「う……ぅん……」  
ミリアムが意識を失っていたのはそれほど長い時間ではなかった。  
彼女がはっと目を覚まして周りを見やると、彼女は全ての服を脱がされ、一糸  
纏わぬ姿で床に寝かされていた。汗と体液にじっとりと濡れた体に少し寒気を  
覚えて、ミリアムは体を震わせた。足は閉じられていたものの、いまだカイル  
の魔法に四肢を拘束されている感触がある。  
「あ……カイル……」  
ミリアムが横を見ると、カイルも彼女と同じように全ての服を脱がされ、床に  
仰向けになって寝そべっていた。その胴体の上には、彼の体を押さえつけるよ  
うに馬乗りになって、悪魔が座っている。  
「丁度良いわね。アイツも起きてきたし、さっさと筆おろし始めちゃいましょ  
 っかぁ」  
「カイルに何をするんですかっ!離れなさいっ!」  
ミリアムが最大限憎しみを込めた目で悪魔を睨む。しかし悪魔はくすくす笑い  
ながらミリアムに言った。  
「やぁねえ、何もこんなお坊ちゃんの"初めて"を奪うほど飢えてはないわよ。  
 それはアンタに任せるとして、その前に準備をちょっとね」  
「え……私……え?その、カイルと……」  
ミリアムは予想していなかった事を言われてしどろもどろになり、赤くなって  
俯いた。  
「アンタがこの子の初めてのセックスの相手になるの。嫌ならアタシが代わっ  
 てあげようかなぁ?」  
「そ、そんなことさせません!……でもっ」  
「聞き分けが良くて助かるわぁ。ふふっ。心の準備済ませときなさいよ?」  
「そんな……いきなり……」  
 
それ以上ミリアムの言葉には耳を貸さず、悪魔はカイルの陰茎に向いて優しく  
さすり始めた。  
「体が貧相な割には、なかなか立派じゃない。……こら、暴れないの」  
カイルが悪魔の体の下から抜け出そうともがいたが、悪魔に亀頭をデコピン  
されて、びくっと体を跳ねさせて静かになった。  
「それじゃ、いただきまぁす」  
悪魔は高々と上を向いた陰茎の上に顔を近づけ、先走り汁に光っている亀頭の  
先を軽く口に含んだ。  
 
「んっ……ふっ、おいし……ふぅ、カウパーがすごいわね……」  
「……っ、……っ!……」  
カイルは声を出せないまま悪魔のフェラチオに息を荒げ、身悶える。  
「ちょっ……何をしてるんですかっ!」  
「ん、ちゅっ……だから、準備だって言ったじゃない。代わってあげようか?」  
「そんなっ、淫らな事を……」  
「アンタもさっきおまんこ舐められて悦んでたくせに……ねぇ?」  
カイルの陰茎に向かって同意を求めて、一人で感じ入ったようにくすくす笑う  
悪魔。再びフェラチオに戻り、舌の先でちろちろと鈴口を割り、舌全体を使っ  
て亀頭を撫でるように舐める。  
「んっ、んんんん……」  
悪魔は体を沈めて陰茎を喉の奥まで飲み込み、陰嚢を手で弄びながら頭を上下  
させ始める。じゅぽじゅぽと卑猥な音が悪魔の口から漏れ、ねっとりとした  
唾液がカイルの陰茎全体に絡みついた。  
「ん──っ、ちゅる……はぁ、はぁ、こんぐらいでいいかな……?」  
悪魔の口から出てきた陰茎は限界まで充血し、ディープスロートされる前と  
比べて、一回りは体積を増していた。  
 
