桃太郎は鬼退治をし、その財宝を下に、一国一城の主となっていました。
桃太郎の国は肥沃な大地と海で、年貢にも困らず、また国境を山で囲まれて居るため、領国経営は安定していました。
しかし、家老の犬・キジ・猿は悩んでいました。世継ぎが産まれないからです。
桃太郎は美男子でしたが、財宝を目当てに近づく女性達に飽きてしまっていました。
しかし、この国は桃太郎の威光で成り立つ国。どうしても後継者は桃太郎の嫡男でなければなりませんでした。
家老の犬が口を開きました。「このまま御世継ぎが産まれなければ、この国は終わりじゃ。」
キジは「しかし、桃太郎様の伽の相手は大変だぞ。」と溜め息を尽きました。
猿は「好みのタイプはわかって居るのだが…」と呟きました。
桃太郎は、幼少時代、自分をいじめからかばってくれた、村で一番の美人だった女性の面影を追い求めていました。
京から移り住んだと噂された女性は、漢詩に親しみ、教養に溢れ、知性と優しさを備えた女性でした。
桃太郎はどうしてもその女性と、近づく女達を比べてしまうのです。過去の美しい記憶に勝てる訳がありません。こうして縁談は消えてゆきました。
その時、浜に異人が打ち上げられたと言う知らせが入りました。
「では某が参ろう。」犬が立ち上がりました。数人の家来を引き連れて犬は浜辺へ向かいました。
その頃浜では、沢山の村人が集っていました。それを掻き分け犬が進むと、「これは…」犬は息を飲みました。
「キジ殿!猿殿!」何時もより張り気味の犬の叫びが聞こえました。
「どうしたのじゃ…」「遂に…遂に見つけたぞ!コレでお世継ぎが出来る!」
犬が引き連れた女性は、色白で背が高く、長い髪の涼やかな女性でした。外見の問題は解決しました。
興奮したキジが「この諳んじろ。」と漢詩や蘭書を持ち出しました。
涼やかに声が響き、猿などは泣き出していました。犬は急いで主の元へむかいました。
「殿!すぐに館へお戻り下さい。」桃太郎は「敵襲か?」と返しましたが、緩む犬の表示を見て、「また見合いか…」と呟きました。
館に戻った桃太郎は、女性をみるなり、心を射ぬかれていました。
「そなたは何と申す。」「涼と申します。」「何故私の言葉が分かる。」「母は京の生まれです。父は、南蛮の船乗りと聞いています。」
「そうか…」桃太郎は言いました。桃太郎には両親の記憶がありません。父を知らない凉に過去を重ねていました。
「暫くこの館で休んで行くとよい。」桃太郎は言いました。犬・キジ・猿は込み上げる嬉しさを必死になって押さえていました。
凉は不安でした。この館に目的を果たすためきたのです。
凉は鬼ヶ島の皇女でした。末娘の凉に父は、「桃太郎を籠絡し亡きものにしろ。」と言う命を受けていました。
成功しても、失敗しても命はありません。ただ、自らの力を認めて欲しい、それだけの為に来たのでした。
「お凉さん…」桃太郎が襖をあけました。湯殿から上がった桃太郎は凉の腕をみました。
無数の小さな傷がで来ていました。「お凉さん少し我慢してね。」桃太郎はカミツレの汁を塗り始めました。
凉は驚きました。桃太郎は残忍な男と教育されていたからです。しかし、残忍な男が高価な薬草を見ず知らずの女に用いています。
「グスッ…グスッ…」「あれしみた。」「いえっ…私に施しをしてくれる人など居ませんでしたから。」鬼ヶ島の王は、政略結婚の魅力的な商品としての娘には興味がありましたが、愛情を注ぐ対象ではありませんでした。
