村は、旱魃にも渇いたことがなく、長雨にも溢れたことのない、ふしぎな川のほとりにあった。  
川に沿って上流へ向かう道は、深い森に阻まれていて、水源を見た者は今は誰もいないが、  
言い伝えでは、その源には、深山幽谷の霊気をうけて千年を経た桃の神木が立っており、  
十二年‥‥つまり木星の一年‥‥に一度、仙桃を実らすのだと言う。  
事実、十二年ごとの夏には、川面を埋め尽くすように流れてくる桃の実を丁寧に拾い集めて、  
漢方薬の仲買人に売るのが、村の重要な収入源だったので、それは妥当な説明だった。  
実際、その桃には回春の効き目があるそうで、仲買人は出どころがバレないように  
苦労しているらしい。流通ルートを意図的に複雑にしたせいで、末端価格はとんでもないことに  
なっているそうだ。  
そんなわけで、今年の夏の終わり、仙桃がまだ流れて来ないせいで、大騒ぎになった。  
そこで、ぼく、桃井カオルが、上流の様子を見に行くことになったのだ。  
 
選ばれたのにはわけがある。実はぼくはこの村の生まれではない。  
十二年前、前回の収穫期に、桃と一緒に、とても小さな、おもちゃのような船が流れてきた。  
小船の中で、一人の赤ん坊が眠っていた。  
だから、ぼくにとって、これは故郷を探す旅でもあった。  
出発の朝、ぼくを育ててくれたお爺さんが言った。  
「道中、戌、申、酉の精霊が出るかも知れんが、気をつけろ。戌申酉は西方、すなわち金気の  
精だから、桃、つまり木気の申し子であるお前には毒なのじゃ」  
そしてお婆さんが黍団子の袋をくれた。  
「もし精霊に邪魔されたら、これを食べさせて通してもらいなさい」  
「毒でも入ってんの?」  
「そんなわけないだろう、怖い子だね」  
 
川沿いの道は、フジヅルやサルノコシカケ(これがまた高く売れるんだ)を採りに来る  
村人たちのために、ほんの二町(約二二〇メートル)ばかり森に分け入っていたけれど、  
小さな空き地に出たとたん、そこで唐突に終わっていた。  
空き地の真ん中には、高さ一尺、上面の広さが二畳の上はある大きな平石が露出している。  
珍しい磐座なので、きれいに掃除され、手前に小さな祠が祀られている。  
人の領域と神の領域の境、村人はそう信じているのだ。  
空き地の周りは、川べりに面した一方を除いて、藪や木の根が絡まって、分厚い壁に  
なっていた。ここからは水に入って、足を取られないように石伝いに遡行するしかない。  
神の領域へ。  
磐座に手を合わせ、加護を祈っていたら、背後から突然声を掛けられた。  
「桃井カオルくんね?」  
「うわあっ」  
毛皮みたいな尖った耳の、若い女が立っていた。  
「びっくりした! お姉さんは誰です」  
「はじめまして。戌の精霊でーす。この先に行きたければ黍団子をよこしなさい」  
「ごめんなさい! お腹がすいて途中で食べてしまいました」  
「それじゃ代わりに」  
抵抗する間もなく、軽々と抱き上げられた。  
「子種をいただくわ」  
 
戌の精霊の胸は、顔が埋まるほど柔らかくて、それから甘酸っぱい匂いがした。  
ぼくは酸欠と興奮でわけもわからず手足をバタつかせたけど、お姉さんは意にも介さず、  
ぼくを磐座の上に横たえた。  
やっと空気にありついて、走った後みたいに息を整えていたら、呆れた顔をされた。  
「そんな興奮して‥‥女がそんなに珍しい?」  
「いやそれだけじゃなくって。それより、子種って、何」  
お姉さんは、にやあっと怖い笑い方をした。  
「だーいじょうぶ。まかせて。ワタシが全部教えてあげる」  
「あっ何を」  
着物と下帯を手早く剥ぎ取られ、赤ん坊みたいに体を広げたまま押さえつけられたと  
思ったら、どんな妖術が働いたのか、石の周りからツタが生えてきて、手足に巻きついた。  
ぼくは平たい岩の上で、解剖台のカエルみたいになってしまった。  
お尻と、あそこの周りがスースーして、人目に晒されているのが、ものすごく恥ずかしい。  
手足を縮めて隠そうとしたけど、ツタはびくともしなかった。  
お姉さんは、と見ると、ぼくの脚の間にうずくまって、大事なところを真下からじっと  
観察していた。  
心臓が破れそう。  
「や、やめて精霊さん‥‥恥ずかしすぎる‥‥」  
「なんで。こんなに可愛いのに。それに、キミ、恥ずかしいのが気持ちいいんでしょ?」  
言いながらお姉さんは、キンキンに昂ぶったぼくのペニスを指で玩んだ。  
お尻の穴の奥で、何か泉のようなものが、じわっと滲み出したような気がした。  
産まれて初めての、まるで重力から解き放たれたような感覚におびえて、ぼくは無意識に  
抵抗しようと、本能的に、お尻の穴にぎゅっと力を入れたけれど、逆らった分だけ  
快感は力を増して、ぼくはあっという間に押し流された。  
 