「そろそろ心の準備はいいかしらぁ?」  
「そんな、私……っきゃ!?」  
悪魔がミリアムに近づき、見た目からは想像できないほどの力で彼女の体を抱  
え上げた。そのままカイルの股の上にまたがってつま先立ちになるような形で  
降ろす。  
「カイル、まだ動いちゃダメ。もう少しの辛抱だからねー」  
「ひゃっ、か、カイルのが当たって……」  
ミリアムの太ももにカイルの陰茎が触れて、そこから感じる熱さと固さに驚く  
ミリアム。カイルは陰茎に与えられる僅かな刺激に苦しそうに身じろぎし、  
泣きそうに潤んだ瞳でミリアムの裸身を見上げた。  
「こ、こんな大きいの入るわけ……っ」  
「そんなに緊張してたら余計痛いわよ?リラックスして楽しまないと、ね」  
悪魔がカイルの陰茎を手で導いてミリアムの秘所に当て、逃げようとするミリ  
アムの腰を押さえつけて、ゆっくりと沈ませる。亀頭が膣の入り口を押し開い  
て、ミリアムの中に潜り込んだ。  
 
「う……い、痛……っ、こんなの、無理ですっ」  
狭い膣を押し広げられる苦痛から、ミリアムは腰を浮かせて逃れようとする。  
しかし、陰茎を強く締め付けられる快感に耐えかねたカイルが背筋を反らせて、  
そのはずみで一気に根元まで陰茎が突き込まれた。  
「……あぁぁっ!」  
突然訪れた処女喪失の痛みにミリアムが叫んだ。ぺたんと腰を下ろして切れ切  
れの息で喘ぎ、目の端から涙を零す。  
媚薬の効果で陰茎の感覚を強められ、限界まで焦らされていたカイルは、ミリ  
アムの膣の一番奥まで到達すると同時に、そこに熱い精を放っていた。  
「……っ、はっ、中でびくびくしてっ」  
「あはは、挿れただけでイッちゃったんだ、可愛ぃー」  
 
その次の瞬間、いくつもの事が同時に起こった。  
ミリアムは結合部から赤い破瓜の徴を流して、背中の翼はその輝きを失い、  
封印の力が弱まると、悪魔は紅い瞳を輝かせて、実体を取り戻した。  
カイルは悪魔から支配を解かれて目を見開き、目の前の状況に愕然とした。  
「ぅ……うわっ、ええっ!?てて、天使様っ!?」  
 
「カイル……良かった、元に戻ったんですね……」  
痛みに耐えながら、ミリアムは無理に微笑を浮かべて言った。  
「あの……僕ッ、ずっと頭がぼーっとしてて、夢でも見てる感じで……でも、  
 ごめんなさ……んむっ」  
ミリアムは拘束を解かれた腕でカイルに抱きつき、言葉を押し止めるように  
優しく唇を重ねた。  
「……もう、良いんです。カイル」  
「あ……でも、天使様、大丈夫なんですか?」  
「大丈夫じゃありません」  
変わらない笑顔、口調のままでミリアムが言う。  
「え、ええっ?」  
「すごく……恥ずかしかったし、怖かったし、痛かったです……。  
 でも、」  
くすり、と小さく笑って、  
「カイルが居てくれるから、大丈夫です」  
 
「……なんか、まだ夢を見てるみたいだ、はは」  
「カイルが、私の事好きだって知って……あんな状況だから驚きましたけど、  
 嬉しかったです……っきゃ!」  
カイルはいきなりミリアムを抱き寄せてキスをした。ミリアムもそれを目を閉  
じて受け入れる。お互いに唇を吸い合い、おずおずと舌の先を触れさせ合う。  
「はー……。あの、もー僕……我慢できそうにないです」  
カイルが顔を赤くして、二人の結合部にちらりと目をやる。  
「いいですよ。私もしたいです……カイルと」  
どちらからともなく頷いて、転がって上下を入れ替わる。  
カイルは手の平でミリアムの乳房を包み込むと、転がすように揉み始めた。  
「……柔らかー……」  
「ん……はぁ……んっ」  
カイルの優しい愛撫で、ミリアムの体に燻っていた媚薬の残滓が、再び燃え始  
めた。甘い喘ぎを吐き、潤んだ瞳でカイルの顔を見上げる。  
「天使様が……こんなやらしい表情するなんて、知らなかったです」  
「は、恥ずかしいこと言わないで下さいっ、んんっ」  
ミリアムは顔を逸らして口を閉じ、喘ぎ声も押さえようとするが、カイルに  
乳首を指の腹で転がされて、鼻から甘い声が漏れた。  
何度も唇に軽いキスを繰り返し、頬、首筋、うなじと唇で辿り、首筋を擦りつ  
け合う。  
 
