私は、教師という職を甘く見ていたのかもしれない──と、思い始めている。  
今年の春から、ある私立高校の英語教師として、教鞭を取る事になった私は、  
生徒たちの取り扱いに困り、早くも絶望感に苛まれる日々を送っていた。  
 
『角田加奈子─XX教育大学卒・・・』  
私の履歴書には、そう記されている。特に目立った所の無い二十三歳の普通  
の女。私には、そういう表現が相応しいと思う。ただ、中、高と女ばかりの学校へ  
行き、大学へ進んだ後も、私は異性との接触を持ってこなかった。つまりは、  
処女─と言う事。ことさら異性を避けていた訳では無いが、女を品定めするような  
男の眼差しに嫌悪感を持っているために、未だ純潔のままなのだ。でも、私は  
それを気にしてはいない。別段、男の腕枕で朝を迎えたいとも思わないし、セック  
スに耽溺する自分の姿も思いつかないからだ。  
 
午後の授業の鐘が鳴ると、職員室内の教師たちが一斉に席を立つ。私立高校ゆえ  
か、教師たちはいつも校長の顔を伺うような動向を見せていた。校長はワンマンで、  
教師たちの値踏みをするのが楽しみのひとつと聞く。勿論、私も評価の対象には  
なっているのだが、何も言われない所を見ると、何とか及第点を貰えているようだ。  
「さて、私も行かなくちゃ」  
誰に聞かせる訳でも無いが、私は呟いた。初夏の午後の授業は、生徒だけでは  
なく教師だって気だるい。なので、こうやって自分に言い聞かせるようにする事が、  
必要だった。  
 
「起立、礼、着席」  
教室に着いた私を、生徒たちは普通に迎えてくれた。この学校は、私立の男子  
校の割に品の良い生徒が多い。世間からは、お坊ちゃん学校と揶揄されている  
らしいが、正直、私にはよく分からなかった。何故かは後述する事として、私は  
授業を始める準備をする。  
「窓際の人、カーテンを閉めて」  
私がそう言うと、窓に面した席に座っている生徒たちが一斉にカーテンを引いた。  
エアコンの効いている教室内は、特に遮光しなくても涼やかな環境にある。しかし、  
カーテンは閉めなければならない。  
「・・・分かってると思うけど、声を出さないでね」  
教室内が僅かに暗くなった所で、私は身を包むブラウスのリボンを解いた。シュルッ  
と衣擦れの音が響き、サテン地のブラウスは前合わせをはだけさせる。  
「おお・・・」  
と、生徒たちが低くうめいた。四十人近い少年たちが居並ぶ中で、私は貝を模した  
ブラウスのボタンを一つずつ外していく。無表情を装ってはいるが、私は羞恥にまみ  
れ、今にも泣き出したい気持ちになっている。  
「静かに!」  
恥ずかしまぎれに、私は言った。言いながら、今度はスカートに手をかけていく。  
(恥ずかしい・・・)  
心の中でそう思いつつ、ウエストにあるホックを手探りで見つけ、ジッパーを下ろす私。  
そうして、教師に似つかわしいと思い、シンプルなデザインで選んだスカートは、音も  
無く両足を滑り落ちていった。  
 
「授業を始めます」  
ハーフカップのブラジャーとパンティ一枚。共に、色は白で統一された下着  
姿となった所で、私はおもむろにテキストを取った。教室内が静まり、四十人  
の生徒たちの視線が、私の体に突き刺さる。  
「五十四ページを開いて」  
教壇には机の類は無く、下着姿の私は晒し者と言っていい。その格好で、私は  
授業をする事を義務付けされている。別に、私は露出狂という訳ではない。これは  
取引だった。一部の横着な生徒たちとの間に交わされた、  
『静かな授業』  
を約束する、淫らな取引なのである。  
 
今年の春、新米教師の私は難関にぶち当たっていた。それは、一部の生徒たちが  
騒いで、授業の妨害を始めたからだ。いくら諌めても、騒ぎを起こす生徒たち。彼ら  
は私を舐め、まともに席にすら着かなかった。  
「お願いだから、静かにして!」  
何度そう言ったかも、覚えてはいない。とにかく、私は必死だった。騒ぐ生徒を静め、  
教師としての任を、全うさせなければならなかったのだ。そこで、私は彼らと話し合い  
の場を設ける事にした。ここからは、回想になる。  
 
「ねえ、先生に至らない所があったら、言って。お互い、腹を割って話し合いましょうよ」  
ある日の放課後、私は指導室と呼ばれる小部屋で、騒ぎを起こす生徒数人を前に、  
教師然と振舞っていた。この時はまだ、教職に夢や希望を持ち、難関に立ち向かおう  
としていたと思う。しかし・・・  
 
