で、メインのフランス料理を食べに行ったんだけど、……値段の割にそんなに美味いと思えなかった。  
やけに気取ったボーイというには年食ったおっさんと気さくなふりをしたシェフ。  
変にお洒落なせいでくつろげないとこに持ってきて、美味い!と言いきれない微妙な料理。  
なんであんな所が有名なんだ。  
あれなら近所にあるパスタ屋の方がずっと美味い。  
せっかく張り切って予約して、昼間っから穂波と初デート楽しんで、プレゼントまでしてもらって、  
今日のメインイベントのゴージャスディナーがこれじゃあ、なんだか尻すぼみだ。  
穂波は気を使ってんのか、美味しかったね、って言ってくれたけど、  
また来ようね、とは言わない辺り、穂波も微妙だと感じたんだろう。  
この後にも予定は組んであったけど、ノリと勢いでそこに行くにはちょっとテンションが下がってしまった。  
くそう、お洒落シェフめ。  
何が、二人の記念日を祝うために私からの愛をこめて、だ。  
初対面のヤツの愛なんざ要らねえ。  
とか思ってたら、穂波が口を開いた。  
「あのシェフの人面白かったねえ。『愛をこめて』だって。  
 初対面なのに」  
穂波はふふっと笑った。  
「初対面で愛とか、すごいよな」  
「ねえ。せめて、気持ちをこめて、だったら、わあ嬉しい、って思うのに、  
 愛とか言うから、吹き出しそうになっちゃった」  
「俺は引いた」  
「ああ、だから大樹ずっとイマイチな顔してたんだ」  
歩きながら穂波がこっちをちらりと見上げてまた笑った。  
「だってなあ……あんまし堅苦しい店でも嫌だけどさ、味もノリも中途半端だったじゃん」  
「でも最後のケーキは美味しかったよ」  
ということは他はダメだった、と。  
「んー」  
俺が気の乗らない返事をすると、穂波は繋いでいた手を大きく揺さぶって、  
「もー。せっかくのデートなんだからご飯がちょっと失敗だったくらいでそんな顔しちゃダーメ。  
 おうちに帰るまでがデートなんだから楽しく帰ろうよ」  
と言った。  
ま、それもそうだな。  
せっかくこの後、もう一個企画を用意してあるのに、こんなローテンションじゃ楽しめない。  
気持ちを切り替えるために一つ深呼吸をして、穂波の手を握り直すと、俺は穂波に顔を向けた。  
「な、穂波。俺さ、おうちに帰るにはまだ早い時間だと思う訳なんだけど」  
 
穂波が腕時計を見る。  
「……確かにまだ八時過ぎたばっかりだけど、これから行く場所なんてあるの?」  
ここで行き先を思いつかないのが穂波の可愛いところだ。  
自然と緩む顔をそのままに、  
「そ。穂波が行きたがってたとーこーろっ」  
と言うと、漫画だったらはてなマークでも浮かびそうな顔で穂波がこっちを見上げてきた。  
「こんな時間に行くようなところで?」  
「そう。別に時間はいつでもいいんだけど」  
「映画館じゃないよねぇ」  
「はずれ」  
「あっ!プラネタリウムとか?」  
そう言えば、さっきそんなこと言ってたな。  
「んー。今日は違うところに行くつもり」  
「えー……。どこー?分かんないよ」  
穂波が口を尖らせた。  
まあ、行きたいって言ったの、ずいぶん前に一回だけだしな……。  
「ヒント欲しい?」  
「うー……うん。全然分かんないもん」  
「こんな時間で男と女が行くとこっつったら一ヵ所しかないだろ」  
穂波の頭の横に浮かんでたはてなマークが一瞬すごく大きくなって、ぱちん、とはじけた。  
で、次の瞬間、ほっぺたが見事にぱあっと赤くなる。  
「ばっ、ばかっ!別に私行きたいなんて」  
「前に言ったぞー。社会勉強で行ってみたい、って」  
穂波は抗議したそうに口を開きかけたけど、俺が遮るとどうやらその時のことを思い出したらしく、  
あう……と呟いて、前を向いてしまった。  
でも手は俺の手をぎゅーっと握り締めてて、しかもその手のひらは寒いのにちょっと汗ばんでる。  
「な、穂波。行こ」  
手を握り返して身体をかがめてそう言うと、穂波は、  
「ちゃんとエスコートしてね」  
と返事をしてくれた。  
 
