〜プロローグ〜
日曜の朝、目覚めてみると、超能力者になっていた。
あまりにも唐突で、頭で理解していても実感は全く
なかった。ただあったのは"超能力を得た"と言う事実
とその使い方だけ。どうして俺が超能力者になったの
かとか、なんでそんな事が分かるのかとかは謎。まる
で"力"と"取扱説明書"だけが、子どもの頃サンタさん
からもらったプレゼントのみたいに枕元にあったよう
だった。
なんか、某ラノベの超能力者やユンゲ○ーみたいだな。
なんて馬鹿なことを考えながら、
取り合えず確かめてみよう…
と、決意したのは今から二時間前。
俺は今、部屋で五つのサイコロを握っている。
サイコロを振る……1、1、3、5、4、が出る。
今度は、目を閉じ心の中で全て6が出るように願う。
―全部1となる"確率"は1/6^5。それを1/1に!!!―
ガラゴロ
と音がしてサイコロが止まる。俺が恐る恐る目を開けると
……思った通り。真っ赤な点がそろって上を向いてい
た。
「本物だ!本当に超能力者になったんだ!!」
あれから俺は二時間ほど実験を続けた。本当は今にも外へ走り出
したかったのだが、そこは俺。ひと味違う。ル○ーシュだって力の使
い方を確かめてから動いたしな。うん、俺ってば冷静だな。
この二時間でわかった事はいくつかある。
勿論、俺の頭の中の"取扱説明書"に載ってる事がほとんどだ
が…少しまとめてみるか。
・俺の能力は"あらゆる確率を操ること"である。
・その力は、"対象の事象が起こる確率"が具体的である、
または俺が理解出来る範囲で認識できるならば、具体性に比例し
て強くなる。例えばサイコロの1がでる確率は1/6。
これは具体的かつ認識しやすい。
反対に"道かどで美少女とぶつかる確率"、この確率は曖昧過
ぎて操ることはできない。
・確率0%はどんなに認識したとしても0%のまま。
六面ダイスで7は絶対に出せないってこと。
そしてここからは俺の推測。説明書にはのってない。
・量子力学を理解できれば、壁抜けやら瞬間移動やら"存在確率"
の操作もできるかもしれない。
と、ここで俺は考えるのをやめた。
無理ぽ。
量子力学なんてワカンネ。
ここはうら若き性少ね…ゲフンゲフン青少年らしく、自分
の欲求(主に性欲)を充たしに行きますかw
うはwwwみwなwぎwっwてwきwたwぜwww
こうして俺は一見何も変わっていない新世界にとびだたのだった。
俺は確率を操る力を手に入れた。その力が余りに便利で
強力なものに思えた俺は、何も考えず街へ繰り出したの
だった。
そこまではよかったのだが・・・
「だめだ。」
と、俺はため息をつく。ひとまずターゲットを見つけよ
うとひたすらにナンパをしてみるのだが、自称フツメン
の俺なんか誰も相手にしてくれない。声のかけ方が悪か
ったのだろうか。”すいません。どこかであったことあ
りませんか”と、話しかけるのはいい手だとおもったん
だがなぁ…
結局その日は後ろ姿にだまされてエンカウントしてしま
ったクリーチャーが一匹つれただけで戦果はほぼゼロ。
20人にチャレンジして、これじゃあ絶望的だ。
しょうがなく俺は、能力の研究用ノートを買って帰路に
就いたのだった。
と、いうのが先週の話。今週の俺はちょいと違うぜ。ま
ずちゃんと計画がある。先週は全く準備してなかったか
らな。準備は万全。そなえよつねに。
さて、ミッションスタート。
おっと、早速ターゲット捕捉。見た感じのスペックは、おそらく高校生。身長は小さめ。スタイルは…まぁまぁ
。俺好みだ。で、顔は…A−(マイナス)ってとこか。上等だ。早速アタックしてみようと思う。
「すいません。以前どこかでおあいしませんでしたか? 」
完璧。
ん?前と同じじゃないかって?甘いぜ。俺の能力をお忘れか?いざ
”ナンパ成功率を5%から100%に!”
