「さあ、それじゃあ行きましょうね」
進藤医師に促され、すず那は慌てて洋服を置いたカゴへ駆け寄ろうとした。
しかし、そんなすず那の手首を、進藤医師はさっと掴んでカゴへ近寄らせないようにする。
「あ、あの……服を……」
「必要ありません。佐賀くん、すず那ちゃんの着替えのカゴと荷物を持ってついてきてね。すず那
ちゃんはそのままでいいのよ」
「……だって……あの、せめて下着だけでも……」
「ダメだと言ってるでしょう?ほらいい子で、ちゃんと背筋を伸ばして、いくわよ」
抵抗するすず那をものともせず、手首を握ったままずんずん歩き出す進藤医師。片手でそっと
胸を隠しながら慌てて後に続こうとすると、逆側の手も名前も知らない学生の一人にとられ、一切
隠すことがかなわなくなる。
「あ、歩きます、ちゃんと歩きますから、手を離してください、お願い」
「あら、遠慮すること無いわよ。ここは初めてだもの、迷ったら困るし……。
なんの心配もいらないわ。あなたは奉仕特待生なんだから」
「そんな……」
しかし、それ以上、反論の声は続かず、仕方なく両手をとられた状態で、おずおずと診察室から
外へ出る。
そこには、ぎょっとしたような患者達の視線。少しだけ珍しそうな、半分は余り興味のなさそうな、
「モノ」を見るかのような病院スタッフたちの視線。そんなものが待ちかまえていて、素っ裸の小さな
すず那の身体をじっと見据えている。
(ああ……みんなみないで……こんな格好で……どうして……)
と、そう思った瞬間だった。
「ママー、あのお姉ちゃん、どうして裸んぼうさんなの?」
「しっ、見ちゃいけません」
「ねえねえ、どうしてー?」
物心ついたばかりの子供が、そんな風にしてすず那を指さし、母親も窘めながらちらちらとこちら
を見ている。
(ああ……あんな小さい子にまで……)
すず那はそう思って絶望の気持を露わにした時、進藤医師がその子供の側により、目の高さに
そっと視線を落とした。
「あのお姉ちゃんはねえ、病院の為にいろんなお手伝いをしてくれるのよ」
「お手伝い?」
「そう。いつか、どんな難しい病気もあっという間に治せるように、お姉ちゃんはいろんなことをお手
伝いしてくれてるの」
「へー、すごいねえ」
「そう、凄いのよ。『奉仕特待生さん』っていうのよ」
「ほう、しと、くたい、せい、さん?」
「うん。ちょっと難しかったかなあ?」
「ううん、大丈夫。お姉さん、お手伝い、頑張ってね」
屈託のない笑顔を浮かべて手をふる子供。すず那はどう応えていいか分からず呆然と立ちつく
す。
「ごめんね、あのお姉さんまだ、緊張してるんだ。今度会う時があったら、もっと元気に挨拶してく
れると思うから、許してあげてね?」
「うん、いいよー」
子供がそう頷くと、進藤医師は、子供の頭を撫でてからすず那の手をまたとって歩き出す。
「ああいう風に尋ねられたら、ちゃんと自分の身分を言えるようにならなくちゃだめよ?それがあん
なに小さい子でも例えお年寄りでも、変わりなくね」
「……は、い」
頷くしかない。頷きたくないけれど、奉仕特待生としてここにいるすず那は頷くしか出来ないのだ。
診察室の表示が小児科から、内科へと移る。促されるまま歩き続けるすず那は、囁かれるヒソヒ
ソ声から逃れたくて、何度も首を横に振っていた。
その時……。
「き、桐生、さん?」
聞いたことのある声が聞こえる。慌てて顔をあげると、視線の先には、中学の同級生だった少年
が一人……。
「安西……くん?」
呆然と立ちつくすすず那。いや安西少年もそれは一緒だろう。
「どうしてここに?それに……その格好……」