五分くらい歩くとラブホ街に入って、周りはカップルだらけになった。  
まあ、外から見たら俺たちもそのうちの一組なんだけど。  
穂波はさっきから新作映画の話とか、その原作になった小説の話とか、そこから飛んで最近ハマったらしい  
ミステリー作家の話とかを一生懸命話してる。  
意識的にここから先のことを考えないようにしてるのがバレバレで、からかいたくてしょうがない。  
けど、ラブホ自体が初めてで明らかに緊張してる穂波を道の真ん中でからかうのは  
なんだかちょっと気が引けたから、俺はうんうんとただ相槌を打つだけにしておいた。  
穂波を照れさせるのは中に入ってからで十分だ。  
むふふ……。  
って、それはいいけど、混み始めてきてる。  
そりゃ土曜日だからな。  
早いところ目的のホテルにたどり着かなくては。  
俺はネットで色々検索しまくって見つけた、俺の要求を満たしてくれるホテルを探して周りを見回した。  
確かこの辺なんだけど……。  
ぬ、あそこなんてもう満室じゃねーか。  
と思ったら穂波が、  
「大樹……」  
と控えめに声をかけてきた。  
「ん?」  
「えーっとね、入らないのかな、って」  
「あ、うん、もう入る……うん!よし、あそこに入ろう!」  
さも今見つけたようなふりをして、俺は目的地を指した。  
幸いまだ満室にはなってない。  
俺がちょっと足を速めると、穂波はまた俺の手をぎゅっと握りしめて俺についてきた。  
ホテルの外壁に嵌め込まれてるプレートをちらりと確認する。  
"ご休憩(三時間)"  
よし。  
 
フロントの壁にはたいていのラブホと同じように、部屋の写真が並べられてて、  
当然ほとんどの部屋の写真はもう暗くなってた。  
穂波は、へえ……って口を半開きにしてその写真を見上げてる。  
「どっか好きな部屋あるか?」  
「え?」  
びっくりしたようにこっちを向く穂波。  
「こん中で入りたい部屋ってある?」  
「えっと、よく分かんないんだけど……」  
「どこでもいい?」  
「うん、あの、どこでもいいんだけどね、ていうか、部屋って選べるの?」  
ほんっとになんにも知らないんだな。  
うんうんうん。  
「そう。ここのな、ボタンを押すとそっちから鍵が出てくる。  
 そしたら、あそこの受付でおばちゃんに金を払う。  
 で、部屋に行く。おけ?」  
「ぁ……うん、お、おけ」  
真面目な顔でこくんと頷く穂波。  
ぐはっ!なんでこんなことでそんな真顔になるんだ。  
いや、そこがおまえのいいところだ、かわいいところだ、たまらないところだ。  
もうね、撫でくり回して顔中にキスとかしまくりたいよ、俺は。  
「じゃ、じゃあ、この部屋とか……」  
穂波が左端の部屋を指した。  
このホテルは特殊な部屋が無いっぽいから、どこ選んでもまあ同じだけど、  
せっかく初めてのラブホテルなんだから、穂波が納得した部屋にするに越したことはない。  
「じゃ、穂波がボタン押して」  
「いいの?」  
ちょ……なんで、それだけで顔を輝かす。  
「いいに決まってんじゃん」  
「じゃ、押すね。……えいっ」  
穂波の行動に、内心いちいち悶絶してる俺をよそに穂波がぽちっとボタンを押すと、  
壁の中でカタンと音がして、次に受取口でトスっと音がした。  
穂波は興味津々で受取口を覗くと、中から鍵を取り出して、  
「出てきた!」  
と俺に見せてくれた。  
童顔でもないくせに、表情ややることが子供っぽくて、そのギャップに俺はいちいちぐっとくる。  
素を装ってるけど、頭の中は悶えまくり。  
うおおおおお……、早く部屋に行きてえええぇぇ。  
それでも冷静にそれを受け取って受付に向かう俺。  
健気だ……。  
 