今日の様に優しさに触れることもなく、煌びやかな部屋で事務的な命令を待っていたのでした。
寝室の中心に2つの布団が並べてありました。
「あいつら…10月10日のことしか頭にないのか…あっ良いですよ離れて寝て下さい。」と凉の顔を見ると、赤みがさしていました。
「いえ…私には戻る所はないんです…。私を此処に置いて下さい。」「だからって見ず知らずの…」
「知ってますわ!」「えっ?」「いえなんでもありません。」凉は桃太郎の知識を叩き込まれていました。それに凉も桃太郎に流行病で逝った優しい兄の姿を重ねていました。
「桃太郎様…。桃太郎様が私から奪うのではありませぬ。私が桃太郎様に捧げるのですわ。」凉は桃太郎の唇を奪いました。
桃太郎は凉を支えようとして、手を掴みました。「私の手は冷たいですか?桃太郎様。」「いえそんなことは…」「桃太郎様が暖めて下さいね。」
桃太郎様は腕を掴みながら、凉を四つん這いにしました。そしてなんの前触れもなく事に及びました。
「ウッ…」「お凉さん…ぇ…初めてだったの…」「だから…言ったでしょう。私が…桃太郎様に…捧げると。」「そんな息も絶え絶えに強がられても…」「前戯もしてくれなかった桃太郎様に言われたくないですわ。」「ごめんなさい。」
凉は笑っていました。すると少し締め付けが緩みました。
桃太郎がピッチを上げてきました。もう泉からは沢山の水が湧き出していました。
「スゴい…溢れてる…。」「こんな風にしたのは桃太郎様ですわ。」「だって好きだし…殿様だって恋したいし…」「殿様らしい言葉遣いは何処へ。」「もう桃太郎を演じるの飽きた。」
桃太郎は少数乱暴に腰を振り始めました。どうしても凉に自らの証を刻みたかったのです。
「凉さん…良いよね…」「私をずっと此処に置いて下さるなら。」凉は鬼ヶ島には戻らないと決めていました。誰だって自分は特別だと信じていたいのです。そして初めて、自分が特別になれる場所をみつけたのです。
「血の消える位たっぷり出してくださいね。」「もう消えて…」「桃太郎様!」
締め付けがきつくなり、桃太郎は盛大に解き放ちました。
「桃太郎様…」凉は唇を吸います。桃太郎は息をする為に離し、「凉さんて甘えるのが好きなの?」と聴き…
「愛してますから…桃太郎様。」
桃太郎は黙ってしまいましたが、嬉しそうでした。
あれから2人は、6回目の煌めきに向かって、互いをぶつけあっていました。
犬・キジ・猿は、この世の春に居るようでした。「これで秋にはお世継ぎ様が…。もう猿には思い残す事は…」「いやまだ早計では…」「犬殿、あれだけ肌を合わせれば大丈夫でしょう。」
「2人だけの世界って、麗しいものですわね。」「…2人だけじゃないみたいだけどね…。」桃太郎は動きを止めて覆い被さり、彼女が犬達から見えない様にしています。
実際、桃太郎の愛を受けた局部は、とても淫靡で残酷で、例え犬達でも見せたくなる程でした。
「桃太郎様、皆さん心配しているだけですわ。」「だからと言って、伽までみに来なくても…」
凉は唇を奪い、舌を絡みつかせ、彼のもやもやを吸い出してから、「私の事はお嫌いですか?桃太郎様。」と言いました。
桃太郎様は悟っていました。「嫌いっていったら…逆上されるんだろうな…」
「お凉さん。明日もここに居てくれるかな?」「明日だなんて…冷たいですのね…」
「じゃあ…ずっとここに居て下さい。」「最初からそのつもりでしたから…」
少しだけ彼女の顔に影がみえた様な気がしました。凉は桃太郎太ももに乗り、腕を絡ませ、大きな釣り目は桃太郎を見つめ、一心不乱に舞っていました。
