ケース5 千原藍の場合  
 
毎日仕事と主婦業で忙しく過ごしている藍は  
自分の体について大きな悩みを抱えていた。  
彼女の見た目は中肉中背であるが、裸になると  
目を覆いたくなるようなコンプレックスがある。  
しかもここ最近、旦那からの性的な誘いがないのは  
自分のコンプレックスのせいだと思っていた。  
今日はその悩みを病院に相談しに行く日。そう、WSCの扉を開ける日だ。  
 
藍は病院に着くと受付の相沢の元に向かい問診票を渡される。  
症状:性器の肥大  
記入後受付に問診票を渡しトイレに向かう。  
そして用を済ませ手鏡で自分の陰部を映しだした。  
そこには自分の体とは思えない黒く密集した陰毛の中から  
ひときわ目立つ大きな突起が顔を出していた。  
悲しい現実を再度確認した瞬間だった。  
藍が待合室に戻ると、ナースの吉田が藍を待ち受けていた。  
『千原さんですよね?どうぞお入りください』  
吉田に付き添われ診察室に向かうと、そこには無表情の医師が座っていた。  
『今日はどうなされましたか?』藍はその問いにうまく返答できず  
ただただ自分の下腹部を見つめていた。  
『先生、こちらが問診票です。千原さんも答えられないと後で苦しみますよ』  
吉田が問診票を医師に手渡し藍の顔を冷酷にのぞき込む。  
「あの…私の体が…おかしいっていうか、大きすぎるんです」  
小さな声でかすかに答えると、医師はニコリと微笑み正面から藍を見た。  
『それじゃどこが大きいのか診てみましょうね』そう告げると  
吉田が個室の着替えスペースに用意してあった診察着を藍に渡し  
『全ての下着を脱いでこちらに着替えたら戻ってきてください』  
と告げ診察台の準備を始めた。あまりの唐突さに藍は言葉を失い  
言われるがままに着替え始めた。診察着は前にも後ろにもファスナーがあり  
吸水性がほとんどないような、冷たくヒニャリとした素材だった。  
そしてカーテンを開け診察室に戻ると、医師がマスクをし手を消毒している  
最中だった。これから施される診察内容は藍にはとうてい予想できない。  
『まずは立ったまま後ろを向いて、吉田さん背面ファスナー開けて』  
藍は医師に対して後ろを向き姿勢を正して立つと吉田が後ろのファスナーを  
勢いよく開けた。急に触れる空気の冷たさに藍は鳥肌がたつ。  
 
医師は藍の首筋から背中・臀部・足を押し確かめ少し前屈するように促した。  
すると藍の臀部が少し開き長く卑猥な陰毛が肛門から生えているのに気づく。  
『足を肩幅に開いてもう少し曲げて…』藍が恥ずかしそうに躊躇していると  
吉田がしゃがみ込み両手で藍の足を開かせ、前方に上半身を倒させる。  
医師は臀部を左右に大きく広げ肛門を見ようとした瞬間、今までに見たことが  
ない位の陰毛が密集していた。『吉田さん、消毒お願い』医師の指示に  
吉田が不思議そうに後方に回り込むと藍の肛門から無数の陰毛がはみでていた。  
『千原さん、お尻の毛に汚れがついてるので消毒しますよ』  
藍は顔を赤く染め「私、すごく毛深くて……」と答えた。  
吉田が洗浄綿で肛門や臀部の内側をなぞると、白いガーゼが茶色く染まる。  
『吉田さん終わったら前面視診するね』医師が告げると吉田が手際よく  
背面ファスナーを締めベッドに仰向けで藍を寝かせる。そして藍の様子を  
伺いながら『こちらも開けますよ』と言いファスナーを開け始めた。  
体格の割にはあまり大きくない乳房が見え、下腹部までいくと  
臍下から陰部にかけて男性のように陰毛が密集している。  
藍の色白な体からは想像できないほどの黒々とした陰毛だ。  
医師が甲状腺から腋下、乳房、腹部に手をはわせ陰部に近付けると  
「私の…異常に濃いですよね」と呟き藍は恥ずかしそうに目を閉じた。  
吉田が藍の足を開かせ膝を立たせると、大陰唇が見えないくらいの黒色と  
中心部からそびえ立つ卑猥な形をしたものが顔を出した。  
『これは…』医師が陰毛を掻き分けその突起を露わにすると  
男性の陰茎によく似た陰核だった。医師が先端に触れると足を捩りながら  
藍は更に顔を赤く染め「私普通の女性と違うんです」と切なそうに言った。  
 
