少女が純潔を散らされてから数日、明日には着船し陸路での旅が始まろうとしていた。  
 
正直――、少女は容易く壊れると思っていた。  
絶え間ない絶望と諦観の末に、自我を投げ捨てるのだと。  
理性さえなければ純粋に快楽を享受できる。雌の悦びを否定する理性も忌避する道徳もなければ肉欲に溺れられる。  
逃避と言うならばそうだろう。だが、現実をより良くするためには最適の答えだ。酒と血と女を貪欲に求める男が十と一人、昼夜もなく弄ばれて幾数日、少女は変わることなく男達を受け入れている。  
事が終わり顔を洗っている少女を眺めながらアルは考えていた。  
この娘を支えるのは何なのか、自我を貫く強さは小さな身体の何処にあるのか。  
何度自問しても答の出ない疑問を、汚れを拭った修道衣を纏い直す少女に直接ぶつけた。  
 
「辛く、ないのか?」  
少女は一瞬驚いた表情を浮かべるが、すぐにいつもと変わらぬ笑顔を見せる。  
「つらい……です。ですが、私が我慢すれば皆様が救われるのでしたら…。きっとこれも主が与えてくださった試練なのです」  
完全に神を信じきった顔。理不尽な扱いも神の授けた試練と疑わない愚直な信仰心。  
どれもがアルの心を苛立たせる。  
 
「……神が、何をしてくれる。敬虔な祈りをいくら捧げても応えてくれやしない。皆騙されているんだ。祈りなんて何の価値も……」  
 
ぱしん。  
 
軽く乾いた音。  
細い腕からの平手は痛みもなく、振り抜かれて初めて気が付く程度の衝撃でしかない。  
それでも渾身の力だったのだろう。少女は唇を噛み締め目尻に涙を浮かべながら、憎悪のこもった視線をアルに向けている。  
「撤回してください」  
慈愛の欠片もない暗く冷たい声。  
アルにはそれが眼前のシスターの声だと思えなかった。  
「貴方が主を信じないのは自由です。ですが、貴方の言葉は主を信じ救いを求める方達への侮辱です。撤回してください」  
凛然とアルの瞳を見据える姿は、華奢な少女からは不釣り合いなほどに威厳に満ちている。  
いつも唯々諾々と男達に玩具にされているシスターからは考えられない強さを見せるのが神のためだと思うとアルは怒気を隠せずにいた。  
「お前が陵辱されているのに神は何もしないじゃないか! 天罰を与えるわけでもなく見ているだけだ!」  
「天罰なんてダメです。彼等はただ迷っているだけ……いつか神の愛を信じてくれるはずです。私はそのために祈っているのです。今は届いていないだけ……」  
 
それ以上の言葉を聞きたくなくて、アルは思わずミアを押し倒した。修道衣の胸元を破り、膨らみかけの乳房を力任せに揉みしだく。  
「あ、アルさんっ? 何を!?」  
「神がどれだけ無力か教えてやる……」  
「やめてくださいっ! 貴方はそんな方じゃない……」  
他の男には躯を許すくせに、俺は拒絶するのか――。  
傭兵達への嫉妬とミアへの怒りに突き動かされ、下着を破り一息に挿入する。  
「ふぁぁあっ」  
膣内に未だ残る精液の感触に更なる憤りを覚え、動きの激しさが増す。  
男の動きに耐えかねガクガクと躯を揺らす少女の口からは悲鳴とも喘ぎともつかない声が漏れ続けていた。  
「くっ……」  
己の快楽だけを求める身勝手な動きを幾度も繰り返した末、溢れるほどの欲望の塊を少女の膣奥に解き放った。  
「あ……あぁ……」  
「まだだっ……お前の膣内を俺のモノで染めてやるっ」  
射精の衝撃で放心気味の少女の片足を掴み躯を横たえらせより深く自身を埋める。  
「苦しいんだろ? 嫌なんだろ? 神様に助けを呼べよ!」  
 