下の唇が泉の様になっても、整った顔にせせらぎが出来ても、誇るように実った乳房が、桃太郎の胸板との間でひしゃげてしまってもお構いなしでした。
「桃太郎様。私は桃太郎様の凉です。今日、桃太郎様が与えてくれたのはその証です。」「傷物の私を引き取ってくれる所はありません。ですから、桃太郎様の明日を下さい。」
「いいよ…」
桃太郎は突き上げました。鬼に浚われてしまった、美女の面影に近づくために。
凉が別人であることは知っています。でも、証を刻めば、宛ての無い文を出さずにすみます。
規則正しい水音が止まりました。そして、桃太郎の思いが凉の泉に注がれていきます。
「桃太郎…沢山出してくれましたね。」「ごめんなさい。興奮してしまって。」「でも…勇名轟く桃太郎様に求められるのは光栄ですわ。」
「勇名か…あれは…桃太郎はゆっくりと、あの時の事を語り始めました。」
「本当は…鬼退治にいったんじゃないんだ。ただ…ただ憧れてた女性を捜しにいったんだ。」
「凄く大好きな女性がいて、その女性が鬼に連れ去らてしまったんだ。」
「子どもにはどうする事も出来なくて…自分が無力な事ぐらい分かっているはずなのに…改めて突き付けられると悔しくて!虚しくて…」
「だから大きくなったら鬼ヶ島へ行って、彼女の取り戻すんだときめたんだ。」
「彼女の家には、漢書や蘭書があって、そこで鬼ヶ島の構造や地質・兵法を勉強したんだ。」
「鬼ヶ島は硬い壁で全体を支える構造になっていたから、壁を吹き飛ばす事にした。火薬庫の近くが戦闘員の兵舎だから、火薬庫を爆破して、兵舎をふきとばしたんだ。」
「戦闘員が消えてしまえば、王族・貴族には何も出来ないから、ゆっくりと彼女を捜した。だけど…」
「桃太郎様…」凉は桃太郎の涙を拭いました。
「だけどどこにも居なかった。どんなに探しても。犬もキジも猿も、みんなはぐれて傷付いた所を彼女に救ってもらった。だから、どうしても彼女に会いたかった。会って…自分達がどれだけ成長したのかを見せたかった。どれだけ想って居たのかを伝えたかった!」
「だけど…そう思い通りにはいかず、鬼と和議を結んで沢山の財宝を持ち帰っても虚しかった。共に居るはずの人が居なかったから。」
「その財宝を元に築城して、この国を治め始めた頃現れたんだ。」
「太郎君。」「あれ!?姉さま…?」「本当に立派になったのね。嬉しいわ。」
「姉さん…やっと来てくれたんだね…みんなずっと…」
「あのね太郎君。もうね私は太郎君に会えないんだ。太郎君にも想像がついてると思うけど、連れ去られた後…私汚されてしまったわ。」
「それでもね…私…諦めなかった。何時か鬼ヶ島を抜け出せると思ってたから。」
「それに…私…太郎君が好きだったんだ。私ね太郎君が欲しかったの。太郎君の未来も、太郎君の私の赤ちゃんも欲しかったの。」
「だけどね…汚されすぎてそれは波に浚われてしまったの。そんな姿を太郎君に見せたくなかった…」
「違うよ!姉様が穢れてるかは僕が決める事だよ。どうして気にするの。また僕を1人にするの。姉様!姉様!答えて!」
「太郎君…大丈夫だよ!君は本当にに立派になったんだから。私ねもう行かなきゃ…」
「姉様…」
「朝、うなされて起きて、みんな一斉に「夢で…」って言ったから、みんなもう悟ったんだ。もう姉様は遠くへ行ってしまったって。」
「猿もキジも犬もね、みんな大好きだったから、縁談に応じなくても、理解してくれたんだ。それに少しでも似ている女の人を探しまわってくれた…あっ凉さんは凉さんだから、演じちゃダメだよ。」