受付で黒いガラスの向こうに居るおばちゃんに金を払うと、俺はまた穂波の手を取った。  
今までの繋ぎ方とちょっと変えて、指を絡めると穂波の指が一瞬こわばった。  
緊張?緊張?緊張しちゃってるのか?  
んふふふふ。  
そうだよなー。  
外じゃこんな繋ぎ方、したことないもんなー。  
しかもいよいよ念願のラブホですよ、ラ・ブ・ホっ。  
エレベーターに乗って扉が閉まったところで、今度はほっぺたにちゅっとすると、穂波がひゃっと声を上げた。  
「なんだよー」  
「別に……、ただびっくりしただけだよ」  
拗ねたように口を尖らす穂波。  
初めての時でも、もうちょっとリラックスしてたような気がするんだけどな。  
まあ、照れれば照れるほど感度が上がっちゃうからね、おまえは。  
存分に照れたまえよ。  
「ん、ごめん。早く穂波とくっつきたくて、ちょっとフライングした」  
繋いだ手を引いて、中指の付け根にキスしてやると、穂波が物欲しげな顔でこっちを見てきた。  
「ん?」  
「……私もフライングしていい?」  
「もちろん」  
はい!喜んでッ!  
続けそうになった絶叫は喉の奥に押し隠して、顔を寄せると唇にキスをされた。  
ぐふっ!  
俺と同じようにほっぺたにキスしてくると思って油断してたから、これは効いた。  
反則だ。  
穂波の顔が離れても反応できずにいると、  
「あ、大樹、照れてる」  
とからかわれてしまった。  
ぐうぅ……、穂波のくせに、って何か言い返そうと思ったところで、チーンと音がしてエレベーターが五階に到着した。  
 
部屋はそんなに広くないけど、ダブルベッドの他にテレビもソファもちゃんとあるきれいな部屋だ。  
部屋に入って鍵を閉めて、穂波からもらったプレゼントをクローゼットの足元に置いてる間も、  
俺のテンションはぐんぐんと上昇を続けてる。  
今日は家とは一味違う穂波を堪能できる!  
と後ろを振り返って穂波に抱きつこうとしたんだけど、いざ振り返ってみたら、  
穂波はテレビの前にしゃがみ込んで、下のスタンドの中を覗き込んでいた。  
「……穂波?」  
「ねえ、大樹、すごいね、ラブホテルってホントにカラオケがあるんだね。  
 ゲーム機もあるよ。でもね、コントローラーが一個しかないの」  
「まあ、飲んだ後に行く場所なくて、ってやつも来たりするだろうし……」  
テンションの向きが下降気味になる。  
「あー、それでなんだ」  
「まあ、カップルでもゲームする奴はいるかもしれないけど」  
「へえ……。あ、ねえでもこのベッドじゃ回らなそうだよ?」  
いつの時代の話をしてるんだ。  
俺だって本物の回転ベッドなんて見たことない。  
「なんか、そういうのってずいぶん前に法律的な事情でダメになったらしいぞ」  
「さすがスケベ王大樹!詳しいんだ」  
穂波のテンションがおかしい。  
「ねえねえ、お部屋も全然鏡張りじゃないね」  
鏡があったら、おまえ、照れるどころじゃないだろ……。  
「まあ、鏡があるところもない訳じゃないけど、ここは無いな。  
 全面鏡張りも危なくて法律的にダメになったらしいぞ」  
内心ツッコミつつも、つい解説してしまう俺。  
なるほどという風に頷きながら穂波は俺の方を向くと、また何か見つけたらしく声を上げた。  
「謎カーテン発見!」  
ベッドを迂回して俺の方に戻ってくると、穂波はクローゼットの横にあったカーテンを引いた。  
コンベア式の自動販売機が顔を出す。  
入ってるものはもちろん大人のおもちゃ。  
穂波はしばらく興味津々で眺めていたけど、だんだん表情が微妙になってきた。  
 
