僕、こと喜多見恵一(きたみけいいち)には近頃身に付けた2つの特殊な能力がある。
透視能力、そして瞬間移動能力(テレポート)だ。
習得した経緯は省くとして実は、この2つの能力はあまり役に立たない。
透視能力、女の裸でも覗けると思いきやそれは人体を透過するだけの物だ。
要するに裸どころか何も見えない。いや、正確には胃や肺等の体の器官
を見る事は出来るが(正しくはその中に入り込んだ異物)、
ただそれだけの事だ。
初めて使ったとき人体模型が町中を歩き回るような光景を見て、吐きそうになった。
生憎「ウホッ、いい内臓!」なんて趣味は無いので普段使用することは無い。
そしてテレポート、これも僕自身をどこかへ運んでくれる物ではない。
ごくごく小型、大体握りこぶしほどの質量を持つ物でも微妙という有様。
しかも移動できる距離も視認できる程度の距離だ。
ただこの2つの能力を同時に扱えば、それなりに面白い効果を発揮する。
ビバ、チームワーク。ビバ、人類。炎となったガンバスターは無敵だ!←?
というわけで唐突だが隣を歩いているアホ女を使って実験してみる事にする。
実はかねてより綿密な計画を立てていた。失敗は許されない。帰り道。周囲は・・・公園の近く。人の気配なし。OK・・・
被験者は僕の従兄弟の大沢千穂。合気道の段持ちにして、バレー部のエース・・・らしい。
性格はきわめて凶暴(少なくとも僕にとっては)事あるごとに自分より背の低くて貧弱な
僕をからかい、また口より手が先に出るタイプの女だ。なまじ鍛えているので
軽く背中を叩かれただけで咳がとまらなくなる。
さらに───「ねぇ、今日も恵一の家に遊びに行っていい?」
「・・・どうせ来るなっていっても来るくせに・・・」
「あはは、大当たり〜。でも、こんな美人と夕食を共にできるだけでも得だと思わない?」
「晩飯まで食っていく気かよ・・・」
「だって恵一の料理っておいしいんだもん。きっといいお嫁さんになるよ。」
・・・並みの男よりでけえ女(183cm)が『だもん』とか言うな!
容姿云々は認めるのもやぶさかではないが、お前・・・エンゲル係数高すぎ。
お前がいくら一人暮らしで切り詰めなきゃいけないからって僕のところで食うな!
僕だって父子家庭で家計やりくりしてるからそうそう贅沢してられないんだよ。ヴァカ!なんて口が裂けてもいえない。後が怖いし。
・・・なんて関係なので良心は一切痛まない。つーか科学には犠牲がつきもの。
というわけで実験開始。
頭の中のスイッチみたいな物を切り替え透視を開始する。
・・・プッ、こいつ便秘してやんの。
なんて事を見ながらゆっくりと千穂の膀胱の位置を探る。
予め保険の教科書で場所は調べておいたのですぐに見つかった。
水筒に入れてきたヌルイ生理食塩水を意識し少しずつ千穂の膀胱に瞬間移動させる。
いったん流し込んでしまえば透視する必要もない。千穂の様子を観察する事にした。
「んぁ・・・ひぅ!」
と千穂が小さな悲鳴をあげる。
「ん、どうした?」
と尋ねつつも、僕は何気なく膀胱に水を送り続ける。
「な、なんでもない・・・」
そう言いながらも次第にもじもじと体をくゆらせ、歩くスピードが段々遅くなっていく。
「あ、あ、あ、あ・・・」
「おいおい・・・大丈夫か?」
「ら、らひじょぶ!」
・・・なるほど真っ赤になって下唇を噛み、尿意を耐える姿はさすがにそそるものがある。
僕の一物もかつて無いほどにガチガチに硬くなっていた。
では、もう少しサービスしてもらうかな・・・
送る水の量を倍にすると千穂はガクガクと痙攣し始めた。
「あ、や、やっ、恵一見ちゃダメェ!!」
プシャァ・・・許容量を超えたのか勢い良く引き出した尿は千穂のスカートを
盛大に濡らしつつ地面に小さな水溜りを拡げていく・・・
ただ呆然とそれでいてどこか恍惚とした表情を浮かべ座り込む千穂が我に返るまで
僕はその姿をデジカメに収め続けた。
僕はデジカメで取った写真で脅し、公園の障害者用のトイレに連れ込んだ。
夕暮れ時のこの時間、ここを利用する人なんて滅多にいない。