お腹の上に、何かが載っている。それは生暖かい、粘つく液体だった。  
それは、ぼくのおしっこの出るところから、脈打ちながら勢いよく飛び出してきて、  
顔にまでしぶきを散らしながら、お腹に大きな水溜りを作ったのだ。  
呼吸がゆっくりおさまるのに合わせるように、それはだんだん冷えていった。  
お姉さんはいつの間にか裸になって、ぼくの傍らに横になり、手枕でぼくの顔を  
見下ろしていた。  
「おめでとう。出したの、初めてだったのね。これがあなたの子種よ」  
言いながら、上になった方の手で、ぼくのお腹の液体を、伸ばすようにかきまぜた。  
そのべとべとの手が、ぼくの脚の間に入っていって、睾丸を包むように優しく捏ねた。  
「あっ‥‥」  
緩んでいたペニスが再び緊張しはじめた。  
「まだたっぷり残ってるね‥‥もっと出したいでしょ?」  
お姉さんは体を起こして、ぼくの頭の方に回り、顔をまたいで膝立ちになった。脚の間には、  
ぼくと違って、綺麗な花のような割れ目があった。その花に手をあてがって、指を開くと、  
広がった花びらに露がきらめいた。  
「今度はこの中に出すのよ」  
 
ぼくとお姉さんは互いの股間に顔をうずめて、秘密の肉を貪っている。  
お姉さんはときどき顔を上げて、ぼくにやり方を教えてくれた。おかげで、ぼくにも、  
だんだんお姉さんを喜ばせることができるようになってきた。  
お姉さんがむせび泣きながらのけぞって、ぼくの顔にあそこをこすり付けて来た時には、  
もうそれだけで出しそうになってしまった。  
でも、新たに生えてきたもう一本のツタが、ペニスの根元に巻きついて、子種が溢れそうに  
なるとギュッと締めつけるので、背筋に電気が走るような絶頂を感じるたびに、緊張から  
解放されないまま、ぼくは毎回お預けを食っていた。  
そのうちに、体の感覚が無くなって、あそこの先っちょだけが残った。  
ぼくはお姉さんの口の中で、舌で転がされ、まるでキャンディみたいに玩ばれているのだった。  
(死ぬかも)  
お姉さんが顔を上げて、  
「限界みたいね」  
と言うのを、ぼくは夢の中のように遠くで聞いた。  
 
お姉さんがぼくにまたがっている。  
暴れ馬みたいに突き上げるぼくを、お姉さんは汗を飛び散らせながら、体中で受け止めて  
くれていた。  
お姉さんのお尻が弾むたびに、中でペニスが柔らかく噛み砕かれ、快い痛みで気が遠くなった。  
いつの間にか手足が解放されていた。  
お姉さんがのけぞって、両手で髪をかきあげると、大きなおっぱいが突き出されて揺れた。  
ぼくの手が下から支えるみたいにお乳を揉むと、お姉さんは笑い声を上げた。  
最後に一本残ったペニスのツタが弾けて切れた。  
 
川で体を洗ってもらいながら、ぼくは、ぼんやりと、旅をここでやめようかと考えていた。  
腰から下に、骨が無くなってしまったように力が入らない。  
お姉さんも結構きていたようで、とうとう二人並んで水の中に座り込んだ。  
二人の脚の間から、ぼくたちの体から出た粘液の混合物が、糸を引いて流れていく。  
柔らかいお乳に頭をもたせかけたら、桃色の乳首が目の前に来た。無意識に口に含むと、  
そのまま優しく抱き寄せられた。  
「お姉さん‥‥」  
「行かなきゃダメよ」  
「え‥‥」  
「行きなさい。森の中の、秘密の道を教えてあげる。そして必ず戻ってきて。  
 そしたら‥‥ワタシはキミのものになってあげる」  
「えっ‥‥」  
「約束よ」  
そしてキスをした。  
 
腰に力が入らないので、杖にすがってヨロヨロと上流をめざした。  
秘密の道を教えてもらってよかった。こんな状態で川に入ったら、あっさり流されちゃうよ。  
「桃井カオルくんね?」  
上の方から声がした。  
「えっ」  
高い枝の上に、動きやすそうな短い服の若い女が、幹に寄りかかるようにして立っていた。  
どっちだろう。  
「申の精霊さん」  
「おっ正解」  
「黍団子はありません」  
「それじゃ代わりに」  
こんなに続けて出るものだろうか。  
「子種ですか」  
「いや‥‥」  
申の精霊が帯を解くと、布を押し開くように、輝くような美しい女体が現れた。豊かな乳房と、  
くびれた腰の、下に‥‥  
ぼくのより大きなペニスが、紅潮してぴくぴく震えながら硬く反り返っていた。  
「代わりにお尻をいただくわ」  
 

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