「オレにはっ、できねぇ……」
少女に挿入しようとしていた男――トムが、突然踵を返して逃げ出した事に、その場にいた全員が呆気にとられた。
しかし、村人を囲うように見張っていた兵士達は素早く我に返り、男を捉え拘束する。
そして細身の男の前に連れていかれ、足元へ荷物のように投げ出された。
男は投げ出された村人を笑顔で眺め、頭を踏みつけた。
「俺はあの魔女を犯せと言ったんだ。ならお前はそのみっともなく腫らしたモノを、あの尻振ってる牝に突っ込んで野良犬みたいにヤりゃあいいんだ」
足を上げ、もう一度トムの頭に落とそうとする。
「その男を痛めつけるでないッ!」
少女は風に男を守るよう願った。
けれど風は鉄を嫌う。
鉄の鎧を纏った兵士の攻撃は、風の加護をすり抜けてトムを襲う。
「邪教徒のクセに俺の、神の言葉に逆らうかよ、糞ッ!」
頭を蹴り腹を蹴り手足を踏み砕く。
少女は何度も風を使うが、そのすべてがトムに届く前に消えていく。
(なんて酷い……)
(あのままじゃトムが……)
(かみさま、助けて……)
周囲からの視線と傷が増え続けるトムに焦りを覚えながら、少女は己の無力に涙する。
(儂にはこれくらいしかできぬ)
少女は疾風の如き速度でトムの下へ馳せ、自身の体を盾にして庇う。
腹部に放たれた男の蹴りは少女を木の葉のように吹き飛ばした。
地面に体を打ち付け、何度も噎せ返りながらも、少女は男の前に立ちトムを守ろうとする。
「この者に、これ以上の狼藉は許さぬ!」
息を荒げ、膝が笑っていても、少女の瞳は男の目から離れない。
「このっ、悪魔が!」
生意気にも立ちはだかる悪魔に、神の力を示す。
悪魔は簡単に殴り飛ばされ、再び地面に崩れ落ちる。
それでも立ち上がってくる悪魔に対し、腰の剣を抜いた。
「悪魔風情が、何度も刃向かいおって……死ねよや!」
剣を振りかざし、悪魔に引導を渡そうとした時、
「かみさまをいじめるなー!」
子供の声と共に無数の石が飛んできた。
子供の力で投げられた石は、鎧に弾かれるだけだが、とにかく鬱陶しかった。
悪魔に神の裁きを下す、そう、聖なる行いを邪魔したのだ。
これは幼子だからと許される事ではない。いや、相手は普通の子供ではなく邪教徒の子供だ。神に逆らい悪魔を救おうとする愚か者共。
奴等に示さねばならない、神の力を、威光を、慈悲を。神よご覧下さい、貴方の僕は邪教徒に愛を伝えます。
村は地獄と化していた。
少女を救おうと、子供達が兵士に石を投げたのを皮切りに、村人の反抗が始まった。
手近にあった石や棒で兵士に襲いかかる。
力付くで組み敷いて兵士から武器を奪う者もいた。
数に勝る村人は数人がかりで手近な兵士を倒していく。
しかし、村人の優勢は長く続かなかった。
冷静ささえ取り戻せば、兵士達は次々と村人を返り討ちにしていく。
不意を衝かれたとはいえ、村人相手に醜態を晒した恥を雪ごうとするかのように、村人への行いは残虐なものだった。
首や腹を裂かれて絶命する者は幸いである。
鉄の拳で全身の骨を潰される者、足を斬られ失血死するまで芋虫のように這いずる者、戯れに火を放たれた民家に投げ出され生きながらに焼かれる者もいた。
目玉や舌、耳のように体の一部を奪われてから殺されるのも珍しくない。
女達は、男達の女房もいとけない少女も関係なく陵辱される。時には男ですらその対象となった。
何より、兵士達はその行為を神の慈悲と謳い、一片の疑いもなく信じている。
少女は暴徒となった村人を諫めようと、反撃に転じた兵士達を止めようと、何度も訴えるがその言葉は誰にも届かない。
風を使おうとしても鉄と血の溢れるここには集まってこない。
眼前に繰り広げられる暴力に立つ気力も失い、トムの横でくずおれる。
(何故じゃ、何故こんなことに……)
目の前の光景が信じられず、半ば茫然とする少女。
その少女の腕を掴み立たせる男がいた。
先程、トムに暴行を働いていた兵士とは別の兵士。
先程の男よりも一回り以上若く、まだ二十歳前というところか。後ろにも同世代の兵士を一人連れ、二人共に下卑た笑みを少女に向けている。
「な、何をするか貴様等!?」
怒りと動揺の籠もった少女の声と視線を涼しげに受け止める。
