一日の終わり。
今日の無事を感謝し、明日の平穏を祈り床につく。
黒一色の拘束具のような衣装から堂々と解き放たれる唯一の時間。
だが今夜も同じ、寝つけぬ夜。
いくら目をかたく閉ざそうと、何匹羊を数えようと、
からだは眠らない。
粗末な寝台の並ぶ一室。
あるものはいびきをかき、あるものは布団を蹴飛ばす。
神よ、私を罰して下さい。
そっと両胸の上に指を絡めて組まれた手が
薄い布団の下不自然に動き出す。
神よ、私を咎めて下さい。
片方の手は心の臓より少し左、
なだらかな膨らみのさらに頂上を目指す。
もう片方の手は足の付け根のさらに内、
不浄を隠すための茂みに覆われたもう一つの口へと近付く。
神よ、私をお許し下さい。
片方の手の親指と人さし指は胸の頂きを優しく撫で回し、
頭を出したそこを押し潰し、埋もれたそこを絞り出す様に挟みあげる。
もう片方は手の中指は茂みをかきわけた奥、肉のヒダを開き、
愛液を上へ下へと塗りたくり、包皮を脱いだ豆を刺激する。
神よ、私は知ってしまったのです。
感じる事を。
十分に潤ったそこは簡単にニ本の指を咥えこむ。
ぐちょぐちょになった肉壁の上前方、
一番気持ちいいそこを指がつきとめ、奥歯をぎゅっと噛みしめる。
声をたてることなどできない。
誰か目を覚ましてしまうかもしれないから。
触り過ぎた乳首は皮膚が擦れ、痛みの混じる快感をからだに伝える。
下着だけでなく寝巻きにも、シーツにさえも染みを作りそうなくらい
汁をしたたらせるいやらしい口。
指が行き来する度に、強い快感がからだ中を駆け巡る。
快感の波に酔いしれたあと。
火照ったからだが熱を冷ますにつれて、
私の意識もようやく深い眠りへと落ちていく。
眠れぬ夜は誰のせい?
言われなくとも知っている。誰でもない、自分のせい。
されど私は神の花嫁。
ならばこの手は、この指は神のもの。
そう頭で繰り返す。免罪符のように。
今夜も得る事のない愛を求め、布団の下、罪深き行為にふける。
そのシーツは純白のまま。永久に―