「判決を言い渡す」
裁判長は厳かに宣言した。
被告人ジュリーを国家反逆の廉で有罪とし、終身禁錮とする。
また原告プラシェ公爵による追加懲罰は、これを全て認める。
懲罰に関し、一切の許可は不要である。
「そんなっ!!」
一切の弁護人すらついていないジュリーにとって、この判決は明らかであった。
プラシェ公爵が起こした謀反により、サルデ王国は崩壊し、新王朝が樹立した。
国王一家は捕えられ、全員が有罪となり、遠き島への流刑となった。
その中で一人、若き──幼きと言った方が似つかわしいか──王女だけは
禁錮刑となったのだが……
プラシェ公爵の屋敷、その地下に、石牢はあった。
ジュリーは手枷をはめられ、不自由な身動きしか取れない。
「さて、君には裁判の判決どおり罰を受けてもらう」
「なっ!あんな傀儡裁判など、無効に決まっているではありませんか!!」
「それを有効としたのが私の実力だよ、『元』王女ジュリー」
「くっ……悪は必ず滅びます。覚悟しなさい!!」
「おうおう、怖いこと怖いこと。ですがジュリー、その体躯で何ができます?」
急に恐ろしいほど優しくなったプラシェに、ジュリーは閉口するしかなかった。
「………」
「まぁ、ここは一つ石牢を楽しんでみてはいかがかな?」
そう言って公爵は指を鳴らす。
すると、従者が二人現れ、ジュリーの身体を牢の壁に縛りつけた。
手は鎖で拘束された。何故かある程度の自由が利く程度に。
足はM字に開かれ、膝、足首とは壁に完全に固定される。
「なっ、何をするつもりですか!?」
「言ったでしょう、『楽しんで』貰うんですよ。きっと、お気に召して頂けるかと」
もう一度指を鳴らすと、従者は皮袋を持ってきた。
「中には触手が入っています。食事時になったらまた戻ってきますので、
どうぞ『王女』はごゆっくりお過ごし下さい」
公爵は、従者を引き連れて去っていった。
天井にポツンと灯ったガス灯以外は、何も光はなかった。
「きゃぅんっ!」
わずか12歳ばかりのジュリーが触手に絡め取られる。
M字に開かれた足の付け根には、毛も生えていない幼いスリット。
そこへ、触手が一本、忍び寄る。
「う、うぅ…やめてぇ……」
しかし触手はお構い無しにスリット、その上に隠れているクリトリスへと向かった。
「やっ、やめて、そこは……」
クリトリスにたどり着いた触手は、粘液を出しながらクリトリスをこする。
「あぁっ!!」
粘液にまみれ、ぬらぬらと光る紅い真珠。
触手は、容赦なくクリトリスに食らいついた。
「ああああぁっっ!!」
クリトリスは触手の中で揉まれ、こねられ、くにくにと形を変えていく。
少女は、声にならない喘ぎ声を上げなら、何とか逃れようと身体を捻る。
しかし、何の意味もない。
一度、触手は落ち着き、
「……?」
一気に、クリトリスを吸い上げた。
「きゃひいいいいいいぃぃっ!!」
ジュリーは生まれて初めての絶頂を迎えた。
しかし、触手はそんなことを意にも介さず、ちゅぽん、とクリトリスから
触手を引き抜いた。
そして、次の触手が迫る。
二本目の触手は、先端が繊毛状になっている触手だった。
一本目よりも更に容赦のない動きで、ジュリーのクリトリスを捕らえる。
「も、もうやめて……私、もうイったのに……」
皮に包まれたクリトリスを剥き上げ、繊毛をこすりつける。
「あぅっ!やめてっ!感じる、イってるのにっ!やめてぇ!!」
ぐちゅぐちゅとクリトリスを愛撫され、揉まれ、ぐにぐにと。
「やめてっ、イくっ、イっちゃうっ、あひいいいぃぃっ!!」
そして絶頂の末、触手はクリトリスから離れた。