「大樹……これって……」  
やっとここで俺のテンションがまた上を向いてくれた。  
こっからは俺のターンだ。  
「んー、大人のおもちゃ、ってやつだな。  
 ほら、下着とかもあるけど。これとか」  
「あーあーあー、はいはいはいっ」  
「なんだよー」  
「説明しなくて結構です!」  
穂波がぷいっと横を向いた。  
「あれ、説明しなくていい、ってことは、穂波使い方知ってんの?」  
後ろから抱きついて穂波のコートのボタンを外していく。  
「知らないけどっ、……そ、想像くらいはつくもん……」  
「まあ、バイブとかは想像つくだろうけど、ローターとかアナル用のビーズとか」  
俺だって実際に使ったことないけど、一応どう使うかは知ってるし、何より単語を並べるだけでも  
穂波を照れさせる効果は絶大だ。  
案の定穂波は、  
「説明とかいいってばっ」  
と耳を塞いだ。  
自分で禁断のカーテンを開いたくせに。  
俺はごめん、と言いつつも試してみたかったものを視野に入れつつ穂波のコートを脱がせた。  
でも、まだもうちょいこのネタで引っ張ってみよう。  
「な、でもちょっと使ってみたいとか」  
「思いません」  
「だって、くやしいけど、俺のちんこには出来ない動きが」  
「もー。そういうことじゃないの」  
俺が自分のコートをハンガーにかけてクローゼットを閉じると、穂波はカーテンを閉めた。  
「じゃあどういうことだ?」  
俺がそう聞くと、穂波は俺の方を向いて、腹の下の方を両手で撫でながら、  
「私のね、ここに入ってきていいのは、大樹だけなの」  
と言った。  
 
「なんちゃって」  
なんちゃって、じゃねーっ!!  
実際はさ、バカみたいだと思うし、何クサイこと言っちゃってるかな、この子は、って思うよ?  
思ってるよ?  
けど、けどだな、嫁がだな、俺以外のものは入っちゃダメ、って言ってる訳ですよ。  
で、実際、この子は俺しか知らない訳。  
そりゃあもう、俺が入っちゃうしかないでしょ。  
あれこれ思うし、言いたい事はいっぱいあるのに、俺はもうそれを言葉にするっていう発想がなくて、  
穂波を思いっきり抱きしめた。  
「だいっきっ!?」  
 
「はい、ちゅーですよ。ちゅー」  
もう本気でバカになったとしか思えないことしか言えない。  
一瞬、穂波が引いたけど、俺がぱくぱく口を動かすと、笑いながら唇をくっつけてきてくれた。  
ちゅぅちゅぅ音をさせながら、お互いの唇を吸い合う。  
今日はずっとこうやって抱きしめたりキスしたいと思ってた割に出来なかったから、  
その分をここで思う存分味わう。  
穂波も俺のことを抱きしめてくれてる。  
「はっ…はあ……」  
穂波のため息がエロくなってきたところで舌を出して唇を舐めてやる。  
「やぅっ……んっ……あふっ」  
くすくす笑って俺の舌を捕まえようとする穂波。  
捕まる直前で顔を離すと、今度は穂波が背伸びして俺の唇を追いかけてきた。  
「行っちゃやぁだ」  
あーもー、おねだりですかー?  
ホントに穂波はキスが好きだなー。  
だから、また顔を近づけて、唇をくっつける。  
で、今度はちゃーんと舐めて、食われる前に自分から穂波の口の中に舌を入れていくと、穂波も俺の舌先を舐めてきた。  
 