「あの……腰動かしてもいいですか」  
「はい……優しくして下さい」  
「分かりました」  
カイルは頷いて、ゆっくり時間をかけて入り口あたりまで陰茎を引き抜き、  
同じくらいの時間をかけて奥まで挿入した。  
「……っ、はー、はーっ」  
「大丈夫ですか?」  
「さっきよりずっと……もっと動いても良いですよ……っ」  
少しだけスピードを増して、ゆるやかなピストン運動が続いた。  
「はあぁ……カイル、気持ちいいですか?」  
「……熱くて、どろどろしてて、すごいです」  
カイルが恍惚とした表情で腰を引きながら言う。  
「嬉しいです……んんっ、私も……っ」  
「気持ちいいですか?」  
 
「体の奥がジンジンして……良く、分かんないです。でも、カイルの体が温か  
 くて……」  
「は、恥ずかしいこと言わないで下さい」  
今度はカイルが顔を赤くして目を逸らした。ミリアムはカイルに抱きついて、  
体を密着させる。柔らかい乳房の当たる感触に興奮して、カイルがさらに動き  
を速めた。  
「はぁっ、はぁっ、もっと……ぎゅってして下さい……ふぁあっ」  
二人は固く抱きしめ合い、キスを交わしながら、性感の波を登ってゆく。  
「あっ、あっ、あっ、そこっ、イイですっ!」  
カイルが亀頭の先で膣壁の敏感な部分を捕らえて、何度も擦りつける。  
ミリアムはその度に腕と膣の締め付ける力を強めて、快感を表現した。  
「やぁっ、あぁっ、気持ちいいっ、ですっ!」  
「くっ……はぁっ、天使様ぁっ」  
既に遠慮も余裕もなくして、夢中で腰を打ち付けるカイル。  
「ふあぁっ、強いですっ!ヘンになっちゃいますっ!カイルっ!」  
「僕もっ、もう出そうです……っ!」  
全身で快楽を貪るように、視線を、舌を、足を絡み合わせる二人。  
深く、より深く相手を求めて、二人は同時に絶頂に達していた。  
「ふあああぁぁんっ!」  
「うあぁっ……!」  
絶頂の余韻を共有するように、軽い口づけを何度か繰り返し、ミリアムは再び  
軽いまどろみの中に落ちていった。  
 
「はぁ……はぁ……」  
「……お疲れ様。お子ちゃま卒業ってとこかしらぁ?」  
二人の交わりを黙って傍観していた悪魔がにやにや笑いながら声をかける。  
カイルは悪魔を見て少し顔を赤くし、しかし憮然とした表情で睨み付けた。  
「怖い顔しないの。ソイツまた眠っちゃったの?丁度良いわね」  
「……何の用です?」  
「それは無いんじゃなぁい?元々アタシを追っかけ始めたのはアンタ達だし、  
 人のこと無視して初々しくパンパンやってたのもアンタ達でしょ?  
 黙って見ててあげたんだから礼の一つぐらい言いなさいよねぇ。  
 ……まあそれはそれとして、ちょっとお願いがあるんだけどね……」  
悪魔はすぅ、と息を吸って目を細めた。顔の表情は変わらずに、瞳の光だけが  
鋭く冷酷なニュアンスを帯びる。  
「ちょっとソイツにトドメ刺さしてくんないかなぁ?」  
 
