七不思議其の七 開かずの間の教室  
 
照りつける太陽はコンクリートを焦がし、さらに気温を上昇させている。  
小学校には公開プールで100人近い子供達が訪れていた。  
100mを泳ぎ切った5年生の稲森 珠は同じクラスの友達の待つプールサイドへ向かった。  
「珠ちゃん、凄いねー!」  
一緒に来た友達は誉め称えてくれている。  
息切れは激しいが、気持ちいいものだ。スイミングスクールに通う珠にとっては練習の成果を自慢出来る。  
「へへ……これなら次の大会は頂きかな?」  
ゴーグルを取り外し、髪を上げる。ボーイッシュな髪から水適が飛び、焼けたコンクリートで蒸発する。  
「そろそろ帰ろうよ」  
千沙子がそう言うと、みんな賛同してシャワー室へ向かった。  
 
校門の所まで行くと、クラスのみんなが集まっているのを見つけた。  
「ねえ、何やってるの?」  
「あ、珠ちゃん。丁度良かった。今夜さあ、肝試ししない?」  
単刀直入というのはよく言ったものだ。真希は今話し合ってたのをすぐに振ってきた。  
「肝試し!?……学校で?」  
「そうだ。珠も千沙子も参加してくれ。うちのクラスだけだしさ」  
そう言葉をかけるのはリーダー的存在の浩介である。どうやら、彼が肝試しの発案者らしい。  
「面白そう〜!。珠ちゃん、参加しようよ」  
 
「え?あたしは……」  
正直あまり参加する気が起きない。参加者はやはりというか少ないようだし、断ろう。  
「あたしはパスしよっかな…」  
「え〜〜!やろうよ〜」  
最近夜遅くまで起きてしまっているし、今日は早く寝るつもりだった。  
かつ、明日はスイミングスクールだ。あまり、無理はしたくない。  
「優輝君はくるけど?」  
小さく耳打ちを真希がした。珠は咄嗟に優輝を見てしまった。  
それに気づいたのか、優輝は笑って見せた。ドキッとしてついつい顔を逸らしてしまう。  
 
 
結局参加する事となり、参加者は夜9時に校門に集合と言うことになった。  
ルールは簡単だ。昼間のうちに音楽室に置いといたスタンプにペアで行って判を押すだけでいい。  
ペアはくじ引きで決まる。人数は13人であり、一組のみ3人という事になる。  
そして、珠は浩介と優輝という何とも言えない組み合わせになってしまった。  
「珠ちゃんいいなぁ〜。2人の王子に守られてるお姫様って感じ。キャー!!」  
「そんなんじゃないよ!!」  
 
 
出発は最後であった。その頃にはもう何人かは帰ってきていた。  
だが、千沙子と真希のペアは帰ってきていなかった。珠達は2人の捜索も兼ねることとなった。  
 
 
暗い夜の学校は不気味だ。でも、自分の前には優輝と浩介がいてくれるから、あまり心配はしていない。  
「珠ちゃん、あまり離れない方がいいよ?」  
「う、うん」  
好きな人が近くにいるだけでドキドキしてしまう。初な珠の心は静まなかった。  
「なぁ、優輝……お前、珠の事好きか?」  
浩介が急に口を開いた。しかも、珠にも聞こえるくらいにはっきりと。  
「浩介、それって……お前は珠ちゃんの事好きだって事?」  
頷く浩介。驚くのは珠自身だ。仲がいいとはいえ、そう思われてるとは思いもしなかった。  
「俺は珠が好きだ。だから……お前には渡さない」  
珠の手を握って浩介は走っていった。そのまま音楽室の奥の部屋に入り、鍵を閉めた。  
「ちょっと……いきなりすぎるよ……」  
息を荒くしながら珠は浩介に問いかける。すると、浩介は指を指した。  
「開かずの間なんだとよ。入ってみないか?」  
「あたしの質問に答えてよ!」  
ちょっぴり嬉しかったりしたが、気持ちの整理は出来ていない。そして、その開かずの間は最近噂になっている場所だ。  
怪物が封印されていて、開けたら引き込まれてしまうらしい。開けたくない。  
「いいから入れよ!」  
かかっている鎖を解き、ノブを浩介は開けてしまった。すると、数10本の触手が珠の体に巻きつき、ドアの先へ引き込こんだ。  
「キャアアア!!」  
ドアは締まり、浩介はその場に倒れた。浩介の首には昔の文字の呪印があり、じわっと消えたのだった。  
 