気を遣うなどという日常的なことは、少年の頭から消え去っていた。
「あの……あの……その……」
「お友達?」
その時、動揺している二人の会話にさりげないように、進藤医師が静かな声で割って入ってくる。
「あ……はい……中学の同級生……です」
「そう?あなたお名前は?」
「あ、安西時哉といいます。桐生さんとは中学校3年間同じクラスでした」
「そうなの?それで今日は……?」
「ああ、えっと……ちょと風邪ぎみなので、診察に。僕は4月からここの高等部に入学するんですけ
ど、両親の転勤と今回の合格が重なったのでこちらの寮にお世話になってます」
「ああ、寮生さんなの。それじゃあ、すず那ちゃんとはまた同じ学校になるのね」
「あ……そう、なんですか……。あのでも……どうしてこんな格好で……」
「そうね、ほらすず那ちゃん、あなたが今、どういう状態なのか、安西君にちゃんと聞いて貰ったら
?」
進藤医師の言葉に、おずおずと口を開くすず那。
「わ、私……この病院で、奉仕特待生として……お手伝いをさせていただくの……その代わりに学
校へ……」
「そう……なんだ……」
「ええ、さっきもね、着いた早々ではあったけれど、沢山検査に協力して貰ったのよ」
「け、んさ……?」
「そう、あのね」
「せ、先生。進藤先生、いや、言わないでください。安西君にそんなの関係ないです、お願いですか
ら……」
「あら、恥ずかしいことじゃないわよ。あなたの行いはとっても立派なことなんだから。あのね安西
君、すず那ちゃんはさっき、おしっこの検査とうんちの検査をしたばかりなの。おしっこはね、立った
まま集尿器という尿瓶のような容器にして貰ったし、うんちの検査はね、便秘だからなかなかうまく
いかなかったけど、すず那ちゃんのお尻に棒をさしてね、ぐりぐり動かして採取したのよ。これから
もっといろんな検査があるし、大変だとは思うんだけれどね。奉仕特待生である以上、仕方ないか
ら……。うちの学校は少人数で各学年1クラスずつしかないから、間違いなく同じクラスになると思
うの。だからね、安西君、学校でもいろいろ、すず那ちゃんを助けてあげてね」
「あ、あの……その……あ、はい、えっと……」
顔を赤くしてもごもごと言葉を繋ごうとする安西少年にほほえみかけ、進藤医師はすず那を再度
促す。
「それじゃあいきましょう。すず那ちゃん」
「はい……」
ちらりと後ろを振り返ると、安西少年は呆然とすず那の姿を見送っている。あわてて、視線を外
したが惨めさが消えるわけではない。
「良かったわねー、知ってる子がいるって、気が楽だもの」
すず那の内心などやはりお構いなしで、進藤医師は朗らかにそう言って笑っている。佐賀なども
一緒になってそうだそうだと同意していて、すず那はどんどんやるせない気持にさせられたいった。
外来を抜けると検査室の並ぶ廊下に出た。しばらく行くと、白衣の男性医師が進藤医師に声をか
ける。
「やあ、進藤先生」
「あら、暮野(くれの)先生」
「なんだい、そのすっぽんぽんのおちびさんは?」
指をさされ、すず那はかぁーっと顔から身体から赤くなる。
「ああ、やっぱり、鑑札でもつけようかしら。面倒くさいものねぇ……」
「面倒くさいって……説明するのが?相変わらずだなあ」
「あっと、失礼。ええとね、奉仕特待生の桐生すず那ちゃん。今日から病棟の方で暮らすのでよろ
しくね。さっき、この子の尿サンプルを検査室に送ったから興味があったらどうぞ」
「へえ、この子があの。ふーん、よろしくね、すず那ちゃん」
「よ、ろしく、おねがいします……」
