私の『コネクター』は最強と思っていた。
「経典」の『コネクター』「オールラウンド」。
あるひとまとまりの組織に対してのルールを作り出すと言う絶対的な存在だったはずだ。
それを私の学校に使って、学校中を私の支配下に置いて私は美しい女性達の体を蹂躙した。
女体盛もやったし、女の子だけの乱交パーティーもした。
他にも数体、『コネクター』が来たが、一回契約して全て消去した。
他の奴等の手に渡ると不味い。そう思ったからだ。
私に逆らう事など、私の学校の人物ならば絶対に不可能である。
だが………『彼』……檜山和人はこの学校のとある生徒の弟と言うだけだったのだ。
その『彼』は、私の城砦である、学校裏の秘密基地に入り込んだのだ。
「「タル蔵」!!」「おおっ!」
その叫び声と共に、部屋の中の空気が一瞬凍りつく。
「最初に言っておく!僕はオマエを許さない!」
そう言って、少年……檜山和人がカッターナイフを私に向けつける。
「「ついでに言っておく!」」
「人の恋路を邪魔する奴は馬に蹴られて死んでしまえ!」「意味無く『コネクター』を消去した貴様を許すわけにはいかない!」
『コネクター』2体がそう言って私に声をかけてくる。
馬鹿が。恋路を邪魔しているのは、そっちの男の方だし、『コネクター』が何体消去されてもお前等には関係ないことだろう。
そう思った瞬間、彼の周りに4つの人影が現れた。
そいつ等は瞬く間に私の方に駆け寄ると私の体を押さえ始めた。
「貴方が……姉をここに連れてきていたのは知っていました。」
彼はそう言って私に近づく。
「僕は……貴方を許さない。どんなに泣き喚こうが……どんな声で甘えようが……僕は貴方を……許さない。」
そう言って彼は私に近づき、ナイフを横一線に振るう。
体が切られた感触は無い。一体何が………と思った瞬間、私のスカートがはらりと落ちた。
「!!!」
パンティを見られた。
「上も同じなのかな?」
ナイフ一閃。今度は上の服がバラバラにされる。
下着姿にされた私を彼はじっと見つめる。
「マスター……なんともなってませんね。」
「こんなブスに興奮するほど悪い性癖は持ってない。」
!!!!私は衝撃を受けた。この男は…………。
「それに……姉さんを奪おうとしたこの女を許せるほど僕は甘くない。」
そう言ってまたナイフが振るわれる。
素っ裸にされた。
「タル蔵。こいつへの拷問は任せた。」
「了解!」
回りの人影が急に私の体を離す。チャンスだ。
走り出そうとした所に腹に衝撃が走る。殴られた。
構わず走り出してドアの鍵を開けて外へと逃げようとする。
カチャリと小気味よい音を立てて鍵が開く。ドアを開けようとして気がついた。
ドアが開かない。
「残念だったな。」
彼がそう言って、私の肩を掴む。
「タル蔵は閉鎖空間を作る事ができる。脱出は不可能だ。」
そう言って、彼は私を床へと押し付ける。
私の胸を撫で始める。
「いやっ止め止めて!私男の人とは始めて……」
「そだね。やっぱりおねえちゃんの方が圧倒的に良いや。」
そう言って彼は私の胸から手を離す。
「なんていうの?ネトネトしすぎて気持ち悪い。」
そう言って私から離れる。
「タル蔵。これの始末頼む」
そう言って、彼は人影に私の肉体を渡す。
「後始末って何?ねえ私をどうするつもりなの??」
「後始末は後始末。どうするつもりかはお楽しみ。」
彼はそう言って、メモ用紙に色々と書き始めた。
その間にも人影は私の体をロープで縛り上げる。
そう言って彼は丸めたメモ帳を私のお尻の中に入れていく。
「!!!」
暴れるのも構わず、次々と丸めたメモ帳を私のお尻の中に入れていく彼。
「!!!!!!」
「貴方は、自分の『コネクター』で起こした事件。『コネクター』で起こした事象を自らの『コネクター』で消さないといけない。」
そう言って彼は次々とメモ帳をお尻の中に入れていく。
「貴方は、これから先、『コネクター』と契約する事は出来ない。」
体中から汗が噴出し始める。嫌だ死にたくない。
生への本能が、私の体を動かし始める。
「マスター……本当に彼女を殺さなくて良かったんですか?」
「殺せば姉さんに迷惑がかかる可能性がある。それに……彼女自身が『コネクター』に関する記憶を全て失っている以上、もう僕達に手出しはできない。」
「そうだな。彼女自身が選んだ道だ。もう自分から記憶を取り戻す事は無いだろう。」
彼……檜山和人の策略は簡単な方法だった。相手に恐怖を植え付けた上で相手に自らの記憶を消させる。
結果、彼女は『コネクター』に関する全ての記憶を失い、また他の人間も彼女のした悪行を全て忘れ去っている。
「もう、既に彼女は姉さんを狙えない。それだけで良いのさ」
結局の所、彼女に関しては多少の不安も存在するが、それは彼女自身が決める事であって、もしもう一度姉を狙ってきたら叩き潰す。
結局は彼にとってみれば、戦いは楽しみではない。なるべく早く終わらせるべき事なのだ。
「ところで、オールラウンドとやら。これからどうするつもりだ?」
「……………。」
「とりあえず疲れた。10年ぐらいはゆっくり休んで、次の契約者を待つそうです。」
「そう……か。わかった。」
『コネクター』と呼ばれる精神生命体がいる。彼らは道具に取り付いて『契約者』を探す。
『契約者』を探し出した『コネクター』は特殊な能力を使用して『契約者』の力になる。
『コネクター』は『契約者』無しでは生きられない。
だから彼らは何時もこう言う。
「『契約』しますか?」