しかしそれで終るはずも無い。
三本目の触手は、ブラシ状になっていた。
「も、もうやめて……」
触手はおかまい無しにクリトリスをこすりはじめた。
「あぅぅぅっ!!イっちゃう!イっちゃうぅぅっ!!」
プルプルと震えるクリトリスに、更なる触手が襲い掛かる。
イボ状の触手が、ジュリーのクリトリスをゴリゴリと嬲った。
「イヤッ!もうやめてっ!!イきたくない!イきたくないよぉ……」
何度となく絶頂を迎えたジュリーはそのまま気絶した。
すると、それを見計らったかのように公爵は姿を現した。
「ふむ、よく仕上がっている。例の椅子を持ち込んでおけ」
そしてなにやら怪しげな設備が増え、
「……うっ、うぅっ、んっ、きゃひっ」
目覚めたジュリーはまた快楽地獄へと堕とされていく。
拷問の日々は始まったばかりだった。
私は結局、朝方に目を覚ましました。
「……?」
何も分からず、キョロキョロと辺りを見回します。
しばらくすると、ボーっと昨日のことを思い出してきました。
「あ…そうだった。私、公爵に捕まったんだ……」
ここで鎖に繋がれたまま拷問を受けて、純潔を……
「……あれ? そういえば純潔など奪われていない……」
どうした訳か鎖も『奇妙な生き物』も、どこにもいません。
自分が牢の中にいることは確かですが、
幾分昨日よりは人道的な扱いもまた確かなようです。
「ん……スースーする……」
履いているスカート。ですが、その下には何もありません。
拷問を受ける時に脱がされてしまったのですから。
改めて、自分の身体を見回してみます。
小さな白い手も、同じく足も、元の白いまま。
「問題は、昨日『された』ところね……」
スカートを捲くりあげ、あそこを見下ろすと…
「っ!!」
その瞬間、自分の体が変わってしまったんだと悟りました。
「な、何…この小さいの? 腫れ物?
昨日の『生き物』…公爵は『触手』とか言ってたわね…
それのせいかしら……」
試しにツンツンと触ってみると……
「きゃぅっ!」
そのお豆みたいなところから、電撃のような感覚が身体を走りました。
昨日はココを拷問されていたようです。
私は時々、夜にどうしても切なくなって、
あそこに手を伸ばすことがあります。でもアレはじわじわと来るもので、
こんなに急にビクッとはならないはずなのですが……
でも、今ここでこうなっている以上、元からあったのかどうかは関係ありません。
お腹はくぅぅ、と鳴ります。まずは何かを……。
と思って見上げると、牢の前にはパンとミルクが置いてありました。
「食べるしかないのね……流石に毒は入っていないでしょう。
……神に感謝を」
私はそう言ってパンを千切り、口に入れました。
汗でベッタリとしている、長い金髪──本来ならもっとサラサラとしている──
さえも、殆ど気になりませんでした。
──公爵にとってはまさにそれが目的だったとは知らずに。
一方その頃、地上の館では貴族たちが品評会の話をしていた。
「いやぁ、プラシェ公爵殿は素晴らしい上玉を手に入れなさりましたな」
「いやいや。ヴォイム侯爵、あれはまだ反抗的で。恥ずかしい限り」
「それを調教することが何よりも楽しいではないですか、公爵殿」
「ははは。フィッグ男爵、私はどちらかと言えば調教が完了した後の方が楽しみだがね」
「どちらにせよ、次の『メニュー』はできておりますのかな、公爵殿?」
「勿論、ベリア侯爵。しかし、それには幾分の準備が。しばしの間お待ちを」
「プラシェ殿、期待しております。『あれ』の成果を、私も早くお目にかかりたい」