口元をニヤリと歪めると後ろの男に目配せをして、空いているもう片方の手で無造作に少女の胸を掴む。
「何って……ナニだよ。なぁ?」
「ああ、魔女に俺達の聖液を注いで、汚れたカラダの内側から浄化してやるんだよ」
少女は愕然とした。この男達はこの空気に酔っている。
仲間が殺戮を繰り広げても、止めようともせずに、血に湧いた興奮を悪魔と罵った少女を使って発散しようとしている。
男達の瞳は欲望にギラギラと輝き、吊り上げられた少女の身体を上から下まで視姦する。
そのうちに少女を捕まえている男が口を開く。
「それにしても、小せえ胸だな。こりゃそこの男が逃げるのも無理ねえな」
確かに男が触っている少女の胸は揉むというよりは、さするとか撫でるという言葉が相応しい。
後ろの男はそれを聞いて笑いながら、少女の尻を服の上から触りだした。
「そう言うなよノイ。こんなちっちゃな身体で、ガキのチンポ美味そうに舐めたり尻振って男を誘うんだ」
「ふひひ、魔女の資質は充分だってかぁ、アルトぉ?」
より執拗に身体を撫で回す男達の手から逃れようと少女は身を捩らせる。
しかし、少女の力では男達から逃れることは到底叶わなかった。それどころか、そのか弱い抵抗が益々男達を喜ばせる。
「離せ、離さぬか! 儂……ぐむっ!?」
鈴を転がすような声で罵声を浴びせようとする少女の小さな口に、アルトと呼ばれた後ろの男が武骨な指を突き込んだ。
「指で悪いな。もう少ししたらもっと太くて美味いのを舐めさせてやるから」
「ごっ……ふーっ、ふー」
差し込まれた二本の指が歯茎の裏や頬を撫で舌を挟み扱く。
少女は男を罵倒しようとしても荒い息を吐くしかできない。
「楽しそうだなぁアルト。……俺も楽しませてもらおうか」
ノイはにやけた顔でそう言うと、少女の服の首下に手を掛けると一気に引き下ろす。
麻が裂ける音が周囲に響き、少女の臍までが露わになった。左右に残った布がすんでのところで乳首を隠している。
「へっ、小せえ乳だと思ってたが、直接見ても小せえなぁ」
ノイは軽口をたたきながら、麻布の切れ端ごと少女の乳首を捻る。
「ぶぅっ!」
痛みに目を見開き悲鳴をあげる少女の顔を見て悦に入りながら捻る指に強弱を加えた。
力加減によって変わる悲鳴にもすぐに飽きると、男達は目配せをすると少女から一斉に手を離した。
突然支えを失った少女は何が起こったかわからない顔でぺたりと地面に座り込む。
ノイはそんな少女にのしかかり、仰向けに押し倒すと、両手をスカートの中に入れて脚を撫で回しながら唇を犯した。
少女はさっきまで入っていたゴツゴツとした指とは違う、ヌルリとした感触に身を竦ませる。
顔を捩ろうとしても、独立した生物のように動き回るノイの舌は決して少女を逃さない。
呼吸も満足に出来ない少女の鼻息が頬を擽るのを感じ、舌を更に絡ませる。
「…………!」
声をあげられない少女の脚をゆっくりと這わせていた指は、少女の膝を立たせると内腿をくすぐっていく。
開かせた脚の間、少女からは捲れ上がったスカートが隠している場所にはノイの腰が入り込み、いつの間にか露出していた怒張が少女の腰へと近付いていく。
少女の呼吸が小さくなってきた頃、男は絡めていた舌を解き唇を離す。銀の唾液が糸を引いていたのを千切ると、次は少女の小さな胸にかぶりついた。
淡い膨らみに舌を這わせ、小さいながらも屹立した尖りを甘噛むと少女は身体を震わせる。
何度か吸い付いた後、口を離すと腿を触っていた手を胸まで持ってくると、周りの脂肪を集めるように胸を揉む。
「どうだ、感じるか魔女? 貴様等は淫乱だからもう挿れてほしいんじゃねえのか?」
「何を言っておるのかわからぬ。早くその重い体をどけよ。儂にはやらねばならぬ事があるのじゃ!」
「てめえ……自分の立場がわかってねえな」
生意気な口を利く少女の胸にもう一度口を近付ける。
「何をするきさ……ぎぁっ!?」
噛み千切るような力で歯を立てると、少女はその痛みに耐えきれず悲鳴をあげた。
唇を離すと、くっきりと残った歯形から赤い雫が浮かんでくる。
「魔女の血も赤いんだなぁ。なら、膜破った血も赤えのか確かめてやるよ!」
その言葉が終わらないうちに男の腰は少女の身体へと進んでいった。