「た、助けて……」  
必死にもがくが、触手が手足の動きを封じていて何も出来ない。  
前には巻きついてる触手と同様のものがさらにあり、大きな1つ目が珠を見つめていた。  
「汝の体を我に捧げよ」  
恐怖で体が強張って震えてるのがわかる。この巨大目が何を言っても聴ける状態ではない。  
「汝の体を我にも捧げよ」  
触手はワンピースを引き裂き、胸や腕をさすっていく。下半身も下着を脱がされ、足や女陰を舐めるように撫でられる。  
「はうぅぅん!あ……あ……」  
女としての快感を味あわせられているのを珠には理解できなかった。湧き上がる高揚感が不思議に思えた。  
「いやだあ〜……助けてよぉ……はぅ……」  
空に浮き上がったままなので身動き巻きも許されない。続いて、体を女陰が見えるように回される。  
1つ目はじっくりと女陰から垂れる露を見る。すると、触手は女陰の奥へと入るために割れ目を開きにかかった。  
「う……痛い……痛……ひゃ!!……ああ……何これ……ああああああぁぁ!!」  
触手は膣へと侵入し、ぐいぐいと進行していく。そして、上下に動かし始める。  
熱く迸る快感に嘘をつけず、淫が混じった声を上げてしまう。  
さらに口にも数本の触手が入り込み、珠の2つの口は完全にふさがれてしまった。  
「こ……くぉぉぉ………ん…ん……」  
初物の愛液は触手を伝って下へ垂れていく。そして、触手の先から熱いドロッとした精液が珠の中へと入り込んでくる。  
それは正に絶頂。手足はピクピクと痙攣し、目からは涙が。それでも抑えきれないこの感情。  
 
「汝もこの娘らと同じく我が精液漬けにしてしんぜよう」  
珠の横には自分同様に触手に巻き犯された千沙子と真希の姿があった。  
2人ともぐったりとしたまま巻かれていて、顔も体も陰も全て1つ目の精液が纏わりついている。  
「ちさ……ま……きゃあ……」  
他の触手からも精液が珠にかけられて、ショックで次第に意識が薄らいでいく。  
(こんな事なら告白しとくんだった………優輝君、助けて……)  
 
 
気がつくと珠は毛布にくるまっていた。隣には千沙子も、真希も同様に寝ていた。  
「夢……だったの?」  
「夢じゃないよ」  
顔を赤くした優輝が暗闇から出てくる。そこは開かずの間で、きっちりと鍵をかけて何かしらの言葉を唱えた。  
「経文で鎮めたから、扉は開かないはずだ。最も、中の1つ目も滅却したけどね」  
「え?嘘……」  
優輝の話によると、学校七不思議の1つである童女を捕獲して嫁とする化け物の同族らしい。  
そんな事よりも優輝は陰陽師の家系だったのに珠は驚いた。  
「あ……あたし、処女……とられちゃった……」  
顔を赤めながら珠はぼそりと言葉を吐く。すると、優輝は珠の手を握り隣に座った。  
「僕が、責任取るから……」  
 
 
――あれからあたし以外の2人は記憶を消されました。浩介君は開けた本人らしく、操られていたそうです。  
そして、気になることが。この学校には、似たような事件があったそうです。  
今までに6つ。そしてあたしのをいれて7つ。全てを知ることは出来ませんでしたが、知らない方がいいかもしれません。  
あるはずのない8つめの不思議……それは7つ全てを知った時に起こると聞いたからです。  
出来れば、何事もなく卒業したいと思います。優輝君と同じ中学にも上がりたいです――  
 

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