「すず那ちゃん、こちらは泌尿器科医の暮野先生よ。色々お世話になると思うから、覚えておいて
ね」
「はい……」
「あー、そうだ、ちょっと尿道見せてよ」
不意に暮野医師がそう言ってすず那の顔をのぞき込む。
「え……」
「ああ、いいわね。とりあえず、データ採取は多い方がいいし。プロが見てくれた方が断然いいに決
まってるわけだし。すず那ちゃん、暮野先生に尿道を見て頂くから、見やすい姿勢をとって頂戴」
当たり前のように、そう言ってすず那を急かし始める。
「え、だって……ここで、ですか?」
「そうよ、ここで。あのね、奉仕特待生は、医師や看護師が見せるよう指示した時は、いついかなる
場所でもきちんと指示の場所を晒せなくてはダメ。ほら、そこの壁に背を向けて立って。それから
手すりに手を置く。そう、それじゃあ足を開いて腰をぐっと尽きだしてみて。不安定だけど大丈夫。転
ばないようにちゃんと支えてあげるから」
その言葉と同時に、すず那の両手、両足がそれぞれ別の学生によってしっかり固定される。
(こ、こんな格好で……ああ、足、そんなに開いちゃ嫌!見える……見えちゃう……恥ずかしい……)
運が悪いのか、わざとだったのか、目の前には何故か大きな鏡まで設置されていて、あられもない
すず那の格好はそのまますず那自身に見えてしまっていた。
「さ、準備出来たわ。暮野先生、どうぞ」
「はい、お言葉に甘えて」
暮野医師はそう言って、いつの間に穿いたのかゴム手袋をした手で、すず那の小さな割れ目を
押し開く。
「あぁ……」
思わず恥ずかしさに身震いするすず那をカゴを持ったままの佐賀がじっとにらみつける。
(ま、またぶたれちゃう……そんなの嫌……)
じっと目をつぶり、身体を強ばらせ、その時が終わるのをまつすず那。
「ふーん、全体に小さいね。発育が今一つなんだ。尿道がこんなに細いと、尿道スコープの挿入に
は苦労するかもねえ。1センチくらいあると思うし」
「あら、そんなに太かったかしら?それじゃあ、少しずつ慣らしていかないとダメね。まあ、いざとなっ
たら、弛緩剤の注射という手もあるし」
「まあ、しばらく垂れ流しになるけどね。それはまたそれか」
「あら、垂れ流しでも結局変わらないわよ。だってほら……」
「ああ、そうだった」
医者同士の会話とは思えない、気楽なやりとりが続く。しかしよくよく考えればそれぞれがとても恐
ろしい言葉だし、小さなすず那の身体でその拷問のような行為に耐えられるかも分からない。
(何?何言ってるの?垂れ流しって……注射って……結局変わらないとか……一体二人でなんの
話をしているの?)
端々に、聞き取れない外国語が過ぎる。きっと医学用語なのだろう。そうしながら、暮野医師は執
拗にすず那の尿道を刺激し続ける。
ぶるっ、小さな身震いをする。刺激が続きすぎて尿意が沸いてきたのだ。
「あら、おしっこ?ここには集尿器がないし……困ったわねえ」
「あ、一番細いカテーテルならあるよ。あと検尿コップ」
「なんでそんなの持って歩いているのよ?」
「いや、なんとなく」
「……まったく。あなたも相変わらずねえ。でもこんな場所で導尿は難しいんじゃないの?」
「尿道や膀胱に関しては、俺、プロだもん。すず那ちゃん、そのままじっとしててね。痛いかもしれな
いけど、動いたらもっと痛くなるよ。まあ、泣きわめく分には構わないけど、舌を噛まないように気を
つけてね」
それだけ言うと、がさごそと物音がして何足下で作業しているのがわかる。
(導尿って……何?痛い?泣きわめく?嘘……)
しかし、それ以上考えている間は無かった。
「いくよー」という声と共に、ツプッっと音がして、すず那の尿道に痛みと違和感が突然襲ってきたか