「無論ですよ、ケルソー博士。では、一週間後、またお会いしましょう、皆様」
品評会。
この時代、貴族たちは自らが召し抱える少女を調教し、
その淫らな姿を皆に見せ合うことが流行っており、彼らはその行為を『品評会』と呼んでいる。
それは刀工の仕事にも似ている。
しかしながらこちらは匠の神々しい技術や美意識など無いのだが。
良く斬れるだけでは駄目。見目美しいだけでもまた駄目。
品評会も同じこと。
美しいだけでも、淫らなだけでも減点される。
如何に美しい少女を用い、如何に内部の淫らさを引き出せたかが重要視される。
嘗ての品評会は「一時間以内に流した愛液の多さ」で優劣を決めていたが、
最近は、先ほどの基準を元に各貴族やゲストが10票を持ち、
各々の「少女」に振り分ける。一人に10点でも良し、5人に二点ずつでも良し。
そして最下位に格付けられた少女は生贄に落とされる。
もし二人以上いた場合は、激しい責めを続け最初に発狂した者が生贄となる。
この品評会は季毎に開催され、いつも遠方から沢山の貴族が少女を持ち寄り、
地主たちは金を払って品評会にゲスト参加する。
結果、多大なスポンサー費が貴族に舞い込む。
「だから、止める訳にはいかないのだ」とは、誰の言葉か。
この品評会のおかげで、古代に滅びたはずの魔法は復活し、
妖しげな秘薬や魔法生物が生み出されていった。
ケルソー博士もその一人。プラシェ公爵に雇われ、好きな研究に没頭している。
その姿は、まさにマッドサイエンティスト。
確かに彼の腕は一流だ。
だから、プラシェ公爵は品評会でも毎度高得点を取る調教師としても有名なのだ。
他にも沢山の科学者、錬金術師、医者や薬学者等が日夜貴族のための魔法生物を
開発し続けている。それらは闇市場で高値で取引され、国王にも知られない。
──そこで国王にその真実を晒されたプラシェ公爵は、事が大きくなる前に謀反を起こしたのだ。
闇の理由で起こされた謀反はまた、闇の歴史に消される。
100年後、教会、つまり当時の学校代りは子供たちにこう教えるだろう。
『腐敗政治を行った前王朝が倒され、現在の王朝が樹立したのだ』と……
「んふっ…くぅっ……んんっ……」
二日目の夜。
ジュリーは股を押さえてうずくまっていた。
「あ、熱い、熱い……お父様、お母様……助けて……」
朝、昼、夜。
全ての食事に添えられたミルクには、触手が分泌した精液と媚薬が混入されていた。
媚薬は言うまでもないが、方や触手の精液には精力を底上げする効力がある。
長期間摂取すれば、媚薬無しでも愛液をしどとに垂れ流すようになるだろう。
「あうっ、はふっ、はっ、はっ、はぁはぁ……わ、私はどうなってしまうの……?」
不安を抑えきれぬまま、無理やり疼きを押さえ込んで眠ったジュリーであった。
一週間後。
「も、もうダメ……お父様、お母様、お許しを……」
媚薬の摂取によって限界まで性欲が高まっていた。
ジュリーの指は秘裂へと向かい、その途中でクリトリスに引っ掛ける。
「ひゃぅっ!!」
──な、なに? 今の感覚……こう、身体が満たされるような……
もう一度ジュリーはクリトリスに触れる。
「きゃうんっ!」
──やっぱり。『これ』、気持ちいい……
そろそろと指を前後させてクリトリスを刺激する。
「あぁっ! もっと、もっとぉ……」
あふれ出る愛液をまぶし、『生き物』にやられたようにクニクニと揉み込む。
「ふぁっ、はぁっ、気持ちいいよぉ……」
昔、姉がベッドで同じ事[きもちいいこと]をしていた。
それを覗き見たことを思い出して、自分と重ねる。
