「さぁ、祈りなさい。祈りによって心に安らぎを、そして共に真理の地平へ至りましょう。」
「「ガデッサー」」
今日も、なんとなくわかったようなわからないような説法を終えた。静かに目を閉じて僕の言葉を反芻する者、歓喜の涙に震える者、白目を剥いて痙攣する者、信者たちの反応は様々だ。
僕はそんな信者達を見ていると自分自身が昂ぶっていくのを感じた。父から導主を継いだばかりの頃は、信者の反応に戸惑いと罪悪感を感じていた。しかし今では優越と快感に変わってしまった。
信者達に尊崇され、彼らの人生を支配する。それが僕をどうしようもなく興奮させる。こんな時の自分を鎮める手は一つしかない。
僕は自室に戻りノートパソコンを開いた。パソコンには名前、住所、年収、口座番号など信者たちのあらゆる情報が表示されている。
しかし今の僕に必要なのはそんな情報ではない。僕はそれらのウィンドウを閉じ、慣れた手つきでパソコンを操作してゆく。やがて僕は目的の情報を画面に表示させた。
“教祖様と信者の×××で行こう”
昂ぶった僕を鎮めるにはやはりこのスレが一番だ。僕はそっとキーボードを叩き、書き込んだ。
“保守”