『千原さん、もしかするとホルモン剤を処方された事が?』医師が問うと  
藍は顔を横に振り「いいえ、以前夫が………」と語り始めた。  
彼女が言うには結婚当初毎晩のように夫が体を求め、彼女もまた  
夫婦生活を楽しんでいたらしい。なかなか子宝に恵まれず受診すると  
残念ながら子供ができないと診断された。しかし夫の誘いは以前よりも  
減ることはなく、更に要求するようになった。何ヶ月かして夫が  
「気持ちいい薬」を彼女の陰部に塗り始めた。初めのうちは何の変化もなく  
ただただ陰核が熱くなり快感だけが彼女を襲った。  
しかし毎晩のように使用していたらいつの間にか彼女の陰核の包皮は剥け始め  
陰核が大きくなり始めた。そして同時期から陰毛が濃くなり始めたらしい。  
最初は夫も珍しいモノを扱うように彼女を可愛がったが次第に1週間に1度、  
月に1度と性交渉の数は激減し、今では全然手を出さなくなったらしい。  
自分の体の変異に気づいた頃には下半身は男性化していたというのだ。  
涙ながらに答える藍に『大丈夫ですよ、大きくなった陰核は別としても  
陰毛は永久脱毛できる時代ですから…』と伝えると彼女の秘部を左右に開き  
膣の入り口を確認して深く指を挿入した。久しぶりの自分とは違う指の温かさに  
藍は敏感に体を震わせ快感の体液が滴り陰毛を伝い始めた。  
『ほら、貴女はステキな女性のままだ…』そう伝えると吉田が剃毛の準備をし  
藍の元にやってきた。そして臍下から陰部にかけて冷たい剃刀を優しく這わせ  
形を整えながら剃り始める。藍はそのこそばゆい感触に必死に耐えながらも  
再び濡らし始めていた。内ももの境目を剃ろうと足を更に広げたときには  
湿った陰毛が陰唇にこびりつき、吉田の処置の邪魔をする。  
『こんなに幸せな滴りはどこから湧き出てくるのかしらね?』  
吉田が今までの事務的とは違う優しい口調で藍に尋ねると、割れ目に  
冷たい濡れタオルをあてがい、再び処置を始めた。  
わざとなのか偶然なのか、冷たい剃刀の柄を何度も大きな突起に触れながら…  
 
幾度となく快感の波に襲われ次第に藍は声を出すようになる。  
吉田は面白いように左手で陰核を弄びながら剃毛していた。そして  
内もも部分を剃り終えると、股間の方から手を回し肛門に指を押し付け  
『ここも剃って欲しい?』と藍に確認した。藍はもちろん拒否できない。  
四つんばいに体位交換しお尻を突き出すように促すと滴りは肛門まで  
達しており吉田は優しくタオルで拭いながら処置をした。そのタオルは  
ヌルリとした体液や黄色く色づいた体液を吸収し暖かいタオルに変化していた。  
吉田は膝の間にタオルをおき藍に見せながら『どうしてこんな色なのかしらね?』  
と笑いながら剃毛を終える。藍はあまりの恥ずかしさに脱力した。  
医師はレーザー脱毛器を藍の元に用意して脱毛処理の必要性を訴える。  
鏡で見せられた処置後の自分の股間は昔を思い出させるような初々しさがあった。  
藍は再び医師に陰部を開き見せ処置を懇願した。明らかに最初とは違う開き方。  
それはとても大きく足を開き腰を突き出し全てを見せつけるようだった………  
彼女は女性の性を思い出したのである。  
レーザーはゴムを弾くような痛みがあり、粘膜に近づくと更に痛みが増す。  
しかし藍はその痛みを楽しんでいるようだった。  
処置後の肌は熱を帯び冷やす必要性がある。しかし藍の陰部はそれだけではない  
熱に襲われているようだった。  
全ての処置を終え藍は「次はいつきたらいいんですか?」と医師に問う。  
その焦った表情を察し『レーザーは2ヶ月に1回ですけど気になる事があったら  
いつでも来てください』と伝え医師は診察室を出る。  
藍が受付に戻り会計を済ませている様子を吉田が見ていると  
「来週の木曜日、予約お願いします」と相沢に申し出る藍の姿があった。  
きっと木曜日まで待てずに再診にくるだろうと吉田は確信した。  
 
−−−千原 藍  終了−−−  
 

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