──お姉様も、あの時こんなに気持ちよかったんだ……
「ふぅっ、くぅっ、イく、イっちゃうっ!!」
姉と同じ言葉を出して快感に喘ぐ。
「イくぅ、うぅっ、あぁぁぁぁぁ………!!」
クリトリスをきゅむっ、と揉み潰して、ジュリーはイったまま気絶した。
足元には愛液が水溜りを作り、周辺には女の、いやメスの匂いが立ち込める。
それを影で見ていた公爵はニヤリと笑った。
「ついに潮時か。ケルソー、例の準備を」
「畏まりました」
ケルソーは研究室へ、プラシェは館へと戻る。
同時に技師たちが何人もやってきて、椅子の組み立てを始める。
「しかし最近開発されたばかりのエレキを使うとは、公爵様も財布が広い方だ」
「まぁ、俺たちに殆ど給金は回ってこないけどな……」
着々と組み立てが進むこの椅子が使われる日も、そう遠くは無いだろう。
次の朝。
朝食の後ジュリーは、再び手枷をはめられながらも、檻から出された。
服も以前と同じように貴族然としたものが与えられた。
だが。
「あ、あの、下着は……」
「下着? 『元』王女よ、あなたそれを要求できるほどの地位でしたかな?」
「くっ……」
朝の食事に含まれていた媚薬──もちろん本人は気付いていない──のせいか、
ジュリーの太ももには既に愛液が一筋流れ始めていた。
──下着つけないと…あふれちゃう……
「ジュリー、残念ながら君は磔刑に処すことになったんだ」
「えっ……? う、ウソ!? ウソでしょう? どうして、私が、処刑されなければ……」
「そこまでうろたえる必要はない。君は死ぬ訳ではない」
「し、死なない……?」
「手首足首は杭ではなく縄で固定する。君を貫くのは槍ではない、触手だ」
「し、触手? 一週間前のあの『生き物』…ですか?」
「ご名答。現地に着いたら見せてやろう」
「……」
ジュリーは不安を隠せないでいた。
同時に、あの気絶するまでの快感を思うと、身体が反応してしまうのだった。
待の中央通り。朝には少し遅く、様々な露店、行商、そして買い手が集っている。
そこに手枷をはめられ紐に繋がれている少女が現れたのだから、誰もが驚いた。
そこまで来て、公爵はケルソーに耳打ちした。
「ところでケルソー博士、例の催眠ガスは散布し終わったかな」
「もちろんでございます。万事滞りなく。触手の準備もできております」
「結構、結構。早速渡してくれ」
「畏まりました」
催眠ガス。要は、品評会の事実が漏れては不味い。
だが、衆目に晒すのは最高の愉しみ。その要望を汲んだ博士が開発したガス。
通りに居る人々は、それがサーカスのショーであるかのような、
『是非一度見ておきたい存在』として映るように作用する。
「さて、ジュリー。これからお前を磔にする。来なさい」
「はい……」
だが、全権を剥奪されているジュリーにはなす術は無い。
「そしてこれが今日君の相手をしてくれる触手だ」
「あっ……」
公爵が取り出した触手を見て、ジュリーは声を上げた。
「これが君のクリトリスを嬲ることになる。一週間前よりも酷くな」
──これが、私を……
そう思うと、再びジュリーの股からは愛液が一筋垂れた。
歩く度につつーっと太ももを流れ落ち、ポタリと地面に染みを作った。
通りの真中。その広場には斜方十字、即ちX字型の十字架が架けられていた。
ジュリーはそこに手足を結ばされる。
「こっ、こんな事で我が王家を貶めようとしても無駄です!!」
「それは勿論承知のこと。『こんな事』で元王女ともあろうお方が
陥落するとは到底思えないのでね」
「くっ……下衆が!!」
