「来栖…いくらなんでもさー…早すぎなんじゃねーの?眠ぃよ正直。6時前だぜ?」  
「じゃあ帰って寝てろよ。」  
「…俺が悪かったよ。で、どこ向かってんの?」  
「プール。」  
 
 
如何にも来栖の悪巧みの真骨頂のようなプレイスなわけだけれども、  
入り口の二重鍵は開いてなかった。  
 
うちの学校のプールは屋外式だ。(屋内なんて私立にしかないと思うけど)  
だがやたらと高いコンクリの壁でプールのフロアは底上げされてて、  
ちょっと下からは覗けない構造になっている。そのフラットな高い壁のおかげで  
簡単には外から忍び込んだりできない。入り口以外からは入れない。  
 
 
「入れないじゃん。」  
「段取りのためには鍵が開いてないほうがいいんだ。」  
 
 
意味がわからねえ。でもそれ以上深くは聞かなかった。  
来栖は自分のネタを先に披露したりしない。  
 
来栖が壁の脇においてあったボロボロのベンチにドカッと座り込んだので、  
俺も隣に座った。昼間は暑いが、今は朝だし日陰だからずいぶん涼しい。  
朝早すぎて静か。木の葉とかがそよそよ言うくらい。ぶっちゃけ眠い。  
 
 
そのときてくてくとこっちに歩いてくる人影が声をかけてきたのだ。  
 
 
「あ、来栖先輩!!おはようございまーす!!」  
 
女の子だ。そうですよね。そうじゃないとぼく呼ばれた意味ないですもんね。  
 
「来栖先輩あいかわらずカッコイイですね!」  
「…なにそれ?」  
「え、先輩がいつも言ってるの真似してみた。」  
「お前、あいかわらず本当かわいいなぁ。」  
「あはは!ありがとうございます。」  
 
つーか本当こいつの女友達の幅はどうなってるんだ?  
ていうか俺完全に今空気なんですけど。  
 
「朝練?みんな来んの?」  
「ハイ、朝練ですけど…あたしだけですよ〜!自主的な練習なんで。」  
「今どきいないよな〜、お前みたいなやつ!ソンケーする。つーか練習みていい?」  
「え、あ、いいですよ!でも静かにお願いしますね…  
 一応本当は朝プール使用禁止なんで…」  
 
女の子はニコニコしながら人差し指を立てて来栖の口元に突き出し、笑った。  
いい子だ。間違いない。来栖と相性いい女なんだからイイ女なのは分かってるが、  
ここまで弾ける笑顔のある女の子ってのも、どういうわけか滅多にいない。  
 
彼女はポケットから(多分)合鍵を取り出すと簡単に鍵を開けた。  
重い鉄扉を来栖が開けて道を譲ると、またバカ丁寧にお礼を言って、  
さっと女子が着替える小部屋に向かって飛んでいってしまった。  
 
女の子が女子の着替え部屋に入ってる間、俺たちはプールサイドに座って  
のんびりしていた。  
 
「あいつ大野瞳。水泳部。俺とは中学一緒だったんだ。  
 サトラセる前からあんな感じで何でも俺のいうこと聞くやつだった。」  
「え、じゃあ今素なの?あのコ。」  
「そうでもねえけど…まゆくらいじゃね?ボケ具合。舞ほどじゃねーな。」  
 
俺は瞬間的に手に焼きついた舞ちゃんの美乳の感触をフラッシュバックさせた。  
ポケットの中のモノを思わず握り締め、擦る。白鳥さんの下着。  
 
「…舞のパンツがほしけりゃ自分で頼めよ?  
「んなこといってねーよ!!  
 