舌の裏をくすぐるみたいな舐め方をされて、背中がぞくぞくしてきた。  
「うっ……ん、む……っく、ふ……」  
ただでさえスタンバイモードになってるところにこんな舐め方されたら、……なあ?  
穂波の背中を手のひらで撫でながら、手を下に降ろしていくと、穂波の舌の動きがちょっと弱くなった。  
攻守交代。  
今度は俺が穂波の舌を掬ってやる。  
「んっ!…あう……ふっ……」  
穂波がぎゅっと俺の服を握りしめてくる。  
まだまだこのくらいじゃ、穂波は足りないよな?  
口を塞ぎ合ってるからしゃべれないけど、口で言う代わりに行動で示す。  
舌の付け根をぐりぐり舌でえぐると、穂波の顔がわずかに逃げて唾液が顎に垂れるのが分かった。  
けど、そんなことは気にならないし、もちろん逃がしたりなんてしない。  
柔らかーい尻をがっちり両手で捕まえて身体をぴったり押し付けて、舌をぐるっと絡め取ってやる。  
もちろん自己主張を始めた息子も穂波の腹にくっつけてやる。  
「うっ……んっ…ふぅっ、んぅう……」  
抗議したいんだかねだってるんだか分からない声で喉を鳴らしながら穂波も舌を絡めてくる。  
いい感じにスイッチが入ってる証拠だ。  
そろそろ次の段階に移ろうと思って、柔らかいさわり心地のスカートをまくりながら尻を揉んでると、  
さすがに穂波が口を離して、とろんとした目でこっちを見上げながら、  
「あ、大樹……。お、お風呂……はいろ?」  
と言ってきた。  
「入んなくてもいいじゃん」  
ていうか、入る余裕なんてないんだけど。  
「でも……」  
あんなにエロいキスして、そんなエロエロにのぼせた顔でそんなこと言っても説得力ないぞ。  
「穂波だって風呂なんか入る余裕ないだろ?」  
俺がタイツの上から尻を辿って脚の間に指を滑らせると、あうんっ、と身体がこわばった。  
 
「ほら。……それに、俺だってこんなだし」  
ムスコをぐいっと押し付けると、今度は、あ……、ってため息交じりの声。  
そんな声出されたら、もっとエロい声を聞きたくなるだろ!  
俺は我慢しきれずに穂波の身体を抱え上げた。  
「えっ!大樹!?ちょっと!」  
「うりゃっ!」  
ベッドに穂波を放り投げる。  
畳の上に布団を敷いてあるだけの我が家じゃ絶対に出来ない。  
「うひゃあっ!?」  
穂波が起き上がる前にベッドに上がって穂波のスカートを捲り上げると、穂波がその手を押えた。  
「こらっ!待て!伏せ!」  
犬じゃねーっつうの、って思ったけど、ちょっとノってみた。  
「まーたーなーいーわんっ」  
穂波がぷっと吹いたところで、すかさずスカートの下から腹に両手を突っ込んでタイツのウエストを掴むと、  
俺は思い切り引っ張った。  
四つん這いになって逃げようとした穂波がぽてんとベッドに突っ伏す。  
「わっ!ば、バカッ!」  
こっちにむき出しになった下着の真ん中にはもうちゃんとシミが出来てたから、俺はもちろんそこをつつく。  
「穂波だってもうこんなじゃん」  
「それは大樹がエッチな触り方するから」  
「それはお互い様だろ?俺は穂波のキスで勃っちゃったんだけどなあ」  
遠慮なく生尻とごたーいめーん。  
「バカぁ」  
さすがに観念したのか穂波は突っ伏したまま泣きそうな目でこっちを見てきた。  
まあ、泣きそうっていうか、感じすぎて涙が出ちゃってるってのがホントのところだろうけど。  
「そんな褒められたら照れるじゃん」  
穂波の口先だけの苦情は適当にあしらいながら俺は下着とタイツを膝まで降ろして、  
俺しか入れちゃダメな場所に人差し指を押し付けた。  
 