何度も雄の精液を注がれ幾度も快楽の絶頂に至った少女は、虚ろな瞳で破れた服を抱き消え入りそうな声で呟いている。  
アルはそんな少女に冷たい一瞥を投げると、悠々と船倉から去っていった。  
 
「なんで…? いや……。どうして……」  
 
 
砂漠の旅を始め幾日、巡礼者達は明後日には聖地に到達しようとしていた。  
その間も変わらずにミアの躯は傭兵達の慰み物にされていた。唯一つ変わった事は、陵辱の後の少女を見守る者がいなくなった事。  
あの日以来、アルはミアに話す事も視線を向ける事もなくなった。  
アルが少女への関心を無くしたのを知った男達は彼に憚ることもなくなり、より貪欲にミアの躯を求めた。  
 
紅く輝く弓張の月が地上を照らす。月下では列を為し緩行する人の群。その誰もが砂塵除けのフードを目深に被り、体温を奪われぬようマントを身体にしっかと巻きつける。  
その中の一際小さな姿が少しずつ列から離れていく。それを目に留めた巨漢が隣の男に話しかけた。  
「アル。あの嬢ちゃんが遅れてる。二人ほど連れて相手してくるからよ、先行っててくれや」  
アルは軽く頷くとそのまま前進を続ける。傷男は後備の男二人を連れ幼いシスターの下へ向かった。  
 
「ふう……ふう……」  
足が重い……。風は冷たいのに体は熱く火照っている。まともに歩けているかもわからない。そんな私を力強い腕が支えてくれたのです。  
……あの人かもしれない。  
そんな淡い期待は叶わず、私の横にはあの傷だらけの顔があったのです。  
 
「よぉ、大丈夫かぁ?」  
舌舐りする獣のような笑みを浮かべて傷男は馴れ馴れしく躯を弄る。  
「んっ……」  
身動ぎ逃れようとする少女を片手で押さえ、フードを下ろす。風に流れる金の髪を軽く梳き、腰を曲げて白いうなじを舐め啜る。  
「待たせたな。その分、キモチよくさせてやるよ……」  
細い躯を包む外套を優しく剥ぐと、少女の白い裸身が晒された。  
常に身に纏っていた修道衣はなく、胸元を飾っていたロザリオは蜜を湧かし続ける股間に埋まっている。  
「随分濡れてるな。こんな十字架を突き刺して、マントの中には何にも着ないで感じてやがったのか……」  
「……」  
いやらしく笑いながら尋ねる傷男に、ミアは目を閉じるだけで何も答えない。その態度が上機嫌だった傷男を豹変させた。  
「躯は慣れてきたっていうのに、スカした態度だきゃあ、何時までも変わらねえなあ。こりゃお仕置きだな」  
傷男は小さな少女の躯を突き飛ばし、うつ伏せにする。急な事に声をあげようとしたシスターの口を塞ぎ、残った片手でマントを捲り上げ、肉付きの薄い尻を撫でながら囁いた。  
「力抜けよ……裂けても知らねえぞ」  
 
傷男は何度使われても未熟さを保ったままの割れ目から流れる蜜を肉棒に浸すと、ロザリオをくわえ込んでいるのとは別の穴に挿入した。  
排泄に使う不浄の穴を圧迫する苦痛と嫌悪感が襲う。  
ゴツゴツとした男の手に邪魔され、声を出せずに咽び泣く。  
「この肉の向こうにシスターの大事な十字架があるんだぜ。わかるだろ?」  
こつこつと腸と膣を分かつ肉壁を叩く男の動きにミアの躯は感じてしまう。  
男が乱暴に腰を動かせば排泄にも似た快楽が少女を襲う。  
次第に苦痛に耐えるための涙は歓喜に溢れる涙へと変わり、我知らず尻を振ってしまう。  
そんなミアの仕草と、貪欲に肉棒を飲み干そうとする尻穴の具合に満足し、笑う。  
「あんたは尻まで名器だなぁ。お待ちかねの精液を沢山飲ませてやるぜっ」  
一層激しさを増した腰の動きが急に静止した瞬間、今までに何度も浴びせられた熱い液体が放たれた。  
 