 
 
「来栖先輩!お待たせしました〜。」  
 
ちょっと早歩きで、タオルを抱えた瞳ちゃんがやってきた。  
スクール水着っていうのは…こんなにエロい衣装だったかと改めて思った。  
舞ちゃんの肉付きのよさとか、白鳥さんのスレンダーさに比べれば、  
なんというか全体として幼い印象だが、水泳部だからだろう、締まるところは  
よく締まっている感じで……というよりなんというか、肌がもう若々しい。  
水に入ったら水着が張り付いてもっと体のラインがキレイに見えるだろうか。  
 
「お前さ〜、ほんとエロいよなその格好。」  
「もー!そんなことないですっ!ていうかそんなにじろじろみないでくださいよぅ。」  
 
瞳ちゃんは苦笑いしながら、右手で右の乳房、左手で左の乳房をつつんで、  
軽く飛び跳ねた。来栖にいじられるのが嬉しくてしょうがないという感じの笑顔。  
その辺は来栖にサトラセられてる連中はみんな同じだけども、彼女はなんというか、  
リアクションが本当にフレッシュだ。一歳若いってこういうことなのか!!  
 
「つーか紹介してねーな。コイツ加藤。俺の友達。」  
「あ、よろしくー。」  
「どうも!大野瞳です!!こちらこそよろしくおねがいします。」  
 
瞳ちゃんは、また満面の笑顔で挨拶してくれた。手を後ろに組んでる姿勢もなんかカワイイ。  
 
「来栖先輩がいつもお世話になってます。」  
「いやいや、むしろ俺が世話になってるっぽいっつーか。」  
「迷惑かけてたりとかしてないですかー?」  
「いや、コイツいい男だよ。」  
 
来栖が迷惑かけんのは多分一部の女だけだと思う…  
そこに来栖が真顔でズカズカ歩み寄ってくる。瞳ちゃんの肩に手を置く。サトラセ。  
来栖は冷たい調子で言った。  
 
「てゆーか瞳。挨拶すんのは下級生からだろ?なんで俺が紹介すんの待ってんだよ?オイ。」  
「あ!ご、ごめんなさい…あたし、ちょっと人見知り入ってるんで…」  
「いいわけすんの?」  
「!!本当にごめんなさい!!気をつけます…」  
「部活外だからって礼儀気ぃつけなくていいとか思ってんなら大間違いだぞ?」  
 
来栖怖ェ!!そんなキレなくていいじゃん!?しかもいきなり!!  
明らかに瞳ちゃん怯えてるし!  
 
でも来栖はすぐにまた柔らかい悪戯くさい顔に戻った。  
 
「びびってんじゃねーよ!!そんな怒ってねーって!!」  
「…うわぁー!めっちゃ怖かった今…もう、脅かさないでくださいよ…  
 来栖先輩にウソでもキレられるとか、本当凹みますよ、あたし…」  
「ごめんごめん、でも貸し2な?」  
「えー?」  
「口答え?」  
「…何でもありませんってば!もぅ…わかりました〜。もう貸しどんだけ貯まっただろう…」  
「おら、いいからもう泳いで来いよ。練習あんだろ?」  
 
 
来栖はようやく瞳ちゃんの肩から手を離し、彼女を解放した。  
彼女はさっきまでの俺たちよりちょいと若い明るさを取り戻して、プールに飛び込むと、そのままゆっくりと  
平泳ぎをはじめた。来栖はそれを真後ろから見えるポジションに移動した。俺もそれに従う。  
 
 
「来栖何もしねーの?」  
「本当に早漏だな。黙ってみてろ。」  
 
瞳ちゃんは何度かしなやかにターンして身体を水に馴染ませると、手を振りながら言った。  
 
「来栖先輩!タイムはかってくださーい!!時計タオルのところに置いてあるんで!!」  
「おーしきたー、まかせろー。」  
 
平和な景色。俺はプールの授業中は、高校に入ってからというものエロ視線を茶化されるのが嫌で  
あんまり女子のほうを見ないようにしていた。なのでこれほどまでに、水着姿の女の子を凝視する機会は  
今までなかった。  
 