その時冷たい何かが走った気がしました。
「染め替えて差し上げますわ。桃太郎様。」「えっ…なに…」「どうかしましたか。桃太郎様?」「あっいえ…」
凉は嫉妬で狂いそうでした。自分より想われている女性がいる事は確実です。
「どうしたら良いのかしら。桃太郎様は寂しがり屋かしら。私の胸で甘えさせてあげようかしら…。それとも、知性を全面に…」
しかし、凉にはまた別の感情がありました。「そういえば、奴隷の中に場違いな程綺麗な女性がいたわ。私に似ているとか言われた…。」
「そう…それで選ばれた訳ね。皇女であっても部品ですか。そうですか。呆れましたわ。」
「桃太郎様…」凉はもぞもぞと動き出し、桃太郎の首に腕を巻きつけ、顔に大きく、柔らかく、暖かな乳房を押し付けました。
「桃太郎様。気に病むのは良くありませんわ。」「凉さん…あの…」「気持ち良くありませんか?」「…凄く柔らかいし…あれっ凉さんもドキドキしてるんだね。」
「それは言わないお約束ですわ。桃太郎様。」
「ごめんなさい。」謝る桃太郎を見て、凉は微笑んでいました。桃太郎はもう眠ってしまっています。
「本当にお慕いしていますわ。」2人は抱き合ったまま眠りにつきました。本当に幸せそうです。
春の淑やかな陽射しが、朝になった事を知らせます。
「桃太郎様…桃太郎様…。」「んっ…お早う御座います。」
広い部屋の中心に、ポツンと2人が座っています。言いたい事は沢山あるのに、気まずい雰囲気が漂います。
「殿!今日は名主の寄合に出られては如何ですか!」犬の声が沈黙を奪います。
「聞いてないぞ!」「はっ!昨日発生しました上水の不具合について緊急に話し合う事になりまして…申し訳ありません。」
「上水は我が国の根幹出はないか!何故早く言わないか!」「申し訳ありません。馬はもう用意してありますので…」
渋々、桃太郎は寄合に出ることにしました。何故か凉も居ます。
「桃太郎様…何故不機嫌なのですか?」「あいつら…3人だけで祝言の段取りを決めるつもりだ。それに不具合も多分ウソ。名主達の前で御披露目会って言った所ですね。」
「まあ!嬉しゅうこざいますわ。」「もうちょっと考えて欲しいね。寄合でこんな行列つくる必要無いし。」2人の周りには足軽たちが列を組み護衛しています。
ふと凉が振り返って城を見つめます。
「桃太郎様。あの塔みたいなものは何ですの?」「あれは天守で城で一番高い櫓なんだ。」「煌びやかですね。」「本当はあんなの建てたくなかったんだ。」「どうしてですの?」
「多分ね…これからの戦いは大砲の時代になる。そんな時代に天守を建てても、格好の標的になるだけだよ。でも、桃太郎様の御威光を示すべきですって言われたから建てた。」
「桃太郎様は博識ですわね。所で上水と言うのは…」
「川から水を引いて、その水を水路や樋を使ってみんなが使えるようにしたんだ。水で諍いを起こしたくないからね。それに、攻められた時に大砲の射程外にする為に、攻める時に大砲の冷却水を確保するために、水が必要なんだ。」
「それに…農民や町民が居なくなったら、この国はおしまい。だからね、彼等の生産性を上げなくてはいけないんだ。」
凉は愕然としていました。鬼ヶ島では、王族以外の利益は顧みられる事はありませんでした。父との器の差を感じずにはいられません。
「桃太郎様。私はあなたに賭ける事にしました。ですから…私の全てを差し上げます。」「凉さん何か言った?あっ気のせいか…」