腸内と背中に熱い液体が浴びせられる。  
傷男の手が力無く放され、少女の躯に覆い被さるようにのし掛かってきても腸内の射精は止む素振りを見せない。  
訝しむ少女が真横にまで来た傷男の顔を覗き込むと、恍惚とした表情のまま喉を裂かれ蒼白となった顔があった。  
「ヒぃッ!」  
転がるように傷男の下から這い出ると、傷男と同じように首を裂かれて息絶えた男達の姿があった。  
そして、フードで顔を深く隠した男の姿。外套からは枯れ枝のような腕と、血に濡れた短剣。  
「女、最後ハお前ダ。神に召さレヨ」  
不明瞭なラテン語がフードの奥から響く。  
その異様な風体と異常な周囲、満ちた死の気配に少女の細い腰が砕け、股間からは温かい液が流れた。  
殻芥の如く散ろうとする命は状況を理解できないままに、眼前の死に口を開く。  
「なに……? なんなの……? どうなって? あなたは……?」  
憐れみも嘲りも無い、すべての感情を排したような声だけが彼女の耳に入った。  
「名乗る必要ハなイ。二秒で終わりダ」  
淡々とした死の宣告に際し脳裏に去来したのは、幾重にも唱えた主への祈りではなく、かつて側にいてくれた黒衣の男の姿だった。  
 
無愧の刃が肉を裂き、紫電が閃き命を絶つ。  
 
無造作に振るわれた短剣は少女を庇った腕を滑り、抜き放たれた半月刀は頭巾に隠れた首と胴を別つ。  
 
くずおれる肉を、胸に庇う少女には見せないようしっかと抱きしめた。  
もがきだした少女を見、腕の力を緩めると毛布から這い出る犬のように顔を出す。  
何日も見ていなかった顔、最後に見た時のように涙を浮かべた瞳。  
「怪我は、ないか?」  
労るように優しく言ったつもりだが、左腕の痛みと熱で声が震えてしまう。  
だが、そんな瑣末な事はどうだっていい。  
他の誰も助けられなかったが、胸の中の少女だけは救うことができた。  
何年も忘れていた神に感謝し、少し重くなった瞼を閉じる。  
 
あんなに力強かった腕から力が抜けていく。  
絶望から救ってくれた彼の身体がぐらりと揺れた。  
(まさか……毒?)  
矢も盾も堪らずに左腕の傷に口付け血を啜り毒を抜く。袖を破り彼の肩口をきつく縛りました。  
陰部に刺さったままだった十字架を投げ捨てると遺体の一つへ向かう。  
(主よ、私は罪を犯します。ですがあの方はまだ主の御許へ向かわれるのは早いのです)  
簡略した懺悔を唱えながらも遺体を漁る動きは止めない。  
胸元を這う指が陶器に触れた。それを掴み彼の下で蓋を開ける。  
どろりとした鼻に付く液体を彼の口内に流し込み、彼が飲み込んだのを確認すると、彼の頭を膝に載せ流れ出る汗を拭きながら私は主に祈ったのです。  
 