熱く太いモノが狭い膣道を押し広げながら入ってくる。
身を裂かれる痛みと異物が入ってくる圧迫感、感じたことのない本能的な恐怖が増していくが、男の力に逆らうことができない。
「あ…あああ……」
何かが裂けるような音を感じ、痛みがさらに酷くなる。けれど異物は奥へ奥へと進んでいき、行き止まりでようやく動かなくなった。
痛みに涙を流していたらしい。
アルトとかいう男が頬を伝うそれを、美味そうに舐めている。
視線を合わせたくなく、間近にあるそいつの顔から目を逸らすと、何かを見つけた。
(何じゃ、あれは……)
男は股間で何かを握り、上下に動かしている。
時折、生物のように蠢くそれが何であるか悟り、思わず顔が熱くなってくる。
(あの子のモノとは全然違うではないか……あ、あんな醜いモノが儂の中に……)
眼前の物が体内に入っていると考えるだけで圧迫感と痛みが増す。
そして、その異形に目が離せないでいると、眼前の男は腰を上げ、肉の塊を顔に寄せてきた。
「何だ? 見たいならもっと見せてやるよ」
鼻先までソレを近付けてもまだ擦る手は離さない。
次第に先から液が漏れ出て指に絡む。指と肉が奏でる水音を響かせるように、動きがより激しくなった。
強くなっていく臭いに、少女は顔を背けようとするが、アルトは空いた片手で少女の頭を掴み逃さない。
「ホラ、約束のモンだ。口開けろよ、ご馳走してやるよ」
アルトは肉棒を少女の口に押しつけるが、硬く閉ざされた口内に入ることができずに唇を犯すに留まる。
「チッ、ガキのはよくて俺は駄目なのかよ!」
口中に入れるのを諦めたのか、頬や瞼、顎と顔中に落書を描くように陰茎を擦り付け、粘液で汚していく。
少女はその不快な腰の動きに耐えきれず口を開いた。
「貴様、儂をなぐむッ!?」
口を開けた瞬間を見計らい、肉棒が突き込まれた。少年の幼いモノとは比べようもなく濃厚な味と臭いが広がっていく。
「頭悪いな〜。さっきと同じ手が通用するなんてなぁ。……もしかして期待してたのか?」
「ぐっ、ごもっ……ひはふ……」
男の揶揄を否定しようとするが、限界まで開かれた口では意味のない音しか出ない。
それどころか、舌の動きと呼気がアルトに快感を与えていく。
「やっと口に入れられて嬉しいんだろうけど、そんなにがっつくなよ」
「じゃあ、こっちも楽しませてもらうか……なっと!」
アルトが口内で小さく腰を動かすのを見て、挿入から沈黙を保っていたノイが動き出す。
「んぐっ、ごっ、ぐぶっ……」
今まで動かずにいた鬱憤を晴らすかのようにノイは激しく腰を動かしている。
肉棒が狭い膣内の肉を抉るように動くたびに少女は激痛に襲われるが、口に埋め込まれたもう一つの肉棒のために悲鳴もあげることができずにいた。
荒い呼吸と男を押し出そうとする舌の動きに刺激され、アルトの動きも次第に激しさを増す。
上下の口をがむしゃらに犯していく男達に少女の体は耐えきれず、白目を剥き体は弛緩していく。時折、意識を断ち切られるが、継続的に襲う激痛のためにすぐに覚醒してしまう。
「コイツの口、小さいくせに俺を飲み込もうとしやがる」
「こっちだって痛いくらいに締めてくるぜ、さすが魔女だよ」
「魔女の中でもコイツは格別……って、また寝てやがる。起きろ!」
競い合うように激しさを増す二人。彼等の欲望を一身に受ける少女はまた意識を失っていた。
これまでのようにアルトは頬を叩くが、今回は反応が返らない。
叩く力を強くしようとも、勢い余って自分の肉棒に歯で傷つけられたり、美しい顔が醜く腫れるのは嫌だった。
アルトが困ったような表情を見せると、ノイは口元を歪め、少女の胸へと手を伸ばす。
そして、絞るように胸を握りつぶすと、先程つけられた歯形から再び血が滲み、赤い玉が湧き出てきた。
激しい痛みに少女の目に光が戻り、唸り声をあげながら抵抗しようと身を捩る。
ささやかな抵抗を嘲笑いながら、ノイは見せつけるように胸に浮かんだ血玉を舐めとっていく。
傷跡に唾液が染みこんでくる痺れに、少女の体が震えた。それを快感の証と受け取ったノイはなおも執拗に舌を動かす。
「けっ、この餓鬼自分の血ぃ吸われて感じてやがる」
「ぐっ……ふぉぶあ」
「嬉しいのはいいけど、舌が激しすぎるぜ」