ようやく寄合所に着こうとしています。
2人は寄合所の扉を開けました。「これはこれは桃太郎様。さぁお上がり下さい。」筆頭格の名主が言います。
何故か座布団が2つ用意された場所にすわり、「さぁお召し上がり下さい。」お茶と金平糖を楽しみます。
「桃太郎様!おいしいですわ。さあ!」「あの…自分で食べますから…」「私では不満ですか?あーん!」「…すごく…おいしいです…。」「桃太郎様。緊張なさってイヤですわ!」
「桃太郎様!ご馳走様です!」「いや〜本当にめでたいですなぁ〜!」「国士無双に絶対佳人…。お世継ぎもさぞかし利発でお美しい方でしょう。」
「私どもは桃太郎様のお世継ぎを待ち望んでました。桃太郎様のお陰で新田ができ、町は発展し、水にも困らなくなりました。」
「ですから、私どもは次男を桃太郎様の足軽として差し上げました。桃太郎様に居なくなられたら困りますから。」
「皆さんには本当助けられてます。鬼の侵攻にも士気高く立ち向かえますし。裏切りもありません。」
「強いはずですわ。義理で結ばれてますもの…」「桃太郎様…私…用を足したい…」「すみません雪詰に案内して下さい。」
涼が用を足そうとすると…「姫。もう頃合では?」鬼ヶ島の忍びでした。「何時の間に…」
「王も本懐を遂げられる事をお望みです。」「そう…じゃあ手筈を教えて。」そう言うと、涼は忍びの背後に回り込みました。
そして…「ドン…ドタッ…」忍びの後頭部には木の枝が刺さりました。涼はゆっくりと枝を引き抜きます。
「これで中風と区別がつかないって、あなたが仕込んだんですよ。私は部品でも手段でもありません。」
「キャ〜!」「どうされましたか!」「涼さんどうしたの?」「男が…」「これは中風を起こしてますね。多分ムリでしょう。」
「ここは私どもにお任せ下さい。桃太郎様は城へ。」「ありがとう。そうさせてもらうよ。」「桃太郎様…私…」「涼さん…一緒に帰ろう。」
桃太郎は馬で城へ向かいます。「桃太郎様…掴まっても宜しくて?私…」「良いけど…」
「涼さん…殺さなくて良いの?もうすぐ橋だよ。落馬させれば確実に成就出来るけど…」
「何を仰るのですか?」「だってさ、金平糖をなんの躊躇いも無く食べたし、教養もあるし、育ちが違うし…」
「カミツレにも、鬼ヶ島の構造にも、火薬や大砲にも何の疑問も感じなかったんでしょう。そんな知識は鬼ヶ島に居ないと分からないよ。」
「鬼ヶ島が僕のお嫁さんをくれる?あんなに嫌ってるのに。じゃあ目的は一つしか無いよね。」
「それにね、もう桃太郎を演じるの飽きたんだ。犬達の方がよっぽど優秀なのに。鬼退治をしただけで、なんで桃太郎としかみてくれないんだろうね。」
「桃太郎様…。残念ですけど、桃太郎様には生きてもらいます。と言うか、死ぬのは許しませんわ。」
「私、鬼ヶ島では部品にしかなれませんの。王女なのに…名前で呼ばれたこともありませんの。私は父の部品ではありませんわ!」
「桃太郎様にとっては私はお姉さんの代わりかも知れませんが、私には桃太郎様しか居ませんわ。」
「桃太郎様…。私の事がお嫌いなら、私は来世を待つ事にしますわ。桃太郎様…。お選び下さい。」
「あの…それ脅迫って…」「桃太郎様がいけなんですのよ。」「…あの…提案があるんですけど…」
「何ですの?」「鬼ヶ島攻めていいかな?そうすれば涼さんも安心でしょう。」「桃太郎が私を選んで下さるなら…」「じゃあ…やります。」
城に着くなり、桃太郎は犬・キジ・猿を呼び出しました。「今から一月以内に鬼ヶ島を滅ぼす。備えは如何に?」
