親父が考古学の勉強と称して放浪の旅に出て一年。家に残された俺は気ままな高校生活を送っていた。
「今日はめんどくさいから出前でも頼むかなぁ」
俺は玄関に鍵を差し込み鞄を放り投げてキッチンに飲み物を取りに行こうとしたら…
「お兄ちゃんお帰りなさい」
「あぁ…ただいま」
可愛い女の子がソファーでくつろいでいた
いや美少女だ
まったくの美少女だ
おまけに巨乳だ!
そこまで確認して冷蔵庫から取り出して飲んでいた牛乳を盛大に吹く俺
「どどどどなたですか?」
「妹です」
にっこり微笑んで挨拶する妹。なんだ妹か…妹が家に居るのは当たり前…って
「僕ひとりっ子」
ひとりっ子に妹はいるか?いや居ない!十七年生きてきたが妹は存在していないはず。じゃあ目の前の美少女は?
神様の贈り物?
はたまた…
「もしかして…淫魔さんですか?私リリスで〜す☆とか?」
「はぁ?お兄ちゃんて…もしかして馬鹿?」
うろんそうな目線を俺に向けながら手紙を差し出すリリス(仮)
差し出された手紙には見覚えのある名前と文字
『すまん雪。父さん旅先でフォーリンラブした。相手の人も子連れでな。そっちにお前の妹が行くから仲良くするように』
「で?貴方が妹?」
「よろしくねお兄ちゃん」
父さん何やってんの!
いや父さんグッジョブ!
なんてこった。こんな可愛い娘がいきなり妹になるなんて、しかも二人っきりだよコンチクショウ。
……いや待て自重しろ俺。血は繋がってないが妹だ。ここは紳士的にお兄ちゃんらしさをアピールするんだ。
俺がニヤニヤとだらしない顔であれこれ考えているのをぽか〜んと見ているリリス(仮)
「あっ、自己紹介がまだだった。俺は雪。立派なお兄ちゃんを目指すナイスガイだ。宜しくなリリス(仮)」
「リリスじゃないよお兄ちゃん。私は魅遊、よろしくね」
なんて可愛い笑顔。魅遊か、妹出来ちゃった記念に今日の出前は寿司でもとろう。
「そうだお兄ちゃん。魅遊、ここまで来るのに汗かいちゃったからシャワー浴びてきて良い?」
「勿論だよ。ここはもう魅遊の家なんだから勝手に使っていいんだよ」
「ありがとう。お兄ちゃん」
そういって俺の目の前で素っ裸になり始める魅遊。おいおい紳士なお兄ちゃんじゃなきゃ危ない場面だぞ。
「魅遊。いくら家族だからって恥じらいは持たないと服を脱ぐのは脱衣所でな」
なんて俺紳士。魅遊の肩を優しく押し脱衣所に連れていき俺も服を脱いで一緒にお風呂場に入る。
…はっ!気が付いたら何て事を…
いや逆に考えるんだ。
妹と一緒に風呂に入るのは当たり前と…
「お兄ちゃんも流石あの人の息子って感じだね」
「あの人?」
「お兄ちゃんのお父さんだよ」
「……そのこころは?」
魅遊はシャワーを浴びながら父さんと魅遊のお母さんのなれそめを語りだした。
「私のお母さんて天然でさ、あの人が旅先にいたお母さんにひとめぼれしてぇ…お母さんがっつり犯されてぇ…今お母さんあの人にメロメロみたい」
なんてこった!父さん旅先でレイプ魔になってた。挙句レイプした人と結婚しちゃったよ…
「ごめん…魅遊」
「良いよ。お兄ちゃんは悪くないし」
いや…違うんだ。
お父さんがお母さんにした事を謝ったんじゃなくて
今から俺が魅遊にする事を謝ったんだ
「ごめん魅遊!もう我慢出来ない」
「えっ!ちょっ…」