そう。先週のクリーチャーのおかげで、成功率が0%から5%にあがっていたんだ。GJクリーチャー。アニマ
ルに昇進させてやる。
「やだぁー、ナンパですかw。今時古すぎw。もう、しょうがないからそこの喫茶店でも入りましょうかw。」
おk。最高。なんて便利な能力なんだ。
「古いかな?まぁいいさ。君に出会えたんだから。そうだ、いい店を知ってるからそこへ行こう。ね?」
と、俺は無理矢理腕を引っ張ってゆく。なんだか彼女はいきなりの事にとまどっているようだがどうでもいい。
ナンパは100%性k…成功した。すぐに別れてしまってはそれは失敗だからな。ある程度の無理をしても大丈
夫なはずだ。と、そうこうしている内に目的地に到着。
「ちょ、いきなり何すんのよ!それにここ…」
どうやら彼女も気づいたようだ。そう、ここはかの有名なホテル街。ここで俺の計画は第2フェーズに移行する。
と、ここでみんなに問いたい。今、目の前にいる人間を”確率操作”でソノ気にさせるにはどうするか。え?レ
イ○をすればいいじゃないって?あいにく俺は紳士でね。こうするのさ。
”目の前の人間が百万人に一人のマゾである確率を百万分の一から一分の一に!!”
さて、これでいいはず。なんか頭痛がするがまぁいい。後は…
「いいから来いよ。どうせ期待してたんだろ?ぬけぬけとここまで着いて来やがって。相当な変態だな」
「な、あんたが勝手に「いいから行くぞ!来い!」
さて、部屋を選ぶか。どうせだから一番高いやつにしよう。金なんて、宝くじを買えばどうにでもなるんだから
な。それにしても本当にうまくいくもんだな。なんかこいつ、さっきから黙ってるし。それに顔も赤い。つくづ
く便利な能力だ。
エレベーターに乗る。目指すは最上階。きっと豪華なんだろうな。着くまで、ちょっとこいつにいたづらしてみ
るか。
そう思い、隣でうつむいているこいつの胸を後ろから手をまわして乱暴に揉みしだくと、「んっ!」と声をあげ
て抵抗をしてくる。だがそれもいまいち要領を得ない。俺の手を上から押さえる形になっているので、自分でも
んでいるように見える。これは…燃える。
さらに下へ侵略しようかと思ったがエレベーターのドアが開いた。空気読めよ。
「ほら来いよ。今も無理矢理揉まれて感じてたんだろ?ほら」
「いや…私…」
「早く!」
まだるっこしいから腕をつかんでベッドへ引っ張っていきそのまま押し倒す。お待ちかね、第3フェーズに移行
だ。
「ちょっとあんたいきな、ングッ
まずはこのうるさい口を封じる。勿論口でだ。舌を進入させて絡ませる。右手は胸を揉む。左手はシャツを脱が
す。こいつもどうやらかなり興奮しているみたいだ。さっきから鼻息も荒いし抵抗する力もかなり弱くなってる。
なんか自分から舌を絡ませ来ている(気がする)し、こいつはほんとにエロイな。さす百万人に一人のドM。
シャツを脱がせた左手を太股沿いにゆっくりとスカートの中へ忍ばせる。
「あっいやぁっ!」
下着の上からそっと秘所をなでる。
「んっk」
身をよじって股間を襲う快感から逃げようとするが、俺がすかさず右手で乳首をつまむと、快感からか体をビク
ンとはねらせて甘美の声を漏らす。
ははは、楽しいな。そうだ、あれをやってみるか。
「いいものを見せてやる」
そう言って俺は鞄から秘密兵器、ピンクローター&ローションを取り出した。
「え…そんな…」
「いいからいいから。遠慮するなって。気持ちよくして
やるからさ」
「遠慮なんかしてない!」
「ほぅ、見ず知らずの男に半裸にされ、弄れて感じている痴女が何をえらそうに。」
「誰が痴女よ。この変態!!」
この瞬間、俺は決心した。全力でこいつをいじめてやると。