らだ。
「あ、あああああああ、痛い、痛いよー、やだ、やだああ」
藻掻こうとするすず那の身体が四方八方から伸びてきた手によって押さえ混まれる。
「はいは、我慢我慢。動くともっと痛いって言っただろう?ほら、まだまだ奥へ入れていくよ」
「あああ、やめて、痛い痛いよお、お母さん、お父さん。帰る、家に帰る!帰してー!」
初めての経験で幼児のように泣きわめくすず那。廊下中に響き渡る声がわんわんと反響している。
「進藤先生、ほら、きつきつ。8フレンチだよ、これ?」
「あらまあ。大丈夫そう?」
「うん、入れるだけならね。スライドさせるのはちょっと無理かなあ?」
と良いながら、一旦入れかけていたカテーテルがつい、っと引き戻される感覚がすず那の身体に
伝わってくる。
「んあああ、やめ、やめて……許して……ひぃ……痛いよ、痛いー」
「大丈夫。そのうち、ちっともなんともなくなるよ。いつかもっと太いのも平気で入るようになるし。な
んでこんな大騒ぎしたのか、あとで不思議になるくらい」
そう言ってまた、ずいっと奥へ奥へカテーテルが侵入してくる。
「ぎゃあああああ!」
声だけが、すず那の必死の抵抗策だった。そんなすず那の声を聞きつけ、数多くのギャラリーが
取り巻いているのだが、そんなことに気を向ける余裕が、今のすず那にある筈もない。
「よし、おしっこ出てきた。ほら、あとは出終わるのを待つだけだよ」
だが、そんなことを言いながらも、カテーテルには行ったり来たりを繰り返させている。
「ひっ、うあ……ああ……や……っう……い、痛い……ひぃ!」
その度に一々悲鳴がもれ、さらにギャラリーを増やしていく。
「うーん、こんなものかな?もう無いみたいだね」
「さっき、一応排尿したしね。多分、刺激で尿意が強まっただけでしょう」
「そうか。溢れるくらい出たらもっと楽しめたのに」
「……相変わらず鬼畜ね」
「うーん、君には負けるよ」
ギャラリーを考慮してか、いくぶんぼそぼそした会話がすず那の耳に入る。しかし、痛みで朦朧と
したすず那には、それを気にする余裕がない。
「あっ」
「何よ?」
「陰部消毒するの忘れた」
「……それ、全然意味無いじゃない?」
「うーん、じゃあ、陰部消毒後採取と、陰部消毒前採取で比較検討するよ」
「……好きにして。まったくもう……。あら?長井先生?」
「やあ、僕だけじゃないよ。主立ったスタッフはみんないる」
「あら……凄い悲鳴でしたもんね」
「なんていうかまあ、それはそれとして……奉仕特待生の子だろう?僕らにもちょっと見させてよ」
「あら、でも、病棟に連れて行ってレントゲンとか生活のルールとかを……」
「まあ、そう言いなさんな。すぐ済むよ。貴重なサンプルの前調べ程度」
「分かりました。それじゃあ手短に。すず那ちゃん、こちら産婦人科医の長井先生よ。生理が再開し
たらいろいろお世話になると思うから、覚えていてね?」
「ぐす……はい……よろしく……お願いします」
涙でぐしょぐしょの顔をそちらに向けて、すず那はそう挨拶をする。相変わらず身体は拘束された
まま、腰はつきだしたまま。かなり情けない格好で、今では少し冷静になったが、そこに十数人もの
医師達が犇めいてるのを見た時には涙が一気に止まったくらいだ。
さっき以上に『医学的な専門家達』に晒し者にされているすず那のつき出された腰の間に、暮野
医師に代わってて長井医師がしゃがみ込む。
「どれどれ。ああ、まだまだ未成熟だね。処女膜も綺麗なものだ。内部に異常がないかな?とはいえ、
現状ではクスコを挿入するのは勿体ないよね。ちょっとゴメンネ。まあ不正確だとは思うけどだいたい
