「ねぇ、新しい乾布摩擦教えてもらったんだけど試してみない?」
「…なんで中学生にもなって乾布摩擦なのよ。…どう新しいの?」
「服を脱がなくていいの。慣れたら脱いだ方がいいんだって。あと、普通の乾布摩擦と違って身体全体が熱くなるの。しかも即効性。」
「…なんか変。お姉ちゃん…絶対騙されてるよ」
「大丈夫大丈夫、私も試したんだから」
「……わかった。そこまで言うなら騙されてあげる」
「さすが我が妹!じゃあ早速始めるよ〜まずはタオルを用意して…」
「…用意したよ」
「貸して。最初だから教えながらやってあげる」
「…わかった。はい」
「まず立って軽く足を開いて」
「うん、開いて?」
「タオルを跨いで両端を持つの。こう」
「それで?」
「そのまま腰まで持ち上げて乾布摩擦〜」
「ひゃぁあ!」
「最初は弱い力でするといいんだって」
「くすぐったい…」
「じゃあちょっとずつ強くするね?これくらいでどう?」
「ん…なんか変…熱くなってきた…」
「ね?すぐ効いてくるでしょ?で、少しずつ強くしていくの」
「ん…あ…変な感じ…ん…なんか恥ずかしい…」
「私も最初はそうだったけどすぐ慣れるって。ちょっと強くするね」
「んん…ん…!あ…足震えてきた…ん!」
「私の肩しっかり持ってて。次最後だから」
「最後って…んあ!あ!やっ!やぁ!」
「足が震えてきたら一気に強く早く擦るの。こうやって持つ角度を45度ぐらいにして前の方を集中して擦るといいんだって」
「あ!や!あ!ああああぁぁぁ!!!」
「どうだった?やって良かったでしょ?」
「うん…良かった。お姉ちゃん…誰に教えてもらったの?」
「クラスの山本さん。何回か会ったことあるよね?」
「…お姉ちゃん…よくわからないけど多分騙されてるよ…」