「な……っ!?」  
「まあ2回もザーメン中出しされて、天使としての力はほとんど残ってないと  
 は思うけどね。アタシなりに、"禍根を残さず"って奴?あはは。  
 そんな理由で半年間も追っかけ回された身としちゃあ、アタシとしてもこの  
 まま帰す気にはならないのよねー。  
 あ、でもカイル、アンタは心配しなくて良いからね。アンタに痛い思いをさ  
 せるつもりは全然無いし、アタシの言うこと聞いてくれさえすれば、さっき  
 のお子ちゃまセックスなんかよりずっと気持ちいいことを、色々教えてあげ  
 るんだけどなぁ」  
悪魔は誘惑するように流し目をカイルに送る。だが瞳からは冷酷な光は消えて  
いない。  
「……そんな事は、させない」  
カイルは床に落ちていたペンタグラムをたぐり寄せると悪魔に向かって突きだ  
した。そして、ミリアムの体をぎゅっと抱きしめる。  
「あはは、リミッター無しの時ならともかく、今のアンタの力じゃアタシには  
 対抗できないわねぇ。  
 ……後悔するわよ?」  
悪魔の顔から、笑みが消えた。  
悪魔の手の平の中から影が漏れだし、幾筋もの鞭となってカイルに襲いかかる。  
「……っ!……"矛退ける盾とせん"!」  
圧縮された"大気の盾"が辛うじて闇の鞭をはじき返すが、その圧倒的なプレッ  
シャーは直接カイルの体に伝わってくる。  
「……"織り上げて縛鎖とせん"!」  
カイルが続けて放った"大気の枷"が悪魔の体に絡みつき、縛り上げる。が。  
「アンタねぇ、リミッター、つまり抵抗が無い時ならいくら大量の魔力を  
 出力しようが平気よ。でも、今の状態で無理に出力を増やそうとしたら、  
 アンタ……"焼き切れ"ちゃうわよ?」  
「……ぐぅっ……」  
カイルは悪魔の動きを縛るために全力を込めて、額に大粒の汗を滲ませる。  
悪魔の方も魔法に抵抗するためにかなりの力を要してはいたものの、状況は  
カイルにとって刻一刻と不利になってゆく。  
「……そろそろ、諦めたら?」  
体力も尽きかけ、肩で荒い息を繰り返すカイル。不意に、腕の中でミリアムの  
体が少し動いた。彼女を抱きしめる腕に力を込め、腹の底から叫ぶ。  
 
「諦め……られるもんかぁぁぁっ!!」  
爆発するように膨れあがったカイルの魔力に圧されて、悪魔がバランスを崩し  
て倒れ込んだ。荒れ狂う魔力の渦が、悪魔の体を圧縮せんが如くに締め上げる。  
「ぐぅぅぅ……っ!!」  
 
ようやくはっと目を覚ましたミリアムが、身構えて悪魔に向き直る。  
「……これなら、今の私でも封印できそうですね」  
ミリアムは残った全ての力を集めて封印の祈りの詠唱を始めた。  
悪魔の周りに光の結界が現れて、ぐるぐる回転しながら範囲を狭めていく。  
「くっ……こんな所で、迂闊だったわねぇ」  
額に脂汗を滲ませながら、悪魔が凄絶な笑みを浮かべる。  
「アンタ達……いつか……覚えときなさいよ」  
それを最後の言葉にして、悪魔が消えた。  
 
緊張から解放されて、疲労困憊のカイルが床に倒れる。  
「カイルっ!……もう、終わりましたよ。全部」  
ミリアムは優しくカイルの上体を抱え起こして、額を撫でた。  
「あなたのおかげです……ありがとう」  
「はは、ようやく貸しがチャラになった、ぐらいですかねぇ」  
カイルが弱々しく笑う。ミリアムは悪戯っぽい瞳で笑い返して、  
「あら、借りならもう一つ残ってますよ」  
きょとんとしているカイルに唇を重ねて、そっと顔を離した。  
「……さっき、あの悪魔とキスしてた分です」  
少しツンとして、少し恥ずかしそうにそっぽを向いたミリアムに、カイルが言う。  
「天使様。すごく可愛いです」  
「ま、真顔で言わないで下さいっ!……あと、もう"天使様"は止めてください」  
「分かりました、ミリアム……ミリィ?」  
耳元で名前を囁かれて、ミリアムの頬が紅潮する。  
耳たぶを軽くついばまれ、押し倒されて、ミリアムは情けない悲鳴を上げた。  
「ひゃあっ!?……もうっ、さっきまでぐったりしてたくせに何でこんなに元気なんですかっ」  
「ミリィが可愛いからです。……ダメですか?」  
残念そうに動きを止めるカイルに笑いかけて、ミリアムは首を振った。  
「何度でもしてください……もう二度と天界に戻れないぐらいに……」  
 
 
 

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