「…はうっ…えぐっ…えぐっ…」
真夜中の学校、使われなくなった旧校舎の隅から少女の喘ぎ声が響く。
床には黒猫の死骸とその血でべったりと描かれたいびつな魔方陣。
そして黄ばんだ磨硝子越しの月光に照らされて、白い身体が浮かび上がる。
だらしなく垂れた手足が糸吊り人形のように、宙でリズミカルに踊っている。
背後に蠢く闇が、幼さの残る肉体を抱え上げ、延々と犯しているのだった。
すすり泣く茶髪の少女の前にはもう一人…黒髪の少女が立っていた。
その少女は分厚い黒表紙の本を両手でしっかりと抱え込み、震える声で嘲う。
「とっても苦しそうね。でも私の先輩に近づこうとするあんたが悪いんだからね」
歪んだ笑みを頬に貼り付け、昨日まで親友と呼んでいた相手を覗き込む。
「脅すだけのつもりだったのに、まさか本当に悪魔が現れるなんてね…。
でもあんたがまだヴァージンで良かったわ。
この本によると悪魔は処女と引き換えに、願いをひとつだけ適えてくれんだってさ。
もちろんあたしの願い事は、先輩と恋人同士になることよ。
どう?くやしい?でももうあんたにはどうにもならないわよ。
だってあんたは悪魔のイケニエなんだもの。
これから一生、死ぬまでその悪魔にエッチされ続けるのよ」
わだかまる緋色の闇がビクビクと痙攣するように震えると、それはやおら立ち上がった。
同時に虚ろな視線の少女がズルリと床に投げ出される。
倒れた少女の股間には、赤いものが混じった白濁がべっとりと塗りたくられていた。
しかし魔物はもうそちらを見ようともせず、立ちすくむ少女へとゆっくりと近づいた。
少女に差し伸べられた腕は4本もあり、その先端には黒曜石のような蹄が光っていた。
筋肉質の身体は獣毛に覆われ、見上げれば肉食の山羊とでも言うべき頭が乗っている。
股間には少女の腕程もの太さの男根がそそり立ち、甘くすえた匂いを振り撒いていた。
「悪魔さん、それじゃそろそろ私の願い事を…って何?何をするの?」
卑屈な愛想笑いを浮かべていた少女が、怯えたように一歩下がる。
しかし悪魔は少女の黒髪を掴んで引き寄せると、一瞬で服をズタズタに引き裂いた。
歳に似合わず発育の良い胸と、まだ毛も生え揃わない陰裂が剥き出しになる。
悪魔はそれを見てニタリと笑うと、太ももを抉じ開け粘液に塗れた肉塊を押し付けた。
「いやっ。やめてよっ」
『我ハ契約ニ従イ、願イヲ成就サセルノミ』
「何を言ってるのよ。私はこんなこと願ってないわよっ」
『我ト契約セシ者ハ汝ニアラズ。我ニ破瓜ノ血ヲ捧ゲシ者ハ、其方ノ娘ナリ。
契約者ノ願イハ、汝モマタ死ヌマデ我ガ辱メヲ受ケヨ、トイウモノナリ』
紅潮した少女の顔から一斉に血の気が引いた。
「嘘でしょ?そんなの絶対にイヤっ。お願いだから離してっ…」
『汝ハ乙女ニアラザレバ、我ニ汝ノ願イヲ聞キ届ケル由モアラズ』
みちみちと音をたてて、脈打つ肉の凶器は少女に埋め込まれていった。
そしてまだ濡れてもいない秘裂の粘膜に、丹念に魔物の体液が擦り込まれていく。
すると少女の瞳からはだんだん正気が薄れてゆき、喉から甘い吐息が漏れ出した。
「我ガ精ニ触レシ者ハ、疾ク肉ノ虜トナラン。汝ノ卑シキ魂ハ、既ニ我ガ所有物ナリ。
サレバ共ニ堕チ来タリテ、地ノ牢獄ニ繋ガレシ我ノ無聊ヲ慰メヨ。
大イナル審判ガ下ルソノ日マデ、尽キルコトナキ快楽ヲ授ケン』
悪魔の言葉とともに、虚空から闇が溢れて全てを呑み込んで消えた。
再び月明かりの差し込んだ床には、悪魔も二人の少女も血で描かれた陣すらもない。
ただ一冊の黒表紙の本が残されていただけだった。