十字架に架けられて覚悟ができたのか、
今までの勢いを取り戻したジュリーは精一杯反駁する。
「下衆は最早貴女の方だ、ジュリー。口は慎んだ方が良い。
……さて、おしゃべりはここまでだ」
取り出された触手に、思わずジュリーは悲鳴を上げた。
繊毛がウネウネと動き回り、獲物を捕食するかのように蠢いている。
──あんなのにやられたら、私は……
「さて、ここは広場の真ん中だ。君の痴態はすぐさま衆目に晒される。
嫌ならば何も無いかのように振舞ってみたまえ」
言うが早いか、公爵は触手をジュリーの足元へ投げた。
「いやっ……!!」
触手は巧みに十字架を這い上がり、太ももに伝う愛液を舐め取りながら、
スカートの奥へと侵入して行く。
「うぅ、気持ち悪い……」
程なくして到達した触手は繊毛を伸ばし、クリトリスに巻きついた。
「んっ!」
ジュリーはくぐもった声を上げるが、慌てて凛とした顔に戻す。
こんな恥ずかしいことをされていると、誰にもバレたくなかった。
しかし触手にそんな意思は通じない。
更に数本が巻きつき、クリトリスの皮を剥き上げてしまう。
「はぅっ!」
色っぽい声を上げたジュリーに対し、通りを横切る人々が視線を集める。
「み、見ないで……みんな、見ないで…お願い…」
その瞬間、針状の触手がクリトリスを刺した。
「ひぁっ!!」
軽くイってしまったジュリー。だがそれで終る訳もない。
針はそのままクリトリスに粘液を注入した。
「ふぅっ!?」
粘液がすぐに効果を現す。
クリトリスがピクピクと動き、最初の2倍ほどの大きさに膨れた。
触手は、それを好機とばかりにクリトリス全体を呑み込んだ。
「はぁん! あぁっ、もぅっ、やめ、てっ!!」
クリトリスを呑み込んだ触手は、
あらん限りの力でクリトリスを吸い上げ、微細な針で刺し、イボでゴリゴリと擦りつけた。
「はぅっ、いっ、イくっ、イっちゃうっ!」
それらに慣れてくると、今度は揉み潰すようにグニグニと捏ね回す。
「んんっ……あぁぁぁっ!!」
一度イった身体でも、触手は許すことは無い。
絶頂の最中にあるクリトリスを、今度はしごき始める。
「止めてぇっ……イってるっ、私もう無理ぃ……」
ビンビンに勃起したクリトリスを休まずに触手はしごき続ける。
「くぅっ! はぁっ、はぁっ、わっ、私、もう、ダメぇ……」
『ダメ』とジュリーが言った瞬間、公爵は腰からレイピアを抜き、
ジュリーの服を切り裂いた。
「きゃぁっ!!」
「まったく、君には失望したよ。何が『もうダメ』だ。『こんな事』では無かったのかね?
罰として君は衆人の中で犯されてもらう」
「えっ! 私……いやぁっ!! 助けてぇ!!」
触手はジュリーが裸になったことを感知して、新たな責めに移行した。
舌状になった触手が、ザラザラした表面でジュリーのクリトリスを舐め上げる。
「ひぅっ!!」
続いて、人間の指を模した触手がクリトリスを揉む。
「、、、!!!」
ジュリーは声さえ上げることもできず、口の端から唾液をだらしなく垂らす。
その時、ジュリーの許へ一人の少年が近づいてきた。
ジュリーよりも更に幾分か幼い。性的なことは何も知らないであろう顔つき。
「おじさん、このおねーちゃんどうしたの?」
「ああ。このお嬢ちゃんは悪い魔物に取り付かれているのだよ。
今、お払いの儀式をしているんだ。少年、君も手伝うかい?」
裏に隠した卑劣な笑みを隠して、少年に慈悲の笑いをかける。
「うん! ボク、おねーちゃんを助けるよ!! どうすればいいの?」
「あれだよ。お嬢ちゃんの股に紫色の生き物がついているだろう?