微睡に似た心地良くの中でアルは目を醒ます。  
後頭部に感じる柔らかさと頬を撫でる冷たい感触。  
霞む視界の中に浮かんだのは天使のような少女の微笑。  
「アザリー……?」  
少女は微笑んだまま、微かな悲しみを見せ首を振る。  
その時にはアルも気付いた。眼前の少女と彼女は違う。  
「意識は戻ったようですね。お体はどうですか? 動きます?」  
指先を軽く握る。大分重いが動きも感覚も特に問題はないようだ。  
「よかった……」  
そのことを告げると、少女は安堵の溜息と共にアルの額をそっと撫でる。  
少女の仕草に見惚れていたアルは、ようやく自分の状況を把握した。マント一枚の少女の膝枕で眠っていたのだ。  
慌てて立ち上がろうとするが、少女の細腕にあっさりと押さえつけられた。  
「ダメです。解毒剤は効いたようですがもう少し安静にしてください」  
有無を言わせぬ少女の気迫に観念し、せめて瞳を閉じて目映い姿態を見ないようにする。  
 
「アル…さん?」  
沈黙が重い空気になり始めた頃、いつもよりもか細い声が耳に届く。  
「先程の…その、アザリーさんって、恋人……ですか?」  
「妹だ」  
素っ気ない答。暗い視界に浮かぶのは、ろくに顔も思い出せなくなった妹の笑顔。  
「そう……ですか。どんな方ですか? アルさんの妹なら……」  
急に明るくなった声で会話を続けようとする。返答を期待するシスターには悪いが、これ以上に話せることはない。  
「死んだよ。何年も前に」  
シスターの体が硬くなるのを感じる。ずっと昔の死までこの少女は悲しむのだろうか?  
そんな少女の姿を思いながら、ぽつりぽつりと昔語りを始めていた。  
 
エルサレムで過ごした子供時代。  
サラディンの侵攻。  
騎士団の敗北で混乱した教徒達の暴動に巻き込まれた妹の死。  
ローマに渡った後の十字軍への志願。  
遠征で行われた略奪と暴虐。  
 
「気付けば、剣を片手に傭兵をやっていた。妹を殺したのと同じ巡礼者を妹が眠る場所まで護衛し、時には十字軍の頃のように依頼主や旅人を殺し略奪した」  
悲しかった。この人は信じていた神とその信徒に幾度も裏切られて生きていた。  
狭い修道院の中で世界を知らずに生きた私には想像もできない。  
「……」  
私はかける言葉も見つけられず、流れ落ちる彼の涙を拭い続けていました……。  
 
「……シスター」  
弱々しく掠れた声に、少女ははっと居住まいを正す。  
「何でしょう」  
「俺は何人もの命を奪った。信仰を捨て、金品を奪い、女を犯した。キミのことも……そんな俺を神は許してくれるだろうか」  
「……その罪は赦されざる罪です」  
無機的に言葉を紡ぐ少女に苦笑する。  
わかっていた事だ。今更許しを請うなど虫がよすぎる。  
「ですが、罪を背負って生きることはできます。罪を悔い善行を積めば主も貴方を認めてくれるでしょう。そ、それに、最後の罪は……」  
聖職者らしく滔々と諭していたはずの声は急にまごつき始める。  
「し、主の定めし試練ならば、その、私は気にしませんので。アルさんもお忘れください」  
「それは無理だ」  
過去を語る間に回復していた体でシスターの華奢な体躯を抱きしめる。  
「他の罪よりシスターを汚した事がつらい。……俺は、神に赦してもらう資格なんてなかった」  
苦笑しながらそっとシスターの体を離した。  
「俺は神を憎んでいる。シスターの愛を一身に受ける神を妬んでいるんだ」  
「……バカ」  
唇に触れる柔らかな感触。絹糸のような金の髪。花よりもなお馥郁たる甘い香り……。  
 
「キス、しちゃいました。知ってます? あの人達にも唇は捧げてなかったんですよ……だから、これが二度目なんです」  
微笑む少女が顔を紅くしながら言葉を続ける。  
「最初のキスは、貴方に解毒剤を飲ませるときに口移しで……」  
恥ずかしいのか、視線を向けようとしない少女の唇を今度は自分から奪った。  
唇から舌を入れると、彼女もおずおずと応えてくれた。  
舌を絡め、唾液を啜り、唾液を飲ませた。  
「愛している、シスター」  
唇を離してからの陳腐な言葉。  
こんな言葉では想いのどれだけも伝えられない。だけど伝えずにはいられなかった。  
シスターは寂しげに首を振り、指で俺の唇を閉ざす。  
「ミア、です。そう呼んでくれなきゃ……愛してあげません」  
次の瞬間、シスター……ミアの躯を強く抱きしめていた。  
 
