今日は、私の初めてのおつとめの日です。
教主様に失礼の無い様、身を清める禊の場へ行かなければいけません。
部屋を出るとき、相部屋のさくらちゃんが、「がんばって」と言ってくれました。
さくらちゃんは、とても偉くて、3年前からおつとめをしています。
私より体が小さいくて、体も弱いのに、とてもとても頑張っています。
私は、そんなさくらちゃんを、とても羨ましく思っていました。
だから、祭司長様に、「今夜は、教主様の寝屋へ行くように」と言われた時、
私はとても嬉しくて、思わずさくらちゃんに抱きついてしまいました。
さくらちゃんも、自分のことのように喜んで、色々と教えてくれました。
身を清めた後、教主様の部屋に行きました。
見たことも無いような、真っ白なお布団の上に、教主様が座っておられました。
祭司長様が、「お前はおつとめは初めてですね」と仰られました。
私が「はい」と答えると、「では、わたしが、これからやるようにするのですよ」と仰い、
祭司長様は身に付けていた僧服を、お脱ぎになられました。
祭司長様の胸はとても大きくて、綺麗でした。
私は驚いて、目を離せませんでした。教主様の目も、祭司長様の胸に注がれていました。
「失礼いたします」と祭司長様は仰いました。
そして、教主様の前にしゃがみこむと、教主様の僧服に手をおかけになられました。
祭司長様が前の合わせを開くと、中から赤黒い棒が出てきました。
あれこそが、さくらちゃんの言っていた聖なる杖に違いありません。
祭司長様はうやうやしく頭を下げて、聖杖に指を這わせられます。
そして、口を大きく開いて、聖杖を飲み込んでしまわれました。
私は一瞬驚きましたが、さくらちゃんが言っていた事をすぐに思い出しました。
おつとめの最初は、教主様の聖なる杖に口付けをしなければいけないのです。
祭司長様は「んむ・・・ん、んむ・・・」と声を出されながら、頭を上下に動かされます。
その様子を、教主様はとても優しげな表情で御覧になられていらっしゃいました。
突然、祭司長様が聖なる杖を口からお出しになられました。
そして、御自分の胸に手をやると、教主様の杖を両胸の間にお挟みになられました。
私は、さくらちゃんに聞かされていない行為に混乱してしまいました。
しかし、教主様がとても優しげな表情をしていらっしゃったので、
『きっと、さくらちゃんもこの行為は知らないのだろう』と、少し、優越感を感じました。
祭司長様は両胸に手をあて、ゆっくりと動かしながら、聖杖に舌を這わせられています。
やがて、教主様の御体が震えられたかと思うと、聖杖の先から、白い液体が大量に出てきました。
きっとあれが、教主様の奇跡。聖杖から湧き出る、聖なる水なのでしょう。
聖水は、祭司長様のお顔や胸にかかり、下の方へ下の方へと流れていきます。
祭司長様は、その水をうやうやしく両手で受け止められると、そのままお口へと運ばれました。
聖水をすべてお飲みになられた後。
祭司長様は深々と頭をお下げになられると、こちらへお向きになられました。
「手本はわかりましたね。今宵は、お前のおつとめです。教主様に失礼の無いように」
私は、祭司長様のお言葉に「はい」と答えると、教主様に向って深々と頭を下げました。
そのときです。突然、教主様が口を開かれました。
祭司長様が慌てて跪き、頭をお下げになられます。
私も、頭を床に押し付けて、目を瞑りながら、教主様の聖なるお言葉を待ちました。
教主様は、お声を高らかに、一言仰いました。
『 保 守 』