「話し合い?ははは!先生は、本当におめでたい人だな」  
と、騒ぎのリーダー格の生徒は、私の提案を嘲笑った。更に、  
「しかも、俺たちと個室で差し向かいって事は、こんな風になるのを、期待  
してたんじゃないのか?」  
そう言うや否や、生徒たちは私を羽交い絞めにして、指導室に置いてある  
ソファの上へ押し倒したのだ。  
「やめて!私は、教師なのよ!やめなさい!」  
抗う私のスカートの中へ、生徒たちの手は入って来た。そして、パンティ  
を強引に引き下ろされ、女として一番恥ずかしい場所を、指で弄ばれて  
しまう。異物を招いた事の無い膣が、指で掻き乱された時のおぞましさを、  
私は今でも夢に見る。それは、悪夢といっていい。  
「やらせてもらうぜ、先生」  
生徒たちは三人。私は、口を抑えられ叫ぶ事も出来なかった。しかも、指導  
室は生徒のプライバシーを守るためにと、小窓のひとつも無い。そこで、私は  
三匹の獣に襲われ、絶体絶命となった。  
「ん〜ッ!」  
首を振って拒む私を、生徒たちはにやつきながら、見下ろしていた。ここで、  
私はようやく、彼らには教師へ対する敬愛も無ければ、威厳を恐れる気持ち  
も持ち得ない事を知る。彼らには、私がか弱い女の一人にしか見えていない  
のだ。  
 
「お願い、やめて!あ、あたし・・・処女なの!」  
口を抑えている手が少し緩んだ時、私は叫んだ。無駄だと思っても、叫ばず  
にはいられない。すると、  
「・・・え?マ、マジ?」  
「先生・・・処女なの?その年で・・・」  
生徒たちが気勢をそがれたように、私の顔を覗き込んだ。  
「・・・うん」  
こくりと頷きながら、私は答える。いやしくも教師とあろう者が、生徒から純潔  
であるかどうかを問われ、それに答えるのは恥辱に他ならない。が、しかし、  
彼らに何やら憐憫のような感情が表れているような気がする。処女──という  
言葉に、明らかな戸惑いがあるように見えた。  
「なんだか、しらけちゃったな」  
「処女か・・・無理やり犯って、泣き叫ばれたりしたら、面倒くさいな」  
生徒たちは、滾らせていた情欲の矛を鞘に収めつつある。どうやら、私は純潔を  
散らさなくても良くなったらしい。しかし、これでは根本的な解決にはならない。  
彼らは、また、私の授業を妨害するかもしれないのだ。  
「・・・これは、提案なんだけど」  
着崩れた衣服を直しながら、私は口を開いた。襲われかけたショックで、まだ  
心臓が早鐘の様に脈打ってはいたが、どのみち再び授業を妨害されるような  
事があれば、私の教師生命は終わりである。そこで・・・  
「セックス以外の事だったら、何でもしてあげる・・・から・・おとなしく授業を受けて  
くれない?」  
そんな事を、私は口走った。  
 
暗くなった指導室内で、私は生徒たちの前へ傅いていた。ソファに座る彼らの  
股間へ顔を埋め、男根を咥え込んでいるのだ。  
(ああ・・・く、臭いわ・・)  
初めて知る男根の味は、塩気と苦味が混じった何とも表現しがたい物だった。  
生臭い性臭が鼻を抜け、私の教師としての誇りを打ち砕く。しかし、三人の男根  
を次々と咥えた事により、男の味はそれぞれ微妙に違うなどという、どうでも良い  
事を知ったのは、僥倖と言えるだろうか。  
「先生、下手くそすぎ。もっと、舌を使ってよ」  
ぎこちないフェラチオがお気に召さないらしく、生徒は懇切丁寧に私を指導して  
くれた。舌を絡ませろ、唇をすぼめて頭を上下させろと、三人の生徒はそれぞれ  
私へ口唇愛撫のいろはを仕込んでくれたのだ。そうして、私は彼らに・・・否、彼ら  
の男根へ仕える、口唇奉仕奴隷へと仕立て上げられていったのである。  
 
回想はまだ続く。生徒を指導するための部屋が、女教師の口唇愛撫指導の部屋  
となってから、私の生活は一変した。彼ら三人は、毎日のようにここへやって来て、  
私のフェラチオを望むようになっている。いや、それだけではない。彼らは、僅か  
十分の放課の間にも、執拗な口唇愛撫を求めるようになっていた。  
「先生、ちょっと」  
授業が終わると、彼らは私を手招いた。行き先は、屋上とか男子トイレである。  
「すぐ済ませてね。次の授業に間に合わせないと・・・」  
私はそう言って、生徒の前へ跪く。  
 