否定の言葉も都合よく解釈する男達。
腰の動きはそのままに、啜る音が響くように胸を舐めるノイと、もう一つの胸に手を伸ばし乳首を転がすアルト。
舌と指、別種の刺激を双乳に受け、陰茎を突き入れられる口と膣がびくりと蠢く。
その反応に二人の男は尚更上機嫌となり、指と舌の動きが激しくなっていった。
「こ、こんな薄い乳で感じて、やがるッ!」
「ああ、魔女って、のは、淫乱なんだよ。なあっ、淫乱魔女」
「んうっ、んっ、んんっ……ひが……」
口から逸物を一瞬だけ吐き出せた。その隙に否定しようとするが、より強く喉奥へ突き込まれ言葉を失う。
一瞬とはいえ吐き出されたアルトは激高して、小さな口を壊しそうな勢いで腰を叩きつけた。
胸を弄っていた手を離し、両手で少女の頭を逃げられないように固定する。
「何口から出してんだよ! 俺のモノはあんなガキの貧相なモノより嫌だってかぁ!? てめえは黙って俺のを気持ち良くすりゃあいいんだ!」
罵声と共に激しく動く腰。少女の喉奥にまで押し込んだ肉棒はより太く大きく肥大化する。
「射精すぞ! 直接腹ん中に射精してやるから全部飲みやがれッ!」
その言葉が終わらぬうちに、肉棒が痙攣し熱い迸りを少女の細い喉へ吐き出していく。
「ぐっ、んぐっ……ごくっ」
濃厚な苦味と強烈な臭いが喉を襲い吐き出しそうになるが、男の肉棒が詰まっていてはそれもできない。
ドロリとした塊は飲み込むには辛かったが、唾液で溶くことでゆっくりと飲み干すことができた。
だが、飲む間に凶悪なほどの味と臭いが口内に染み着いてしまったようで気持ちが悪い。
今は動きを止めてはいるが、男のモノが栓をしていなければ吐いてしまいたいほどだ。
(何じゃ、コレは……?)
あの子の時には出なかった何か。
尿かとも思ったが、こんなに濃いはずはない。
飲み干したのを悟ったのか、男はゆっくりと口から怒張を抜いていくと、嫌らしい笑みを向けて聞いてきた。
「美味そうに飲んでたなぁ。どうだ? 俺のザーメンの味は」
美味いものか、臭いも味も最低だった。久しぶりに自由になった口で罵ってやろうとも思ったが、口内がいがらっぽく上手く声が出せない。
「た、ね……じゃと?」
その言葉に男は一瞬呆けたような顔をすると、腹を抱えて笑い出す。
疑問に答えてくれたのは、固いモノを押し付けてくる足元の男だった。
「魔女のクセに何も知らねえんだな。精液だよ。子種だ」
その言葉が頭に染み入るに連れ、血の気が引いていくのがわかる。
「わ、儂は、貴様の子を孕んで、しまったのか……?」
心を冷たい絶望が支配していく。人間の、それもこんな、村の子らを虐殺するような輩の子を宿してしまった。
そう思うだけで目の前が真っ暗になっていく。だから、次の男の言葉に、どれだけ救われたと思ったことか――。
「大丈夫だぜ。俺の子は孕まねえよ」
笑う男を、少女は救われた表情で見上げる。ノイはそんな少女の子宮口に陰茎をグリグリと押し付けて言った。
「ガキを孕むにゃあ、口じゃなくココで射精されなきゃならねえんだ。だから――孕むのは、俺のガキだ」
残酷に告げると、ノイは少女の脚を手で押さえ、今までよりも激しく肉棒を動かしていく。
あまりの激しさに、治まっていた治が再び流れ出した。
「嫌じゃ! 貴様の子なぞ孕みとうない! 抜け! 抜くのじゃ!」
妊娠の恐怖に涙を流して、首を振る少女見て、また男の肉棒は力を増す。
膣内で膨らんでいくソレを感じ、少女の無駄な抵抗は強くなる。
限界を間近に控えたノイは少女の子宮に射精しようと膣奥へと強く強く進ませた。
「ヌいてやる。魔女の体でヌいてやるよ! そらっ、孕めぇぇ!」
長く我慢していたノイの精液は激しく大量に少女の幼い膣内を蹂躙していく。
零れ落ちそうなくらいに射精されたソレは、裂けた粘膜に染み込みまた新たな痛みを生み出す。その痛みに少女はピクリと痙攣した。
「……へっ、処女だったクセに膣内で射精されてイキやがった」
「へへへ。だから魔女ってのは淫乱なんだよ。ホラ、どけよ! 次は俺がこの魔女に神の罰を与えてやる」
「チッ、少しは余韻に浸らせろよ」
文句を言いながらもノイはゆっくりと、硬さを保ったままの肉棒を抜いていった。