ぼーっとしてるうちに来栖と瞳ちゃんが何か言い合っていた。記録が出たのだろう。まあなんというか  
俺はそこはどうでもよかったのでそのやり取りをボーっと眺めてるだけだった。来栖の声が聞こえる。  
 
 
「OKー。瞳ー。次は脱いで泳げー。」  
 
 
 
エビアン吹いた。  
 
 
「来栖先輩のえっちぃー!!」  
 
瞳ちゃんは水中でまたおっぱいを抑える格好で抗議した。でも来栖のサトラセはとっくに極まっていたらしかった。  
 
「貸しが10貯まった。俺の命令は絶対だろ?それにそっちのほうがイイ記録でるかもしれないじゃん!」  
「記録が出たって、普通裸で泳いだりしないから意味ないですよぉ!!」  
「遊びだし。」  
「…でも、先輩…あたし女の子だし……ムネとか…その」  
「大人になれ。」  
「……」  
「やったらチューしてやるしご褒美もなんかあげる。」  
「本当ですか?」  
 
おいおいおいおーい!まぁーた騙されてますよ!!面白いくらいに!!てゆうかなんだその会話ー!!  
瞳ちゃんさー、俺とかいてますけどわかってますかー?  
 
「お前本当にかわいいな。」  
 
来栖が手を伸ばして、帽子を脱いだ瞳ちゃんの濡れてくしゃくしゃになった髪を撫ぜた。  
心なしか気持ちよさそうな顔。…サトラセバンザイだなこれ。  
 
「…あの…脱ぐのはどこで?」  
「そこでいいよ。水の中で。」  
 
瞳ちゃんはしなやかな身体をくねらすと、腕を器用に曲げ伸ばしし、肩にきつくかかった紐をくぐらせた。  
宙に揺られる紐。瞳ちゃんは胸元に手をかけると、転ばないようにゆっくりとそれを身体のラインに沿って  
ずらした。たゆん、と音が聞こえるように揺らぎながら現れる、彼女の、焼けてない、白い乳房。  
少し顔を曇らせている。脱ぎにくいらしい。ゆっくりとゆっくりと、さらに下にずらされる水着。瞳ちゃんの  
おへそがうつり、腰元まで彼女の裸の部分が伸びていく。  
 
彼女は頭を水に沈めた。波紋と水泡。それに隠れるようにして、一気に水着を両脚から抜いた。  
 
今まさに瞳ちゃんは、ガチンコの、  
 
全裸になった。  
 
 
 
水が揺らいでしっかり見えるわけじゃないが、確かに彼女の、あそこは、薄く黒いヘアは細やかにそよいでいた。  
それが俺からでも、しっかりと確認できた。ほんのりした乳房…小さい乳首……それに…  
 
来栖はまた適当に瞳ちゃんを囃し立てて、何か二三会話すると、水着を受け取り、彼女を送り出す。  
 
紺色でなく、薄い肌色の身体が、水を派手に掻きだした。  
 
 
リズム良く動いている瞳ちゃんの生のお尻をガン見してるところに、来栖は水着をぶちこんできた。  
 
「持ってろよ、ちゃんとこいつは返せよ。ていうかまゆの下着もさっさと返せ。」  
「いや…うはぁ〜…」  
「校内の、晴れの日の屋外で、女の子一人全裸ってのも、まあいい景色だよな。」  
「本当来栖さん、なんか、ありがとうございます本当に。」  
「今度まゆとか舞とかも連れてくる?  
「マジすか!?できるんすか!?  
「保障はしねー。」  
 
来栖はバッグから出してきた凍ったペットボトルを俺の頬に当てて笑うと、またフラフラ歩き出した。  
 
俺は瞳ちゃんの、脱がせて見たら思ったより小さい水着と、彼女がターンして地上にお尻を…  
というか、ヘアとおま○こを露出させる瞬間を、眼鏡越しに、ガン見比べ状態だった。  
全身がやすまらねえ。もう開くところは全部開き、立つところは全部立ってた。  
 