「褒めてる訳……え、あっ!」  
ゆっくりと指でワレメをなぞると指先が簡単に滑ってくれる。  
「穂波のここすっげえぬるぬる」  
「だからそれは大樹が」  
「エロいキス、好きだろ?」  
俺が尻から目を上げてそう言うと、穂波は顔を伏せてしまった。  
「大樹の意地悪」  
あーっ!そういうこと言うなー!  
これ以上、いじめられなくなるだろ!  
だがしかしっ!  
ここは正念場ですよ、俺。  
その発言をスルーして俺は穂波の尻を両手でがしっと掴んで、親指であそこを広げた。  
「ひゃっ!?」  
苦情が来る前に顔を突っ込む。  
「だめっ!」  
いつもだったらほのかにせっけんの匂いがしちゃったりする穂波のまんこだけど、  
今日は予想通り違う匂いがするし、舐めればやっぱりいつもより味が濃い。  
少しむわっと蒸れてて、なんかこう……いつもより興奮する。  
「だめ!大樹、汚い!」  
「ん……きたらひおか?」  
「だって……洗ってないし……」  
「んー、ほぉらな」  
でも構わず、っていうか、むしろめちゃくちゃ舐めたくて、俺はぬちゅぬちゅ音をさせながら、あちこち舐める。  
「いっ……んッ…んー!だ、……め、えッ!」  
ひだひだの間とか、クリとか、ついでに尿道もぐりぐりしてやる。  
「やあ!ひょ…しょこっ、や……め」  
なんだかんだ言ってるけど、穂波もいつも以上にノってるっぽい。  
 
鼻の頭でケツの穴を突きながら中に舌を突っ込むとさすがに逃げられた。  
「ダメってばあッ!」  
こっちを向いた顔がまた泣きそうな顔になってる。  
「したい」  
「きたないのー」  
「気にしないから」  
「……ったしは、気にっ……する、もん」  
さすがにこれ以上やったらホントに泣かせそうで、俺は顔を上げると穂波に覆いかぶさった。  
まあ、俺の方もそろそろだったからいいんだけど。  
片手でベルトを外しながら穂波のほっぺたに頬ずりすると、穂波が俺の唇を舐めてきた。  
びっくりして顔を引くと、反対側のほっぺたを手で押さえられた。  
「きれいにするからー……」  
ベッドにほっぺたを押しつけたまま、穂波は俺の唇とか口の周りとか鼻の頭とか舐めてくれる。  
舌を出すと当然舌もぴちゃぴちゃ舐めてくれる。  
ムスコが、いい加減どうにかしてくれと要求してくるんだけど、この状況はもっと堪能したい。  
俺はもう自分でもどうしたいんだか分からないまま、穂波の尻にムスコを押し付け擦り付けしながら、  
顔を舐めてもらっていた。  
しばらくすると、穂波はやっと気がついたのか、舐めるのをやめた。  
「ん……大樹の……ごめんね」  
とんでもありませんッ!  
まあ、でも俺もさすがに入れたい、行きたい、射精したいッ!  
「も、いいか?」  
聞くと穂波は照れた顔で、うん、と笑ってくれた。  
身体を起こして、枕元のちっさい篭からゴムを取ると、穂波が、  
「そんなのまであるんだねえ」  
と顔を上げた。  
 
「ま、用意のいい人間ばっかじゃないだろうし」  
「大樹はいつでも準備万端だもんね」  
穂波が枕を胸の下に抱え込みながらくすくす笑う。  
「紳士のたしなみ」  
俺がSTD検査に引っかかんなかったのはきっとこのおかげだ。  
偉いぞ、俺。  
穂波に言うのはさすがに気が引けるから言わないけど。  
ゴムを付けててふと気づいた。  
そう言えば、こんな外行きの服着たまんまやるのなんて初めてだ。  
それを意識したら、お気に入りのカーディガンとスカート着て、尻をこっちに向けてる穂波がすげえ淫乱に見えてきた。  
いつもなら、ちゃんと脱ごう、とか、大樹とちゃんとくっつくの、とか言うくせに、  
今日はそんなこと一言も言わない。  
穂波も我慢できないくらい疼いてるってことか?  
そんなことを思ったら、俺の興奮レベルがまた一段階上がった。  
準備を整えると、俺は左手はベッドについて、右手は穂波の尻に添えて、先っぽを穂波の身体の入り口にくっつけた。  
穂波の身体がぴくんと緊張する。  
「いいか?」  
「ん……」  
穂波が小さく頷く。  
あー、やっと入れるー。  
自分でさんざん長引かせたくせに、そんなことを思ってしまう。  
「あっ……んっ……」  
重さをちょっとずつ加えるたんびに穂波が声を上げる。  
ホントは一気にがっつり行きたいところだけど半分くらい入ったところで止まって、  
当たってる所を軽くつつくと、ひゃっと声が上がった。  
 