あれを剥して欲しいんだ」
「分かった! おじさんは危ないから逃げた方がいいよ!!」
「おおっと、そうだったね。では少年、お嬢ちゃんを助けてあげてくれ」
「もちろんだよ!!」
少年らしい正義感を湛えた彼は、ジュリーの許へ駆け寄った。
触手はその内側でジュリーのクリトリスを激しく蹂躙しているが、
もちろん少年に知る由など無い。
「待っててねおねーちゃん。ボクが今助けてあげるから」
「え? アナタ、どうして……ひゃぁっ!!!」
少年は触手の塊を掴み、強引に引っ張った。
途端、引き剥がされるまいと触手はクリトリスに食いつく。
歯状に硬い組織がクリトリスに食い込む。
そしてそのままクリトリスごとぐいぐいと引かれるのだからジュリーにはたまらない。
愛液をだらだらと垂らし、うわ言のように喘ぎ声を漏らす。
「おじさん!! この生き物の毒液が沢山出てきたよ!!」
「そう、その調子だ少年。もっと強く引くんだ!!」
「分かった!!」
少年は全力で触手を、クリトリスごと引っ張る。
触手も、その力強さに、手を持ち替えるが如く歯を噛み変えた。
クリトリスが、別方向から噛み潰され、そのまま更に強く引かれる。
ジュリーは一際大きい声を上げてそのままイった。
潮を吹いてぐったりと倒れる。
と、その瞬間触手がついに耐え切れずガキッと音を立てて取れた。
クリトリスには痛々しく歯型が残り、大きく、そして引き伸ばされていた。
──尤も、歯形はすぐに消えるし、伸びも同じくすぐ元通りだろう。
但し、肥大化だけはどうなるやら……
「素晴らしい、少年!! 名前はなんと言うのかね?」
「ボクですか? ボクはパン屋のアグィル、息子ハロルド!!」
「ハロルドか、うむ。後で褒美を授けよう。
父上に『プラシェ公爵が褒美を』といえばお分かりになるだろう」
「うん、ありがとう! それじゃまたね、おじさん!!」
「またな、少年……あのガキ、『公爵』というのに、それも分からんのか…」
「あ、あの……」
「ん?」
またどこからか、今度は少女が現れた。ハロルドよりも更に幼いようだ。
「あの、私、花屋のメアリーです。あのお姉ちゃん、すごく苦しそうなんですけど…
大丈夫でしょうか? お医者様を呼んだ方が……」
「いや。実際はもっと軽症なんだ。メアリー嬢が適切な処置を施せば、
きっと彼女は大丈夫だよ」
「ホントですか!?」
「簡単さ。腫れている所を優しく摩って、舐めてあげればいい。
彼女一人では舐められる場所じゃないところに傷があるからね」
「はいっ! 私、お姉ちゃんのために頑張ります!!」
言うが早いか、メアリーはジュリーに駆け寄り、クリトリスを優しく撫でた。
「ひゃうっ!?」
今までとは違う、焦らすような責めにジュリーは戸惑った。
「お姉ちゃん、大丈夫? 痛くない?」
ジュリーが見下ろすと、
小さな少女が一生懸命自分のクリトリスを摩っているのが見えた。
「あふっ、あのね…ひぁっ!」
「ダメだよ、お姉ちゃん。じっとしてないと」
そう言うと、メアリーはその小さな口でジュリーのクリトリスを包み込んだ。
生温い粘膜がジュリーのクリトリスを優しく…いやむしろ焦らしを加速させた。
「ちゅる…お姉ちゃん、大丈夫…ちゅぷ……」
「ふぅんっ…はぁっ……」
声を出すこともできない。
「んっ、硬くなってきたよ? 腫れちゃったの!?」
勘違いしたメアリーは更にチュルチュルと音を立ててクリトリスを舐め上げる。
そう、触手がしたことを無意識下で分かっているかのように。
一方ジュリーは、先ほどのような激しさを伴わないクリトリスへの責めに、
戸惑いを覚えつつも確実に感じていた。
「もうっ、もうダメっ……!」
「ど、どうしたのお姉ちゃん!?」
「だめぇぇぇぇっ……」
メアリーがクリトリスから口を離した瞬間、ジュリーは二度目の潮を吹いた。
ピュッと飛んだ潮はメアリーの顔にかかり、汚していく。
「ブラボー、メアリー嬢。君は見事魔物の毒液を抜くことに成功したようだ。
私からもお礼を言わせてもらうよ。ありがとう」
「い、いえ……私は困っている人を助けたいだけですので…」
「いやいや、それは素晴らしいことだよ。お父上に伝えなさい。
『プラシェ公爵がお呼びだ』と」
「こ、公爵様だったんですか!? あ、ありがとうございます!!」
メアリーは何度もお礼を言って駆けて行った。
一方、ジュリーは何度もイって今度こそぐったりと動けない。
「メアリーか……あれも素晴らしい種に育ちそうだ。
さて、ジュリー。君の刑を続行するぞ」
時間は丁度昼。今日は、また新しいメニューを取り入れることになる。