濡れたせいで張り付くスカートが気持ち悪いのか千穂はさっきからもじもじしている。
「それで、どうするつもりなのよ?」
恨めしそうに千穂が尋ねる。
「こんな写真撮ったらやることは一つだろ、小便女。」
「なっ!誰が小便女よ!よこしなさい!」
ガタン!千穂が飛び掛ってきて僕はあっという間に組み伏せられデジカメを奪われる。
早速叩き壊そうとしているのか、千穂はデジカメを高く持ち上げた。
「ちょっと待った。そんなことしてみやがれ!携帯に移した画像を番号リスト全員にメールで送ってやる!」
さすがにこれは効いたのか青ざめた顔で僕の取り出した携帯を見つめる。
「さて、僕がボタン一つ押すのと、君が取り上げるのはどちらが早いかな?」
がっくりとうなだれデジカメを降ろした。
「それに、もしデジカメとこの携帯を壊しても、自宅のPCに既に送信済みだ。あきらめろ。」
腰が抜けたように座り込む千穂に僕はさらに残酷な言葉を投げかけた。
「じゃあ、まずはそのスカート脱ぎなよ。もちろん僕にサービスしながらね。」
「さ、サービスって・・・」
「決まってるだろ。ストリッパーみたいに色っぽく脱げって言ってるんだよ。」
「そ、そんな事・・・」
「・・・拒否権は無いってわかってるんだろ?さっさとやれよ。それとも写真ばら撒かれたいのか?」
「・・・なんで、何でこんな酷い事するのよ!」
・・・この無神経馬鹿にはいろいろ言いたい事があったが、
言ったところでこいつか納得しない事は明らかだったので沈黙を通した。
やがて千穂はしぶしぶスカートを脱ぎだした。
せめてもの抵抗だろうか。何の色気も無く、ただあっという間にスカートを下ろしただけだった。
健康的なストライプの柄の下着が現れた。
大半が食塩水だったせいだろう。ほんの少しと黄みがかっているだけだ。
びしょ濡れなせいか、千穂の引き締まった体に張り付いているようで
近くで見ればうっすらとだが彼女の割れ目のような物がうかがえる。
「・・・色っぽくと言った筈だけど・・・まあいいや、後ろを向け。」
顔を真っ赤にしながら、千穂は後ろを向いた。
ぴっちりと張り付いた下着が細部まで尻の形を映し出している。
「桃の様な」なんて形容詞は陳腐だと思っていたが、なるほど今ならそいつに同意できる。
今すぐむしゃぶりつきたいほど、千穂の尻は魅惑的だった。
「・・・お前、うまそうな尻してるなぁ・・・」
僕が思わず呟いた言葉にびくんと体を震わせて反応する。
僕は洋式の便器に腰掛け、目の前に来るように手招きした。
制服の前を押さえて下着を隠しながら僕のすぐ目の前まで近づいてくる。
それとなく千穂の下着に視線を送ると、ぎゅっ、と服を押さえて少し前屈みになる。
僕はすかさず立ち上がり手で千穂の頭を抱え込み、無理やりに彼女の唇を奪った。
カチン、と歯と歯が当たる音がどこか少し遠くに聞こえる程僕は興奮していた。
わたわたと手を振り回していた千穂だったが、僕を抱くようにおずおずと
背中に手を回した。
何故だか判らないが、鋭い眼光を放っていた眼も、今は穏やかに目を閉じている。
・・・なんだぁ、こりゃぁ・・・と心の中で呟いた。酷く違和感のある光景だ。
唇を押さえながらぎりぎりと悔しがる千穂の姿を想像した俺は困惑した。
いつからラブシーンに突入したのだろうか。うん、まぁ、こいつアホだし。
・・・なんか満足そうな千穂の顔がむかついたので、ゆっくりと唇を離そうとした瞬間に
もう一度引き寄せ、今度は舌を捻じ込んだ。今度こそ千穂の顔が歪んだ。
内心満足しつつも、激しく彼女の口内を突付きまわし、蹂躙する。
やがて少し触れた千穂の舌と絡ませ、こちらの口に引っ張り込む。
唇で少ししごく様に愛撫した後、ジュルジュルと音をたてて千穂の少し粘っこくなった唾液を啜った。
真っ赤に顔を上気させ目を見開いた彼女を尻目にもう一度千穂の口内に侵入し
しつこく蹂躙してやった。
散々舌を絡ませ、いい加減痛くなってきた頃に、僕は千穂から両手を離した。
唇を離すと、つー、とカクテルされた僕と千穂の唾液が橋を作る。
そして千穂は「えがったぁ〜」とでも言いそうな満足な笑顔を浮かべた。
・・・アレ?