 
瞳ちゃんは100m泳ぎきると、俺が待ってるサイドとは反対方向に上半身を出し、プール横に  
身体をもたれさせ、小刻みに身体を揺らしていた。チラリと顔をこちらに向ける。  
俺と目が合う。右手で両ムネを隠しこみ、お尻に開いた手を当てながらプールから上がる彼女。  
 
 
そこに待ち受ける来栖。腰から上、シャツを脱いだ裸の来栖。  
 
 
「よくがんばった!感動した!!」  
 
来栖はガッチリ水から上がりたての、生まれたての姿をした瞳ちゃんを抱きしめた。  
彼女の右のおっぱいが来栖の腹の辺りにあたって形を凹ませているのがここからでもよく見えた。  
 
「ちょっ!!先輩!!駄目です、濡れちゃいますよ!!」  
 
心配するとこそこかー!!?  
 
「ていうか…先輩…本当に、放してください…」  
「こんなにえっちな誘惑に勝てない男ってナシじゃね?」  
「自分がさせたんじゃないですか!!もー、ここ学校ですよぉ?早くしないと…人とか来ちゃうし…」  
「分かった分かった、しょうがねーなあ。」  
 
来栖は力を緩めると見せかけ、右手に包み持っていた凍ったペットボトルを、  
瞳ちゃんの背中から、脚の付け根に滑り込ませた。  
 
「きゃぁ!!  
 
来栖は身体を開いて彼女を自由にすると、俺の元へ向かわせた。俺ってゆうか、タオルと水着。  
そりゃ俺のところに来ざるを得ないわけで……  
 
身体をちぢこませて、両ムネとヘアを隠すようにして歩いてくる瞳ちゃん。  
そしてその背から俺に合図を送る来栖。「お前が拭け。」  
 
 
「加藤先輩助けてー、もう…来栖先輩がいじめる……」  
 
俺よりたった一歳年下なだけの、身体は半分大人のソレになっている女の子の、瞳ちゃんの裸を、  
俺は、すっかり太陽の匂いになったタオルで、拭いていった。  
 
彼女の背中…っていうか腰に片手をあてがい、胸元を拭く。彼女は手で隠しているし、  
タオルがあって直には見づらいわけだが、彼女の乳房が右に左に揺れるさまと、水から上がったばかりで  
驚き、硬くなった乳首の感触を俺は指先で転がすように味わいながら、雫を撫でてやった。  
 
「あ、加藤先輩、そこはその…本当に……」  
 
俺はもう有無を言わさなかった。彼女が片手をしっかり当て込んでも隠し切れないヘアの辺りを、  
細心の注意を払いながら、皺に雫が残らないように拭った。  
 
「ぁん…ぁっ……!」  
 
どうせタオル越しなんだ…  
 
そう思うと完全にのぼせきった頭にかけらほどの冷静さが残り、彼女の喘ぐような声に手を止めずにすんだ。  
俺は人差し指にタオルを巻きつけるようにして、彼女の、目では確認できなかったが間違いなく彼女の、  
おま○この口を、指で伸ばし開くようにして、撫ぜあげた。  
 
 
「あいおつかれ。」  
 
 
それをどうにかやりきるところで来栖は俺からタオルを取り上げ、瞳ちゃんに巻きつけた。  
彼女の顔は真っ赤だった。そして、目は空ろというか…すっかり濡れてとろとろだった。  
 
「つきあってもらってごめんな、ありがとう。あとでお礼するから。また連絡するよ。」  
 
来栖は彼女の頭を優しく撫でて耳元で何か囁いて、彼女をシャワー室に行かせた。  
 
 
「お前、先帰れ。俺も後で行く。」  
 
 
来栖はシャツのボタンを留めると、女子の着替え部屋の方に歩いていった。  
 

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