が分かればいいし……正確なのは又後日調べさせて貰いますから」
初老の医師は、そう言って手袋をはめた指をおもむろにすず那の肛門差し込んだ。
「ひゃん!」
思わずはしたない声をあげたすず那。検便の時の感触がまざまざと甦ってくる。
「うっ。ふっ……。くっ……」
痛みはない。が、変な感じとしかいいようのない感覚がざわざわと身体をかけのぼる。
「おやおや、こんな幼い身体をしているけど、感度はいいみたいですね」
何をもってそう言われているのか、すず那には皆目わからない。が、進藤医師や長井医師その
他大勢の医師の目には、すず那の秘所に愛液が伝ってくるのがしっかりと見えていたのだ。
「はい。将来が楽しみなお嬢さんだ。またお会いしましょうね」
そう言って、長井医師は立ち上がる。
「それじゃあ、次は私が見てもいいですかね?」
「これは多田教授!肛門科権威の教授まであの悲鳴を聞いたんですか?」
「聞いてない人がいるのかねえ。お嬢ちゃん、私は多田と言います。あなたのお尻の穴をちょっと拝
見したいので、今の姿勢と裏返ってくれますか?」
「ま、また……お尻の穴です……か?」
「はい。専門なんでね、長井先生よりもうちょっと長く調べさせて貰いますよ」
返事をする暇もなく、学生達の手によって、先ほど検便をした時と同じ姿勢にされてしまう。
「どれどれ、うん、小さくていい肛門ですね。検査のし甲斐がありそうです。だんだん広げていって、
いろんな器具が挿入出来るようになりましょうね。それ以外にも色々しなくてはいけないことが沢山
ありますよ。お浣腸の我慢とか、摘便の実習とか、下剤の実験なんかも付き合っていただきますか
らね」
そう淡々とすず那に告げながら、多田医師の指がすず那の肛門の皺をそっと押し開いていく。
「ひあ……」
今日三度目の肛門への刺激だ。たまりかねずお腹に力が入ったその時。
『ぷぅー』
あってはいけない筈の音があたりに響いた。
(ああああ、嘘、嫌……お、おならが……)
「可愛らしいガスですね。大丈夫、たいした臭いませんから。自然現象ですし、気にすることはない
ですよ」
「ごめ、ごめんなさい……ごめんなさい……」
「はいはい、大丈夫。分かってますからね」
多田教授は、すず那の動揺などお構いなしで肛門の中から指をどんどん奥へ差し入れ、ぐるりぐ
るりと円を描いて中を探っていく。
「うあ……」
「うん、いい肛門です。今後ともよろしく」
そう言って、さっと立ち上がると、進藤医師や集まっている他の医師達に挨拶をしてその場を去っ
ていった。
「天下の多田教授におならをかけちゃうなんて、すず那ちゃんじゃなきゃ、酷いお仕置きをされていた
かもしれないわね」
すず那にとっては、優しいおじいちゃん先生だったわけだが、進藤医師たちにとってはそうではなか
ったようだ。みな、教授が立ち去った後をしばらくじっと見つめていた。
そのあとは、様々な科の医師が入れ替わり立ち替わりすず那の身体を眺めていった。
眼科、耳鼻科、歯科、口腔外科、皮膚科、胃腸科(この時はまた軽く肛門を触られ指を挿入されたが、
さすがにガスを発せずに済んだ)、整形外科や形成外科、脳外科、神経外科、呼吸器科、内科、心臓
外科、ありとあらゆる科の医師が恥ずかしい格好をさせ、軽く運動をさせ、時には痛みを与え、すず那
の身体に刺激を加えていく。
すべて終わったのはそれから1時間もあとであった。へとへとに疲れたすず那は空腹と疲労の為に
立っていられず、手近にあった車椅子に裸のまま載せられ、これからの寝場所となる病室につれてい
かれたのである。