「うっ、うは。…んっ」  
「動かないで姉さん。」  
「だって…気持ちいっ!!ふぁ、んっ!!」  
「だからじっとしてて。もう少しだから」  
「い、いひっ。」  
「もう姉さんは耳弱いんだね…あ、出そう」  
「ひゃん、だ、だめぇ」  
 
 
声だけだと誤解されるかも知れないが、僕は今姉さんの耳掃除中だ。  
何でも出来てしまう姉さんだが、この耳掃除だけは苦手でいつも僕に頼んでくる。僕としては別に構わないのだが、耳かきを動かす度に変な声を出すので下半身の自制に困る。  
 
 
「姉さんおしまいだよ」  
「…え、もう?」  
 
よだれ垂らして美人度マイナス25点だ。  
 
「○○○(僕の名前)、交代ね」  
「えっ、耳掃除?いいよ自分でやるし」  
「ほら、早く早く〜♪」  
 
聞いちゃいない。それにタイトなミニだから正座すると…  
 
「…嫌なの?お姉ちゃんの事嫌いなの…」  
 
最近幼児化の進んだ姉さんは、この論法で僕を責めてくる。僕としては姉さんを甘やかしては…  
 
「嫌なんだ…ぐすっ」  
 
はい…泣いた姉さんには逆らえません。  
内心の動揺を悟られぬよう、姉さんの膝に右耳を付けて寝た。  
「お願いするよ」  
「うん♪」  
 
 
 
終わった後、思わず涙した僕は今後姉さんに耳掃除をやらせない事にした。  
 
 

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