「それは、先生の技次第だぜ」  
生徒が私の髪を掴みながら、腰をグラインドさせる。彼らは意地悪く、男根を  
揺らして私を困らせる事が楽しいようだ。  
「ああ、意地悪はやめて・・・早く咥えさせて!」  
ゆらゆらと揺らめく生徒の男根を、一刻も早く咥えさせて欲しいと懇願する  
女教師。そのあまりに猥褻な光景は、誰の目にもいかがわしく映るだろう。  
しかし、これは私に課せられた使命なのだ。  
「そうまで言うのなら、ほらよ」  
生徒は、ようやく私の唇に男根を預けた。その途端、私はそれにむしゃぶり  
つき、ちゅうっと吸い上げる。  
「手は使うなよ」  
生徒に命じられ、私は手を後ろに回す。場所を問わず、私はこうやって彼らに  
奉仕していた。それも、毎日のように。  
(早く、イッって・・・)  
男根をねぶりつつ、私は思う。僅かな時間で、三本の男根を絶頂に導かせなけ  
ればならないのだ。気も逸る。  
「おおう・・・先生、上手くなったな」  
ちゅばっと唾液の音が鳴ると、生徒は満足げに目を細めた。私は、彼らの指導  
の甲斐あって、短期間で男を喜ばせる術を身につけている。今なら、簡単に男根  
を絶頂に導き、その時に放たれる苦い男液も飲み干せるのだ。  
 
そうやって、私はどんどん生徒の男根に奉仕する女教師として堕落して  
いった。ここで回想は終わるが、この後に記される淫靡な行いを見れば、  
私の今が理解して貰えると思う。  
 
「例題を、誰かにやって貰おうかしら・・・君、やってみて」  
下着姿で教壇に立つ私は、まるで客を引く娼婦のように腰をくねらせ、生徒  
の一人に例題を解くように指名した。こんな様を晒さねばならないのは、静か  
な授業を行うための代償という訳だ。勿論、これも前述した生徒たちとの約定  
である。  
「う〜ん・・・と・・出来ました、先生。へへへ・・・」  
黒板の前まで来た生徒。ついこの前までは、気にもとめていなかった普通の  
少年が、獣じみた眼差しを私に向けている。彼は、例題をすらすらと解くと、  
いやらしい笑いを浮かべ、下着姿の女教師を舐めまわすように見つめていた。  
「はい、ご名答」  
私は、生徒の答えが合っている事を確かめた後、おもむろにパンティを取る。  
そして、  
「これは、ご褒美よ。これからも、頑張ってね」  
そう言いながら、私はパンティを生徒の頭に被せ、キスしてやった。ブラジャー  
は高価なので、くれてやる訳にはいかないが、安物のパンティならそれほど  
懐が痛まない。静かな授業のための経費と思えば、安いものだった。  
 
「じゃあ、後は静かに自習しててね」  
素肌にブラジャー姿。私はそんな格好で、生徒たちに自習を言い渡す。  
そして、靴音を響かせないよう気を使いながら、教室中を練り歩き始める。  
「静かに・・・ね」  
生徒たちが、剥き出しの下半身を凝視する中で、私は気を失いそうな程の  
羞恥に耐える事が課せられていた。四十人の生徒の中を下半身を露呈して  
歩く女教師。そのあまりにも淫らな姿を想像するだけで、卒倒しそうになる。  
「先生」  
その危うい私のバランスを保ってくれるのは、やはり生徒である。例の約束  
を交わした生徒が、一番後ろの席で私を手招いている。  
「なあに?」  
髪を掻き上げ、私はその生徒に近づいた。もう、何度彼の男根を口にし、どれ  
だけの精液を飲み干したか、分からない。だから、口唇愛撫の準備として、彼  
に近づくと髪を無意識に掻き上げる癖が、私にはついてしまっている。  
「ちょっと頼むよ」  
生徒が私に向き直り、ズボンの中から男根を取り出した。勿論、それをしゃぶれ  
と言っているのだ。当然、私は拒まない。いや、拒めないのだ。  
「いいわよ」  
小声で、私は答える。そして、自分と彼を包み隠してくれるようにと、カーテン  
を引く。せめて、他の生徒たちからは、女教師が生徒へ傅く姿を見られない  
ようにと。  
 
生徒の男根を、私はなるべく音をさせないように咥え込む。しかし、唾液が  
絡み、鈴口に舌を当てるとどうしても淫らな肉音がする。静まった教室が、  
皮肉にも仇となる瞬間だった。  
「ン・・・ンン・・・」  
ぴちゃっと生肉を啜る音。それを、生徒全員が聞き耳を立て、確かめている。  
それと、女教師が生徒の男根をねぶる、艶かしい光景をも。  
(みんな、こっちを見ているんだろうなあ・・・)  
カーテンは、私と彼の上半身くらいしか隠してくれていない。当然、剥き出し  
の私のヒップは、丸見えになっているだろう。そして、まだ純潔を保っている  
女陰も。  
(でも、仕方が無い・・・か)  
じゅるっと男根を根元から吸い上げ、私は自嘲する。いつかきっと、私は生徒  
たちの嬲り者になるだろう。今が、まだその時ではないだけの話だ。無論、処女  
はそこで奪い取られるに決まっている。しかし、そんな事はどうでも良くなって  
しまった。静かなる授業─そのために、私は女の武器を使う。それだけなのだ。  
 
最後に、冒頭に記した履歴書を、このように書き直さなければならないだろう。  
『角田加奈子  XX教育大学卒業  職歴 私立高校教師兼口唇愛撫奴隷  
その他事項  未だ処女』  
 
おしまい。  

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