「ふっ……う…んあっ……」  
一瞬息を呑んだみたいだけど、堪えきれずにまた声が漏れる。  
「気持ちいいとこだよな?」  
こくこくと首が動く。  
またそこをこつこつ叩いてやると、いい声が上がってきた。  
「ン……んッぅう〜……ッ…あぁッ!」  
俺の動きに合わせて小さく揺れるスカートがまた何とも言えない。  
ホントはもっとゆっくりやってイかせたかったけど、前置きを長くし過ぎたらしい。  
俺の方がじれったくなってきた。  
じれったいっていうか、それを通り越してなんかもう切ない。  
「な、穂波……。強くしていい?」  
「ん……大樹に任せる……」  
「ごめんな」  
「平気だよ」  
穂波はちょっとだけ顔をこっちに傾けるとピースサインを作ってくれた。  
……だあっ!もうっ!おまえがそういうことするから、余計我慢が出来なくなるんだろっ!  
興奮メーターが上がっちゃうんだろ!  
いやつうかむしろもう振り切れる!  
俺は身体を起こして両手で穂波の腰を掴むと、ぎりぎりまで引いてから、思いっきり奥まで突き入れた。  
「あっんッッ!」  
ホント、俺もムスコも堪え性がない。  
一度自分の欲求に忠実に動き出したら、もう止められない。  
穂波がどこか苦しそうに声を上げてんのに、気持ち良すぎて止まんない。  
「だいきっ!……んっ…ん……ふあっ!んー……んぅあッ!」  
穂波の喘ぎ声に興奮を煽られて、犬みたいにはあはあ言いながら、バカみたいに腰動かして、  
時々思い出したみたいに穂波の名前を呼ぶくらいしかできない。  
しかも、もう無理、限界。  
「ほなみっ………も、…な、ほなみッ!いくっ、出るッ!」  
俺の声に反応して穂波がこっちを向いて、涙目で頷いてくれた瞬間、俺はあっさり出してしまった……。  
 
堪えてたものを吐き出した瞬間、危うくそのまま穂波の上に突っ伏しそうになったけど、  
俺が膝立ちの状態からそれをやったらさすがに穂波が潰れる。  
それくらいはかろうじて判断出来た俺は、  
「ちょ……と、待ってな……」  
と言うと、くらくらする頭でティッシュを取って後始末をした。  
穂波もその間におんなじようにしてたけど、ちょっと穂波さん、アナタ、膝から下にタイツひっかけて、  
服着たままでまんこ拭く後ろ姿ってやべえよ、おい。  
さすがにすぐには復活してくれないけど、出してすぐのくせに若干ムラムラっとしながら、  
俺は毛布を掴むとそれをかぶりながら、穂波の隣にごろりと横になって、穂波をぎゅうっと抱きしめた。  
嬉しそうな顔ですぐにキスをねだってくる穂波に、  
「イけ……てないよな」  
って聞くと、  
「んー……あとちょっとだったかも」  
と返ってきた。  
「じゃあ、後で」  
「別にいいの」  
「けどどうせならさ」  
俺が指で唇をつつくと、穂波はくすぐったそうに笑ってから、俺の肩に頭を擦り付けてきた。  
「……私ね、今日、大樹とデートしてる時、何度も大樹に抱きつきたいなーって思ってたの。  
 キスもしたいなーって何度も思ってた。  
 だから、お部屋に来て、やっと大樹にぎゅってしてもらって、キスもいっぱいして、  
 エッチまで出来ちゃったから、結構満足なんだ」  
穂波が俺とおんなじ気持ちだったことに、俺はすごく幸せな気持ちになって、また穂波をぎゅっと抱きしめた。  
「俺もおんなじ。  
 歩いてる時、おまえが何か言うと、ぎゅーってしてえ、って何度も思ってた」  
「嬉しい……」  
「俺も嬉しい」  
なんだか照れくさくて笑うと、穂波も照れちゃうね、って笑った。  
 
