控えめなノックに、男は軽く促すように、開いてるよ、と答えた。  
飲みかけの酒を背の低いカフェテーブルに置くと、部屋に入ってくる女に目を向けた。  
ソファに座る男に向かい、ワンピース姿の女が一歩一歩近づいていく。  
その緩慢な動作に痺れを切らしたのか、男は女がソファの傍まで来るとその細い腰を引き寄せた。  
「きゃ、う……!」  
女は小さな悲鳴を上げると、思わずといった様子で男の肩に手についた。  
見下ろしてくる瞳は潤み、普段は白く透明感があるはずの頬は赤く熱っているようだった。  
その様子に満足しながら、男は女の腰を撫でる。  
薄い生地越しに、バイブの振動が控えめに伝わった。  
この華奢な女の中にあのグロテスクな形状のものが納まっているなんて、にわかには信じがたい。  
もっともそれを入れたのは自分のはずなのだが。  
「気分は?」  
「あの…、も、もう…抜いても……いいですか……」  
途切れ途切れに懇願する声は、絞り出すような必死さを湛えていた。  
荒い息が男の前髪を僅かに揺らし、それが少しだけ興奮を煽る。  
「俺が抜いてやるよ。お前は俺に、今日お前がどうしてたか言え」  
「えっ…あっあっ……!」  
ワンピースの裾から、太ももをなぞるようにして手を差し入れた。  
びくっと震えた内腿は、軟らかく、そしてしっとりと手に吸い付いてきた。  
濡れた下着の上から目星をつけて入り口を探ると、すぐにバイブの硬い感触が指に伝わった。  
ヴヴヴ、と低い音を鳴らしながら女の中を抉り続けているのだろう。  
「ひっ」  
軽く小突いてやると、女が息をのむ。  
男は笑って、下着の中に手をつっこんだ。  
ぬるぬると愛液が手に纏わり付くのに構わず、指でバイブの底を少しだけつまみ出す。  
「あ、ああああ……っ」  
数センチだけ引き抜いたバイブを再び押し込むと、ぶちゅりとナカが掻き混ぜられる音がした。  
「すごいな、空気がいっぱい入ってる。自分で出し入れしたのか?」  
「しっ…してないっ…です……っ」  
「でもこんなに音がする」  
ぶちゅ、ぐちゅ、ぐぽ、と出し入れする度にワンピースの奥から恥ずかしい音が上がった。  
溢れた愛液が手を濡らし、それを腹に塗りつけると女は顔を伏せた。  
「言えよ」  
男は笑いながら、女の腹にバイブを押し込んだ。  
 
朝、あなたにバイブを入れられて、はい、寝起きを押さえつけられて、仰向きにさせられました。  
慣らされていないので痛かったです……初めは……。  
でも、無理やり押さえつけられて…少し、少しだけ興奮してしまいました。  
やっ! やんっ、やっ、あああ、ぐりぐり、しないで、っ下さい…違いますっ、あなただからです……っ!  
他の人になんていやです、痛いのも、無理やりも本当は嫌なんですよ。  
あなたが好きだから、あ、あ、あ……ッ! いやっ、あっ、う…ぅん、ハイ、気持ちいいです……。  
それで、あっ、あの、お願いですから話しているときはあまり動かさないで下さい……ひどい、笑わないで下さい。  
ええと…、仰向きのまま、だんだん濡れてきたので途中からは簡単に入りました。  
ぬるっとした感触と一緒に硬いのが入ってきて…ホンモノを入れられるよりも弾力が少ない分、苦しかったです。  
ぐっぐっと押し込められるようにすると、膣の皮がひっぱられるようでした。  
中を広げられて、そのときはまだ全然気持ちよくなかったです。苦しいだけでしたよ。  
無理やり突っ込まれたせいで呆然としていたら、あなたに立ってみろと言われたので立ちました。  
起き上がるときに膣の中でバイブがごり、と壁を擦って痛かったけど、じわっとしました。気持ちよかったんです。  
まだ膣が慣れなくて、バイブを押し出そうとしてしまうんですけど、その度にあなたに押し込まれました。  
ようやくパンツを履けるようになって、でも、そうしたら布で押さえつけられて……えっと、その…  
きゃっ…あぅ…ん!! 言います、言いますから、ああ、やだぁ……んっん…、クリトリス、が、  
布で擦られて、それで気持ちよくなってしまいました、ああっ、やっ…!  
はい……それでスイッチを入れられると、もう立っていられませんでした。  
んん、んん、んん、と呻くような声を出しながら座り込んでしまって、その瞬間に一度イってしまいました。  
ぎゅっと締められた膣の奥で、バイブの振動が一層響いて、おかしくなってしまいそうでした。  
もう少し力を入れたら、またイけるかも、と思いました。  
なので、力を入れました。ああっ……、と今度は高い声が出て、思わずあなたの足に縋りながら、はい、ズボンの裾を握り締めながらはしたなくイってしまいました。  
 
