魔女って、今の世の中で名乗っても、頭おかしいぐらいにしか思われないよね。
でも、あたしは、何の因果か、本物の魔女の一族なんだよね。
といっても、大々的に宣伝するようなことはしない。
第一、使う時の制限があって、とても魔法を無限に使えるといったものでもないのが問題でね。
それが原因で、魔女が廃れた原因だろうって、あたしは疑ってるよ。
・・・・魔法を使う時は、おしっこ我慢しながら使わなきゃいけないなんて、そりゃ、使う人少ないよ。
それも、結構切羽詰ってないと、意味のある効果でないんじゃ。
だから、魔女の修行は、おしっこを我慢することから始まるんだ。
伝説の魔女は、一日猛我慢した状態で使って、町を一つ消し飛ばした後に、盛大にお漏らしをしたというけど、
あたしは、そんな風にはなりたくないな。
第一、おもらしなんてしていいのは、幼稚園に入るまでじゃないの?
だからこそ、魔法を使って気が抜けた時に漏らすことがないようにも、修行するんだけどね。
おっと、そろそろ学校に行く時間ね。
うちは魔法が使えるんだからと、交通費を親が出してくれないんだ。
乗りたければ、お小遣いを使えと言われるんだけど、そのお小遣いが、定期代に足りない以上、魔法を使うしかないのよね。
修行の一環と言うけど、花の女子高生にもなって、おしっこ漏らす危機に毎日なる方にもなってよ、と言いたくなるよ。
通学時の選択肢は、大きく分けて三つ。
1.瞬間移動で学校まで
これは、魔法を使うのは一瞬で済むけど、かなり切羽詰ってないとできないから、使った後に漏らしてしまう危険性が大きい。
実際、漏らしたことあるよ。それで懲りて、やる時は、トイレの個室に飛ぶようにしてる。
ただ、一回は先客がいて大変なことになりかけたよ。
記憶をいじって忘れさせたけど・・・・その時の衝撃で漏らしちゃったけどね。
2.駅の改札口で気づかれずに突破
これは、違法ではあるんだけど、尿意がそんなになくてもいいのが利点。
ただし、降りる時もごまかさないといけないから、途中でトイレに行くのが難しいのが欠点ね。
電車内で我慢するにもいろいろ限界があるから、この我慢の時間が苦痛なんだ。
3.魔道の絨毯に乗っていく
これの最大の利点は、儀式魔法で最初に猛我慢した状態で作ってあるから、
操縦には、ちょっと我慢しながら程度で済むことなんだ。
ただ欠点はあって、いくら姿は消えた状態といっても、風が身体に直接当たる状態で我慢しながらだから、結構つらいね。
絨毯も使いすぎると、新たに作り直さないといけないし。
普段は、2の方法で行くことが多いかな。
どうしても我慢できなくなりかけたら、自分の膀胱の尿を他人の膀胱に押し付けちゃうし。
それ応用して、クラスの嫌な奴(女)に、公衆の面前でお漏らしさせた時は爽快だったな。
真相に気づいたお母さんに、罰として膀胱に水を送り込まれ続けた時は、反省はしたけど。
いつまで経ってもとまらないのはつらいよね。
ま、そんないつもの日常。