・・・・・』  
不思議な寝息を立てながら、少女は気持ちよさそうに寝入っていた。  
満足そうな寝顔。  
寝てる男を縛り上げて、お尻にローターを突っ込んで、イチモツに里芋を塗りこんで。  
さらに人の顔にオシッコを吹っかけて、挙句にはお尻で絶頂を迎えてH汁大噴射。  
それだけやらかして満足そうというのだから、見ている亮一の方が複雑な気分になる。  
 
けれど、いや、だからこそ、と言うべきか。  
この騒々しいお転婆娘とのこれからの日々が、今まで以上に幸せな毎日になることを、  
亮一は確信するのだった。  
 
 
枕元には、婚姻届。  
単なる行政上の書類でしかないもの。  
自分は父か?男か?・・・そんな不毛な問いかけは、もはや必要なかった。  
自分は由香を愛している。  
愛の形に、拘る必要なんて無い。  
自分の求めていたものは、もうとっくに手に入れていたのだから。  
自分は、一生、この少女と・・・  
 
 
『むにゃ・・・んー・・・りょーいちさんのすけべぇ〜・・・』  
 
――ガクッ。  
 
シリアスな雰囲気は一瞬にして瓦解した。  
 
(ったく!この子はぁっ!!)  
 
心の底から笑い出したくなる亮一だったが、寸出のところで飲み込む。  
この幸せそうな安眠を邪魔するのも、野暮というものだ。  
 
(・・・まぁ、せめてパンツくらい替えといてやるか。)  
 
性的な気持ちは無かった。  
本当に、純粋な親心だった。  
由香の腰からパンティを下ろし、足から抜き取る。  
 
「ええと替えのパンツは・・・、由香の部屋行かないと無いか?」  
 
その時、由香がゴロンと寝返りをうった。  
仰向けで、はしたなく、足をガバッと広げるような格好。  
その股間から・・・  
 
――にゅるん!・・・ポトッ  
 
「ぶっっ」  
 
亮一が噴き出したのも無理はない。  
肉壷からスティックローターが抜け出てきたからだ。  
入れたのは由香自身であったため、亮一も今の今まで忘れていた。  
肉壷の奥に滞留していたH汁が、まだ震えている淫具の上にトロリと溢れてくる。  
 
『ううん・・・りょーいちさぁん・・・おしりはだめぇ・・・・』  
 
追い討ちとばかりに艶かしい寝言。  
亮一の股間は一瞬にして臨戦態勢に入ってしまった。  
 
「ちょっ!おいっ!コレどうしてくれんだっ!?」  
 
ぶつけようの無い性欲に亮一は憤慨する。  
 
「このっ!ったく!・・・起きたらオシオキだな!」  
 
亮一が邪な妄想を開始する。『さて、どんな風にいぢめてあげようか』と。  
その傍らでは、生贄の少女が、そんなこととは知らずに可愛らしい寝息を立てていた。  
 
 
                                   ― 完 ―  
 

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