沈みゆく月の光に照らされ、男女が睦合う。  
男はつつましい胸に手を這わせ、女はそれに悦びを感じる。  
「はぁっ……んぅっ、アルさん?」  
嬌声を止め、動きを鈍らせたアルに声を掛ける。  
「感じて、いるんだな……?」  
「はい……あの、こんな私は嫌いですか?」  
男達に何度も弄ばれた躯は、未熟だが十分に快楽を伝えてくれる。  
アルが貞淑な自分を求めているのだとしても、開発されてしまった躯は貪欲に刺激を求めてしまう。  
「いや。ただ……ミアの躯を貪ったあいつらに嫉妬しているんだ」  
憮然とする男の頭を優しく抱くとミアは囁く。  
「なら……彼等の触れた跡を消して、この躯に貴方を刻んで、ください……」  
三度目の口付け。  
幾度となく男達を慰めてきた口内をアルの舌が舐め回す。  
「んちゅ……ふぁ……はあ…ぁ……」  
舌先から唾液の糸が走り、うっとりとしたミアの体中を指と舌が這いずる。  
その度に少女は躯を震わせ、彼の与える官能に耽る。  
「アルさんの指……アルさんの舌……私、私ぃ……」  
首筋、背中、腹……愛する者が触れるというだけで何倍もの快感と幸福感が押し寄せる。  
ミアは無意識にアルの名を叫び続け、何度も絶頂に達した。  
 
「最後は、此処だな……」  
濡れそぼった女の園に雄々しい努張が擦り付けられる。  
ミアは挿入の期待に喉を鳴らしながらも首を振り否定する。  
「あ! あの、そのぅ……お、お尻……。さっき、挿れられ、ちゃって……」  
耳まで真っ赤にした少女が消え入りそうな声で囁く。  
その言葉を聞いたアルは、突然少女の躯を反転させ獣の姿勢で貫いた。  
挿入した途端、激しく収縮する膣に精を奪われそうになるが、ぐっと堪え抽送を開始する。  
「くふっ……おなか、いっぱいに……アルさんが」  
甘い吐息を漏らす少女の唇を塞ぐ。今度は少女から男の舌を求め貪った。  
口と膣を攻められ淫靡な感覚を享受するミアの菊座を指でなぞる。  
ほんの一瞬、微かに身を捩らせたがミア自身が指を求めて擦り付けてきた。  
焦らすように何度も皺の辺りを叩いていたが、挿入した途端に指を喰い千切るかのような締め付けが襲う。  
「はあ…はあ…アルさん、もっと、もっとぉ……」  
口を離し、淫らに催促する少女に何度も何度も突き入れる。  
アルが媚肉を味わう度にミアは嬌声に喘ぎ続ける。  
 
互いに腰を振り快楽を求め合い、唇を貪り互いを確かめる。  
「アルさんっ。私、もう……」  
「俺もだ……ミア、一緒に……」  
腰を浮かし、指を絡め、唇を重ねる。  
意識が白く塗り潰されるほどの快楽。  
精を搾りとった後、汗だらけの少女は力無く横たわった。  
しかし男は少女の腰を抱えあげ、  
「ちょ、アルさん。何を……?」  
「前が終わったからな。次は後ろだ」  
「い、いや…じゃいですけど……えと。やめ――」  
無慈悲に挿入される肉棒に、再び絶頂してしまう少女。  
 
「ミア、愛してる……」  
「わたし、も……」  
互いに言葉以上の想いを唇に載せて相手に伝える。  
何度も何度も……。  
 
 
 

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