「出来ています。キジ殿武器は!」「大丈夫です。兵の心配もありません。猿殿兵糧は!」「なんの問題もありませぬ!」「よし!一月後に決行する!各々方!頼む!」
「涼さん…決まったよ…1ヶ月後に…あれっ…」部屋に入った桃太郎は、涼を見て驚きました。
「桃太郎様〜。曲者は丸腰にしてしまうのが一番ですわ。」「すみません…丸腰じゃなくて丸裸じゃ…」「桃太郎様…曲者は良く調べないと…」
「あの…開脚は…全部見えちゃってますけど…」「桃太郎様〜隅々までお調べ下さいね〜。」
「あの…涼さん…したいんですか?」「いやですわ。私の口からは…」「分かりました。今日は特別です。」
「桃太郎様〜!」涼は桃太郎に抱きつき、唇を吸います。その勢いで桃太郎は押し倒されてしまいました。
桃太郎にキスと視線の雨が降り注ぎます。「桃太郎様…桃太郎様…」「桃太郎様…もうここはお元気みたいですわ。」
「だって…涼さんに抱きつかれたら…。」「本当ですか!?」「本当だよ。」「まぁ!」そう言うと、涼は桃太郎の局部を口に含み始めました。
「クチュ…ジュル…クチュ…」「あの涼さん。無理しなくても。」「アムッ…無理などしていません。ウンッ…桃太郎様の大きいですけど…ピクピクしてて…頑張り屋さんですわ…。」
「私は桃太郎様のそれが大好きですわ。」「涼さん…」桃太郎は涼の瞳を捕まえ、ゆっくりと唇を近づけます。「チュッ…」
涼は桃太郎をまた抱きしめました。鼓動と鼓動が重なります。「あの…。」2人の言葉が次の扉を開けます。「ねぇ。涼さん。思いっきりしょうか。」「はいっ!桃太郎様!」
「んっ…ズブッ…」向き合った2人は「入っちゃったね。」「んっ…やっぱりこの瞬間は緊張しますわ…。」「そう…僕は好きだけど…可愛らしくて涼さん。嫌?」「桃太郎様卑怯ですわ…。嫌じゃないですけど…」
「ズッ…パンパン…ズッ…パンパン…」桃太郎はペースを上げました。「桃太郎様…今日は激しいですのね…。」「なんか興奮しちゃって…」「本当ですの?」涼は桃太郎を見つめます。答えは一つしかなさそうです。「うん!」
「アッ!桃太郎様!奥に当たりますわ…。」「涼さん…キツい…」「だって…勝手に力が…桃太郎様が悪いんです!」「ごめんなさい…。」と言いつつ桃太郎は更に涼を追い立てます。
涼の泉からは、間欠泉の様に雫が噴き出しています。「涼さん…。凄い量だね。」「うっ…でも…私達が繋がった証です…大事にして下さい…」
涼の締め付けがより激しくなり…「涼さん…ごめん…もう…」でも、涼は…「桃太郎様…桃太郎様…桃太郎様…大好き…桃太郎様…」それどころではなさそうです。
そして桃太郎様は派手に揺れる涼の胸を掴みながら…「ドクッ…ドクッ…」「桃太郎様…私…」泉は溢れてしまっていましたが、それでも水たまりが2人をつなぎ止めようとしています。
「桃太郎様…余りにも強く握るものですから…胸に後がついてしまいましたわ。」「でも悪い気はしませんの。なせが安らぎますわ。」「僕も涼の胸を触ると…」「やっぱり好きになったら負けですのね…」
「涼さんは僕を…」「桃太郎様!私は桃太郎様を籠絡しに来たのですわ!」「でも何時の間にか裸に剥かれて…」「あの自分で…」「桃太郎様…責任!とって下さい!」「あの…結論は最初に…」
やっぱり、2人は幸せそうでした。視線も腕も離そうとしません。そしてこの幸せは、桃太郎のスイッチを押しました。決戦が近付こうとしています。
今日はこんな感じでご容赦下さい。