歩くと、中でずっと擦られているような感じになって気持ち悪いんですよ。  
薄いワンピースとカーデガンだけだから、いつ周りの人に悟られてしまうかと不安でした。  
ごり、ごり、ごり、と歩くたびに膣の奥や横にバイブが押し付けられて……ときどき気持ちいいところに当たると  
あっと高い声を出してしまいそうになりました。  
電車では立っていようと思ったんですが、平日の昼間なので空いていて、立ったままだと不自然になってしまうので仕方なく座りました。  
そうすると、ちょうどバイブの底が椅子に当たって、押し上げられてしまうんです。  
あああっ、ああ、そう、ですっ……ちょうど、こんな感じに……膝で、そんな、ああ…っやめてください……、  
奥に当たって…ます…、ああっ、や、きゃあ……苦し……! はっ、…クリトリスも、ぎゅうぎゅうって、ああ…  
押し付けられました…電車……ああ、ん…動くので……その度に中に深く食い込んできて…ちょうど角の席だったので  
ポールに掴まりながら……ひ、やうううう……ッ!! あんっ、あ…、イってしまいました……あの、はい今も、……。  
でも、自分でちょうど良い位置に留まらせて置けないので、何度イっても、小さくイくことしか出来なくて、  
その度に中がじんじんしてくるんです…足りないんです……。この太いので、ぐちゃぐちゃ大きく出し入れして欲しい、  
めくれてしまうくらい掻き回して欲しい、と思うようになっていました。  
え…っ…自分で?! そ、そんなことしてません……  
あの、あの、…触ってはないです…よ……?  
ただ、お手洗いに行ったときに入れたまま、あの、お、おしっこをしたら、その、すごく変な感じで、  
むずむずして、立ち上がれなくなってしばらく座り込んでしまいました  
熱くて…もうあそこも腰も、背中もびりびりってずっと痺れてるみたいで……  
トイレで座っていたら熱いのが、ぽたっぽたっと水の中に落ちました。はい…熱くてどろっとしたいやらしい液です。  
イった…のかどうかはわかりません。ただじんじん熱くて、ぼうっとしてしまいました。  
ああ、もう…入れっぱなしにしていたので、もう…、もうどこにバイブがあるのかわかりません、  
でも入り口はずっと固いもので塞がれて、ああ、ああっ、強く、しないで……っ!!  
あります、奥にも、ああっ、いやぁ…ッ、おくでも震えて、震えてます…う、あん、あ、気持ちいい、いや、や、…ああぁ…っ!!  
 
男はそれまで指先で弄んでいたバイブのスイッチを切り替えながら、女の中で暴れるそれをずるりと抜いた。  
虐められ続けて赤く腫れあがった襞が、バイブに吸い付くように絡んでいる。  
「きゃ、きゃあああああっ……!! そんな、いきなり……ああ…っ」  
突然バイブを引き抜かれた女は、悲鳴を上げるとぶるりと震えた。  
女をソファに押し倒し、恥ずかしがる声を無視して足を開かせると、急に咥えるものをなくした膣がくぱくぱと口を開け閉めしていた。  
小ぶりの尻や、平らな腹が小刻みに震えている。  
「自分の話に興奮したのか? ここを、このバイブでぐちゃぐちゃにしてほしいのか」  
「やぅ…そんな……あん、あ、やだ…あ…ふ…っ」  
入り口をなぞるようになんども往復させる。バイブも陰部も、濡れてぬらぬらと光っていた。  
「まあ、お望みどおりにしてやろうか」  
すっかり慣らされてしまった穴は、なんの抵抗も無く再びグロテスクな玩具を飲み込んでいく。  
 
 
 
お粗末さまでした  
 
 

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