俺たちはしばらくつっつき合うみたいなキスを繰り返してたんだけど、  
そんなことをしてたら、穂波が気まずそうにトイレ休憩を申し出てきた。  
俺が腕を離すと、穂波は毛布の中でごそごそやってタイツを脚から抜くと、  
ベッドの下にぽいっと放ってトイレに行ってしまった。  
……そんな切羽詰まってる訳じゃないんだろうから、畳んでいけばいいのに。  
こういうところがだらしないんだよな、あいつは。  
起き上がって、ズボンのファスナーを上げて、穂波のタイツを拾おうとしたところで、俺ははっと思い出した。  
あれを買うなら今のうちだ!  
俺はクローゼットを開けて、コートのポケットから財布を取り出すと、禁断のカーテンを開いた。  
間違いがないようにしっかりとものを確認して、番号と値段も確認する。  
ぬう、今日は出費がかさむが仕方がない。  
金を入れたところで穂波が出てきた。  
「あっ!こらっ!何買おうとしてるのっ!?」  
穂波が走ってこっちに来た。  
「いいものー」  
「そういうのはやだって」  
左腕を掴まれたけど、妨害される前に俺は七のボタンを押した。  
「あっ!バカーっ!」  
ウイーンと中で音がしてコンベアが上がっていく。  
「おもちゃじゃないから」  
ことんと商品がコンベアに落ちる。  
「でも、変なのは使いたくないもん」  
穂波が文句を言ったところで商品が取り出し口に落ちてきた。  
「変なのじゃないって。少なくとも身体ん中に入れるもんじゃないから」  
不満を全面に押し出してる穂波に笑顔で応対しつつ、取り出し口から俺は  
ちょうど手に収まるくらいのチューブを取り出した。  
穂波の表情がちょっと変わる。  
なにそれ?と言いたいけど、バカとか言ってしまった手前、聞けないでいる、っていうそんな顔。  
 
「さて、なんでしょう?」  
江戸時代の旅の御一行よろしく、俺はそれを穂波の顔の前に突き出して見せた。  
変な顔のまま俺の手にしたものをじっくり眺める穂波。  
「……ストロベリー…フレイバー……ローション、て書いてあるけど……」  
「そう、ローション!一度使ってみたいと思ってたからさ、な、使わせて」  
ちょっと猫なで声を出して顔を寄せると、穂波は視線だけこっちに向けて、  
「大樹も使ったことないの?」  
と聞いてきた。  
「うん、ない。初の試み。  
 ボディーソープとは一味違うらしいからさ、なっ?」  
お願い、と言う前に、いつも次の行動を吟味してから選択する穂波にしてはあっさり、  
「……なら、まあ、いい…かな」  
と言ってくれた。  
「うおっし!」  
思わずガッツポーズを作ると、穂波が、  
「そんなに喜ぶこと?」  
と、ローションを俺の手から取ってしげしげ眺めながら聞いてきた。  
そりゃ、喜ぶよな。  
念願のローションプレイがこんなにあっさり叶いそうなんだもん。  
正直俺は今日中に穂波を説き伏せられる自信がなかった。  
それがこんなにあっさりオーケーされたら、なあ。  
喜ばない方がおかしい。  
「うん、喜ぶこと!  
 さ、風呂行こ、風呂」  
俺はまだローションのチューブをしげしげと眺めてる穂波の肩に手を置いて回れ右させた。  
 
(続)  
 

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