もうここでこうして過ごす時間も残りわずかだから。
最後は君の望むままに―
男を知らないままで一生を終えるはずだった彼女、シスタールーエラ。
だがいくら神の花嫁と呼ばれようが所詮は人の子。
一度ことをなしてしまえば、あとの彼女はえらく従順で、
僕の要求に恥じらったり嫌がったりすることもあれど、大抵は従っていた。
目を閉じない。
声を殺さない。
これは絶対命令。
手で奉仕。口で奉仕。胸で奉仕。
ああ、そういえば彼女は口に出したものを中々飲み込むことができなくて僕を苛つかせた。
自慰。これも覚えさせた。
はじめはされるがままだった彼女。
そんな彼女が今では四つん這いになり、獣のように僕と交わる。
自ら秘唇を指で開き、僕の分身の上にまたがり腰を落とす。
髪を振り乱し、僕の背に爪をたて、絶頂とともに潮を吹く。
所詮は人の子。
一度覚えてしまえばあとは命令せずともからだが勝手に求めるものなのか。
ただ、それを本能と呼ぶか、情欲の罪と呼ぶか、僕は知らない。
「君の望むようにしてあげる。」
それは本心から言った言葉。
もし彼女が手首を縛る紐をほどいてほしいと言えばそうしたし、
目隠しを外してほしいと言えばそうした。
彼女が望むなら奪った黒衣を返し、何もせず塔から帰してもよかった。
今日が最後とは知っていたけれど。
メイア修道院に属する見習い修道女、シスターミムザが存在するのが。
けれど彼女言った。
「抱いて。」
その一言が全て。
あとは感じるままに。
ギシギシと頼りなさげな音をたててきしむベッド。
二人分の体重に古い木製のベッドが悲鳴をあげている。
その傍に落ちる紐と布、そして羽ペン。
さっきまでのおもちゃだ。
額に汗を光らせな、口元にはだらしなくよだれが垂らし、恍惚の表情で言葉にならない喘声をもらすルーエラ。
僕の上に馬乗りになって腰を振っているるルーエラ。
接合部には彼女の愛液だけではなく、僕が一回目に放った精が逆流して滲んでいる。
彼女の腰の上下にあわせて僕の肉茎に膣壁がこすりつけられる。
まとわりつき、からみつき、僕の張り詰めた肉茎をこれでもかと刺激する。
時々腰を突き上げ僕をくわえこんでいる彼女の膣の最奥、子宮の入り口につつく。
手をのばし腰の動きにあわせてぷるぷると揺れる柔らかい乳房を下から持ち上げる。
つまみあげた乳首を痛そうなくらいにつねる。引っ張る。
それでも彼女は感じてしまうようで、彼女の胎内にある僕の一部を締め上げて歓喜の声をもらす。
無理矢理純潔を奪ってから今日まで何度貫いたか、精を放ったか?
神ですら知ることはない、僕だけが知るルーエラ。
この花と別れるのは名残り惜しいが限界は近そうだ。
愛液に濡れ、愛撫に充血した秘唇に指を滑らし、陰核をなぶる。
彼女は挿入時にそこに触られるのに弱いから。
何度の強い締め付けのあと彼女のからだがぴくんと痙攣し、動きがとまる。
彼女が先に絶頂を迎えた。
僕はつながったままのからだを起こし、かわりに彼女をからだを横たえる。
膝を曲げて大きく開いた彼女の足。その付け根でつながる僕と彼女。
パンパンパンパン…腰を打ち付けることによる肉と肉のぶつかりあい。
絶頂を迎えたあとでは与えられる快楽の波に流されるだけの彼女。
とろんとしたままの目は潤み、ぽかんと開かれた唇は紅を塗っているわけでもないのにやけに艶かしかった。
僕の絶頂が近いのは、つながっているからだを通して彼女にも伝わっているのか?
彼女は両腕を僕の背にまわし、両足を僕の腰に回す。囲い込むように。
そして彼女は言った。
「一番奥で出して。」
それが君の望みなら。
僕はただ従うだけ。
白い欲望の印を彼女の最奥、子宮めがけて放つだけ。
その日の夜、僕は珍しく神に祈った。
さあ、さよならの時が来た。